私の辛かった思い あんたにぶつかっていくわ!

すんのはじめ

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第2章

2-3

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 次の日も、朝から同じような作業をやっていた。だけど、今日はお昼も夜もカウンター席に予約のお客様が入っているので、何となく皆がテキパキと慌ただしそうだった。お母さんも着物姿で手伝った居たのだ。そして、私は初めて大根おろしと人参おろしと食材に触らせてもらっていた。だけど、私がおろしていると、又、健也さんがお尻をベシッとしてきて「そんなに優しくやってたら大根が煮えちゃう もっと 鬼のように腰に力入れて」と

 その日はまかないを食べれたのは、3時近かった。氷魚の卵とじに牡蠣ご飯。やっぱり、健也さんと二人で

「おいしいね いつも こんなにおいしいの食べてるの?」

「いえ 親方が 山葵に食べさせてやってくれって 特別です 親方が仕込んだんですよー」

「そうなのー? 親方がねぇー 不器用な父親なんだね」

「そうですよ お嬢さんのことはいつも気に掛けてますよ 試合の時は落ち着かなくてー あっ そうだ 俺からも 今日 特別なものあります 子供みたいなんですけど・・」

「えっ 何 なにー」

「ケーキ買ってあるんです お嬢さんのために あんまり、クリスマスのケーキって機会ないみたいですから・・ 子供だましみたいで すみません」

「ワァオー そんなことないよ うれしいー 健也さん」

 そして、冷蔵庫から私だけのカットケーキ。もしかすると、クリスマスにケーキなんて初めてだったのかも知れない。なんだか、涙を滲ませて食べていた。

「健也さん ありがとう 美味しいー だけどさー 私のお尻 ベシッ ベシッってやってるの わざとじゃないの? こんな、肉の無いお尻のん つまんないでしょ?」

「いや そんなー わざとじゃぁないですよー 叩きやすいからー 頭より良いでしょ それに、肉が無いって・・ プリンとしていて可愛いですよ」

「ン まぁーー やっぱり、そんなこと考えていたんだぁー いゃーぁらしいぃー」

「やっぱり よした方がいいよね 女の子だものネ 嫌だよね」

「まぁ 健也さんならいいんだけどー なんも感じ無いし あっ ちゃうよー 男なんだけど・・・鍛えられてるんだと思うから それに、ウチ 来年から電車通学やんかー 少しっくらい 触られてもってって 慣れとかんとなー」

「そう言ってもらえると やりやすいですっ じゃぁ もっと 思いっきり」

「やーだよ 叩かれないように頑張るネ 健也さんって ウチには 本当に親しみやすいんだものー 多分 一番かもネ 健也さんのお嫁さんになる人ってどんな人だろうなぁー 幸せなんだろうなー 優しいんだものー」

「まぁ お嬢さんみたいに 他人のことを想う 優しい人カナ」

「ぁっ あのねー ウチ 好きな人おるからネ それに・・歳 離れすぎてる」

「いゃ そんなー からかわないでくださいよー お嬢さんとなんてー とんでもない」

「うふふっ 健也さん かわいぃー 焦ってんの!」

「あのねー これ 食べたら、仕事 厳しいですからね 倍返しです」

「わぁー 古いでやんのー」

 やっぱり、私は健也さんと居る時が、一番、気が安らぐのだ。それって まっさかでしょっ 私は山水が好きなはず。でも、健也さんのお陰で厨房に入っても辛いと思わないのだ。それに、料理のほうも成長している気がするし、もっと 頑張ろうって思うのだ。 
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