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第9章
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次の日、お兄ちゃんは練習で出て行ったので、ひとりでジョギングに出て、お母さんのお店に向かった。お店に入るとクーラーの冷気が汗の滲み出て来る肌に心地良かった。店先にはお母さんが居て、奥からオーナーらしき人が、白いマッシュルームみたいな帽子を被って出て来て
「オーナー 娘です 昨日のお礼をってー」
「おっ おー わざわざ・・・」
「香月水澄です 昨日 美味しかったです ありがとうございました」と、キャップを取って頭を下げるとー
「はっ ・・・ふむー よく見ると お母さんに似て きれいな顔立ちをしているね でも さすが、チャンピオンだ 休みでもジョギングか 今、丁度ね プリンの試作品作ったんだけど うまいと思う じゃまかな お母さんに持って帰ってもらうよ 食べてみてー 新作なんだよー 地元の中学チャンピオンも食べて元気になる美味しさですとかいってなー」と、最初は私の刈り上げた頭に戸惑っていたみたいだが、心やすく言ってくれた。
「・・・ 母がいつもお世話になりましてありがとうございます」 と、もう一度お礼を言って出てきた。オーナーの言うことなんかは無視していた。中央公園に行って、ステップとか素振りをしながらのジョギングを続けようと思っていた。
なによー 最後の言い方ぁー 私は広告塔なんかぁー と、ぶつぶつ文句を言いながら、走っていたのだ。でも フリンとか言っていたなー おいしいのかなー と、期待もしていた。暑いせいか、辺りには誰も居なかったのだから、跳んだりステップを思いっ切りやっていたのだ。
家に帰って、シャワーをしてタンクトップにショーツのままで、キッチンで股を広げてバスタオルを被りながら扇風機で扇いでいると
「おい! 金を出せ!」と、後ろから声がして、私は 一瞬 ビクンとなったけど・・・直ぐに、お兄ちゃんだと気がついた。
「お金 無いけど 私の身体じゃぁ だめ?」
「バカ! なんてこと言うんじゃー だからぁー 鍵も閉めないでー 不用心だろ!」
「う~ん 閉めたつもりなんだけどなー」
「実際 俺が帰ったの気がつかなかったじゃぁないか! それになー なんて 恰好なんだ 強盗が入ったら 一発だぞー」
「だって 暑かったんだものー 自分だって お風呂あがりはトランクスだけじゃぁないの!」
「それにしても・・・ 俺が帰ってくるの わかってんだろー? もう少し・・・ 最近は 水澄も大人になってきてるんだからー」
「うーうん? お兄ちゃん 私を見て 女感じるのぉー?」
「・・・そのー なんだ そのー この夏から 水澄 肩あたりが逞しくなって ウェストも絞れて来てさー だから、気のせいか胸が目立つようになってきてなー だからー いくら 妹でもなー あんまり刺激しないでくれ」
「ふ~ん お兄ちゃんでも そんなこと考えるんだー ねぇ 智子と比べて どっちが刺激的?」
「あっ あほかぁー あいつとは・・・ 早く 何か着て来いよー」
「わかったよー 言っときますけれどねー 露出狂じゃぁないからね! シャワーして直ぐに たまたま お兄ちゃんが帰ってきたの!」
「わかったわかったからぁー・・・早くいけ!」
「ほらっ! これ ピーチピンク レースが3段になってるの 可愛いでしょ 普段 つまんないのばっかぁーだから お休みのときはネ」と、私はタンクトップを上まで捲って見せていた。
「お前なぁー・・・ からかうんじゃぁない! 腹減った なんか作ってくれよー」
「ダメ! 私 宿題 仕上げなきゃー そうだ 今日の夕御飯 ポテトコロッケ 後で手伝ってネ」と、カップラーメンを出して、自分の部屋に上って行った。
その日の夕食の時、私は恐る恐るお母さんに
「あのね 智子から連絡来て 明日 仲間で 私の祝勝会しようよって・・・ 昼間 ちょこっとね」
「・・・ いいんじゃぁない 小学校のお友達でしょ? 行ってらっしゃいよー みんなも喜ぶわぁー 翔琉君とも久しぶりなんでしょう?」
その時、お兄ちゃんが持ち上げていたコロッケを落としてしまって、お兄ちゃんは「はっ えぇー そんなー」とか言っていた。私だって 意外な答えにびっくりしていた。
「お兄ちゃん 何してんのよー 私のコロッケ柔らかいんだからー あーぁ ぐちゃぐちゃ」
「へっ いゃ 急に チカラが抜けてしまった 腕立て やりすぎたかなー」
「あっ そうそう プリンあるのよ オーナーから みずすみちゃんにだって!」ご飯を食べ終わって、お母さんが思い出したよーに
「うー おいしい! 見てぇー お母さん 中からレーズンが出てきたのよー」
「ふふっ お母さんのは 桃の切ったの入ってるのよ」
「俺のは・・・なんだろ うっ チーズだよ このプリン サクっとした触感 そのへんのとは全然違う うまい 俺 これっ! 好きになりそう」
「お母さん 試作って言ってたじゃぁ無い これ!きっと売れるよー」
「そうね 美味しいわー オーナーも水澄に刺激されたのかしら やる気 出てきたみたい」
次の日、中央公園のいつものパン屋さんで集まることになっていたのだ。私は、ライトブルーのショートパンツに赤いTシヤツ。お父さんがいつものようにゴルフの景品を持って帰って来て、胸には It's Demo To be の訳のわからない文字が・・・私には大きいのだけど、お兄ちゃんも赤いから嫌だと言ったので、仕方なく私が・・・
「おぉー 我等がホープの登場か こうやって 面と会うのも久しぶりぃ~」と、十蔵が言っていたけど、翔琉とは2日前に逢ってたのだ。・・・あれ してから、改めて顔を合わせると恥ずかしかった。
「みんな ありがとう 私 個人戦の準決勝で追い込まれていたやんかー あの時、みんなのこと浮かんできて みんなが (落ち着け 普段の練習どおりにやったら 勝てるよ) って声が聞こえてきたんやー それでなー」
「そら そーやー 翔琉なんて必死に声出してただろうによ やっぱり 届くんやー 愛は強いなー」と、十蔵も言っていて
「水澄 ウチ 朝から ず~っと見てたんよー 水澄のお父さんの配信 興奮しちゃったよー 水澄 恰好良いんだものー 去年のチャンピオンという人に勝った時も、バシッとね 最後の決勝戦なんて もう もぉー ドキドキして・・・もう 良いから どっちも優勝にしてぇーと思っていたら、水澄が決めた! って思ったの そしたらさー 唖然としたわー あの子 去年の秋の時 水澄の相棒でしょ? あの時の二人が全国大会の決勝で闘ってるってすごいよねー ねえ あの子って クールよね 勝っても、にこりともしないで そういう子なの?」
「そーいえば ニカッとはするけど コロコロ笑ってるのは見たこと無いかなー でも 自分勝手じゃあなくて、優しい子だよ」
「まぁ 水澄が相棒として付き合ってるんだからー 水澄って 昔から、嫌って思った子とは相手にもしないもんねー」
「そんなことないよー 私は 誰とでも・・・」
「うそ! 小学校の時も 宮川君と江州さん 水澄に話し掛けてきても、そっけなくてさー 特に白浜美蕾には 敵意持ってたやんかー 嫌いやったんやろー」
「そんなことないけどーお」
「おーぉー 甘えた声でよー 私の大好きな翔琉を誘惑するのやめでぇーって思ってたんちゃうのかー」
「十蔵! あんたのそのチャラチャラしたとこも 前は 水澄 嫌ってたんやでー」
「あー 智子 そんなん・・・ でも 十蔵は皆のこと思って 気使ってるんやって 思ってるよー 大切な仲間やー」
「ふっ 十蔵 救われたなー」
その日、翔琉とはあんまり話が出来なかった。でも、私は、その方が良かったのだ。あんな風になって、ベタベタされるのを一番嫌っていたからー。それに、私自身も翔琉に崩れていくのを恐れていたのだからー でも、今は幸せを感じていた。違う学校に行ったけど、私にはこの仲間が居るのだ。
「オーナー 娘です 昨日のお礼をってー」
「おっ おー わざわざ・・・」
「香月水澄です 昨日 美味しかったです ありがとうございました」と、キャップを取って頭を下げるとー
「はっ ・・・ふむー よく見ると お母さんに似て きれいな顔立ちをしているね でも さすが、チャンピオンだ 休みでもジョギングか 今、丁度ね プリンの試作品作ったんだけど うまいと思う じゃまかな お母さんに持って帰ってもらうよ 食べてみてー 新作なんだよー 地元の中学チャンピオンも食べて元気になる美味しさですとかいってなー」と、最初は私の刈り上げた頭に戸惑っていたみたいだが、心やすく言ってくれた。
「・・・ 母がいつもお世話になりましてありがとうございます」 と、もう一度お礼を言って出てきた。オーナーの言うことなんかは無視していた。中央公園に行って、ステップとか素振りをしながらのジョギングを続けようと思っていた。
なによー 最後の言い方ぁー 私は広告塔なんかぁー と、ぶつぶつ文句を言いながら、走っていたのだ。でも フリンとか言っていたなー おいしいのかなー と、期待もしていた。暑いせいか、辺りには誰も居なかったのだから、跳んだりステップを思いっ切りやっていたのだ。
家に帰って、シャワーをしてタンクトップにショーツのままで、キッチンで股を広げてバスタオルを被りながら扇風機で扇いでいると
「おい! 金を出せ!」と、後ろから声がして、私は 一瞬 ビクンとなったけど・・・直ぐに、お兄ちゃんだと気がついた。
「お金 無いけど 私の身体じゃぁ だめ?」
「バカ! なんてこと言うんじゃー だからぁー 鍵も閉めないでー 不用心だろ!」
「う~ん 閉めたつもりなんだけどなー」
「実際 俺が帰ったの気がつかなかったじゃぁないか! それになー なんて 恰好なんだ 強盗が入ったら 一発だぞー」
「だって 暑かったんだものー 自分だって お風呂あがりはトランクスだけじゃぁないの!」
「それにしても・・・ 俺が帰ってくるの わかってんだろー? もう少し・・・ 最近は 水澄も大人になってきてるんだからー」
「うーうん? お兄ちゃん 私を見て 女感じるのぉー?」
「・・・そのー なんだ そのー この夏から 水澄 肩あたりが逞しくなって ウェストも絞れて来てさー だから、気のせいか胸が目立つようになってきてなー だからー いくら 妹でもなー あんまり刺激しないでくれ」
「ふ~ん お兄ちゃんでも そんなこと考えるんだー ねぇ 智子と比べて どっちが刺激的?」
「あっ あほかぁー あいつとは・・・ 早く 何か着て来いよー」
「わかったよー 言っときますけれどねー 露出狂じゃぁないからね! シャワーして直ぐに たまたま お兄ちゃんが帰ってきたの!」
「わかったわかったからぁー・・・早くいけ!」
「ほらっ! これ ピーチピンク レースが3段になってるの 可愛いでしょ 普段 つまんないのばっかぁーだから お休みのときはネ」と、私はタンクトップを上まで捲って見せていた。
「お前なぁー・・・ からかうんじゃぁない! 腹減った なんか作ってくれよー」
「ダメ! 私 宿題 仕上げなきゃー そうだ 今日の夕御飯 ポテトコロッケ 後で手伝ってネ」と、カップラーメンを出して、自分の部屋に上って行った。
その日の夕食の時、私は恐る恐るお母さんに
「あのね 智子から連絡来て 明日 仲間で 私の祝勝会しようよって・・・ 昼間 ちょこっとね」
「・・・ いいんじゃぁない 小学校のお友達でしょ? 行ってらっしゃいよー みんなも喜ぶわぁー 翔琉君とも久しぶりなんでしょう?」
その時、お兄ちゃんが持ち上げていたコロッケを落としてしまって、お兄ちゃんは「はっ えぇー そんなー」とか言っていた。私だって 意外な答えにびっくりしていた。
「お兄ちゃん 何してんのよー 私のコロッケ柔らかいんだからー あーぁ ぐちゃぐちゃ」
「へっ いゃ 急に チカラが抜けてしまった 腕立て やりすぎたかなー」
「あっ そうそう プリンあるのよ オーナーから みずすみちゃんにだって!」ご飯を食べ終わって、お母さんが思い出したよーに
「うー おいしい! 見てぇー お母さん 中からレーズンが出てきたのよー」
「ふふっ お母さんのは 桃の切ったの入ってるのよ」
「俺のは・・・なんだろ うっ チーズだよ このプリン サクっとした触感 そのへんのとは全然違う うまい 俺 これっ! 好きになりそう」
「お母さん 試作って言ってたじゃぁ無い これ!きっと売れるよー」
「そうね 美味しいわー オーナーも水澄に刺激されたのかしら やる気 出てきたみたい」
次の日、中央公園のいつものパン屋さんで集まることになっていたのだ。私は、ライトブルーのショートパンツに赤いTシヤツ。お父さんがいつものようにゴルフの景品を持って帰って来て、胸には It's Demo To be の訳のわからない文字が・・・私には大きいのだけど、お兄ちゃんも赤いから嫌だと言ったので、仕方なく私が・・・
「おぉー 我等がホープの登場か こうやって 面と会うのも久しぶりぃ~」と、十蔵が言っていたけど、翔琉とは2日前に逢ってたのだ。・・・あれ してから、改めて顔を合わせると恥ずかしかった。
「みんな ありがとう 私 個人戦の準決勝で追い込まれていたやんかー あの時、みんなのこと浮かんできて みんなが (落ち着け 普段の練習どおりにやったら 勝てるよ) って声が聞こえてきたんやー それでなー」
「そら そーやー 翔琉なんて必死に声出してただろうによ やっぱり 届くんやー 愛は強いなー」と、十蔵も言っていて
「水澄 ウチ 朝から ず~っと見てたんよー 水澄のお父さんの配信 興奮しちゃったよー 水澄 恰好良いんだものー 去年のチャンピオンという人に勝った時も、バシッとね 最後の決勝戦なんて もう もぉー ドキドキして・・・もう 良いから どっちも優勝にしてぇーと思っていたら、水澄が決めた! って思ったの そしたらさー 唖然としたわー あの子 去年の秋の時 水澄の相棒でしょ? あの時の二人が全国大会の決勝で闘ってるってすごいよねー ねえ あの子って クールよね 勝っても、にこりともしないで そういう子なの?」
「そーいえば ニカッとはするけど コロコロ笑ってるのは見たこと無いかなー でも 自分勝手じゃあなくて、優しい子だよ」
「まぁ 水澄が相棒として付き合ってるんだからー 水澄って 昔から、嫌って思った子とは相手にもしないもんねー」
「そんなことないよー 私は 誰とでも・・・」
「うそ! 小学校の時も 宮川君と江州さん 水澄に話し掛けてきても、そっけなくてさー 特に白浜美蕾には 敵意持ってたやんかー 嫌いやったんやろー」
「そんなことないけどーお」
「おーぉー 甘えた声でよー 私の大好きな翔琉を誘惑するのやめでぇーって思ってたんちゃうのかー」
「十蔵! あんたのそのチャラチャラしたとこも 前は 水澄 嫌ってたんやでー」
「あー 智子 そんなん・・・ でも 十蔵は皆のこと思って 気使ってるんやって 思ってるよー 大切な仲間やー」
「ふっ 十蔵 救われたなー」
その日、翔琉とはあんまり話が出来なかった。でも、私は、その方が良かったのだ。あんな風になって、ベタベタされるのを一番嫌っていたからー。それに、私自身も翔琉に崩れていくのを恐れていたのだからー でも、今は幸せを感じていた。違う学校に行ったけど、私にはこの仲間が居るのだ。
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