わんねー あいつに責任とってもらう だけど好きになっただけヤ

すんのはじめ

文字の大きさ
24 / 129
第4章

4-2 初めての琵琶湖

しおりを挟む
「実海 海が恋しくなるだろう?」と、紳おじちゃんが聞いてきて

「うん あったり前だよー 飛び込んだり、潜ったりして 暴れたい」

「今度の会社の休みの時 琵琶湖に連れてってやろうか? 海みたいにはいかないけど、静かなとこだよ」

「びわこ? 大きいってのは知ってるけど・・・見たこと無いしなー」

「ああ 小さいけど 波もある 水もそこそこきれいだよ 海に行くのは遠いからな まぁ 潜っても、貝とか魚が捕れるわけじゃぁないけど 泳ぐだけかなー バーベキューも出来る」

「うん 行く 行く!」

 私は、泉希ちゃんとすみれちやんも誘ったんだけど、何故か、道弘と励も行くことになっていた。そして、ヨッさんも参加することになった。

 家を出る時、紳おじちゃんはクーラーボックスを下げていて、バーベキューの食糧だと言っていた。そして、駅前で集合したときには、ヨッさんはビーチマットだと大きな袋を下げていたのだ。

 京都駅で乗り換えて、1時間ほど 駅に降りて、歩いて5分程のところだった。白い砂浜に松林もあるきれいな所。初めて、見るけど、なるほど海みたいに水面が広がっていた。

 私達は早速、海の家みたいなとこの更衣室で着替えて・・・すみれちゃんは袖無しのワンピースで、その下はそのまま着替えられるんだ。私と泉希はすっぽんぽんになって着替えていた。3人とも柄は違うけどタンキニの水着で揃っていた。

「絶対に あのブイの外には出るなよ」と、紳おじちゃんに注意を受けて、皆 泳ぎには自信のある連中だったから、そのブイまで・・・ヨッさんも付いてきていて、やっぱり、裸になると筋肉が盛り上がってるんだ。もう、肌は白いんだけど逞しくて、私は、ちょっとドキドキしていたのだ。

 その後、ビーチボールなんかで遊んで、紳おじちゃんがバーベキューの用意が出来たからと呼んでくれて、焼きながら食べていると

「君が道弘君か? みゅうみゅんがな 良い喧嘩友達が居るって言っていた」

「はっ はぁー 喧嘩友達ですか? まぁ なんとなく・・・」

「いいんだよ こいつは 負けん気が強くて、お転婆だから 多少 ガツンといってもめげないから 遠慮しなくていいから 気を遣うことなんていらないよ」

「紳おじちゃん みゅうみゅんのこと なんだって 思ってるのよー 一応 女の子なんですからネ! まだ お嫁さんももらえないくせにー」

「ほらっ こんなとこなっ! 遠慮ってことないんだよー」

 食べ終わった後、私は道弘に

「あそこのブイまで行って帰ってくるの 勝負しよ」と、

「みゅうみゅんとかぁー? なんぼなんでも 俺が勝つに決まってるやんか」

「そなん わからんやんかー プールと違って、波があるからな! みゅうみゅんが勝ったら お尻キックやでー」

「なんじゃ それ! 俺が勝ったら みゅうみゅんのをキックしてええんかー?」

「ああ ええでー ここから走って行って、波打ち際まで帰ってくるまでな」

「わかった 負けて泣くなよ!」

「あほかぁー いくで よーい ドン」

 私が先にスタートしたんだけど、水際までほとんど同時で、飛び込んでいった。最初ブイまでは私が先に着いてターンしていたのだ。やっぱり、道弘は波に向かって行くのに慣れてないのだ。だけど、だんだんと追いつかれて・・・道弘が先に着いていた。

「ほらっ みろ これが、男と女の差 なんだよ!」

「うぅー しゃーない 約束やからな どうぞー」と、私は水の中に少し入って、道弘に背中を向けていた。

「いくぞー」と、背中に道弘の気配を感じたのだけど・・・その瞬間 バシャッっと 道弘がひっくり返っていたのだ。

「なにしてるのー?」

「うーん 蹴り損ねて ころんだ」と、照れ隠しか泳いでいってしまった。

 すみれちゃんがタオルを持ってきてくれて

「あれが あいつ流の優しさなんよ ウチには 時々 いたずらするけど」と

「それは、道弘が すみれちゃんのことが好きだからよ」と、話していると、泉希がヨッさんとビーチマットを持って、ふたりで泳ぎに行こうとしていた。

「あー なんやー 泉希」

「うん ふたりで浮いて来るのー」と、マットを浮かべて、並んで沖に向かって行ったのだ。

「なに あれっ!」と、すみれちゃんが呆れた声を

「ふふ ふっ」きっと、泉希ちゃんはヨッさんに対して好意を持ってるのかなと思っていた。

「あの二人が戻ってきたら、すみれ 道弘を誘えばー」

「やーだよ そんなの・・・恥ずかしいよー 皆で入ろうよー」

 そして、紳おじちゃんも入って、皆でビーチボールで遊んでいた時、二人が戻って来て

「すみれ 今度は 道弘と行っといでよー 道弘 すみれを誘いなよー」と、私はけしかけていたら

「みゅん なにを・・ 皆でいこうよー」と、すみれちゃんは私の手を取っていたけど

「わかったよ 後から行くから 先に行きなよ」

 道弘は、すみれちゃんに眼で合図したんだと思う。黙ったまま、マットを抱えて入って行った。ちゃんと、並んで浮かんでいるのだ。まぁ 少しして、皆で後を追いかけて行ったのだけど。

 途中で、道弘が励と交代した時、私は

「道弘ぉー みゅうみゅんをおんぶして 泳いでぇー」

「えぇー そんこと出来るかよー いくらなんでも 沈んじゃうよ」

「やってみな わからんヤン」と、私は勝手に道弘に背中から飛びついて腕をまわしていった。何となく、数mは進んでいたけど、だんだんと沈んでいったのだ。二人で、そのまま ぶくぶく しながら・・・

「アホかぁー 無理やり・・・ そんなん 無理に決まってるやろー ちょっと 水飲んでしもーたわ みゅうみゅんは大丈夫か?」

「平気やった そうかー? でも 一瞬 気持ち良かったでー イルカに乗った気分」

「俺は イルカ かぁ! お前 イルカに乗ったことあるんか?」

「うん にゃー あるわけないヤン」 道弘は私を波に沈めようとしていた。

 皆で茶屋で休んでおやつを食べていると、紳おじちゃんが

吉宗よしむね君 さっきのみゅうみゅんみたいに競争しようか?」

「専務とでっかぁー?」

「紳おじちゃん お酒 飲んでるヤン やめときーなー」と、私は、止めたんだけど、「これっくらい 平気だよ」と、ヤル気になっていた。そしたら、道弘が俺もヤルと言い出して、3人でということになって、ゴールはここまで走って戻ることとなった。

 スタートして、先に泳ぎ出したのは、ヨッさんで続いて道弘で、紳おじちゃんは少し遅れて・・・そののま、ヨッさんが折り返して、意外と紳おじちゃんが道弘と並びかけていたのだ。だけど、道弘は折り返してからが速かった。ヨツさんに迫っていて・・・紳おじちゃんは急に遅くなってしまって。戻ってきたのは、ヨッさん、道弘の順で、少し、遅れて紳おじちゃんだった。

「いやーぁ 若い者には やっぱり かなわんなぁー 戻る時 脚がつりそうになったよ」

「俺も 後ろから 道弘君が迫ってくるのがわかったんだけど 膝が痛くなりだしてネ でも なんとか」

 そして、帰りの電車の中では、泉希がヨッさんの隣で・・・二人とも、時々笑いながら、親し気に・・・ヨッさんの仕事のことを話しているみたいなんだけど・・・泉希・・・ 男には興味無いみたいなこと言ってたくせに・・。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない

みずがめ
恋愛
 宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。  葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。  なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。  その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。  そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。  幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。  ……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。

【完結】イケメンが邪魔して本命に告白できません

竹柏凪紗
青春
高校の入学式、芸能コースに通うアイドルでイケメンの如月風磨が普通科で目立たない最上碧衣の教室にやってきた。女子たちがキャーキャー騒ぐなか、風磨は碧衣の肩を抱き寄せ「お前、今日から俺の女な」と宣言する。その真意とウソつきたちによって複雑になっていく2人の結末とは──

罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語

ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。 だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。 それで終わるはずだった――なのに。 ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。 さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。 そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。 由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。 一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。 そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。 罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。 ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。 そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。 これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。

男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)

大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。 この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人) そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ! この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。 前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。 顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。 どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね! そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる! 主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。 外はその限りではありません。 カクヨムでも投稿しております。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする

夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】 主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。 そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。 「え?私たち、付き合ってますよね?」 なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。 「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。

【ラスト4話!】『80年を超越した恋~令和の世で再会した元特攻隊員の自衛官と元女子挺身隊の祖母を持つ女の子のシンクロニシティラブストーリー』

M‐赤井翼
現代文学
赤井です。今回は「恋愛小説」です(笑)。 舞台は令和7年と昭和20年の陸軍航空隊の特攻部隊の宿舎「赤糸旅館」です。 80年の時を経て2つの恋愛を描いていきます。 「特攻隊」という「難しい題材」を扱いますので、かなり真面目に資料集めをして制作しました。 「第20振武隊」という実在する部隊が出てきますが、基本的に事実に基づいた背景を活かした「フィクション」作品と思ってお読みください。 日本を護ってくれた「先人」に尊敬の念をもって書きましたので、ほとんどおふざけは有りません。 過去、一番真面目に書いた作品となりました。 ラストは結構ややこしいので前半からの「フラグ」を拾いながら読んでいただくと楽しんでもらえると思います。 全39チャプターですので最後までお付き合いいただけると嬉しいです。 それでは「よろひこー」! (⋈◍>◡<◍)。✧💖 追伸 まあ、堅苦しく読んで下さいとは言いませんがいつもと違って、ちょっと気持ちを引き締めて読んでもらいたいです。合掌。 (。-人-。)

処理中です...