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〈Chapter1〉邂逅(日常編)
〈1-3〉その少女は無口だった
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やばい、やばい、やばい。
よりにもよってこんな少女にぶつかってしまった。
背丈は座っているからあまりわからないものの見た感じではかなり小さい方であり、どう考えても年下の女の子で、もしかしたら泣いてしまうんじゃないか?
さすがにそれはまずすぎる、しかも相手は日本人ではないような髪の色や、めずらしさから普通の家柄の子ではなくお嬢様であると俺の脳が断定し、そんなことになったら本気でまずいという事までを立ち上がるまでに認識。
よって、ぶつかったところが妙に痛いがそこは我慢して、まずは焦らせないように優しく手を差し伸べて、訪ねてみた。
「大丈夫?」
「・・・」
まだ尻もちをついてしまっている女の子が俺の顔と手を交互に見た後、今度は俺の顔をじっと凝視してくる。
は・・・はは、これはまずくないか。もしかしてこの女の子、すごい賢い子でこの状況の犯人である俺の顔と制服などを覚えて後で、親とかに報告しにいくんじゃないか・・・
さすがに考えすぎだとわかる事まですらすらと考えてしまう。実際、俺には言い訳を言えるような権利は全くないわけであり、しかもただ単にぶつかるわけではなく、ARゲームをしていてぶつかってしまったとなれば、少女に外傷はないかもしれないが、それはそれで問題になってしまう。
とりあえず、こっちをじっと見ないでくれ!!
そう、切に願っていると、ふいに何を思ったのか、彼女は自分の着ていた黒い服のフードを自分の頭にかぶせた。そして・・・
「・・・また、ね」
それだけ残して、走り去っていった・・・・
ってちょっと待てぇええ!!!
どういう事だ、本当にさっき考えていた通りに事が進んでしまうのか!?
それは、まずい。まずすぎる。
「とりあえず・・・・追いかけるか」
誠二との勝負をおじゃんにしてしまうのは残念だが、今回は俺の未来がかかっているために勝負を続けるという選択肢はすぐに切り捨て、少女が曲がっていった道を追った。
その少女は、何気にすごく足が速かった。
この辺は曲がり角が妙に多い場所でもあることも関係するかもしれないが、毎回角を曲がって少女を見つけたと思った瞬間に、また角を曲がられて追いかけるという状況が続いていた。
既に10回そこらは越したと思われるほどにだ。
もう、そろそろ追いつけてもいいはずなのに・・・
そう思って角を曲がった瞬間にその少女は角にすぐ曲がらずに背中を向けて立ち止まって空を見ていた。
しめた!今なら、話しかけられる!
そう思って近づき、2、3mぐらいになった時に俺も立ち止まり、一度荒い呼吸を直してから声をかけてみた。
「はぁはぁ・・・・ふぅ。あの、さっきのまたねってどういう事?」
俺から出た、言葉はさっきの事の弁解の言葉ではなかった。正直、なぜ自分がそのことについて聞いたのかはわからなかった。どこかでずっと気になってしまったのかはわからないが、とりあえず俺が少女に話しかけた言葉は、そんな言葉だった。
「・・・・」
再びの沈黙。
まるで俺の言葉が聞こえていないかのように少しも気に掛けるそぶりがなく、体もピクリとも動いていなかった。
「あの・・・ごめん!さっきのことは本当に謝る!」
次に出てきた言葉は当初の目的であった弁解の言葉だった。
「・・・・・」
だが、それを口にしてもその少女は何も動かなかった。
運動しすぎるとそうなってしまうような病気なんじゃないかと思い、こちらもただ話しかけるだけでは埒が明かないと思い、思い切ってもう一歩だけ踏み出してみた。
すると、いきなり少女が地面を蹴って右の角に向かって走り出しただけでなく、強烈な強い風が吹いた。
風に耐えきれずに思わず目をつぶってしまったが、すぐにその少女が曲がった方向へ俺も曲がった。
・・・・・・・その先は行き止まりであった。そして少女の姿はそこにはなかった。
よりにもよってこんな少女にぶつかってしまった。
背丈は座っているからあまりわからないものの見た感じではかなり小さい方であり、どう考えても年下の女の子で、もしかしたら泣いてしまうんじゃないか?
さすがにそれはまずすぎる、しかも相手は日本人ではないような髪の色や、めずらしさから普通の家柄の子ではなくお嬢様であると俺の脳が断定し、そんなことになったら本気でまずいという事までを立ち上がるまでに認識。
よって、ぶつかったところが妙に痛いがそこは我慢して、まずは焦らせないように優しく手を差し伸べて、訪ねてみた。
「大丈夫?」
「・・・」
まだ尻もちをついてしまっている女の子が俺の顔と手を交互に見た後、今度は俺の顔をじっと凝視してくる。
は・・・はは、これはまずくないか。もしかしてこの女の子、すごい賢い子でこの状況の犯人である俺の顔と制服などを覚えて後で、親とかに報告しにいくんじゃないか・・・
さすがに考えすぎだとわかる事まですらすらと考えてしまう。実際、俺には言い訳を言えるような権利は全くないわけであり、しかもただ単にぶつかるわけではなく、ARゲームをしていてぶつかってしまったとなれば、少女に外傷はないかもしれないが、それはそれで問題になってしまう。
とりあえず、こっちをじっと見ないでくれ!!
そう、切に願っていると、ふいに何を思ったのか、彼女は自分の着ていた黒い服のフードを自分の頭にかぶせた。そして・・・
「・・・また、ね」
それだけ残して、走り去っていった・・・・
ってちょっと待てぇええ!!!
どういう事だ、本当にさっき考えていた通りに事が進んでしまうのか!?
それは、まずい。まずすぎる。
「とりあえず・・・・追いかけるか」
誠二との勝負をおじゃんにしてしまうのは残念だが、今回は俺の未来がかかっているために勝負を続けるという選択肢はすぐに切り捨て、少女が曲がっていった道を追った。
その少女は、何気にすごく足が速かった。
この辺は曲がり角が妙に多い場所でもあることも関係するかもしれないが、毎回角を曲がって少女を見つけたと思った瞬間に、また角を曲がられて追いかけるという状況が続いていた。
既に10回そこらは越したと思われるほどにだ。
もう、そろそろ追いつけてもいいはずなのに・・・
そう思って角を曲がった瞬間にその少女は角にすぐ曲がらずに背中を向けて立ち止まって空を見ていた。
しめた!今なら、話しかけられる!
そう思って近づき、2、3mぐらいになった時に俺も立ち止まり、一度荒い呼吸を直してから声をかけてみた。
「はぁはぁ・・・・ふぅ。あの、さっきのまたねってどういう事?」
俺から出た、言葉はさっきの事の弁解の言葉ではなかった。正直、なぜ自分がそのことについて聞いたのかはわからなかった。どこかでずっと気になってしまったのかはわからないが、とりあえず俺が少女に話しかけた言葉は、そんな言葉だった。
「・・・・」
再びの沈黙。
まるで俺の言葉が聞こえていないかのように少しも気に掛けるそぶりがなく、体もピクリとも動いていなかった。
「あの・・・ごめん!さっきのことは本当に謝る!」
次に出てきた言葉は当初の目的であった弁解の言葉だった。
「・・・・・」
だが、それを口にしてもその少女は何も動かなかった。
運動しすぎるとそうなってしまうような病気なんじゃないかと思い、こちらもただ話しかけるだけでは埒が明かないと思い、思い切ってもう一歩だけ踏み出してみた。
すると、いきなり少女が地面を蹴って右の角に向かって走り出しただけでなく、強烈な強い風が吹いた。
風に耐えきれずに思わず目をつぶってしまったが、すぐにその少女が曲がった方向へ俺も曲がった。
・・・・・・・その先は行き止まりであった。そして少女の姿はそこにはなかった。
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