何で僕を?

大器晩成らしい

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「月夜様、クレシェンテ湖に着きましたが、別荘予定地はどこら辺ですか?」

「対岸から一番距離のある、三日月の膨らんだ部分だよ。買った時に、土を盛って整地をしておいた。ついでに、そこに続く道も作っておいたから、見ればすぐに判ると思うよ」

「分かりました。では、とりあえず、このまま道なりに進めてみます」

「お願い・・・と言いたい所だけど、慎重に進めてもらっていいかな?3km先に何かいるみたいだけど、こっちに向かって進んできてる。馬車全体に結界を張るから安全だと思うけど、気を付けて」

「畏まりました」

「月夜、何かって何?」

「まだ、判らないけど、中レベル以上かな。低レベルの魔物だったら。馬の気配を感じただけで逃げて行くからね」

あ~。

馬車に繋がれている馬について〝触れたり、動かそうとしたら、かなり危険だけどね。腕の一本くらい、噛み千切られると思うよ〟って言ってたもんね。

それなりに強いって事だよね。

「葵ちゃん。ギリギリまでHPを削るから、葵ちゃんは、馬車の中から止めを撃ってね」

「うん。分かった。ありがとう」

よし、ここはやっぱり、氷の矢で行くか。

矢を引き抜かなくて済むからね。

「ラピス、そろそろ止まって」

「はい」

「月夜・・・気を付けてね」

「もちろん」

チュッ

馬車が止まるとすぐ、内側から扉を開き、外に出て行った。

そして、腰を少し落とし、収納から刀を取り出すと同時に、刀を水平に振り切った。

グルルグガアア

刀から、風の刃のような物が飛び出し、前方の雑草と一緒に、魔物も切り裂いた。

でも、浅かったみたい。

頭部は硬いのかな?

現れた魔物は、コモドオオトカゲに似てるけど、背中に無数の突起が付いている。

尻尾で支えながら、後ろ足2本で立ち上がったんだけど、4mはある。

尻尾を入れて6m。

凄く大きい。

コモドオオトカゲの倍はある。

「ウォータージェット」

口を大きく開けて何かしてこようとしたけど、その前に、月夜が、魔物の口の中に、容赦なく魔法を撃ち込んだ。

後頭部から、赤い血と脳みそかな?飛び出してきたんだけど?

「あと1発でいけるな。葵ちゃん!」

「アイスアロー」

もう、僕が撃ち込まなくても、そのままでも死にそうだったけど、レベル上げの為に、ゴメンね。

しょぼい魔法での止めで、ホント、ゴメンなさい。

僕が撃った氷の矢は、魔物の目に深く突き刺さり、支えきれなくなった巨体がくずれるように横に倒れ、地響きと砂煙をあげた。


「口を開けて、何をしようとしてたんだろ?」

「その魔物は、毒を吐き出すタイプですね。吐き出される前に倒してくれて、良かったです。吐き出された場合、広範囲に亘って、毒の除去をしないといけなくなりますので」

「クリーンじゃダメですか?」

「ダメですね。土にも染み込んでしまいますので、解毒剤を撒かないといけなくなります」

それは、面倒かも。

僕達、状態異常無効だから、解毒剤を持ってないんだよね。

近くの村か街まで行って、買ってこないといけなくなるもん。

あっ、でも、僕達は使わなくても、ラピスさんの為には、用意しておいた方がいいのかも。

次、村か街に行った時に、お店に寄ってもらおう。







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