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第13章
13-2 私の壮絶な試合
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団体戦が始まって、トップの花梨は3-1で余裕で勝っていて、2戦目の香も苦しみながらも3-2で勝ったのだ。そして、私達の即席ダブルスは、莉子とのコンビネーションもうまくいかず、試合は最終ゲームになっていて、相手のマッチポイントの時、莉子が打ち込んだスマッシュがオーバーしてしまって、負けた2-3。莉子は泣いて私に謝っていたが、私も莉子をカバーしきれなくって押され続けていたからー。監督が言っていたように先手3勝もできなくなっていたけど、次の遥香は、相手を攻めて攻めて3-1で勝ってくれたのだ。だけど・・・花梨が
「監督 次の決勝 相手の山手丘のダブルスも手強いです ウチと水澄組ませてー 莉子が悪いんじゃぁないけど さっきのショックも大きいみたいやしー 今 水澄も本調子じゃぁないし でも ウチとなら最強のペァやしー」
「えっ でも・・・トップは?」
「監督も2連覇狙っているように ウチ等も・・・ 太子学園四天王+ワンは そんな やわじゃぁ無いです 若葉の分まで頑張ります 香と遥香で先手2勝 そして、ウチと水澄で 頂点もぎ取ります 必ず なぁ 香も遥香も」
「ウン 頑張るよ 2連覇や」
「わかったわ あなた達 最後の大会だものね 悔いの無いように思う存分やりなさい!」
そして、都女学院の本堂監督が顔を出しくれて
「いゃー 決勝で闘いたかったけどな まだ ウチはダブルスのペァも含めて3番手以降が育って無くてやられてしまったわー まぁ 来年はな! 花梨 水澄 君達の決勝 すごかったなぁー ウチの翠にも 言っておいたんじゃ あれが女王の戦いかただぞ、よく、頭に叩き込んで置け 来年の為になってな 水澄 ワシが言っておいたのをものにしたんだな お前はすごいよ 女王にふさわしいなー だけど、もう 脚 限界じゃぁないのか? 無理すると、選手生命に影響するかもな と、言っても君はやるんだろうな 頂点に立ちたい気持ちがわかるけど 石切監督も複雑だろうなー そうだ 香 トップだろう 相手には早い仕掛けで徹底してバックを攻めろ、そしてスキを見てフォアサイドにな お前なら出来るだろう 水澄を楽にさせてやれよな!」と、アドバイスをくれて去って行った。私達はずぅっと頭を下げて見送っていたのだ。
試合が始まって、香は本堂監督のアドバイス通りに、早い仕掛けで徹底的に相手のバックサイドを攻めていって、フォアサイドでポイントを稼いで3-1で勝っていた。次の遥香も若葉とか香のアドバイスをもらいながら、3-2で勝って、我がチームは2勝先行していた。山手丘のエース寒川千草と2番手のエースはダブルスに備えていたのだ。
「今度はウチ等の番だね 水澄 無理せんときー ウチが打って打って打ちまくるから」と、花梨はそう言っていたけど、相手は山手丘のエース寒川千草と2番手のエースを揃えてきているのだ。準決勝の時のペァとは違うのだ。おそらく、うちの準決勝で若葉が欠場していると思って、ダブルスで1勝を確保しようとしてきたのだろう。だけど まさか、うちが花梨と私を揃えて来るとは思ってもみなかったと思う。ウチはここで勝たなければ、後は分が悪いのだ。それに、私の左足が調子の悪いことも見抜いているだろう。
案の定 向こうは私のフォア側を集中して攻めて来て、私の左足が踏んばれないのを見越しているかのようだった。試合は常に、向こうが2ポイントをリードしていて、そのまま8-11で1ゲーム目を落としてしまっていた。そして、2ゲーム目も。
「あかんわ 花梨 あんたやって 午前中の試合から、バテとるやろー カバーしてくれているんは ええやけどー コンビネーションがうまいこといかへん 私のことは気にせんでええからー 前みたいにやろー 私も足が砕けてもええつもりやー 必死にやる! これが中学最後やねんもん」
「わかった 水澄 一緒に頂点に立つでー やったろやないかー ウチ等は最強やー 実力みせたる! バテてるのは向こうも一緒やー がんばろーぜペチャパイ」
「痛いヤン なんやねん 貧乳がぁー」と、お互いに胸を押さえあっていた。私達の絆。
「あなた達には 呆れるわー でも がんばってねとしか 言いようがないのよ」と、監督に送り出された。
その後のゲームは11-8 11-7と、連続で取り返していたが、相変わらず私のフォァサイドの遠いところを攻められて、私もスマッシュでステップする度にビクッと激痛が走っていた。
「水澄 本当に大丈夫? 打つ度に顔が歪んでるじゃぁないの?」と、監督も心配していたが
「ううん 大丈夫です 向こうへのポーズですからー」
「水澄 あと1ゲームや こらえてくれっ 最後 突っ走るでー ここで決める!」
次のゲームでは、花梨が言っていたように突っ走って9-4でリードしていたが、私も踏んばりが完全に効かなくなって、花梨の体力も限界近かったのだ。そこから、連続で相手にポイントを奪われて9-9のタイになってしまっていた。
その後、私はチャンスと思って、ステップして跳んで、相手は私と同じサースポーだったけど構わずに台の中程にボールを捻りながら叩きつけていった。相手は身体を差し出しながら返してきたのだけど、その後 花梨はバックハンドで私と同じところに打ち込んでいて、向こうも対応できないで居たのだ。
マッチポイントを迎えて、花梨のサーブなのだ。
「いい? 水澄 3球目勝負だよ」と、花梨はサインを送ってきた。そして、向こうから返ってきた時、花梨が「跳べぇー 水澄ぃー」と、私もチャンスと思った・・・「アイヨ!」と、最後のチカラを振り絞って 跳ねた時 ビギッと音が聞こえて激痛が・・・ でもラケットを下から振り上げてボールを下から擦り上げて最後は捻って、渾身の力で打ち込んでいったはず・・・降りた時、頭の中は真っ白になって、眼の前は真っ暗になってきて、意識も無く、台の下にゆっくりと倒れ込んでいったのだ。
遠くで花梨が「ごめん ウチが跳べぇーってゆうたからー」とか聞こえて・・・救急車の音も聞こえていたようなー
私が、意識を取り戻したのは、車の中だった。状況がわからなかったのだ。頭は誰かの膝の上なのだろう。そして、私の手は握られている。左足は・・・痛いような・・・感覚がないのだ。眼で辺りを探るようなしぐさに
「気がついたようね 水澄」 監督の声だ。私が起き上がろうとすると
「そのまま 寝ていなさい 今 水澄のお父様の運転で・・・途中で救急車に乗り継ぐのよ」
「えっ 私 どうしたんですか?」
「あのね さっき 試合の時 水澄は倒れて 救急車で運ばれて、病院で診てもらったら、前十字靭帯 断裂してるって だから、これから大阪の病院で手術してもらうことになってるのよ 今 そこに行く 途中なの」
「靭帯断裂・・・ 監督 私 今 左足の感覚無いんですけど・・・ 歩けなくなるの?」
「今は痛み止めが効いているんだと思う それに、手術すれば歩けなくなるなんてことないわよ 安心しなさい」
その後、途中で救急車に乗り換えて、病院に着いて、早速、MRIでの検査が行われて、1時間後には手術室に運ばれた。その前には「どうする? 左足だけか?」「いや それは酷だろう 女の子だからな 全身麻酔でいこう」「じゃぁ それで保護者の同意書をもらおう」とか聞こえていたのだけど、そのまま記憶が無くなっていた。
その後、私が目覚めると病室で寝ていて、お母さんが私を覗き込んでいるのがわかった。
「水澄ちゃん 目覚めた ちゃんと 手術終わったわよ 元気でよかったぁー」と、抱きしめてくれた。
「お母さん 私 左足 ちゃんと付いてるの? 感覚が・・・手もあんまり・・・」
「付いてるわよー まだ 麻酔がね・・・」
「なぁ 歩けるようになるんだよね」
「ええ 2週間後位からリハビリをしなきゃいけないらしいけど・・・ちゃんと歩けますって あぁー さっき 監督さん 帰ったわよ 指導不足で申し訳ありませんって しきりに謝っていたけどー あの人のせいじゃぁないもんねー なんとも 言い返せなかったわ」
「そーなんだ 監督 付き添いしてくれてたんだー そうかー 練習中だったんだものねー」
「えっ ・・・ 水澄ちゃん・・・ まさかー ・・・ ねえ 自分の名前言える?」
「香月水澄」
「お母さんは?」
「う~ん 石田ゆりこ」
「・・・ふざけないでよ! ちゃんと」
「ふふっ 香月民子 変なのぉー」
「ばか! 心配させないでよー!」
「ねぇ 私 パンツ ちゃんと穿いている? なんか ごわごわでスカスカする」
「ああ さっきね 切り取って ランニングパンツに着替えさせたの だから ブカブカかしらー」
「ブカブカって? 私 そんなの持って無かったようなー」
「うーん いいのよ 明日は 上もちゃんと着替えようね」
「監督 次の決勝 相手の山手丘のダブルスも手強いです ウチと水澄組ませてー 莉子が悪いんじゃぁないけど さっきのショックも大きいみたいやしー 今 水澄も本調子じゃぁないし でも ウチとなら最強のペァやしー」
「えっ でも・・・トップは?」
「監督も2連覇狙っているように ウチ等も・・・ 太子学園四天王+ワンは そんな やわじゃぁ無いです 若葉の分まで頑張ります 香と遥香で先手2勝 そして、ウチと水澄で 頂点もぎ取ります 必ず なぁ 香も遥香も」
「ウン 頑張るよ 2連覇や」
「わかったわ あなた達 最後の大会だものね 悔いの無いように思う存分やりなさい!」
そして、都女学院の本堂監督が顔を出しくれて
「いゃー 決勝で闘いたかったけどな まだ ウチはダブルスのペァも含めて3番手以降が育って無くてやられてしまったわー まぁ 来年はな! 花梨 水澄 君達の決勝 すごかったなぁー ウチの翠にも 言っておいたんじゃ あれが女王の戦いかただぞ、よく、頭に叩き込んで置け 来年の為になってな 水澄 ワシが言っておいたのをものにしたんだな お前はすごいよ 女王にふさわしいなー だけど、もう 脚 限界じゃぁないのか? 無理すると、選手生命に影響するかもな と、言っても君はやるんだろうな 頂点に立ちたい気持ちがわかるけど 石切監督も複雑だろうなー そうだ 香 トップだろう 相手には早い仕掛けで徹底してバックを攻めろ、そしてスキを見てフォアサイドにな お前なら出来るだろう 水澄を楽にさせてやれよな!」と、アドバイスをくれて去って行った。私達はずぅっと頭を下げて見送っていたのだ。
試合が始まって、香は本堂監督のアドバイス通りに、早い仕掛けで徹底的に相手のバックサイドを攻めていって、フォアサイドでポイントを稼いで3-1で勝っていた。次の遥香も若葉とか香のアドバイスをもらいながら、3-2で勝って、我がチームは2勝先行していた。山手丘のエース寒川千草と2番手のエースはダブルスに備えていたのだ。
「今度はウチ等の番だね 水澄 無理せんときー ウチが打って打って打ちまくるから」と、花梨はそう言っていたけど、相手は山手丘のエース寒川千草と2番手のエースを揃えてきているのだ。準決勝の時のペァとは違うのだ。おそらく、うちの準決勝で若葉が欠場していると思って、ダブルスで1勝を確保しようとしてきたのだろう。だけど まさか、うちが花梨と私を揃えて来るとは思ってもみなかったと思う。ウチはここで勝たなければ、後は分が悪いのだ。それに、私の左足が調子の悪いことも見抜いているだろう。
案の定 向こうは私のフォア側を集中して攻めて来て、私の左足が踏んばれないのを見越しているかのようだった。試合は常に、向こうが2ポイントをリードしていて、そのまま8-11で1ゲーム目を落としてしまっていた。そして、2ゲーム目も。
「あかんわ 花梨 あんたやって 午前中の試合から、バテとるやろー カバーしてくれているんは ええやけどー コンビネーションがうまいこといかへん 私のことは気にせんでええからー 前みたいにやろー 私も足が砕けてもええつもりやー 必死にやる! これが中学最後やねんもん」
「わかった 水澄 一緒に頂点に立つでー やったろやないかー ウチ等は最強やー 実力みせたる! バテてるのは向こうも一緒やー がんばろーぜペチャパイ」
「痛いヤン なんやねん 貧乳がぁー」と、お互いに胸を押さえあっていた。私達の絆。
「あなた達には 呆れるわー でも がんばってねとしか 言いようがないのよ」と、監督に送り出された。
その後のゲームは11-8 11-7と、連続で取り返していたが、相変わらず私のフォァサイドの遠いところを攻められて、私もスマッシュでステップする度にビクッと激痛が走っていた。
「水澄 本当に大丈夫? 打つ度に顔が歪んでるじゃぁないの?」と、監督も心配していたが
「ううん 大丈夫です 向こうへのポーズですからー」
「水澄 あと1ゲームや こらえてくれっ 最後 突っ走るでー ここで決める!」
次のゲームでは、花梨が言っていたように突っ走って9-4でリードしていたが、私も踏んばりが完全に効かなくなって、花梨の体力も限界近かったのだ。そこから、連続で相手にポイントを奪われて9-9のタイになってしまっていた。
その後、私はチャンスと思って、ステップして跳んで、相手は私と同じサースポーだったけど構わずに台の中程にボールを捻りながら叩きつけていった。相手は身体を差し出しながら返してきたのだけど、その後 花梨はバックハンドで私と同じところに打ち込んでいて、向こうも対応できないで居たのだ。
マッチポイントを迎えて、花梨のサーブなのだ。
「いい? 水澄 3球目勝負だよ」と、花梨はサインを送ってきた。そして、向こうから返ってきた時、花梨が「跳べぇー 水澄ぃー」と、私もチャンスと思った・・・「アイヨ!」と、最後のチカラを振り絞って 跳ねた時 ビギッと音が聞こえて激痛が・・・ でもラケットを下から振り上げてボールを下から擦り上げて最後は捻って、渾身の力で打ち込んでいったはず・・・降りた時、頭の中は真っ白になって、眼の前は真っ暗になってきて、意識も無く、台の下にゆっくりと倒れ込んでいったのだ。
遠くで花梨が「ごめん ウチが跳べぇーってゆうたからー」とか聞こえて・・・救急車の音も聞こえていたようなー
私が、意識を取り戻したのは、車の中だった。状況がわからなかったのだ。頭は誰かの膝の上なのだろう。そして、私の手は握られている。左足は・・・痛いような・・・感覚がないのだ。眼で辺りを探るようなしぐさに
「気がついたようね 水澄」 監督の声だ。私が起き上がろうとすると
「そのまま 寝ていなさい 今 水澄のお父様の運転で・・・途中で救急車に乗り継ぐのよ」
「えっ 私 どうしたんですか?」
「あのね さっき 試合の時 水澄は倒れて 救急車で運ばれて、病院で診てもらったら、前十字靭帯 断裂してるって だから、これから大阪の病院で手術してもらうことになってるのよ 今 そこに行く 途中なの」
「靭帯断裂・・・ 監督 私 今 左足の感覚無いんですけど・・・ 歩けなくなるの?」
「今は痛み止めが効いているんだと思う それに、手術すれば歩けなくなるなんてことないわよ 安心しなさい」
その後、途中で救急車に乗り換えて、病院に着いて、早速、MRIでの検査が行われて、1時間後には手術室に運ばれた。その前には「どうする? 左足だけか?」「いや それは酷だろう 女の子だからな 全身麻酔でいこう」「じゃぁ それで保護者の同意書をもらおう」とか聞こえていたのだけど、そのまま記憶が無くなっていた。
その後、私が目覚めると病室で寝ていて、お母さんが私を覗き込んでいるのがわかった。
「水澄ちゃん 目覚めた ちゃんと 手術終わったわよ 元気でよかったぁー」と、抱きしめてくれた。
「お母さん 私 左足 ちゃんと付いてるの? 感覚が・・・手もあんまり・・・」
「付いてるわよー まだ 麻酔がね・・・」
「なぁ 歩けるようになるんだよね」
「ええ 2週間後位からリハビリをしなきゃいけないらしいけど・・・ちゃんと歩けますって あぁー さっき 監督さん 帰ったわよ 指導不足で申し訳ありませんって しきりに謝っていたけどー あの人のせいじゃぁないもんねー なんとも 言い返せなかったわ」
「そーなんだ 監督 付き添いしてくれてたんだー そうかー 練習中だったんだものねー」
「えっ ・・・ 水澄ちゃん・・・ まさかー ・・・ ねえ 自分の名前言える?」
「香月水澄」
「お母さんは?」
「う~ん 石田ゆりこ」
「・・・ふざけないでよ! ちゃんと」
「ふふっ 香月民子 変なのぉー」
「ばか! 心配させないでよー!」
「ねぇ 私 パンツ ちゃんと穿いている? なんか ごわごわでスカスカする」
「ああ さっきね 切り取って ランニングパンツに着替えさせたの だから ブカブカかしらー」
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