君は、もうすでに死んでいる・・・それって、俺!?

神猫

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〈Chapter2〉認識

〈2-2〉俺は・・・誰なんだ?

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質問責めに関しては、今日が始業式だけであったために何とか助かった。
学校が終わり、放課後となった中、色々とルーシェに質問したかったが、やはり問い正そうと言わんばかりにクラスの女子と一部の男子が集団となって襲い掛かってきたために、学校中を逃げ回り、なんとか捕まらずに撒くことができた。
現在は呼吸を直しつつ、帰路についている。
かなり疲れたが今は、そんな事を気にしている場合ではない。
とりあえずは現在の状況を整理しないことには脳の処理が追いつかない。


今日、転入してきたルーシェはまず、ぶつかった少女で間違いはない。
顔立ちから、髪の色、目の色、性格などもかなり似ている。ただ、その少女は今朝、目の前ではなかったがそれに近い状態で姿を消したはず。なのに今度は転入生として現れた。しかもぶつかった衝撃でとれた黒いフードがついた服の中が少しだけ見えたが、見えたのは肌だった。
つまり、あのフードの服の下には肩の肌が見えるぐらいの動きやすいような服であるはずだ。
うちの学校の制服はそんなに露出があったか?
・・・・答えは、否。
そんな露出は、まず校風から外れるとして絶対に制服とはなりえない。
では、なぜ転校生として入ってきたときに制服を着ていた?中に着ていたのは制服じゃなかった場合、学校で制服を渡された?
・・・・それも、否。
学校側は始業式などで忙しいわけであるし、そんな中、わざわざ制服を彼女に渡すとも思えない。それに、そんな前例もさや姉の話に出たことはない。ならば、どうやって?鞄の中に制服を入れてもってきた?
・・・・答えは、やはり否。
鞄の中に制服を入れるとなれば当然、その制服はしわくちゃになるはずである。なのに彼女の制服には、しわの一つもありはしなかった。それに、彼女は鞄自体をもってきていなかった。普段なら持ってこないといけないのだが、今日は始業式という事もあり、特に何もすることはないため、教員側が持ってこなくてもよいとしたために彼女が鞄を持ってきてことは不自然ではない。
それにずっと気になっているのだが、彼女の顔を一度何かで見たことがあるような気がするのだ。
でも、どこで?そう問いかけても、答えは出てこない。

・・・もう、いろいろ考えるのは後にしようかな。
そう考えて、歩き出した瞬間・・・・頭に強烈な痛みが走った。

な・・・なんだよ・・・これ。どうなっているんだよ・・・
頭を押さえながら、意識を失わないように足を踏ん張るが、その感覚すらなくなっていくぐらいに頭の痛みはどんどん増していく。


痛い、痛い、痛い、痛い。



早く終わってくれ。
そう願うが痛みはさらに増していく。



嫌だ。やめてくれ。痛い、痛い、痛い。
強烈な不快感とともに痛みが増していき、それとともに手足の感覚が完全になくなる。





痛い、痛い、痛い、いたいたいいたいいたい・・・・・・・死ぬ。
視界にノイズが走りブラックアウトしていき、ついにまで覚悟したその瞬間、いきなり痛みが消え、ノイズだらけの視界に穴があき、黒白で、あるの顔が浮かび上がってきた。


・・・・これは・・・なんなんだ。何もわからないはずの顔がなぜだかある人物の顔と一致した。


その少女の笑っている顔は笑った顔こそ見ていないが、ルーシェによく似ていた。どこか幼なげではあるが顔からわかる雰囲気がなぜだかルーシェの独特の雰囲気によく似ていた。


浮かび上がったのはそれだけではなかった。
彼女の身体全体が浮かび上がると、その周りのノイズもだんだんと開けていき、それは、20人ぐらいが並んで撮った集団写真のようなものだった。
しかし、他の人たちの顔には全てノイズがかかっていた。


そして、その写真の上の部分のノイズも開けた。
そこに書いてあったのは・・・・・・
           「無差別大量殺人事件」だった・・・


な・・・なんだよ!本当に何なんだよ!
ここに映っているものはなんだ!?こんなものを見た覚えなどは一つもない。記憶の片隅などにもどこにもない。なのになんなんだよ!これはあぁぁ!!!!


叫ぶ。何処にも答えは現れない・・・・


・・・・・そうなるはずだった。だが、その叫びに呼応するかのようにまた一人の顔にかかっていたノイズが開けた。その一人はルーシェの横にいた。その一人は笑っていた。





           ・・・その一人は幼いころの俺だった。


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