上州無宿人 博徒孝市郎
「てめえには欠点がある。それがわかるまで、俺の下で人生修行だ。」 上州勢多郡馬場村の孝市郎はその一言で、両親から引き離され、上州博徒の巨魁、大前田栄五郎の部屋住みとなる。孝市郎は、幼いころ評判の乱暴者だった。だが卓玄和尚の学問のおかげで人のことを考える生き方を志すようになった。乱暴な振る舞いも減り、幼き日にいじめた兵造とも今は友達になれている。通う本間念流の道場でも孝市郎は、年長者からもほめられていた。「正義感が強いから道を踏み外さず生きていける。」と。間違いがあったとしても、大きく間違えてはいないはずだ。そう思う孝市郎だが、栄五郎は「いらん口を叩くな。」と拳固をくれるばかりだ。
孝市郎の欠点とは。
そして、何ゆえに正義感の強い少年だった孝市郎は無宿となるのか。
訂正:十六にて「上総の源七」とあるのを「間の川の政五郎」に修正しました。私のミスです。
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