何で僕を?

大器晩成らしい

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宿屋に入り、受付で、ラピスさんが戻ってきたかの確認をして貰ったけど、まだ戻ってきてはいないって言われた。

「大丈夫かな?」

「気配を消すのが上手いから、人混み、もしくは、暗闇に紛れ込めれば、どうにでもなるんじゃないか?」

「・・・確かに。驚いた時、あったもんね」

「そうそう、俺でも難しいからね」


ラピスさんは、完全に日が落ちてから戻ってきた。

「遅くなって、すみませんでした。人混みがなく、なかなか撒く事ができなくて、暗くなるのを待っていたので」

「気にしなくていいよ。大変だったね。お腹空いたでしょ?ラピスさんが戻ってきたら、ここに食事を持ってきてもらえるよう、頼んでおいたから、もうすぐ届くと思う。食事をしながら、お話は聴くから、楽な格好に着がえてきたら?」

「そうですね。分かりました。では、着がえさせてもらいますね」


ラピスさんが着がえに行っている間に、お食事が届いた。

テーブルの上に並べて貰ったんだけど、結構な品数で吃驚。

「ギルド提携の宿なので、お肉とかの食材も、安く仕入れられるんですよ」

食事を並べ、部屋を出て行く前に、そう教えてくれた。

せっかく作って、持ってきてくれたけど、こんなには食べきれないと思う。

「お待たせしました。・・・凄い量ですね」

ラピスさんでも、そう思うよね。

「ですよね。でも、残すのは申し訳ないので、食べられる分だけ、お皿に取り分けて食べて、余った分は、お皿だけ移しかえて、収納しちゃおうかと思って」

「そうですね。それでいいと思います」

ラピスさんの賛同も得て、早速、収納から、取り皿やスプーンを出して配った。

気分はバイキングだね。

「じゃあ、皆、揃ったし、いただきますしましょう。いただきます」

「「いただきます」」

クキュ

モカのお皿には、焼き魚があったから、それを中心に、食べられそうな分だけ、果物を乗せてあげた。

「もっと欲しかったら言ってね」

クキュ






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