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第一部 六章 オーブを求めて
海の敗北者
しおりを挟む各々別行動としてエビルは一人で町並みを眺めながら歩いている。
海がすぐ近くにあり海水は町の中央で川のように流れている。そのため中央には木製の橋が三か所も設置されていて、ノルド町は橋がなければ真っ二つになっている妙な形をしていた。町の最奥にある白い正方形の石畳は格闘大会で使用するリングだろう。
町を歩いていると人だかりができている場所があった。無性に気になったのでエビルはその場所へと歩いて行く。
ただの人だかりではない。興味がありそうだったり楽しそうだったりではなく、憎むような顔をしている人間が多く、近付けば怒鳴り声のようなものも聞こえる。秘術の影響で人々の悪感情がエビルに雪崩のように押し寄せてくる。
「この極潰しが! さっさと働けよ!」
「そうよそうよ、格闘大会での賞金なんか当てにしないで漁に出なさいよ! 魚を獲ってくるのがアンタ達の仕事でしょ!?」
「いつまでもホーストさんに寄生しやがって、真面目に働いている俺達はなんだっていうんだよ! 働けえ! 働けえ!」
とある漁港の一角。立派な灯台に向かって叫びを上げている大勢の大人がいた。
よく見れば明かりの点いていない灯台の窓からは人影がいくつか見えている。その内の一人が窓を開けて声を上げた。
「うるせえよ! 何も知らないくせに、何も知ろうとしないくせに!」
一人が声を上げれば芋づる式のように灯台側から声が上がる。
「お前らが無茶苦茶なこというからこうなったんだろうが!」
「寄生だとか人聞きの悪いこと言うな! 俺達だって真面目に働いてる!」
「そうだそうだ! ただ食っているだけの人間に分かるわけがない、どっか行けよお! 俺達がどんだけ怖い思いしたかも分からないくせに!」
そこからは聞くに堪えない醜い言い争い。自分達の意見の押し付け合いのみに集中し、相手のことを理解しようとしない論争。負けを認めようとする人間がいないので決着がつくはずもなく、このままでは夜まで、体力が尽きるまで叫び続けることになるだろう。
「これは……悪意の波だ。憎しみも、悲しみも入り混じってる」
止めなければいけないのにエビルは一歩も動けない。ダメージを負ったわけでもないのに痛む胸に手を当てる。
これまでも誰かの悪感情を感じ取ることは多々あったが今回は規模が違う。個人の強力な悪意よりも、大勢の人間が一斉に放つ悪意の方がよっぽど身体的な負荷が強い。
『……離れた方がいいんじゃねえの? ああいう怒りや憎悪なんかの感情を多く感じ取ったのは初めてだろ。慣れれば平気だろうが圧倒的に場数が足りねえ』
エビルが色々と感じ取れるようになり始めたのは死神の里に居た頃。
里の葬式では悲しみが強かった、言い方は悪いが怒りや憎しみと比べればまだ生温い。死神の里の後もそういった感情を感じ取ることはあったが大勢からは一度もない。身を焦がすような悪感情は受け取る側も精神的にキツい。ジリジリと、ゆっくり火で炙られているような感覚さえする。今まで旅をしてきた中でそういった感覚に襲われたことはほとんどない。
「あまりに多い悪感情を受け取るとこうなるのか……」
胸や頭が熱くなり、時には寒気が襲う。風邪を引いたような感覚。
辛そうな表情のままエビルはシャドウの言う通りに離れようと思ったが考え直す。エビルが旅をする目的の一つでもある人助けとは、ああいった悪感情を抱く人間を減らして笑顔を増やすもののはずだ。ここで自分が辛いからと逃げては今後も逃げる癖がついてしまう。今自分がやるべきなのは離れることではなく、あの論争を止めることだと気付いた。
どうにかしなければいけない。論争の原因も止める方法も知らないエビルが一歩踏み出した時、その場に新たな気配が加わった。感じ取った気配が後ろからエビルの真横を通り過ぎて集団へ歩いて行く。
「――騒がしいな」
エビルが視線で追ったのは赤のバンダナを巻いていて、筋肉質で長髪の男。
騒いでいた町民が振り返るとその男を発見し、誰かが名前を呟いた途端に静かになる。先程までの怒声が嘘のように灯台側も静寂が広がっている。
「ホ、ホーストさん……」
ホーストと呼ばれた男が近付くと、まるで海を割るかのように民衆が道の端へと寄る。灯台がある場所は柵もなく、続く道は人が五人も横に広がれば封鎖できるような狭さだ。端によった町人の中には海へ落ちてしまう者もいた。
騒いでいた町人達は頬をひくつかせていたり、少し怯えたような目をしていたが、エビルにはホーストのことが恐ろしい人間だとは思えない。
「まったく、まだこんなところまで来て騒いでいるのか」
「そ、それは、だってあいつらが……」
「そうよ……いつまでも働かないし、ホーストさんに寄生してるし」
「このままじゃあ出回る魚の数が減っちまうし」
怯えた顔をしながらも小声ではあるが説明をする町人達。その説明はホーストにとって何の価値もない言葉らしい。
「そんなに彼らを漁に出したいのなら、その前にあなた達が漁に出てみるといい。彼らの恐怖は彼らにしか分からないのだから。実際に海に出て、全てを理解してからもう一度考えてみてほしいんだが……どうだ?」
関係がないエビルですら正論であると思えた。
町人達もうっと息を詰まらせてホーストから目を逸らす。そして諦めたのか町人達は重い足取りで灯台から離れていく。
無意味な論争が終わったことでエビルは胸を撫で下ろしてホッと一息吐く。ああいった怒声や罵倒は聞いていて不快になるだけだ、本当なら最初からやってほしくなかった。
「君、さっきはありがとう。止めようとしてくれていただろう?」
ホーストが歩み寄ってくるのに緊張して顔が固くなる。
「いえ、結局何も出来ませんでしたし。事情も知らないのでどうしようもなかった、というのは言い訳みたいですよね」
「そんなことはないさ。止めようとするだけでも勇気が必要だ、君には人より勇気があったということなんだよ。ああ紹介が遅れたが俺の名はホースト、この灯台の管理人をしている。君は?」
町民達に対しては厳しそうな雰囲気だったが今は優しそうなホースト。緊張が解けたエビルは若干笑みを浮かべて自己紹介する。
「エビルです。この町には仲間と一緒に今日来たばかりで」
「ほお、ということはもしや、格闘大会に参加希望か? 今の時期に来る奴なんざそれくらいだからな」
この町での目的を言い当てられたことよりも、エビルはホーストの言葉に引っ掛かりを覚えていた。
ノルドでは格闘大会以外に魚料理も有名だ。解体ショーだったり、美味しそうな魚料理を販売している店の様子をここに来るまでに見ている。魚方面で訪れた可能性もあるはずなのに、彼は全くそちらを考慮していない。
「どうしてそう言えるんですか?」
「うん? 今この町で観光名物になっている魚が少なくなっているんだ。一応食べられる店はあるが、魚料理店も閉めている場所があってな。その情報も二週間ほど前に他国に伝わっているから今の次期に観光に来るやつなんざ、情報に疎い田舎者か物好きだろう。もしかしてお前もその類か?」
「情報には疎いし田舎者ですけど、僕は世界を旅している最中で寄ったんです。魚や格闘大会に関係なくこの町には訪れたと思います」
「そうか、まあ観光客は意外と多いしな。そういうことなら入れよ。世界を旅するということは必然的に海も渡ることになる。ここにいるのは海の怖さをよおく知っている連中だけだからな」
そう言うとホーストは灯台に歩いて行くのでエビルも付いていく。
海の怖さについて知りたいのではなく、どちらかといえば先程の論争の原因を知りたいと思ってのことだ。
灯台の扉を開くと薄暗い空間に光が射す。中は古臭く、外見から想像がつかないほど汚い。壁にはシミがいくつもあるし、隅には虫が這っている。
「あちゃあぁ、あいつらまた汚したのか? 掃除はこまめにするように言っているんだがなあ。汚れてたら自分達の気分が悪くなるだけだってのに」
「あの中にいた人達……何者なんですか?」
エビルは町人達と口論になっていた灯台内の人間を思い出して問いかける。
灯台をまるで我が家のように扱っている人間達。灯台の管理人であるホーストならば知らないはずがないし、知っていなければおかしい。
壁を指で擦って汚れを確認していたホーストは含み笑いをして答えた。
「……あいつらは、この広い海の敗北者さ」
海の敗北者。聞いたことはないエビルにも想像がついた。
この灯台にいる人間、海の怖さを知っている彼らが元漁師であるのは町人達との口論からも間違いない。味方であるはずのホーストからすら敗北者と呼ばれてしまうほど、この場所にいる元漁師達は酷いのかとエビルは思ってしまう。
「海に生きていた男達だったのにその海を怖がってしまったんだ。恐怖を克服するのは難しい。ここにいる連中は怖くて閉じこもるような奴らってことだ。まあ悪人ってわけじゃない、そこは勘違いしないでくれ」
「どうしてホーストさんは彼らのことを庇うんですか? ここの管理人なのに。ホーストさんだって漁師が漁に出ないと困る側の人なんじゃ」
「ははは、もっともな疑問だな。でもあいつらは帰る場所がもうないんだよ。海に出ない漁師なんて意味がないだろ? それを理由に女房や親に追い出されてしまったというわけさ。そんな奴らだからといって見捨てるのは元漁師としてできなかった」
薄暗いなか、階段を上りながらエビル達は話を続ける。
「ホーストさんも漁師だったんですか? それならどうして灯台の管理人に」
「別に大した話じゃない。俺の親は母親が灯台の管理人で、父親が漁師だったんだ。若い頃は親父に憧れて漁師として海に出ていたが、勇敢な親父が乗っていた船が沈んでしまってな。それで俺もここの奴らと同じく海という自然に恐怖しちまったんだ。以降、俺は母親がやっていた灯台の管理職を引き継いでなんとか働いているってわけさ」
「自分と似ている境遇だから助けているわけですか」
「そうだな、今は毎年開かれる格闘大会を三連覇して町じゃ有名人だが、俺もここの奴らのように無気力になっていてもおかしくなかった。だから、なんだろうな」
小さな足音を立てて登りきると階段が途切れて広い部屋に出る。
東西南北に一つずつある小さな窓からの日差しだけが部屋を照らしているので、小さな窓から入る日光だけでは部屋全体に明かりが行き渡らない。薄暗い場所が大半で、人々はまるで明るい場所を嫌うように暗い場所で固まっている。それを見たホーストは軽いため息を吐いて叱るような声を出す。
「おいお前達、こんな中にいたら鬱になるだけだと何回言わせるんだ。それに最上階の燭台に火をつける方法は教えただろう、いつまでも暗がりにいないでもっと炎で自分を照らせ」
灯台なので最上階には大きな燭台が存在し、そこに火を灯せば最上階一個下の元漁師が集まる部屋も明るくなる。明るくなるのはそこだけではなく夜になれば海も照らすことができる。漁師達はその炎を見て帰るべき方向を知ることができるのだ。
元漁師の男達は寝ていた状態からゆっくりと起き上がると、後頭部に手を当てて申し訳なさそうに言葉を返す。
「す、すいませんホーストさん。でも俺もうだいぶ鬱ですよ、外に出る気力もないんです」
「それは出る気がないだけだろう。一度外に出てみれば案外その次も出ようって気になるぞ。まあいい、俺は上の燭台に火を灯してくる。その間、お前達はこいつに海の怖さを話してやってくれ……命知らずの挑戦者にな」
そう言うとホーストは中央にある梯子を使い最上階へと上っていった。
残されたエビルは戸惑いながらも男達を見る。あまり食べていないのか痩せている者が多く、中には骨と皮だけのように見えるほどの者もいた。つい先程抗議していた男達数人は筋肉は衰えているとはいえまだマシな方だ。ほとんどの人間が怠そうにしており、寝たきりで動こうとしない者すらいる。それはまさに敗北者と言われてもおかしくない惨めな様だ。
「君、ホーストさんの知り合いか?」
エビルに話しかけてきた男は抗議していた者の一人だった。
服は上下破れている箇所がいくつもあり肌も汚れている。鼻から息を吸うと何日も洗われていないだろう体から漂う体臭が入りむせそうになる。思わず顔を顰めてしまうが、失礼であると分かっているので悪臭を根性で耐えて表情を真剣なものに戻す。
「まあ、ついさっきそこで会ったばかりですけど」
「あの人の言い分だと海に出たいのか? 止めておけ、まだ若いのに命を捨てる必要はないだろ」
「僕は世界を旅するのが目的なんです。その過程で海も渡らなきゃいけないんですけど……そこまで危険なんですか? あなた達だって以前は海に出ていたんでしょう?」
海から魚を獲り、町の主な料理にまで取り入れているほどの港町。そんな町の漁師がそこまで言うほどなのかとエビルは危機感よりも疑念を抱く。
「危険なんて言葉には収まらねえよあの場所は。真っ青なのも見間違いで実は真っ赤なんじゃないのかと思うくらいに、海ってのは殺伐としたヤバいところだ。前まではそんなことなかったんだがなあ……最近は特に酷いらしい」
「何が、あったんですか?」
問いかけると男は一瞬で顔を青ざめさせてガタガタと小刻みに震え出す。急に恐怖一色になり、呼吸も荒くなっている様はとても普通とは思えない。
「あれは、悪魔だ……海の悪魔だ。魔物の域に収まらないあくっひっ! く、来るなっ! 来るなああああああああ!」
説明は突然終わる。この場所には恐怖するものはないというのに男はいきなり怯えだした。誰が見ても尋常ではない怯えようで、それは話していた男だけではなく灯台にいた全員が同じ反応をしている。寝たきりの者ですら恐怖で顔を歪めている。
「悪魔悪魔悪魔……もう勘弁してくれ、俺達が悪かったんだ! もう海に生きる奴らに手は出さないから、もう魚様に手は出さないから、もう海には入らないから、もう許してくれええ……!」
その時、最上階にある燭台に火が灯され影が大きく床に映し出される。明るくなった部屋の床には、エビルが立っているすぐ後ろに暗闇が顕現していた。それがゆらゆらと動くことで周囲を震え上がらせている。
『酷い怯えようだ……。シャドウ、海の悪魔っていうのに心当たりは?』
『さあなあ、大方そこらのちょっと強いだけの魔物だろうが……悪魔なのは間違いないだろうな。こいつらが怯えている要因の一つは俺達にある。悪魔の波長を無意識に感じ取っているのさ』
今まで悪魔にこうも怯えた反応を見せる者とは会ったことがない。
男達の様子を眺めてみると改めて自分の存在を認識出来る。人間にとって悪魔は恐ろしい存在で、自分もその一人なのだと。同時にこうも怯えさせる海の悪魔に多少の怒りを抱く。
当たり前だった人々の生活を奪う存在を、人間だろうが魔物だろうがエビルは許せない。まだ未熟な風の勇者としても、色々な暮らしを見てきた旅人としても倒すべきだと思う。
「なんだどうした、お前達、何があった?」
最上階からホーストが梯子を使わず一気に降りてきた。
男達は小刻みに震え続けており、頼れるのはホーストだけだと地を這い近寄っていく。ホーストの足に縋りつく彼らは薄汚い見た目もあって物乞いのようだった。
恐怖に歪んだ顔からホーストも何かを察したらしく表情が険しくなる。
「ホーストさん、ホーストさん助けてくれ……! 悪魔だ、悪魔が俺達を殺しに来たんだよお……!」
「悪魔だ、人に化けているんだ……! 出ていけ、俺達の家から出ていけえ!」
「もうダメだみんな。殺されるんだよ、俺達は」
「怖い、怖いよお……助けてよお」
「分かった。お前達、分かったから落ち着け。エビル、自分から招き入れておいて悪いが外で話をしよう。急いでくれ、俺も後で向かう」
男達に群がられたホーストはすぐに状況を打開するのは無理だと判断したらしく、恐怖の対象とされているエビルを遠ざけることを選択した。
なぜと問い返す必要はない。悪魔だと思われている自分が去る方が、手っ取り早くこの場を収められるのはエビルも分かっている。
灯台から出たエビルは海を眺める。
青く綺麗な海のどこかにああも人を恐怖させる悪魔がいる。そんな事実を受け入れると、今まで全く知らずに旅をしてきた自分の無知さ加減が嫌になる。もっと早くに海の悪魔のことを知っていれば、少しでも早く着くよう急いでいた。……もっとも先を急いだところで状況が大して変わらないのはエビルも分かっているが。ああいった人間達を助けたいとエビルは強く思う。
「悪い、待たせたな」
海を眺めているとホーストが灯台から歩いて出て来た。
隣に並んで海を見つめる彼にエビルは視線を送る。
「ホーストさん。あの人達は……」
「問題ない、もうお前がいなくなったことで落ち着いたみたいだ。それにしても何があったんだ? あの怯えようは尋常じゃなかったぞ」
「分かりません。急に怯え出したので」
原因は理解していてもエビル自身が悪魔だと明かせば戦闘になりかねない。真に相談出来る仲間以外には決して話すことなど出来ない。
「……まあ気にするな。あいつらは精神状態が不安定なんだ、いつどうなってもおかしくない。しかし悪魔か……恐ろしい存在だというのは以前から聞いていたがとんでもないやつのようだな。あいつらの話だと、船と同等の大きさのイカのような生物らしい。全員乗っていた船を破壊されてしまったと言っていたよ。まあ俺はそれが悪魔だとは思わない、本物の悪魔になりうるのは人間さ。欲のためなら他人を蹴散らして前に進む」
「そんな人間ばかりじゃないですよ。少なくとも僕は真っ当な人間に会っていますから……ホーストさんもその一人です」
海に出るのを恐れた漁師達を灯台に匿って暮らさせているのは紛れもなく善行。感じられる想いも悪いものが一つもない。胸を張って善人だとエビルは証言出来る。
ホーストは驚いた顔をしてゆっくりとエビルの顔を見つめた。
「なるほど俺でもすぐに分かる……いいやつだな、お前は。だが気を付けろ、その性格が弱点になりえる。人には表と裏がある……お前はまだ、表しか見ていないかもしれないんだから。相手をいいやつだと判断するのは深い付き合いをしてからでも遅くない」
「善処します。お話、聞けてよかったです」
「そうか、それはよかった。じゃあ次は格闘大会で会おう。出ると言っていたもんな? 俺の連勝記録を止められるとは思うなよ?」
自信満々な笑みを浮かべるホーストにエビルも微笑みかえす。
「その連勝記録は僕と仲間で止めますよ。どうせ出るなら優勝したいですから」
「楽しみに待ってる。じゃあな、エビル」
「はい、また明日。大会で」
別れの挨拶をするとエビルは灯台に背を向けて去っていく。
ホーストはその後ろ姿を見て笑みを消し、灯台へと戻っていった。
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