何で僕を?

大器晩成らしい

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ザシュッ

ふぅ、こんなもんか。

もうそろそろ日も暮れる。

帰るか。


魔物を倒すのも随分と慣れた。

始めのころは、魔物とはいえ、生き物を殺すという、感触に罪悪感、解体する際の、血の臭いや皮を剥いだり、内臓を取り出す行為への嫌悪感に苦しんだ。

無限収納があるから、解体は、自分でやらなくてもいいのだけれど、戦闘訓練の際に、一通り教えられたのだ。


あの召喚の後、この世界の常識を教えてもらい、損失補償金をごっそり遠慮なく頂いた。

国王陛下が後見人となり、冒険者ギルドにも登録、病気や怪我の際は、王室医薬師長が見てくれ、城で面倒を見るという契約も交わした。

俺の部屋も城の中にあって、食事や衣装の用意、洗濯等も、任せっきりだ。

めっちゃ高待遇。

月々の手当は、騎士団長の5倍の給料+魔物を倒し、ギルドで売った代金。

騎士団総当りで倒せないような魔物を、一人で倒しているのだから、これくらいは貰って当然だろう。


屋敷も別荘も、余裕で建てられるだけのお金を手に入れ、土地はすでに、何箇所か購入済みだ。

葵ちゃんが来たら、場所を選んでもらって、一緒に考えながら、別荘を建てようと思って。

余った土地は、一つ二つ残して転売すればいいかな。

城での生活は楽でいいんだけど、四六時中人の目があるのが嫌だ。

だから、たまにでいいから、二人っきりで、ゆっくりと過ごせる場所も、欲しかったんだよね。


俺ももう16、あの時の葵ちゃんと同じ歳になった。

身長がグングンと伸び、葵ちゃんの背を追い越し、筋肉もいい感じについている。

細マッチョってやつだ。

これでもう、弟には見えないだろう。

召喚されてから、4年、それだけの、永い時が過ぎていた。


明後日、召喚魔法を展開するとの連絡があった。

やっとだ。

寂しくて、寂しくて、辛いこの日々から抜けられると思うと、自然と口角が上がっていくのを感じた。


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