何で僕を?

大器晩成らしい

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次の行き先は、クレシェンテ湖。


出発してすぐ、月夜に凭れたまま、夢の中。

気づいたら、月夜の膝を枕に、寝ていた。

「ごめん。足、痺れたりしてない?」

「大丈夫、痺れてないよ」

「本当?どのくらい寝てた?」

「本当。時間は、そうだな~、もう少しでお昼になるかな」

結構、眠ってたみたい。

「後8km位?行った先に、ヴェルヴェ村があるから、そこで食事にしよう」

「うん、分かった。ヴェル、ヴェ村ね。言い辛いね。その村は、食事だけ?そこから湖までは、どのくらいかかるかな?」

「小さな村だからね。食堂と、八百屋と肉屋くらいかな、店は。特に見所もないし、食事だけしたらさっさと出発しよう。湖までは、馬車だから、約1日半はかかるね。だから今夜は、ゴバルダって街の宿屋に宿泊。で、明日の朝、ご飯を食べてすぐ出発すれば、夕方くらいには着く予定。そのまま夜はそこで、テントを張ってキャンプしよう」

「キャンプ?魔物とか、大丈夫?」

「結界を張るから大丈夫。それに、この時期は、雨が降らないから、綺麗な星空が見れるよ。葵ちゃん、好きでしょ?見るの。楽しみにしてて」

「うん、好き。ありがと。僕が、星空を見るのが好きなの、知ってたんだね」

「だって、花火を見た後、〝今行くと道が混んでるから、もうちょっと空いてから帰ろう〟って言いながら、星を見て、嬉しそうに話してたし。夏休みの宿題で、天体観測してた時も、夜遅くまで付き合ってくれたし。(2階のベランダで、夜空を見上げてる葵ちゃんを、部屋からそっと見てたし)分かるよ」

「そっか。僕にとったら、まだ最近の事だけど、8年以上も前の事、よく憶えてたね?」

「憶えてるよ、葵ちゃんとの事は全部。好きだったからね・・・昔も今も、ずっと」

チュッ

「防水シートと厚手の絨毯も用意してあるから、寝転んで見る事もできるよ」

「僕の為に、いろいろと考えてくれて、準備してくれて、ありがとう」

月夜の唇にそっと唇を重ねた。

「月夜・・・大好き」



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