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第14章
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「いい? もと居るメンバーは、あなた達を敵対の眼で見て来るわよ 新参者だし、誰かを蹴落として来たんだしね でも そんなことに気遅れしちゃぁダメよ 実力を示すのよ! そーしたら、対応が変わってくるからネ 朝陽はひとりなんだけどウチ等が居るから大丈夫だと思う」と、招集の前の日に桜子先輩が、今回呼ばれたみんなを集めて言ってくれていた。
招集場所は、大阪市内の私立西の丸学院の校舎のある場所から少し離れたところにある総合グラウンドなのだ。集まって、自己紹介の時には、元メンバーと思われる人は和やかだったけど、確かに、私達の時には鋭い視線を私は感じていた。だけど、その中には、繭子、充ちると彩も居たのだ。この学校の生徒が2人居て、他に市内数校の中学校から数人ずつが居た。監督、コーチ陣の中には、何時だったかコナモンレディースとの試合の時のレフリーの人も居た。ここの学校の女子ラグビー部の根来監督。そして、その学校は、桜子・美玖先輩が進むと言っていたとこなのだ。
そのせいか、練習では、フォワードに彩、美鈴、栞奈を、バックスに私、泉希、璃々、鈴花と組ませてきたのだ。殆ど、いつもの布陣だった。相手には、比較的ごっつい人が立って居た。根来コーチからは、最初は君達の自由にやってみなさいと、言われていた。璃々の浅いキックから始まって、栞奈がタックルにいって掴まえたところに彩も被さっていって、ノックオンを誘っていた。最初のスクラムで私は、泉希から璃々に渡ったところで、璃々が突っ込んでフォローしていた泉希にリターンパスを、泉希が流れ気味に走って、そして、タックルされながらバックアップしていた私にオフロードパスで繋いで、私は相手のウィングを目指して、引き付けておいて鈴花に繋いだ。あっさりとトライを奪っていたのだ。その後も、私達のコンビネーションプレーを続けていて、フォワードの3人もバックアップしてゲインラインを突破していて、比較的相手を圧倒していたのだ。
途中、相手チームはメンバー交代とか、いろいろと指導を受けて居たのだけれど、私達には、ただ一度だけ、私に
「もう少し、相手をひきつけてからパスをしてみてください。その方がスタンド、センターに余裕が生まれると思いますよ。そのほうが、彼女達はいろんなことを仕掛けられるでしょ?。 それに、フォワードもバックアップに時間的に楽になるはずですよ 君だってセンターにつくよりウィングをフォローアップしたほうが余裕あるだろう」と、言葉は丁寧だった。その後、それを実践してみたのだが、確かに・・と、思っていた。だけど、スピードが武器の私達には・・・と。ちょっと 違うんだよなー 私たちのラグビーと・・・。
お昼休憩の時は、グラウンドの端っこのほうで座り込んで、お弁当を食べていて、繭子も充ちるも寄ってきていた。そして、3年生の人からも泉希とか璃々に話掛けられていて、そのせいか、朝会った時と違って、2年生からも話し掛けられるようになっていたのだ。みんな私達の実力を眼の前で知ったからなのだろう。
だけど、朝陽は、少し考え込んでいるみたいで、声を掛けると
「あのなー どうも タイミングがなー 間合いが違うんやー こう言ったら叱られるんやどけどー パスが 璃々と違って すぅーと こーへんのや 璃々のは伸びて来るんやけど・・・ウチ パスを受けると同時に横に飛んでるやろー? そのタイミングを狙われてるみたいで、受け取った時には、掴まってしまうんやー」
「朝陽 なに 迷ってるんやー ボールがこーへんねんやったら 自分から迎えにいきぃーなー 瞬間 一歩飛んだら 相手にも一瞬のスキが出来るんちゃうかー?」と、聞いていた璃々が
「あっ そうかー そーやなー さすが璃々やなー」
そして、次の週も招集されて、そんな調子だったのだが、来週はいよいよ試合の当日なのだ。今年の会場は神戸で行われるのだが、交流会といった形なので、午前1試合、午後1試合の2試合だけなのだ。ウチのチームは1試合目が兵庫選抜と2試合目は滋賀選抜になっていた。
翌週の練習の最後に、その試合に先発するメンバーの名前が呼ばれた。1試合目には、彩を含めて私達のメンバーが全員揃って呼ばれていた。A代表には、桜子・美玖先輩が1試合目の奈良代表で、朝陽は京都代表との2試合目に選ばれていた。
その旨を校長先生に報告した時、相変わらずの調子で
「いゃーー そーぅかー すごいなぁー わが校からなー 9人だろう もう 大阪代表の主力じゃぁないか 大阪では1番ってことなんだな 水島さんが、あの雑草だらけの荒地と戦っていたのは、まだ去年のことなんだよ まぁ 応援団だな それとなぁー なんとかグラウンドをって思うんだが、現状ではな せめて ゴールポストだけでもって思うんだが 予算がなー」
「ええんよー 無理なの ウチ等 わかってるから・・・ 今のままだから、ウチ等も強くなれたんだからー 仲間さえいれば!」と、泉希が応えていた。
「いつかみたいに 宝くじ あたると良いのにねぇー」と、私が言うと
「どうして その話を・・・ 紅林先生か?」
「ちゃうよー だって そんな風に言うのって 校長先生しかおらへんヤン 直ぐに わかったよー でも、あのボール ウチ等 勇気もらった」
招集場所は、大阪市内の私立西の丸学院の校舎のある場所から少し離れたところにある総合グラウンドなのだ。集まって、自己紹介の時には、元メンバーと思われる人は和やかだったけど、確かに、私達の時には鋭い視線を私は感じていた。だけど、その中には、繭子、充ちると彩も居たのだ。この学校の生徒が2人居て、他に市内数校の中学校から数人ずつが居た。監督、コーチ陣の中には、何時だったかコナモンレディースとの試合の時のレフリーの人も居た。ここの学校の女子ラグビー部の根来監督。そして、その学校は、桜子・美玖先輩が進むと言っていたとこなのだ。
そのせいか、練習では、フォワードに彩、美鈴、栞奈を、バックスに私、泉希、璃々、鈴花と組ませてきたのだ。殆ど、いつもの布陣だった。相手には、比較的ごっつい人が立って居た。根来コーチからは、最初は君達の自由にやってみなさいと、言われていた。璃々の浅いキックから始まって、栞奈がタックルにいって掴まえたところに彩も被さっていって、ノックオンを誘っていた。最初のスクラムで私は、泉希から璃々に渡ったところで、璃々が突っ込んでフォローしていた泉希にリターンパスを、泉希が流れ気味に走って、そして、タックルされながらバックアップしていた私にオフロードパスで繋いで、私は相手のウィングを目指して、引き付けておいて鈴花に繋いだ。あっさりとトライを奪っていたのだ。その後も、私達のコンビネーションプレーを続けていて、フォワードの3人もバックアップしてゲインラインを突破していて、比較的相手を圧倒していたのだ。
途中、相手チームはメンバー交代とか、いろいろと指導を受けて居たのだけれど、私達には、ただ一度だけ、私に
「もう少し、相手をひきつけてからパスをしてみてください。その方がスタンド、センターに余裕が生まれると思いますよ。そのほうが、彼女達はいろんなことを仕掛けられるでしょ?。 それに、フォワードもバックアップに時間的に楽になるはずですよ 君だってセンターにつくよりウィングをフォローアップしたほうが余裕あるだろう」と、言葉は丁寧だった。その後、それを実践してみたのだが、確かに・・と、思っていた。だけど、スピードが武器の私達には・・・と。ちょっと 違うんだよなー 私たちのラグビーと・・・。
お昼休憩の時は、グラウンドの端っこのほうで座り込んで、お弁当を食べていて、繭子も充ちるも寄ってきていた。そして、3年生の人からも泉希とか璃々に話掛けられていて、そのせいか、朝会った時と違って、2年生からも話し掛けられるようになっていたのだ。みんな私達の実力を眼の前で知ったからなのだろう。
だけど、朝陽は、少し考え込んでいるみたいで、声を掛けると
「あのなー どうも タイミングがなー 間合いが違うんやー こう言ったら叱られるんやどけどー パスが 璃々と違って すぅーと こーへんのや 璃々のは伸びて来るんやけど・・・ウチ パスを受けると同時に横に飛んでるやろー? そのタイミングを狙われてるみたいで、受け取った時には、掴まってしまうんやー」
「朝陽 なに 迷ってるんやー ボールがこーへんねんやったら 自分から迎えにいきぃーなー 瞬間 一歩飛んだら 相手にも一瞬のスキが出来るんちゃうかー?」と、聞いていた璃々が
「あっ そうかー そーやなー さすが璃々やなー」
そして、次の週も招集されて、そんな調子だったのだが、来週はいよいよ試合の当日なのだ。今年の会場は神戸で行われるのだが、交流会といった形なので、午前1試合、午後1試合の2試合だけなのだ。ウチのチームは1試合目が兵庫選抜と2試合目は滋賀選抜になっていた。
翌週の練習の最後に、その試合に先発するメンバーの名前が呼ばれた。1試合目には、彩を含めて私達のメンバーが全員揃って呼ばれていた。A代表には、桜子・美玖先輩が1試合目の奈良代表で、朝陽は京都代表との2試合目に選ばれていた。
その旨を校長先生に報告した時、相変わらずの調子で
「いゃーー そーぅかー すごいなぁー わが校からなー 9人だろう もう 大阪代表の主力じゃぁないか 大阪では1番ってことなんだな 水島さんが、あの雑草だらけの荒地と戦っていたのは、まだ去年のことなんだよ まぁ 応援団だな それとなぁー なんとかグラウンドをって思うんだが、現状ではな せめて ゴールポストだけでもって思うんだが 予算がなー」
「ええんよー 無理なの ウチ等 わかってるから・・・ 今のままだから、ウチ等も強くなれたんだからー 仲間さえいれば!」と、泉希が応えていた。
「いつかみたいに 宝くじ あたると良いのにねぇー」と、私が言うと
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「ちゃうよー だって そんな風に言うのって 校長先生しかおらへんヤン 直ぐに わかったよー でも、あのボール ウチ等 勇気もらった」
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