何で僕を?

大器晩成らしい

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「《シーコーラル》ここだね」

2軒奥に、魚卵専門店の看板も見える。

アクセサリーを売る店だけあって、入り口の造りから、こじゃれた感が出ている。

ここで、タイピンとカフスを買うっていうのは決めてある。

だから後は、真珠に珊瑚に白蝶貝、どれを使った物にするか、っていうのと、形状を決めるだけ。

・・・丸いだけっていうのはつまらないよね。

となると、珊瑚か白蝶貝になるか。

中に入って、さらっと端から順に見て行く。

珊瑚って、コーラルピンクや赤以外にも、いろんな色があるんだね。

・・・あっ、黒珊瑚なんてのもあるんだ。

知らなかった。

ここの職人さんは、かなり、技術が高いみたいだ。

シンプルに丸や四角いのもあるけど、立体的に薔薇が細工されている物もあった。

とても繊細で、細かい作業。

凄く綺麗。

珍しいし、うん、よし、これにしよう。

薔薇の黒珊瑚が付いたタイピンとカフスに決めた。

お店の人を呼び、ケースの中からそのセットを取り出して貰い、お会計を済ませる。

包装紙とリボンをどれにするか訊いてきたから、お任せでってお願いした。

ここの情報を教えてくれたお兄さんみたいに、プレゼントに買って行く人が多いみたいで、随分と手際よく、綺麗に包まれていく。

リボンの垂れた部分も、はさみで扱いて、くるんってさせてある。

「お待たせ致しました」

ラッピングをしてくれた店員さんから、プレゼントを受け取り〝ありがとう〟って伝え、さっさと収納へとしまった。

せっかく綺麗にラッピングして貰ったのに、手で持ってたら、ぐちゃぐちゃにしちゃいそうだったからね。

月夜とラピスさんも、僕が選んでる間に、それぞれ交代で見て回り、何かアクセサリーを買えたみたい。


「もう、移動して平気?」

「買うもんも買えたし、平気だよ」

「私も大丈夫です」

クキュ

「じゃあ、行こうか」

モカの頭をひと撫でして、店を出た。

もちろん来る時と同じ、月夜にピッタリくっ付いて。




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