60 / 349
第3章 王都への旅路!
第53歩目 はじめての指名依頼!
しおりを挟む
前回までのあらすじ
誰も知らない隠れ家的店に凄腕鍛冶師がいた
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
□□□□ ~武器と会話できる女の子~ □□□□
ガタツに滞在して5日目。
いよいよ王都に向けて出発するため、今日このガタツを出ることになる。
そのため俺とアテナは依頼していた武器を回収するべく、ナイトさんの店に立ち寄った。
とてとてとて。
店の奥の方からナイトさんの足音が聞こえてきた。
相変わらずかわいらしい足音だ。
「たのしみだねー!私の斧ー( ´∀` )」
「どんなものなのか俺も興味があるな」
「お、お、お客さん.....」
「こんにちは、ナイトさん。依頼していた武器を.....」
「.....ひ、ひぐっ」
「ちょ!?え!?ど、どうしたんですか!?」
なんでいきなり泣いているの!?なにがあった!?
「あー!歩がセラフィをなかしたー!」
「俺が原因なの!?なにが原因だ!?」
ナイトさんだって言ってんだろ!なんで気安く愛名を呼んでるんだよ!
「歩はドSだからねー。きっとそれだよー」
「・・・」
「ふえーーーーーん(´;ω;`)なんでーーーーー!?」
俺に頬をつねられたことでアテナは喘いだ。
俺がドSなのはアテナだけだから大丈夫だ。
とりあえずバカは無視して、今はナイトさんだ。
「どうしたんですか?」
「.....ひ、ひぐっ。も、もう、もう少し時間をもらいたいでしゅ」
「.....え?間に合わなかったんですか?」
「.....ち、ちが、違いましゅ。い、いら、依頼内容は完璧に終わったでしゅ」
「どういうことですか?なんで依頼は終わったのに、もう少し時間がいるんですか?」
「.....こ、この、この子とまだ別れたくないでしゅ!も、もう、もう少しこの子と話したいでしゅ!」
ナイトさんがそう言って差し出してきたのは、俺が手入れを依頼していた疾風の剣だ。
疾風の剣は見事に手入れされているようでまるで新品。いや、それ以上の輝きを放っていた。
これだけでもナイトさんの鍛冶師としての腕前が、素人目で見ても素晴らしいものだと一目でわかった。
それはいい。それはいいのだが.....
この子ともう少し話したいってなに!?
ナイトさんはなに言ってるの!?実は電波少女でしたってオチ!?
「す、すいません。ちょっと言ってる意味がよくわからないんですが.....」
「.....そ、そう、そうでしゅか。い、いじ、意地でもボクとこの子を引き離しゅつもりなんでしゅね」
引き離すってなに!?その疾風の剣は俺のなんだが!?
「歩~。いじめるのはやめてあげなよー。セラフィがかわいそうだよー」
「.....あ、あと、あと数日だけでいいんでしゅ!お、おね、お願いしましゅ!」
「・・・」
え?なに?俺が悪い流れ?
それにあと数日って.....今日このガタツを出る予定になっているんだが?どうすんの?
「わ、訳を詳しく話してもらえますか?今のままだと意味がわからないので」
「わ、わか、わかりましたでしゅ。ボ、ボク、ボクは武器と会話ができるんでしゅ」
───カー、カー、カー
.....うむ。全くわからん。武器と会話できるってなに?やっぱり電波少女なの!?
「え、えっと?」
「む、むか、昔、ダンジョンをクリアした時に加護でもらったんでしゅ」
「え!?マジで加護をもらえるんですか!?」
「まじー( ´∀` )」
いやいや。アテナに聞いてないから。
それにしてもマジだったのか。アテナの言うことだし、話し半分程度で考えていたんだが.....
「じ、じ、常識でしゅよ?あ.....お、お、お客さんは異世界人なら知らないのも仕方がないでしゅね」
「あれ?俺達が異世界人だってこと話しましたっけ?」
「こ、この、この子に聞いたんでしゅ。
お、お、お客さんが異世界人だってこと。そ、それ、それに現地妻がいるってことも」
現地妻ってなんだよ!?なに!?ラズリさんのことを言ってんの!?
ラズリさんが現地妻には納得出来かねるが、どうやら武器と会話できるってのはマジみたいだ。
ナイトさんには俺達の事を全く話していないし、ラズリさんの事を知っている点からも間違いはないだろう。
それにしても.....武器と会話できる加護って、武器鍛冶師にとっては最高の加護なのでは?
腕も確かだし、吃音症さえなければ今ごろは名を馳せた武器鍛冶師だったに違いない。
そんな最高の鍛冶師がもう少し時間をくれと言っている。きっとなにか理由があるんだろう。
「もう少し時間をあげたら、なにかあるんですか?」
「.....え?ボ、ボク、ボクの話を信じるんでしゅか?」
「(アテナ。そういう加護はあるんだろ?)」
「(あるねー( ´∀` )たぶんー、ヘパイストスお兄ちゃんだよー)」
ふ~ん。お兄ちゃんもいるのか。武器と会話できる加護ってことは鍛冶関連の神様か?
そうなるとナイトさんは当たりの加護を貰ったことになる。意外と強運の持ち主なのかも。
ナイトさんは吃音症って不幸はあるけど、ちゃんとそれに見合うだけの幸運も貰っている。
神様はよく見ている。.....いや。アテナ以外の神様はよく見てくれている。
そんな神様の慈悲にちょっと嬉しくなった俺は・・・
───ぽふっ。ぽんぽん
「.....え?なななななんでしゅか!?」
「ステキな加護を貰えてよかったですね」
思わず、ナイトさんの頭をぽんぽんしてあげた。
髪がごわついていて、感触はイマイチだった。
髪を洗えばもう少しまともになりそうなのに.....もったいない。
「あー!セラフィだけずるいー!歩~、私もぽんぽんしてー?」
「はいはい」
───ぽふっ。ぽんぽん
「にへへー(*´∀`*)ありがとー!」
アテナの髪は毎日洗ってあげているからさらさらだ。とても気持ちいい。
ナイトさんももう少し身嗜みに気を付けたほうがいいと思う。
「す、すて、ステキな加護?き、きも、気持ち悪くないんでしゅか?ぶ、ぶき、武器と会話できるなんて?」
「全然。むしろすごいと感心しましたよ。そんなすごいナイトさんに依頼して正解でした」
「ボ、ボク、ボクがしゅごい?」
「ええ。ナイトさんは今にきっと世界一の鍛冶師になるに違いありません。
俺はそんな未来の世界一の鍛冶師の初めての客になれたんです。
こんな名誉なことはありませんよ。だからお礼を言わせてください。ありがとうございます」
武器と会話できる加護を持っている以上、努力次第では世界一になるなんてなんの問題もないだろう。
ナイトさんに足りないのは鍛冶を除く自分自身への自信だけだ。吃音症なんかに負けないでほしい。
「あ、あり、ありがとうございましゅ。そ、そん、そんなふうに言われたのは初めてでしゅ。
う、うれ、嬉しいでしゅ.....う、うれ、うれしいでしゅううううう!うぇぇぇぇぇぇん!」
頑張ってください、ナイトさん。陰ながら応援します。
───ぽふっ。ぽんぽん
号泣するナイトさんをぽんぽんしながら、俺はある1つの決断をした。
□□□□ ~DO・GE・ZA~ □□□□
落ち着いたナイトさんから改めて詳しい事情を聞くことにした。
もう少し待つことでなにかメリットがありそうだし。
「こ、この、この子の力をもっと引き出すことができそうなんでしゅ」
「力を引き出す?どういうことですか?」
「こ、この、この子は不思議な子なんでしゅ。な、なぜ、なぜか力を封印されているんでしゅ」
力を封印されている?なぜ?
てか、武器なのに力を封印してどうすんの?
「神器にねー、そういうのあるよー。神器は人間が使うには強力過ぎるからねー( ´∀` )」
「じ、じん、神器.....き、きい、聞いたことがありましゅ。そ、その、その昔勇者様が使っていたとか.....」
.....え?疾風の剣って神器なの!?ボス猿からドロップしたのになんで神器!?
ボス猿は神ではなく悪魔だぞ!?なんで悪魔が神器をドロップすんだよ!?この世界無茶苦茶だろ!
「さ、さす、さすが勇者様の武器でしゅ!こ、こう、光栄でしゅ!」
「あ、いや。俺は勇者では.....」
しかし、そんな俺の言葉は最後まで綴られることはなかった。
それはなぜか.....
「は、は、はは~」
「なにそれー?へんなのー!おもしろそー!ははー( ´∀` )」
ナイトさんがその場できれいな土下座をしてしまったからだ。
アテナもナイトさんの真似をしたみたいだが.....ワンピースが汚れるからやめろ!
改めて勇者の偉大さとめんどくささを思い知らされた。
□□□□ ~ナイトさんの指名依頼~ □□□□
出発時間が差し迫ってきた。もはや一刻の猶予もない。
「そ、それ、それでどうするんでしゅか?ボ、ボク、ボクにもう少し時間をくれるんでしゅか?」
「.....実は今日これから王都に向けて出発するんです」
「そ、そう、そうだったんでしゅか!?そ、それ、それじゃ・・・」
もう雇い主も護衛仲間も俺達が来るのを待っている頃だろう。
現代日本人としては相手を待たせる行為は気が引けるし、そもそも社会人なら15分前行動を心掛けたい。
だから.....
「すいません」
「そ、そう、そうでしゅよね.....わ、わが、わがままを言ってしゅいませんでしゅ.....
そ、それ、それじゃ依頼のお代なんでしゅが、ぜ、ぜん、全部で100万ルクアでしゅ」
俺の武器の手入れにアテナの斧で100万ルクアか。
少し高いような気もするが、1流の鍛冶師であることを考えたら妥当な値段か?
しかし.....
「払いませんよ」
「.....え?え、え、え?ど、どう、どういうことでしゅか?」
「だから払いませんよ」
「な、なん、なんででしゅか!?お、おか、お金ないなら武器は渡さないでしゅよ!」
ナイトさんの目付きが鋭くなった。
ダンジョンをクリアできるだけのことはある。怒気と少しの殺気をはらんだ鋭い目付きだ。
このままだと不要な争いが起きる可能性がある。
それぐらい緊迫した雰囲気だ。
だから俺は真意を伝えることにした。
「だって、ナイトさんの仕事はまだ終わっていないですよね?だからまだ払うには早いかと」
「.....ど、どう、どういう意味でしゅか?」
「俺の剣の更なるパワーアップをお願いします」
「.....え?い、いい、いいんでしゅか!?き、き、今日出発しゅるんでしゅよね?」
「それは断ってくるんでいいですよ」
少し無責任なのかもしれないが、こちらは雇われている身分だ。
依頼を継続するかどうかは俺の意思が最優先されるだろう。
それに.....
疾風の剣が更にパワーアップされるなら興味がある。
下手したらナイトさんでないと不可能な案件かもしれないし。
そしてなによりも、ナイトさんの初めての客として可能な限り力になってあげたい。
「あ、あり、ありがとうございましゅ!こ、この、この子とまだお話できるなんて嬉しいでしゅ!」
「ちなみにどれぐらい力を引き出せそうですか?」
「い、いま、今のボクだと2倍ぐらいでしゅ。け、けい、経験と素材さえあればもっと・・・」
「ねぇーねぇー。私の武器も2倍になるー?」
「む、む、無理でしゅ」
へ~。さすが一流鍛冶師。2倍もパワーアップされるなら十分なんじゃないか?
「で、で、でも本当にいいんでしゅか?お、おう、王都になにか用事があるんじゃないんでしゅか?」
「ええ。でも急いではいないですし」
「王都のおいしいご飯を食べにいくんだよねー!あとー、ついでにニケー( ´∀` )」
ニケさんをついでにするな!ニケさんが主目的で、ご飯はその次!
「い、いそ、急いではいないんでしゅか?」
「そうですね。のんびりいこうと思っています」
「この町のおまんじゅうおいしーんだよー( ´∀` )酒饅頭ってやつー!まだいっぱいたべたーい!」
「アテナもこう言ってますし、慌てずに仕事をしてください」
この町にもダンジョンはあるから滞在費とかには事欠かない。
この町の名産品とかでもお土産に買っていけばラズリさんも喜ぶだろう。
「あ、あ、あの.....」
「どうしました?」
「い、いら、依頼料なんでしゅがタダでいいでしゅ!」
.....なんで急にタダになった?
不安だ。タダよりも高いものはないと言うし。
「.....なにかあるんですよね?」
「そ、その、その代わりなんでしゅが、ボ、ボク、ボクの王都までの護衛をお願いしたいでしゅ!」
「護衛?」
意外な申し出だった。
今の王都までの護衛依頼を辞退して、またすぐに別の王都までの護衛依頼。
.....渡りに舟と思うべきだろうか?
「王都になにか用事でも?」
「い、いち、一年後に武器フェスティバルがあるんでしゅ。そ、それ、それに出たいんでしゅ」
あ~。王都で毎年開催されてるってやつね。
でも一年後って.....ここからだと4ヶ月で着くぞ?
「いくらなんでも、今から王都に行くのは早すぎませんか?」
「だ、だ、だって.....ま、まい、毎年誰もボクの護衛依頼を受けてくれないんでしゅ。
ぶ、ぶき、武器フェスティバルに出たいのに毎年出られなかったんでしゅ。
で、で、でもお客さんなら受けてくれるかなって.....だ、だ、ダメでしゅか?」
なるほど。吃音症の弊害はこんなところにも出ていたのか。かわいそうに.....
多分鍛冶師の誰もが武器フェスティバルに参加している可能性がある。
謂わば、鍛冶師としての登竜門。
そこで誰もが鍛冶師としての知名度を大なり小なり得ているはずだ。
しかしナイトさんは吃音症のせいで、腕は確かなのに今の今まで不参加。
つまり全く知られていない可能性がある。
ナイトさんの店が地図に載っていなかったのも、恐らくはナイトさんの知名度が低いからだろう。
「わかりました。ではその依頼受けさせてもらいます」
「あ、あり、ありがとうございましゅ!お、おう、王都までの道中改めてよろしくお願いしましゅ!」
ナイトさんはそう言うと、たはは~と晴れやかな笑顔で握手を交わしてきた。
ちゃんとしてればほっこりする子なんだけどな~。目がクリクリしているし。
こうして俺はナイトさんから指名依頼を受け、王都を再び目指すことになった。
ナイトさんという未来の天才鍛冶師を新しく仲間に加えて.....
「ご、ご、護衛を依頼したと言っても、ボ、ボク、ボクも戦えるんで安心してくださいでしゅ!」
「そう言えば、ダンジョンクリアされてますもんね」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『セラフィナイト』 レベル:235(Sランク) 危険度:極小
種族:小人族
年齢:22
性別:♀
職業:鍛冶師
称号:刀匠
体力:8000
魔力:6800
筋力:8000
耐久:8000
敏捷:6500
装備:ぴこぴこハンマー
【一言】セラフィつよいねー( ´∀` )きっとSランカーでも上位組だよー!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
.....か、かなり強い。これ護衛いらないんじゃね?
「だ、だ、だって.....ひ、ひと、一人は寂しいでしゅ・・・」
「・・・」
.....どうやらナイトさんは寂しがり屋らしい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『アテナ』 レベル:3 危険度:極小
種族:女神
年齢:ーーー
性別:♀
職業:女神
称号:智慧の女神
体力:50
魔力:50
筋力:50
耐久:50
敏捷:50
装備:殺戮の斧 (アテナ命名)
女神ポイント:82240【↑6000】(三日分)
【一言】セラフィの武器かっこいいなー・・・ぴこぴこってー音がするー!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
アユムの所持金:1784000ルクア【↑1200000】(三日分)
冒険者のランク:A(クリア回数:4回)
このお話の歩数:約75000歩(三日分)
ここまでの歩数:約10715300歩
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『アユム・マイニチ』 レベル:4628【↑26】
種族:人間
年齢:26
性別:♂
職業:凡人
称号:女神の付き人
体力:4638(+4628)【↑26】
魔力:4638(+4628)【↑26】
筋力:4633(+4628)【↑26】
耐久:4633(+4628)【↑26】
敏捷:4888(+4828)【↑26】
装備:旋風の剣(敏捷+200)【疾風の剣がパワーアップ】
技能:言語理解/ステータス/詠唱省略
Lv.1:初級光魔法/初級闇魔法
Lv.2:浄化魔法
Lv.3:鑑定/剣術/体術/索敵/感知/隠密
偽造/捜索/吸収/治癒魔法/共有
初級火魔法/初級水魔法/初級風魔法
初級土魔法/ 物理耐性/魔法耐性
状態異常耐性
共有:アイテムボックスLv.3
パーティー編成Lv.1
ダンジョンマップLv.3
検査Lv.3
造形魔法Lv.3
固有:ウォーキングLv.4628 840/4629
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
後書き
次回、ナイトさんと呑み比べ!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今日のひとこま
~アテナの意外な秘密~
「そう言えば、アテナにはお兄ちゃんもいたんだな」
「んー?ヘパイストスお兄ちゃんのことー?」
「そうそう。確かお姉ちゃんもいたよな?」
「いるよー。ヘパイストスお兄ちゃんの元奥さんでー、アフロディーテお姉ちゃんだねー」
「おおぅ。夫婦だったのか、その二人.....」
「そもそも私は末っ子だからねー。上に9人のお兄ちゃんやお姉ちゃんがいるんだー」
「結構多いな。兄弟姉妹どんな感じなんだ?」
「女神だとー、付き神との結婚を断られてパパと不仲のデメテルお姉ちゃんが長女でー、
のんびりしてる次女のヘスティアお姉ちゃん。その次がアフロディーテお姉ちゃんだねー」
.....長女大丈夫か?それにしても付き神との結婚とかってのもあるのか。
「四女が悪戯好きのアルテミスお姉ちゃんだねー。最後が私ー」
「男神だとー、一番強いポセイドンお兄ちゃんにー、次がー、一番きらいなアレスお兄ちゃん」
おおぅ。あのアテナが凄まじく嫌そうな顔したな.....アレスって兄貴はそんなに嫌いなのか。
「三男がヘパイストスお兄ちゃんでー、私の婚約者だねー。その次がー.....」
「.....ちょっと待て。え?アテナ結婚すんの?」
「ヘパイストスお兄ちゃんが私と結婚したいんだってー」
「この際お前たちは神だから、兄妹で結婚ってのは百歩譲っていいとしても.....
アテナは兄貴のことが好きだから結婚するんじゃないのか?」
「だってー、パパがそうしろって言うんだもーん(´-ε -`)」
「.....そうか。アテナも大変なんだな。俺だったら好きな人以外とは結婚したくないな」
「.....え?結婚とそういうものなのー(。´・ω・)?」
「まぁ、みんながみんなそうなるとは限らないけど、大体はそうだぞ」
地球でも海外はどうか知らないが、少なくとも日本では大体がそうなはずだ。
「じゃー、私は歩と結婚するー!」
「ちょっと待て!それはおかしい」
「なんでー?私は歩のこと好きだよー?」
「お前には婚約者がいるだろ。それはどうすんだよ?」
「やめるー。だってー、結婚は好きな人とするんでしょー?」
「ええええ!?そ、そんなに簡単に破棄していいのかよ!?それに俺の気持ちは!?」
「パパにいやーって言うからだいじょぶー。歩は私のこときらいー(。´・ω・)?」
「嫌い」
「ふええ(´;ω;`)」
ちょ!?お前それずるいだろ!
「す、好き、かな?」
「じゃー、結婚しよー( ´∀` )」
「か、考えさせてくれ」
「うんー(*´∀`*)」
こ、これ大丈夫なのかな?神様からアテナを寝取った感じになっちゃったけど.....
誰も知らない隠れ家的店に凄腕鍛冶師がいた
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
□□□□ ~武器と会話できる女の子~ □□□□
ガタツに滞在して5日目。
いよいよ王都に向けて出発するため、今日このガタツを出ることになる。
そのため俺とアテナは依頼していた武器を回収するべく、ナイトさんの店に立ち寄った。
とてとてとて。
店の奥の方からナイトさんの足音が聞こえてきた。
相変わらずかわいらしい足音だ。
「たのしみだねー!私の斧ー( ´∀` )」
「どんなものなのか俺も興味があるな」
「お、お、お客さん.....」
「こんにちは、ナイトさん。依頼していた武器を.....」
「.....ひ、ひぐっ」
「ちょ!?え!?ど、どうしたんですか!?」
なんでいきなり泣いているの!?なにがあった!?
「あー!歩がセラフィをなかしたー!」
「俺が原因なの!?なにが原因だ!?」
ナイトさんだって言ってんだろ!なんで気安く愛名を呼んでるんだよ!
「歩はドSだからねー。きっとそれだよー」
「・・・」
「ふえーーーーーん(´;ω;`)なんでーーーーー!?」
俺に頬をつねられたことでアテナは喘いだ。
俺がドSなのはアテナだけだから大丈夫だ。
とりあえずバカは無視して、今はナイトさんだ。
「どうしたんですか?」
「.....ひ、ひぐっ。も、もう、もう少し時間をもらいたいでしゅ」
「.....え?間に合わなかったんですか?」
「.....ち、ちが、違いましゅ。い、いら、依頼内容は完璧に終わったでしゅ」
「どういうことですか?なんで依頼は終わったのに、もう少し時間がいるんですか?」
「.....こ、この、この子とまだ別れたくないでしゅ!も、もう、もう少しこの子と話したいでしゅ!」
ナイトさんがそう言って差し出してきたのは、俺が手入れを依頼していた疾風の剣だ。
疾風の剣は見事に手入れされているようでまるで新品。いや、それ以上の輝きを放っていた。
これだけでもナイトさんの鍛冶師としての腕前が、素人目で見ても素晴らしいものだと一目でわかった。
それはいい。それはいいのだが.....
この子ともう少し話したいってなに!?
ナイトさんはなに言ってるの!?実は電波少女でしたってオチ!?
「す、すいません。ちょっと言ってる意味がよくわからないんですが.....」
「.....そ、そう、そうでしゅか。い、いじ、意地でもボクとこの子を引き離しゅつもりなんでしゅね」
引き離すってなに!?その疾風の剣は俺のなんだが!?
「歩~。いじめるのはやめてあげなよー。セラフィがかわいそうだよー」
「.....あ、あと、あと数日だけでいいんでしゅ!お、おね、お願いしましゅ!」
「・・・」
え?なに?俺が悪い流れ?
それにあと数日って.....今日このガタツを出る予定になっているんだが?どうすんの?
「わ、訳を詳しく話してもらえますか?今のままだと意味がわからないので」
「わ、わか、わかりましたでしゅ。ボ、ボク、ボクは武器と会話ができるんでしゅ」
───カー、カー、カー
.....うむ。全くわからん。武器と会話できるってなに?やっぱり電波少女なの!?
「え、えっと?」
「む、むか、昔、ダンジョンをクリアした時に加護でもらったんでしゅ」
「え!?マジで加護をもらえるんですか!?」
「まじー( ´∀` )」
いやいや。アテナに聞いてないから。
それにしてもマジだったのか。アテナの言うことだし、話し半分程度で考えていたんだが.....
「じ、じ、常識でしゅよ?あ.....お、お、お客さんは異世界人なら知らないのも仕方がないでしゅね」
「あれ?俺達が異世界人だってこと話しましたっけ?」
「こ、この、この子に聞いたんでしゅ。
お、お、お客さんが異世界人だってこと。そ、それ、それに現地妻がいるってことも」
現地妻ってなんだよ!?なに!?ラズリさんのことを言ってんの!?
ラズリさんが現地妻には納得出来かねるが、どうやら武器と会話できるってのはマジみたいだ。
ナイトさんには俺達の事を全く話していないし、ラズリさんの事を知っている点からも間違いはないだろう。
それにしても.....武器と会話できる加護って、武器鍛冶師にとっては最高の加護なのでは?
腕も確かだし、吃音症さえなければ今ごろは名を馳せた武器鍛冶師だったに違いない。
そんな最高の鍛冶師がもう少し時間をくれと言っている。きっとなにか理由があるんだろう。
「もう少し時間をあげたら、なにかあるんですか?」
「.....え?ボ、ボク、ボクの話を信じるんでしゅか?」
「(アテナ。そういう加護はあるんだろ?)」
「(あるねー( ´∀` )たぶんー、ヘパイストスお兄ちゃんだよー)」
ふ~ん。お兄ちゃんもいるのか。武器と会話できる加護ってことは鍛冶関連の神様か?
そうなるとナイトさんは当たりの加護を貰ったことになる。意外と強運の持ち主なのかも。
ナイトさんは吃音症って不幸はあるけど、ちゃんとそれに見合うだけの幸運も貰っている。
神様はよく見ている。.....いや。アテナ以外の神様はよく見てくれている。
そんな神様の慈悲にちょっと嬉しくなった俺は・・・
───ぽふっ。ぽんぽん
「.....え?なななななんでしゅか!?」
「ステキな加護を貰えてよかったですね」
思わず、ナイトさんの頭をぽんぽんしてあげた。
髪がごわついていて、感触はイマイチだった。
髪を洗えばもう少しまともになりそうなのに.....もったいない。
「あー!セラフィだけずるいー!歩~、私もぽんぽんしてー?」
「はいはい」
───ぽふっ。ぽんぽん
「にへへー(*´∀`*)ありがとー!」
アテナの髪は毎日洗ってあげているからさらさらだ。とても気持ちいい。
ナイトさんももう少し身嗜みに気を付けたほうがいいと思う。
「す、すて、ステキな加護?き、きも、気持ち悪くないんでしゅか?ぶ、ぶき、武器と会話できるなんて?」
「全然。むしろすごいと感心しましたよ。そんなすごいナイトさんに依頼して正解でした」
「ボ、ボク、ボクがしゅごい?」
「ええ。ナイトさんは今にきっと世界一の鍛冶師になるに違いありません。
俺はそんな未来の世界一の鍛冶師の初めての客になれたんです。
こんな名誉なことはありませんよ。だからお礼を言わせてください。ありがとうございます」
武器と会話できる加護を持っている以上、努力次第では世界一になるなんてなんの問題もないだろう。
ナイトさんに足りないのは鍛冶を除く自分自身への自信だけだ。吃音症なんかに負けないでほしい。
「あ、あり、ありがとうございましゅ。そ、そん、そんなふうに言われたのは初めてでしゅ。
う、うれ、嬉しいでしゅ.....う、うれ、うれしいでしゅううううう!うぇぇぇぇぇぇん!」
頑張ってください、ナイトさん。陰ながら応援します。
───ぽふっ。ぽんぽん
号泣するナイトさんをぽんぽんしながら、俺はある1つの決断をした。
□□□□ ~DO・GE・ZA~ □□□□
落ち着いたナイトさんから改めて詳しい事情を聞くことにした。
もう少し待つことでなにかメリットがありそうだし。
「こ、この、この子の力をもっと引き出すことができそうなんでしゅ」
「力を引き出す?どういうことですか?」
「こ、この、この子は不思議な子なんでしゅ。な、なぜ、なぜか力を封印されているんでしゅ」
力を封印されている?なぜ?
てか、武器なのに力を封印してどうすんの?
「神器にねー、そういうのあるよー。神器は人間が使うには強力過ぎるからねー( ´∀` )」
「じ、じん、神器.....き、きい、聞いたことがありましゅ。そ、その、その昔勇者様が使っていたとか.....」
.....え?疾風の剣って神器なの!?ボス猿からドロップしたのになんで神器!?
ボス猿は神ではなく悪魔だぞ!?なんで悪魔が神器をドロップすんだよ!?この世界無茶苦茶だろ!
「さ、さす、さすが勇者様の武器でしゅ!こ、こう、光栄でしゅ!」
「あ、いや。俺は勇者では.....」
しかし、そんな俺の言葉は最後まで綴られることはなかった。
それはなぜか.....
「は、は、はは~」
「なにそれー?へんなのー!おもしろそー!ははー( ´∀` )」
ナイトさんがその場できれいな土下座をしてしまったからだ。
アテナもナイトさんの真似をしたみたいだが.....ワンピースが汚れるからやめろ!
改めて勇者の偉大さとめんどくささを思い知らされた。
□□□□ ~ナイトさんの指名依頼~ □□□□
出発時間が差し迫ってきた。もはや一刻の猶予もない。
「そ、それ、それでどうするんでしゅか?ボ、ボク、ボクにもう少し時間をくれるんでしゅか?」
「.....実は今日これから王都に向けて出発するんです」
「そ、そう、そうだったんでしゅか!?そ、それ、それじゃ・・・」
もう雇い主も護衛仲間も俺達が来るのを待っている頃だろう。
現代日本人としては相手を待たせる行為は気が引けるし、そもそも社会人なら15分前行動を心掛けたい。
だから.....
「すいません」
「そ、そう、そうでしゅよね.....わ、わが、わがままを言ってしゅいませんでしゅ.....
そ、それ、それじゃ依頼のお代なんでしゅが、ぜ、ぜん、全部で100万ルクアでしゅ」
俺の武器の手入れにアテナの斧で100万ルクアか。
少し高いような気もするが、1流の鍛冶師であることを考えたら妥当な値段か?
しかし.....
「払いませんよ」
「.....え?え、え、え?ど、どう、どういうことでしゅか?」
「だから払いませんよ」
「な、なん、なんででしゅか!?お、おか、お金ないなら武器は渡さないでしゅよ!」
ナイトさんの目付きが鋭くなった。
ダンジョンをクリアできるだけのことはある。怒気と少しの殺気をはらんだ鋭い目付きだ。
このままだと不要な争いが起きる可能性がある。
それぐらい緊迫した雰囲気だ。
だから俺は真意を伝えることにした。
「だって、ナイトさんの仕事はまだ終わっていないですよね?だからまだ払うには早いかと」
「.....ど、どう、どういう意味でしゅか?」
「俺の剣の更なるパワーアップをお願いします」
「.....え?い、いい、いいんでしゅか!?き、き、今日出発しゅるんでしゅよね?」
「それは断ってくるんでいいですよ」
少し無責任なのかもしれないが、こちらは雇われている身分だ。
依頼を継続するかどうかは俺の意思が最優先されるだろう。
それに.....
疾風の剣が更にパワーアップされるなら興味がある。
下手したらナイトさんでないと不可能な案件かもしれないし。
そしてなによりも、ナイトさんの初めての客として可能な限り力になってあげたい。
「あ、あり、ありがとうございましゅ!こ、この、この子とまだお話できるなんて嬉しいでしゅ!」
「ちなみにどれぐらい力を引き出せそうですか?」
「い、いま、今のボクだと2倍ぐらいでしゅ。け、けい、経験と素材さえあればもっと・・・」
「ねぇーねぇー。私の武器も2倍になるー?」
「む、む、無理でしゅ」
へ~。さすが一流鍛冶師。2倍もパワーアップされるなら十分なんじゃないか?
「で、で、でも本当にいいんでしゅか?お、おう、王都になにか用事があるんじゃないんでしゅか?」
「ええ。でも急いではいないですし」
「王都のおいしいご飯を食べにいくんだよねー!あとー、ついでにニケー( ´∀` )」
ニケさんをついでにするな!ニケさんが主目的で、ご飯はその次!
「い、いそ、急いではいないんでしゅか?」
「そうですね。のんびりいこうと思っています」
「この町のおまんじゅうおいしーんだよー( ´∀` )酒饅頭ってやつー!まだいっぱいたべたーい!」
「アテナもこう言ってますし、慌てずに仕事をしてください」
この町にもダンジョンはあるから滞在費とかには事欠かない。
この町の名産品とかでもお土産に買っていけばラズリさんも喜ぶだろう。
「あ、あ、あの.....」
「どうしました?」
「い、いら、依頼料なんでしゅがタダでいいでしゅ!」
.....なんで急にタダになった?
不安だ。タダよりも高いものはないと言うし。
「.....なにかあるんですよね?」
「そ、その、その代わりなんでしゅが、ボ、ボク、ボクの王都までの護衛をお願いしたいでしゅ!」
「護衛?」
意外な申し出だった。
今の王都までの護衛依頼を辞退して、またすぐに別の王都までの護衛依頼。
.....渡りに舟と思うべきだろうか?
「王都になにか用事でも?」
「い、いち、一年後に武器フェスティバルがあるんでしゅ。そ、それ、それに出たいんでしゅ」
あ~。王都で毎年開催されてるってやつね。
でも一年後って.....ここからだと4ヶ月で着くぞ?
「いくらなんでも、今から王都に行くのは早すぎませんか?」
「だ、だ、だって.....ま、まい、毎年誰もボクの護衛依頼を受けてくれないんでしゅ。
ぶ、ぶき、武器フェスティバルに出たいのに毎年出られなかったんでしゅ。
で、で、でもお客さんなら受けてくれるかなって.....だ、だ、ダメでしゅか?」
なるほど。吃音症の弊害はこんなところにも出ていたのか。かわいそうに.....
多分鍛冶師の誰もが武器フェスティバルに参加している可能性がある。
謂わば、鍛冶師としての登竜門。
そこで誰もが鍛冶師としての知名度を大なり小なり得ているはずだ。
しかしナイトさんは吃音症のせいで、腕は確かなのに今の今まで不参加。
つまり全く知られていない可能性がある。
ナイトさんの店が地図に載っていなかったのも、恐らくはナイトさんの知名度が低いからだろう。
「わかりました。ではその依頼受けさせてもらいます」
「あ、あり、ありがとうございましゅ!お、おう、王都までの道中改めてよろしくお願いしましゅ!」
ナイトさんはそう言うと、たはは~と晴れやかな笑顔で握手を交わしてきた。
ちゃんとしてればほっこりする子なんだけどな~。目がクリクリしているし。
こうして俺はナイトさんから指名依頼を受け、王都を再び目指すことになった。
ナイトさんという未来の天才鍛冶師を新しく仲間に加えて.....
「ご、ご、護衛を依頼したと言っても、ボ、ボク、ボクも戦えるんで安心してくださいでしゅ!」
「そう言えば、ダンジョンクリアされてますもんね」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『セラフィナイト』 レベル:235(Sランク) 危険度:極小
種族:小人族
年齢:22
性別:♀
職業:鍛冶師
称号:刀匠
体力:8000
魔力:6800
筋力:8000
耐久:8000
敏捷:6500
装備:ぴこぴこハンマー
【一言】セラフィつよいねー( ´∀` )きっとSランカーでも上位組だよー!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
.....か、かなり強い。これ護衛いらないんじゃね?
「だ、だ、だって.....ひ、ひと、一人は寂しいでしゅ・・・」
「・・・」
.....どうやらナイトさんは寂しがり屋らしい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『アテナ』 レベル:3 危険度:極小
種族:女神
年齢:ーーー
性別:♀
職業:女神
称号:智慧の女神
体力:50
魔力:50
筋力:50
耐久:50
敏捷:50
装備:殺戮の斧 (アテナ命名)
女神ポイント:82240【↑6000】(三日分)
【一言】セラフィの武器かっこいいなー・・・ぴこぴこってー音がするー!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
アユムの所持金:1784000ルクア【↑1200000】(三日分)
冒険者のランク:A(クリア回数:4回)
このお話の歩数:約75000歩(三日分)
ここまでの歩数:約10715300歩
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『アユム・マイニチ』 レベル:4628【↑26】
種族:人間
年齢:26
性別:♂
職業:凡人
称号:女神の付き人
体力:4638(+4628)【↑26】
魔力:4638(+4628)【↑26】
筋力:4633(+4628)【↑26】
耐久:4633(+4628)【↑26】
敏捷:4888(+4828)【↑26】
装備:旋風の剣(敏捷+200)【疾風の剣がパワーアップ】
技能:言語理解/ステータス/詠唱省略
Lv.1:初級光魔法/初級闇魔法
Lv.2:浄化魔法
Lv.3:鑑定/剣術/体術/索敵/感知/隠密
偽造/捜索/吸収/治癒魔法/共有
初級火魔法/初級水魔法/初級風魔法
初級土魔法/ 物理耐性/魔法耐性
状態異常耐性
共有:アイテムボックスLv.3
パーティー編成Lv.1
ダンジョンマップLv.3
検査Lv.3
造形魔法Lv.3
固有:ウォーキングLv.4628 840/4629
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
後書き
次回、ナイトさんと呑み比べ!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今日のひとこま
~アテナの意外な秘密~
「そう言えば、アテナにはお兄ちゃんもいたんだな」
「んー?ヘパイストスお兄ちゃんのことー?」
「そうそう。確かお姉ちゃんもいたよな?」
「いるよー。ヘパイストスお兄ちゃんの元奥さんでー、アフロディーテお姉ちゃんだねー」
「おおぅ。夫婦だったのか、その二人.....」
「そもそも私は末っ子だからねー。上に9人のお兄ちゃんやお姉ちゃんがいるんだー」
「結構多いな。兄弟姉妹どんな感じなんだ?」
「女神だとー、付き神との結婚を断られてパパと不仲のデメテルお姉ちゃんが長女でー、
のんびりしてる次女のヘスティアお姉ちゃん。その次がアフロディーテお姉ちゃんだねー」
.....長女大丈夫か?それにしても付き神との結婚とかってのもあるのか。
「四女が悪戯好きのアルテミスお姉ちゃんだねー。最後が私ー」
「男神だとー、一番強いポセイドンお兄ちゃんにー、次がー、一番きらいなアレスお兄ちゃん」
おおぅ。あのアテナが凄まじく嫌そうな顔したな.....アレスって兄貴はそんなに嫌いなのか。
「三男がヘパイストスお兄ちゃんでー、私の婚約者だねー。その次がー.....」
「.....ちょっと待て。え?アテナ結婚すんの?」
「ヘパイストスお兄ちゃんが私と結婚したいんだってー」
「この際お前たちは神だから、兄妹で結婚ってのは百歩譲っていいとしても.....
アテナは兄貴のことが好きだから結婚するんじゃないのか?」
「だってー、パパがそうしろって言うんだもーん(´-ε -`)」
「.....そうか。アテナも大変なんだな。俺だったら好きな人以外とは結婚したくないな」
「.....え?結婚とそういうものなのー(。´・ω・)?」
「まぁ、みんながみんなそうなるとは限らないけど、大体はそうだぞ」
地球でも海外はどうか知らないが、少なくとも日本では大体がそうなはずだ。
「じゃー、私は歩と結婚するー!」
「ちょっと待て!それはおかしい」
「なんでー?私は歩のこと好きだよー?」
「お前には婚約者がいるだろ。それはどうすんだよ?」
「やめるー。だってー、結婚は好きな人とするんでしょー?」
「ええええ!?そ、そんなに簡単に破棄していいのかよ!?それに俺の気持ちは!?」
「パパにいやーって言うからだいじょぶー。歩は私のこときらいー(。´・ω・)?」
「嫌い」
「ふええ(´;ω;`)」
ちょ!?お前それずるいだろ!
「す、好き、かな?」
「じゃー、結婚しよー( ´∀` )」
「か、考えさせてくれ」
「うんー(*´∀`*)」
こ、これ大丈夫なのかな?神様からアテナを寝取った感じになっちゃったけど.....
0
あなたにおすすめの小説
俺得リターン!異世界から地球に戻っても魔法使えるし?アイテムボックスあるし?地球が大変な事になっても俺得なんですが!
くまの香
ファンタジー
鹿野香(かのかおる)男49歳未婚の派遣が、ある日突然仕事中に異世界へ飛ばされた。(←前作)
異世界でようやく平和な日常を掴んだが、今度は地球へ戻る事に。隕石落下で大混乱中の地球でも相変わらず呑気に頑張るおじさんの日常。「大丈夫、俺、ラッキーだから」
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~
松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。
異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。
「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。
だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。
牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。
やがて彼は知らされる。
その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。
金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、
戦闘より掃除が多い異世界ライフ。
──これは、汚れと戦いながら世界を救う、
笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
異世界で穴掘ってます!
KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語
男:女=1:10000の世界に来た記憶が無いけど生きる俺
マオセン
ファンタジー
突然公園で目覚めた青年「優心」は身辺状況の記憶をすべて忘れていた。分かるのは自分の名前と剣道の経験、常識くらいだった。
その公園を通りすがった「七瀬 椿」に話しかけてからこの物語は幕を開ける。
彼は何も記憶が無い状態で男女比が圧倒的な世界を生き抜けることができるのか。
そして....彼の身体は大丈夫なのか!?
侯爵家三男からはじまる異世界チート冒険録 〜元プログラマー、スキルと現代知識で理想の異世界ライフ満喫中!〜【奨励賞】
のびすけ。
ファンタジー
気づけば侯爵家の三男として異世界に転生していた元プログラマー。
そこはどこか懐かしく、けれど想像以上に自由で――ちょっとだけ危険な世界。
幼い頃、命の危機をきっかけに前世の記憶が蘇り、
“とっておき”のチートで人生を再起動。
剣も魔法も、知識も商才も、全てを武器に少年は静かに準備を進めていく。
そして12歳。ついに彼は“新たなステージ”へと歩み出す。
これは、理想を形にするために動き出した少年の、
少し不思議で、ちょっとだけチートな異世界物語――その始まり。
【なろう掲載】
幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕だけ別な場所に飛ばされた先は異世界の不思議な無人島だった。
アノマロカリス
ファンタジー
よくある話の異世界召喚…
スマホのネット小説や漫画が好きな少年、洲河 愽(すが だん)。
いつもの様に幼馴染達と学校帰りの公園でくっちゃべっていると地面に突然魔法陣が現れて…
気付くと愽は1人だけ見渡す限り草原の中に突っ立っていた。
愽は幼馴染達を探す為に周囲を捜索してみたが、一緒に飛ばされていた筈の幼馴染達は居なかった。
生きていればいつかは幼馴染達とまた会える!
愽は希望を持って、この不思議な無人島でサバイバル生活を始めるのだった。
「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕の授かったスキルは役に立つものなのかな?」
「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕は幼馴染達よりも強いジョブを手に入れて無双する!」
「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕は魔王から力を授かり人類に対して牙を剥く‼︎」
幼馴染達と一緒に異世界召喚の第四弾。
愽は幼馴染達と離れた場所でサバイバル生活を送るというパラレルストーリー。
はたして愽は、無事に幼馴染達と再会を果たせるのだろうか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる