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第10章
10-1 スター 花梨
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2学期が始まって、全校集会で夏休みの間に活躍したクラブの面々が壇上に上らされていた。当然、私達 全中に出たメンバーも。中でも2冠を達成して花梨は特別に褒め讃えられていたのだ。
その日は、お昼休み、休憩時間、挙句は練習中の体育館にまで、違うクラスの子とか下級生が花梨のもとに押し寄せて、一緒に写真を撮ってくれとかサインを求めてきていた。中には上級生の姿もあったのだ。
「なぁ 花梨 スターやなー」
「うん・・・ ウチも、どーしたら ええんかわからんから 勝手にしぃーなーって思ってる ほんでもサインはさすがに断ってるでー」
「ふ~ん でも 写真撮る時 ちっとは 笑顔しぃなー 無表情のままやんかー」
「そうかぁー? 普通の顔してるでー」と、少しニコリとしていた。
本来なら、私か若葉がスターになるはずだったんだけど・・・甘かったのだ。私等だってダブルスは1ゲームも落とさず優勝に貢献してるし、私はあの女王に勝っているのに、花梨は団体戦初戦で衝撃的に女王を打ち砕いて、最後は私の必殺スマッシュを簡単に破ったのだ。やっぱり、この子はスターになる天才なのかなーと思いしらされていた。
帰り道で香が「一真さんとね 彼はまだ夏休みなんだけど、ウチが学校始まるからって・・・ドライブに誘ってくれたの」
「ふ~ん 免許取ったんだー」
「うん 大学受かって 直ぐに行ったんだってー」
「へえー あの人のことだからー 外車とかスポーツカー?」
「ううん でも スバルの何とかで・・・雪道に強いとかー 冬はスキーに行くから お正月に一緒に行こよって言ってたの」
「はぁー お泊り?」
「かもね 先の話だから・・・でもね この前は生駒山に行ったの」
なんか香の話し方が訳アリみたいなので、駅のベンチに座って聞くことにしたら
「あのね 遊園地で遊んだ後、ドライブウェイを走って、途中 車停めるとこがあったのね そこで キスされて・・・ウチ それくらいは 覚悟してたから・・・少しは期待もあったかなー」
「へぇー ついにかぁー 初めてなんでしょ?」
「うん ・・・ でも そのうち 彼の手がスカートの裾から、あそこを触るようにしてきて・・・ウチ サマーワンピース着ていったから」
「はぁー 香 スパッツとか穿いていたんでしょ?」
「ううん 彼に見られてもいいやー って思って レースのフリルのやつ」
「そんなん 香から刺激してるんやないのー 当たり前ヤン 彼からしたら誘ってる OKなんやって・・・」
「そーなんやけどー・・・ そこまでーぇって思ってへんかったからー 可愛いって言って欲しかっただけやー」
「アホか 無防備すぎるわー 幼稚!」
「でもなー 唇吸われてぼぉーとしてるのに 彼に ツゥっと あそこ 撫で上げられた時 ビクッとジーンとして 初めての感覚・・・感じるってことなんやーって ウチ 恥ずかしくなって 嫌や こんなとこでー ってゆうてしもたんやろなー」
「う~ん ・・・ なんとなく・・・アホ」
「そしたら 彼は やめてくれてな また 車を走らせたんやー 黙ったまま ウチ 怒らせてしもーたんやろかって ウチも 思い返して、どうしたらよかったんやろかーとか 1時間ほど そのままやったんやけど 西名阪のとこ来てなー そしたら 上にあがらんと 脇道にそれて 怪しげな建物だらけのとこやんかー ラブホテルやん ハートマークの看板だらけやねん」
「へぇー そんなとこあるん?」
「そーやねん そやから ウチ こんなとこ 絶対に嫌やー って言ってダダこねてたら 又 彼はキスしながら、ウチのショーツの下のあそこに手を入れて来てなー ウチは絶対に嫌やーって泣き出したんよー そんでもあそこ 触られて 変な感じやったんよー そしたら さっきは濡れてたくせに、付き合ってるんやから、それくらいは覚悟してるんやろーって 君のその可愛い下着をもっと見たいとか君の全部が欲しいってー 言ってたけどー そんでも ウチは 嫌やー こんなこと 一真さんのことは好きよー でも まだ、中学生なんやしー そんなんしたらあかん って 言って泣いていたら、彼も諦めたんかー 車を走り出させてー 帰ってきたんやけどー その間 ずぅうっと黙った切りでー 辛かったわー ウチ 本当に怒らせてしまったんやろかー とか もう これっきりになるやろかーとか やっぱり あの時 彼の言うとおりにしてたら良かったんやろかーとか 別れ際に なんとか さよならだけはゆうたんやけどー なぁー どーぅしょうか?」
「知らんわー そんなん なぁ 香って 初恋?」
「うん だと思う 小学校の時も女の子とばっかーで 男の子とはあんまり話したことも無かったし、好きな子もおらんかった」
「でも 一真さんには ぐいぐい行ってたんやんかー そやから 香って男の子に慣れてるんやって思ってた」
「うん ウチも自分でもビックリしたんやけどー 一真さんの雰囲気が良かったからー 手を繋いだのも彼が初めて それでどんどん好きになっちゃったー」
「あのね 一真さんって すごく真面目な人って 私も思うんよー 感じも良いしー だから 香のことも大切に思ってくれてるんだとー だけど、彼も女の子慣れはしてないはずよー 香は可愛いから 抱き締めたくなって、衝動的になったんだよー だって 香がそうしたんだよー 刺激しちゃってさー 彼だって その気になっちゃうよ」
「そうなんかなー 男の人って 初めてでも そこまでするんかなー 彼と、キスしたんも初めてなんだよー」
「香は中学生でも 相手は大学生だよー そのー 一番 女の子に興味ある年やんかー でも それだけ 香のこと 子供って思って無いってことだよー 一人前の女って思ってるんちゃう?」
「あっ そーかー 対等に思ってくれてるんやー」
「そーよー だからー 普通に 好き♡~ とか ライン送っとけば なんとかなるんちゃうかなー 多分向こうも嫌われたかなーとか 後悔してるってー」
「だよねー やっぱり 水澄に打ち明けて良かったぁー ねぇ 水澄も そーいう経験あるのー?」
「えぇー 私? 無いよ!」
「だって 彼とは? キスした?」
「してへんよー そんなん・・・」
「ふ~ん まだ 中学生やもんねー」
香の言葉が 私には ズキッと刺さっていた。後ろめたさもあるけれど、私には 今 翔琉と繋がっているから、頑張れるんだと思っていた。彼に私の全てを投げうったことに後悔はしない。
その日は、お昼休み、休憩時間、挙句は練習中の体育館にまで、違うクラスの子とか下級生が花梨のもとに押し寄せて、一緒に写真を撮ってくれとかサインを求めてきていた。中には上級生の姿もあったのだ。
「なぁ 花梨 スターやなー」
「うん・・・ ウチも、どーしたら ええんかわからんから 勝手にしぃーなーって思ってる ほんでもサインはさすがに断ってるでー」
「ふ~ん でも 写真撮る時 ちっとは 笑顔しぃなー 無表情のままやんかー」
「そうかぁー? 普通の顔してるでー」と、少しニコリとしていた。
本来なら、私か若葉がスターになるはずだったんだけど・・・甘かったのだ。私等だってダブルスは1ゲームも落とさず優勝に貢献してるし、私はあの女王に勝っているのに、花梨は団体戦初戦で衝撃的に女王を打ち砕いて、最後は私の必殺スマッシュを簡単に破ったのだ。やっぱり、この子はスターになる天才なのかなーと思いしらされていた。
帰り道で香が「一真さんとね 彼はまだ夏休みなんだけど、ウチが学校始まるからって・・・ドライブに誘ってくれたの」
「ふ~ん 免許取ったんだー」
「うん 大学受かって 直ぐに行ったんだってー」
「へえー あの人のことだからー 外車とかスポーツカー?」
「ううん でも スバルの何とかで・・・雪道に強いとかー 冬はスキーに行くから お正月に一緒に行こよって言ってたの」
「はぁー お泊り?」
「かもね 先の話だから・・・でもね この前は生駒山に行ったの」
なんか香の話し方が訳アリみたいなので、駅のベンチに座って聞くことにしたら
「あのね 遊園地で遊んだ後、ドライブウェイを走って、途中 車停めるとこがあったのね そこで キスされて・・・ウチ それくらいは 覚悟してたから・・・少しは期待もあったかなー」
「へぇー ついにかぁー 初めてなんでしょ?」
「うん ・・・ でも そのうち 彼の手がスカートの裾から、あそこを触るようにしてきて・・・ウチ サマーワンピース着ていったから」
「はぁー 香 スパッツとか穿いていたんでしょ?」
「ううん 彼に見られてもいいやー って思って レースのフリルのやつ」
「そんなん 香から刺激してるんやないのー 当たり前ヤン 彼からしたら誘ってる OKなんやって・・・」
「そーなんやけどー・・・ そこまでーぇって思ってへんかったからー 可愛いって言って欲しかっただけやー」
「アホか 無防備すぎるわー 幼稚!」
「でもなー 唇吸われてぼぉーとしてるのに 彼に ツゥっと あそこ 撫で上げられた時 ビクッとジーンとして 初めての感覚・・・感じるってことなんやーって ウチ 恥ずかしくなって 嫌や こんなとこでー ってゆうてしもたんやろなー」
「う~ん ・・・ なんとなく・・・アホ」
「そしたら 彼は やめてくれてな また 車を走らせたんやー 黙ったまま ウチ 怒らせてしもーたんやろかって ウチも 思い返して、どうしたらよかったんやろかーとか 1時間ほど そのままやったんやけど 西名阪のとこ来てなー そしたら 上にあがらんと 脇道にそれて 怪しげな建物だらけのとこやんかー ラブホテルやん ハートマークの看板だらけやねん」
「へぇー そんなとこあるん?」
「そーやねん そやから ウチ こんなとこ 絶対に嫌やー って言ってダダこねてたら 又 彼はキスしながら、ウチのショーツの下のあそこに手を入れて来てなー ウチは絶対に嫌やーって泣き出したんよー そんでもあそこ 触られて 変な感じやったんよー そしたら さっきは濡れてたくせに、付き合ってるんやから、それくらいは覚悟してるんやろーって 君のその可愛い下着をもっと見たいとか君の全部が欲しいってー 言ってたけどー そんでも ウチは 嫌やー こんなこと 一真さんのことは好きよー でも まだ、中学生なんやしー そんなんしたらあかん って 言って泣いていたら、彼も諦めたんかー 車を走り出させてー 帰ってきたんやけどー その間 ずぅうっと黙った切りでー 辛かったわー ウチ 本当に怒らせてしまったんやろかー とか もう これっきりになるやろかーとか やっぱり あの時 彼の言うとおりにしてたら良かったんやろかーとか 別れ際に なんとか さよならだけはゆうたんやけどー なぁー どーぅしょうか?」
「知らんわー そんなん なぁ 香って 初恋?」
「うん だと思う 小学校の時も女の子とばっかーで 男の子とはあんまり話したことも無かったし、好きな子もおらんかった」
「でも 一真さんには ぐいぐい行ってたんやんかー そやから 香って男の子に慣れてるんやって思ってた」
「うん ウチも自分でもビックリしたんやけどー 一真さんの雰囲気が良かったからー 手を繋いだのも彼が初めて それでどんどん好きになっちゃったー」
「あのね 一真さんって すごく真面目な人って 私も思うんよー 感じも良いしー だから 香のことも大切に思ってくれてるんだとー だけど、彼も女の子慣れはしてないはずよー 香は可愛いから 抱き締めたくなって、衝動的になったんだよー だって 香がそうしたんだよー 刺激しちゃってさー 彼だって その気になっちゃうよ」
「そうなんかなー 男の人って 初めてでも そこまでするんかなー 彼と、キスしたんも初めてなんだよー」
「香は中学生でも 相手は大学生だよー そのー 一番 女の子に興味ある年やんかー でも それだけ 香のこと 子供って思って無いってことだよー 一人前の女って思ってるんちゃう?」
「あっ そーかー 対等に思ってくれてるんやー」
「そーよー だからー 普通に 好き♡~ とか ライン送っとけば なんとかなるんちゃうかなー 多分向こうも嫌われたかなーとか 後悔してるってー」
「だよねー やっぱり 水澄に打ち明けて良かったぁー ねぇ 水澄も そーいう経験あるのー?」
「えぇー 私? 無いよ!」
「だって 彼とは? キスした?」
「してへんよー そんなん・・・」
「ふ~ん まだ 中学生やもんねー」
香の言葉が 私には ズキッと刺さっていた。後ろめたさもあるけれど、私には 今 翔琉と繋がっているから、頑張れるんだと思っていた。彼に私の全てを投げうったことに後悔はしない。
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