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二
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翌日、同じ頃に孝市郎は現れた。
「やい、クソ坊主、勝負だ。」
今日は頭に大きなすり鉢をかぶっている。防具のつもりらしい。
「竹ぼうきは山門に立てかけておる。かかってまいれ。」
孝市郎は山門に立てかけられていた竹ぼうきを手にした。
卓玄もとっておいた棒切れを手にする。
「やあぁぁぁぁぁ!。」
竹ぼうきを振りかぶり卓玄に飛びかかる。
「いったぁっ。」
卓玄は冷静に跳躍する孝市郎の左すねを打ち、考市郎と体を入れ替えた。
孝市郎は転倒しそうになるのを必死にこらえる。
「鉢を落とすなよ、割れるぞ。」
「かんけえねえだろ。」
「割れたら頭を守るものが無いぞ。」
卓玄の言葉に孝市郎は、すり鉢に手をやった。
そのせいで開いた胴を打つ。
「いったぁッ。」
「鉢に気を取られ過ぎてもいかん。」
「くっそお。」
かぶり直したすり鉢から手を離すと、さっとすり鉢を取り上げ、へりで頭を打つ。
「あだぁっ。」
「取られないのもいかん。」
「どうしろってんだい。」
「どうするか考える。それに役立つのが学問じゃ。どうだ、学ぶ気になったか。」
「うるせえ、今日は帰る。」
孝市郎は、卓玄に背を向けた。
「これ、すり鉢を忘れるでない。母御が困るじゃろう。」
卓玄は、孝市郎にすり鉢をかぶせてやった。
翌日の孝市郎は、鋳物の鍋を頭にかぶっていた。つるがあごにかかっている。昨日すり鉢を取られたりしたのを反省してのことだろう。
胴にもござを幾重にも巻いている。胴を打たれたことに対する対策を考えたと見える。
「行くぞ、クソ坊主。」
山門に準備してあった竹ぼうきを手に、孝市郎は突進する。
二合、三合と打ちあう。
「まったく元気がよいのう。」
「うるせぇッ!」
「じゃが、隙だらけ。」
「あいてぇっ。」
したたかに手の甲を打たれ、竹ぼうきを落としそうになる。
「防具で守るというのもよいが、もっとよく考えてみよ。」
「何をだよ?」
「なぜ、打たれるのか。打たれぬにはどうすればよいか。」
「クソ坊主をぶちのめす、それだけだ。」
打ちかかる竹ぼうきを棒切れでさばきつつ、卓玄は後退する。
「敵を倒すだけでない。戦わねば打たれることもないぞ。」
「何が言いてえんだよ。」
「皆と一緒に勉強すれば痛い思いをせずに済む。」
「うるせえ、勉強なんざ、でえっきらいだ!」
孝市郎は、間合いを詰め、卓玄に打ちかかる。
卓玄は竹ぼうきをさばきつつ、隙を見て脇をすり抜け、後ろから鍋を引っ張った。
鍋の弦が孝市郎の首に食い込み、一瞬息が止まる。孝市郎は負けじと鍋を引っ張るべく、つるを手にして前に体重をかける。
卓玄はその体重移動を利用して孝市郎を突き倒した。
「ああ、疲れた。こんなところにござがあるから座ろうかの。」
痩せた老人とは言え、それなりの体重はある。孝市郎が跳ねのけようにも簡単にはいかない。
「孝市郎、お主は元気がある。有り余っておる。だから、じっとしたくないのもわからんでもない。じゃが、それを我慢することを学ぶことも人生大事なことじゃ。世の中我慢が肝心じゃ。我慢できるものだけが上に行く。」
「うるせえ、どけよ。」
「だいたい、負ければ勉強する約束だったではないか。いい加減約束を守れ。」
「うるせえ、おれは負けていねえ。まだ戦いの途中だ。勝負はついていねえ。」
卓玄は座ったまま体の正面を孝市郎の頭の方に向けた。
両足で孝市郎の手をおさえ、頭の鍋を取る。
「兜を取られたら負けじゃぞ。」
「うっせえ。」
「こうなるからの。」
「いっでぇ。」
情け容赦なく棒切れで頭を打つ。
「先日は五重の塔じゃったから今日は、七重の塔といこうか。」
「やめろよッ!」
「だまらっしゃい。」
問答無用と卓玄は棒切れを振り下ろす。
「いってえんだよ。」
「負けを認めい、強情にも程があるぞ。」
「うるせえ、武器を工夫すれば負けねえ。」
「ふむ。」
卓玄は立ち上がった。考市郎も立ち上がる。
「そこまで言うなら工夫してみい。受けてやるぞ。」
「おう、また明日来るぞ。」
翌日、卓玄はお堂で子供たちに字を教えていた。
「クソ坊主、孝市郎様が来たぞッ!」
「来おったか。お前たちは手本を見て練習するように。」
子供達に指示を出して卓玄は棒切れを手にした。
「和尚様、大丈夫ですか。」
「孝市郎はずる賢いですよ。」
「心配はいらん、儂は負けておらんじゃろ。」
笑って外に出ようとする卓玄の目の前に黒い点が現れた。とっさにしゃがみ込む。
「ちっ、かわしやがった。」
なんと孝市郎は竹竿を持ってきていた。それで槍のように突いてきたのだ。
「それが工夫か、孝市郎。」
「近寄られなければぜってえ負けないからな。」
竹竿の長さは一丈(3.03m)ほどか。それで、突き上げるように卓玄の顔を狙ってくる。
それを棒切れでさばきつつ、卓玄は隙を伺う。
「クソ坊主、いい加減負けろ。」
「ふむ、皆に字を教えておる最中でな。ちと失礼するぞ。」
卓玄はお堂の中に引っ込んだ。
「どうした、クソ坊主、怖いのか。」
「怖いのはお主じゃろう。お堂の中に入ってこれんのじゃからな。」
「なんだと、孝市郎様が怖いなんてあるもんか。叩きのめしてやる。」
孝市郎は、竹竿の先をお堂の中につきこんだまま、段を駆け上がる。
竹竿を槍のように構えたままお堂に乱入する。
「クソ坊主、観念……。」
言い終わらぬうちに足を払われた。入口の陰に潜んだ卓玄の仕業である。
「少しでも馬鹿にされることを我慢できんか。」
うつ伏せに倒れた孝市郎の背に馬乗りになる。
「クソ坊主。」
「工夫する知恵はあるのじゃ。学問をせんか、孝市郎。」
「勉強はでえきらいだと言ったろ。」
「お主のような子が立派な人間になるのに学問は必要じゃ。忍耐が養われる。」
「うるせえ、忍耐がなんだってんだ。」
「お主は、儂にからかわれただけでお堂に乗り込んできた。忍耐できんからじゃ。そしてこうして虜になっておる。」
「卑怯な手を使いやがって、だまし討ちじゃねえか。」
ごほんごほん。卓玄はわざとらしく咳き込んだ。
「強力な武器を持つ相手に老い先短い年寄りとしては、手段を選んでおれんよ。」
「わざとらしいぞ。」
「一つ教えておこう。」
卓玄は孝市郎の背から立ち上がった。好機と見て孝市郎は素早く立ち上がり、竹竿を拾いあげる。
振り返って卓玄に一撃、と思った時には喉元に棒切れが突き付けられていた。
「死人は物を言わぬ。卑怯だなんだと非難できぬようになる。」
卓玄の顔は笑顔だった。
ただし、目は笑っていない。
卓玄の威圧に孝市郎は黙り込んでしまう。
「このまま大人になればお主はいつか死人にされるじゃろう。それも哀れ。儂が手ずからに死人にしてしんぜようか。」
喉元に突き付けられているのは単なる棒切れだ。だが、孝市郎は下手な返事をすれば死んでしまうと思った。それだけの迫力が卓玄にはあった。
「嫌ならば帰るがよい。家に帰ってよく考えてみよ。」
「……。」
無言で孝市郎は立ち上がった。
「孝市郎、おしょうさんと喧嘩するなんてやめなよ。」
近所のみよが声をかけてきた。くりっとした目が可愛い娘だ。将来美人になる、あんな娘を産みたかったと母がいつも口にしている。
「うるせえ、みよ。おめえの指図は受けねえよ。」
「そうは言っても負けてるじゃない。おしょうさんに叩かれたら痛いでしょ。」
「まだだ、まだ勝負はついてねえ。あんな奴に叩かれてもへっちゃらだぜ。」
意地をはりつつ、孝市郎はお堂を飛び出した。
「やい、クソ坊主、勝負だ。」
今日は頭に大きなすり鉢をかぶっている。防具のつもりらしい。
「竹ぼうきは山門に立てかけておる。かかってまいれ。」
孝市郎は山門に立てかけられていた竹ぼうきを手にした。
卓玄もとっておいた棒切れを手にする。
「やあぁぁぁぁぁ!。」
竹ぼうきを振りかぶり卓玄に飛びかかる。
「いったぁっ。」
卓玄は冷静に跳躍する孝市郎の左すねを打ち、考市郎と体を入れ替えた。
孝市郎は転倒しそうになるのを必死にこらえる。
「鉢を落とすなよ、割れるぞ。」
「かんけえねえだろ。」
「割れたら頭を守るものが無いぞ。」
卓玄の言葉に孝市郎は、すり鉢に手をやった。
そのせいで開いた胴を打つ。
「いったぁッ。」
「鉢に気を取られ過ぎてもいかん。」
「くっそお。」
かぶり直したすり鉢から手を離すと、さっとすり鉢を取り上げ、へりで頭を打つ。
「あだぁっ。」
「取られないのもいかん。」
「どうしろってんだい。」
「どうするか考える。それに役立つのが学問じゃ。どうだ、学ぶ気になったか。」
「うるせえ、今日は帰る。」
孝市郎は、卓玄に背を向けた。
「これ、すり鉢を忘れるでない。母御が困るじゃろう。」
卓玄は、孝市郎にすり鉢をかぶせてやった。
翌日の孝市郎は、鋳物の鍋を頭にかぶっていた。つるがあごにかかっている。昨日すり鉢を取られたりしたのを反省してのことだろう。
胴にもござを幾重にも巻いている。胴を打たれたことに対する対策を考えたと見える。
「行くぞ、クソ坊主。」
山門に準備してあった竹ぼうきを手に、孝市郎は突進する。
二合、三合と打ちあう。
「まったく元気がよいのう。」
「うるせぇッ!」
「じゃが、隙だらけ。」
「あいてぇっ。」
したたかに手の甲を打たれ、竹ぼうきを落としそうになる。
「防具で守るというのもよいが、もっとよく考えてみよ。」
「何をだよ?」
「なぜ、打たれるのか。打たれぬにはどうすればよいか。」
「クソ坊主をぶちのめす、それだけだ。」
打ちかかる竹ぼうきを棒切れでさばきつつ、卓玄は後退する。
「敵を倒すだけでない。戦わねば打たれることもないぞ。」
「何が言いてえんだよ。」
「皆と一緒に勉強すれば痛い思いをせずに済む。」
「うるせえ、勉強なんざ、でえっきらいだ!」
孝市郎は、間合いを詰め、卓玄に打ちかかる。
卓玄は竹ぼうきをさばきつつ、隙を見て脇をすり抜け、後ろから鍋を引っ張った。
鍋の弦が孝市郎の首に食い込み、一瞬息が止まる。孝市郎は負けじと鍋を引っ張るべく、つるを手にして前に体重をかける。
卓玄はその体重移動を利用して孝市郎を突き倒した。
「ああ、疲れた。こんなところにござがあるから座ろうかの。」
痩せた老人とは言え、それなりの体重はある。孝市郎が跳ねのけようにも簡単にはいかない。
「孝市郎、お主は元気がある。有り余っておる。だから、じっとしたくないのもわからんでもない。じゃが、それを我慢することを学ぶことも人生大事なことじゃ。世の中我慢が肝心じゃ。我慢できるものだけが上に行く。」
「うるせえ、どけよ。」
「だいたい、負ければ勉強する約束だったではないか。いい加減約束を守れ。」
「うるせえ、おれは負けていねえ。まだ戦いの途中だ。勝負はついていねえ。」
卓玄は座ったまま体の正面を孝市郎の頭の方に向けた。
両足で孝市郎の手をおさえ、頭の鍋を取る。
「兜を取られたら負けじゃぞ。」
「うっせえ。」
「こうなるからの。」
「いっでぇ。」
情け容赦なく棒切れで頭を打つ。
「先日は五重の塔じゃったから今日は、七重の塔といこうか。」
「やめろよッ!」
「だまらっしゃい。」
問答無用と卓玄は棒切れを振り下ろす。
「いってえんだよ。」
「負けを認めい、強情にも程があるぞ。」
「うるせえ、武器を工夫すれば負けねえ。」
「ふむ。」
卓玄は立ち上がった。考市郎も立ち上がる。
「そこまで言うなら工夫してみい。受けてやるぞ。」
「おう、また明日来るぞ。」
翌日、卓玄はお堂で子供たちに字を教えていた。
「クソ坊主、孝市郎様が来たぞッ!」
「来おったか。お前たちは手本を見て練習するように。」
子供達に指示を出して卓玄は棒切れを手にした。
「和尚様、大丈夫ですか。」
「孝市郎はずる賢いですよ。」
「心配はいらん、儂は負けておらんじゃろ。」
笑って外に出ようとする卓玄の目の前に黒い点が現れた。とっさにしゃがみ込む。
「ちっ、かわしやがった。」
なんと孝市郎は竹竿を持ってきていた。それで槍のように突いてきたのだ。
「それが工夫か、孝市郎。」
「近寄られなければぜってえ負けないからな。」
竹竿の長さは一丈(3.03m)ほどか。それで、突き上げるように卓玄の顔を狙ってくる。
それを棒切れでさばきつつ、卓玄は隙を伺う。
「クソ坊主、いい加減負けろ。」
「ふむ、皆に字を教えておる最中でな。ちと失礼するぞ。」
卓玄はお堂の中に引っ込んだ。
「どうした、クソ坊主、怖いのか。」
「怖いのはお主じゃろう。お堂の中に入ってこれんのじゃからな。」
「なんだと、孝市郎様が怖いなんてあるもんか。叩きのめしてやる。」
孝市郎は、竹竿の先をお堂の中につきこんだまま、段を駆け上がる。
竹竿を槍のように構えたままお堂に乱入する。
「クソ坊主、観念……。」
言い終わらぬうちに足を払われた。入口の陰に潜んだ卓玄の仕業である。
「少しでも馬鹿にされることを我慢できんか。」
うつ伏せに倒れた孝市郎の背に馬乗りになる。
「クソ坊主。」
「工夫する知恵はあるのじゃ。学問をせんか、孝市郎。」
「勉強はでえきらいだと言ったろ。」
「お主のような子が立派な人間になるのに学問は必要じゃ。忍耐が養われる。」
「うるせえ、忍耐がなんだってんだ。」
「お主は、儂にからかわれただけでお堂に乗り込んできた。忍耐できんからじゃ。そしてこうして虜になっておる。」
「卑怯な手を使いやがって、だまし討ちじゃねえか。」
ごほんごほん。卓玄はわざとらしく咳き込んだ。
「強力な武器を持つ相手に老い先短い年寄りとしては、手段を選んでおれんよ。」
「わざとらしいぞ。」
「一つ教えておこう。」
卓玄は孝市郎の背から立ち上がった。好機と見て孝市郎は素早く立ち上がり、竹竿を拾いあげる。
振り返って卓玄に一撃、と思った時には喉元に棒切れが突き付けられていた。
「死人は物を言わぬ。卑怯だなんだと非難できぬようになる。」
卓玄の顔は笑顔だった。
ただし、目は笑っていない。
卓玄の威圧に孝市郎は黙り込んでしまう。
「このまま大人になればお主はいつか死人にされるじゃろう。それも哀れ。儂が手ずからに死人にしてしんぜようか。」
喉元に突き付けられているのは単なる棒切れだ。だが、孝市郎は下手な返事をすれば死んでしまうと思った。それだけの迫力が卓玄にはあった。
「嫌ならば帰るがよい。家に帰ってよく考えてみよ。」
「……。」
無言で孝市郎は立ち上がった。
「孝市郎、おしょうさんと喧嘩するなんてやめなよ。」
近所のみよが声をかけてきた。くりっとした目が可愛い娘だ。将来美人になる、あんな娘を産みたかったと母がいつも口にしている。
「うるせえ、みよ。おめえの指図は受けねえよ。」
「そうは言っても負けてるじゃない。おしょうさんに叩かれたら痛いでしょ。」
「まだだ、まだ勝負はついてねえ。あんな奴に叩かれてもへっちゃらだぜ。」
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