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15.太陽の騎士
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ドキンと心臓が大きく跳ねた。
「せっかくなのでハリーにも伝令を出して呼んだよ。最近奴は王都にいないで自分の領地にいることが多いんだけど、多分明日あたりには登城してくると思う」
「そうですか」
なるべく動揺を表情に出さないようにしたつもりだったが、ユーシスの前では上手く隠し通せたのかどうかはわからなかった。
何故ハリーの名でいちいち動揺するのかというと、ズバリ、彼が俺の初恋の相手だからだ。
ハリーは前王の庶子で、ユーシスの義弟にあたる。
この国にいくつかある騎士団の1つ、黄金騎士団の団長だ。
太陽の騎士という異名で呼ばれている。
長身で騎士らしいりっぱな体軀、穏やかな風貌、王位継承権はないが、王族の証である金髪と青い瞳はまるで物語にでてくる王子のようだった。
だからといって俺は彼の見た目がかっこいいからというミーハー的な気持ちで好きになったわけではない。
魔王のところまでたどり着くまでにたくさんの魔物との戦いがあった。
俺は怪我をしても治りやすいチートを持っていたし、キースは優秀な白魔術師であるから、どんな酷い怪我でも治してもらえた。
だが、俺は現代に生きる日本人である。
痛みや苦しみ、殺生には当然不慣れであった。
怪我をおった時の痛みや苦しみは消えるわけではないし、何より敵とはいえ魔物を殺さないといけないのも辛かった。肉を切る手応えを感じ、返り血を浴びるたびに抱く苦しみは筆舌しがたいものがあった。
だが、殺さなければ人間が殺されてしまうと言われれば剣をとらざるを得なかった。
そんな心身ともの苦しみに気づき、寄り添ってくれたのがハリーだったから、だから、遠い異世界でちょっと優しくされたから、恋に落ちてしまったのだ。
とはいえ恋といっても奥手の俺にとってはほんの淡いものであったし、その後も日本に戻って普通に女の子と何度も恋愛をした。
あれはきっと寂しさと特殊な状況ゆえの気の迷いだったんだろうと思っていたが、それでも久しぶりに会うとなればやはり胸がドキドキする。
「パパ、抱っこ!」
「はいはい」
たくさん遊んでもらって疲れたのか、抱っこを要求してくる声に、廊下に控えていた侍従が変わろうとするのをこれは親の仕事だからと丁重に断った。
ゆらゆらさせてながら自分の部屋に戻りつつ、ユーシスの荒唐無稽な話を思い出す。
なにがどうやったら俺に人気があるから結婚させてここで暮らさせようという飛躍した話になるんだろうか。
正直発想がぶっとびすぎていてついていけない。
この世界での男同士で結婚が普通なのかどうかはよくわからないが、4人の誰かと結婚とか…奴らもOKしたというのもぶっとびである。
しかし、だから3人が揃って際どいことを仕掛けてきたのかというのもうなづけた。
平和な世の中になった今、彼らにとってはさぞかし功名心と闘争心をかきたてられる催しなんだろう。
そう考えると憤懣やるかたない気持ちがわきあがるが、同時に心がチクリと胸が痛んだ。
やはりそんなことでもなければ、彼らが俺になんて関心を持つわけがない。
「あれ…そういえば…」
-----みんなOKしたということは…ハリーも了解したということだろうか。
そのことに気づいて、俺は頬に血がのぼるのを感じた。
「せっかくなのでハリーにも伝令を出して呼んだよ。最近奴は王都にいないで自分の領地にいることが多いんだけど、多分明日あたりには登城してくると思う」
「そうですか」
なるべく動揺を表情に出さないようにしたつもりだったが、ユーシスの前では上手く隠し通せたのかどうかはわからなかった。
何故ハリーの名でいちいち動揺するのかというと、ズバリ、彼が俺の初恋の相手だからだ。
ハリーは前王の庶子で、ユーシスの義弟にあたる。
この国にいくつかある騎士団の1つ、黄金騎士団の団長だ。
太陽の騎士という異名で呼ばれている。
長身で騎士らしいりっぱな体軀、穏やかな風貌、王位継承権はないが、王族の証である金髪と青い瞳はまるで物語にでてくる王子のようだった。
だからといって俺は彼の見た目がかっこいいからというミーハー的な気持ちで好きになったわけではない。
魔王のところまでたどり着くまでにたくさんの魔物との戦いがあった。
俺は怪我をしても治りやすいチートを持っていたし、キースは優秀な白魔術師であるから、どんな酷い怪我でも治してもらえた。
だが、俺は現代に生きる日本人である。
痛みや苦しみ、殺生には当然不慣れであった。
怪我をおった時の痛みや苦しみは消えるわけではないし、何より敵とはいえ魔物を殺さないといけないのも辛かった。肉を切る手応えを感じ、返り血を浴びるたびに抱く苦しみは筆舌しがたいものがあった。
だが、殺さなければ人間が殺されてしまうと言われれば剣をとらざるを得なかった。
そんな心身ともの苦しみに気づき、寄り添ってくれたのがハリーだったから、だから、遠い異世界でちょっと優しくされたから、恋に落ちてしまったのだ。
とはいえ恋といっても奥手の俺にとってはほんの淡いものであったし、その後も日本に戻って普通に女の子と何度も恋愛をした。
あれはきっと寂しさと特殊な状況ゆえの気の迷いだったんだろうと思っていたが、それでも久しぶりに会うとなればやはり胸がドキドキする。
「パパ、抱っこ!」
「はいはい」
たくさん遊んでもらって疲れたのか、抱っこを要求してくる声に、廊下に控えていた侍従が変わろうとするのをこれは親の仕事だからと丁重に断った。
ゆらゆらさせてながら自分の部屋に戻りつつ、ユーシスの荒唐無稽な話を思い出す。
なにがどうやったら俺に人気があるから結婚させてここで暮らさせようという飛躍した話になるんだろうか。
正直発想がぶっとびすぎていてついていけない。
この世界での男同士で結婚が普通なのかどうかはよくわからないが、4人の誰かと結婚とか…奴らもOKしたというのもぶっとびである。
しかし、だから3人が揃って際どいことを仕掛けてきたのかというのもうなづけた。
平和な世の中になった今、彼らにとってはさぞかし功名心と闘争心をかきたてられる催しなんだろう。
そう考えると憤懣やるかたない気持ちがわきあがるが、同時に心がチクリと胸が痛んだ。
やはりそんなことでもなければ、彼らが俺になんて関心を持つわけがない。
「あれ…そういえば…」
-----みんなOKしたということは…ハリーも了解したということだろうか。
そのことに気づいて、俺は頬に血がのぼるのを感じた。
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