何で僕を?

大器晩成らしい

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「うわ~、大変だったね~」

僕達と別れた後、腕に絡んでこようとするのを振り解きながら、街中を歩き回っていたらしい。

「撒こうと思いまして、お店の中に入ったりもしたのですが、まるで連れであるかのように振舞って、一緒の席に着こうとするので、結局は諦めて店の外に出たりして、大変でした。あからさまに拒絶しているのに、どうしてあそこまで纏わりつけるのか、不思議で仕方がありません」

結局、紛れ込めるような人混みもなく、彼を振り切るのに、暗くなるのを待つしかなかったんだって。

それで、暗くなってからは、日中歩きながらチェックしていた、潜んでやり過ごせる場所を上手く使いながら、帰ってきたらしい。

「随分と時間を無駄にしてしまいました。月夜様や葵様にもご迷惑をお掛けしてしまい、申し訳ございませんでした。次会ったら、近寄られる前に警告して、それでもしつこく絡んで来たら、月夜様に倣って、切り飛ばそうかと思ってしまう位、疲れました」

「やっちゃえばいい。業務妨害をされてるようなものだからね。俺が証人になってもいいよ」

月夜、唆すんじゃありません!

切り飛ばさなくても、縄で縛って、憲兵所?とかの前にでも、転がしておけば充分でしょ。

「ラピスさん、ご飯を食べ終わったら、お風呂に入っちゃって。片付けとかも、僕達がしておくから、今日は、早めに休んで」

「そんな訳には」

「いいからいいから。明日も馬車を操縦しないといけないんだから、ゆっくりと休まないと。疲れをきちんととっておかないと。疲労が溜まって、身体を壊してからじゃ、遅いんだよ?」

いつも、僕達より遅く寝て、僕達より早く起きてる。

こっちが強制的に休ませないと、過労死しちゃいそうで、怖いよ。

「・・・すみません。では、失礼して、早めに休ませて頂きます」

うんうん、そうして。


ふと、モカの方を見たら、お皿が空に。

「モカ、おかわりはどうする?」

って、訊いてはみたけど、モカによそった分、量がちょっと多かったみたい。

ぽっこり出てしまったお腹を、一生懸命さすってる。

残さないように、無理して詰め込んだのかも。

「お腹、大丈夫?」

クキュ

首を縦に振ってはいるけど、苦しいのかな?

お腹もさすり続けてるし。

僕もモカの手の動きに合わせ、一緒にお腹をそっと撫でてあげたら、僕の指を両手で握って、ここ、ここって感じに撫でて欲しい所に誘導してきたから、その場所を撫でたら、とても気持ち良さそうにしていた。


ゴメンね、食べてる途中で気付いてあげられなくて。

次からは、一回で盛り付けないで、様子を見ながら少しづつよそっていくからね。







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