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第5章
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夏休みの終わり頃、近畿大会の予選があって、個人戦では、私はサーブの調子も良くって、脚も軽く前に出てボレーも決まって順調に勝ち進めた。だけど、2回戦で当たるのは、美湖に勝って進んできた学館女子のエースの人。衣笠響 璃々香先輩のライバルなのだ。準々決勝であたって、サーブも狂い出して、返されて、私が前に出るのも読まれて、それでも、最終セットまでは粘れたけれど負けてしまった。
個人戦のほうでは、璃々香先輩は準決勝を前にして、あっさり棄権してしまっていた。今回は璃々香先輩がダブルスに集中したいからと言っていた。そして、ダブルスの試合の前の日。
「山葵 前に出て行くタイミングが早すぎるの ばればれよー それに、山葵がショットを打つ時、身体がもう浮いてしまってるの だから、相手も余裕なのよ 響には遊ばれていたわよ 頭を越して打って来るでしょ そこを頭に入れて練習よ」
試合当日は、織部部長のペァは敗退していたけど、私達のペァは岸森先輩に引っ張られる形で、私のサービスエースも決まっていて、ポイントを稼いで、準決勝は学館女子を圧倒して、そして、決勝でも洛中国際付属のペァにもあっさり勝ってしまった。代表だ、
「先輩 やりました 勝っちゃいましたネ」
「なに 浮かれてるのよ 目標の本番で頂点よ まだまだ 山葵 動きが甘いヨ もっとメリハリつけて動かなきゃー 相手に読まれてるヨ そんなじゃぁ 純真女子に勝てないわ それに、バックスイングが小さくなってきてるよ だから下から打ちきれてないのよっ もっと 自信持って思い切りよくネ!」と、厳しい言葉が返ってきた。
でも、美湖も麗香も駆け寄ってきてくれて、一緒に喜んでくれていた。
「すごいね 相手はインターハイに行っている人達よ 山葵のサービエース恰好良かったなぁー」
「そうそう 向こうは手も出せなかったときもあったよ 諦めてるみたいにネ それにな 洛中国際の応援の連中 慌ててたよ 誰? あの子 あんな子知らないよって あんなの居たの?って スカーッとしたよ」と、白木屋君も
そんなことを言い合っていると、璃々香先輩が横を通って
「山葵 明日から3日間 特別合宿ね 朝8時からと午後もね 二人だけで お昼持っといで コーチには許可貰ってるから 西田も手伝いに来てくれるって」
と、冷たく言い放って行ってしまった。だけど、右の足首にはサポーターをしていて、心なしかびっこになって歩いているようだった。そして、あの時のように、寄り添っている男の人と楽し気に笑い合って消えて行った。なんなのよ、いちゃいちゃしやがってー・・・。それに、3日間って・・・夏休み終わっちゃうじゃぁない・・美湖も麗香も同情の眼で私を見て、腕をさすってくれていた。
そして、地獄の・・・だけど、今回はそんなにハードなことは無く、私の悪い点とかを修正するように指導してくれていた。西田先輩も手伝いに来ていてくれて、励ましてくれたりした。それに、璃々香先輩は個人戦の出場も辞退して、私とのダブルスに掛けていてくれるのだ。私も それに応えなきゃ・・・しばらくは、あの人とは休戦だと思っていた。
最終日には、大学のコートに行って、特別にダブルスのペァが来てくれていたのだ。試合形式で練習したのだけど、私、今までと違って、相手の動きに合わせて動けるようになっていたのだ。
あの鬼の先輩に付き合わされて、自分でもどんどん成長しているのがわかっているのだ。ただ いじめているだけじゃぁ無いのかしら・・・。私は、頭の中で 整理がつかなくなっていた。本当に、私を音羽のエースに育てようとしているのだろうか・・・
個人戦のほうでは、璃々香先輩は準決勝を前にして、あっさり棄権してしまっていた。今回は璃々香先輩がダブルスに集中したいからと言っていた。そして、ダブルスの試合の前の日。
「山葵 前に出て行くタイミングが早すぎるの ばればれよー それに、山葵がショットを打つ時、身体がもう浮いてしまってるの だから、相手も余裕なのよ 響には遊ばれていたわよ 頭を越して打って来るでしょ そこを頭に入れて練習よ」
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でも、美湖も麗香も駆け寄ってきてくれて、一緒に喜んでくれていた。
「すごいね 相手はインターハイに行っている人達よ 山葵のサービエース恰好良かったなぁー」
「そうそう 向こうは手も出せなかったときもあったよ 諦めてるみたいにネ それにな 洛中国際の応援の連中 慌ててたよ 誰? あの子 あんな子知らないよって あんなの居たの?って スカーッとしたよ」と、白木屋君も
そんなことを言い合っていると、璃々香先輩が横を通って
「山葵 明日から3日間 特別合宿ね 朝8時からと午後もね 二人だけで お昼持っといで コーチには許可貰ってるから 西田も手伝いに来てくれるって」
と、冷たく言い放って行ってしまった。だけど、右の足首にはサポーターをしていて、心なしかびっこになって歩いているようだった。そして、あの時のように、寄り添っている男の人と楽し気に笑い合って消えて行った。なんなのよ、いちゃいちゃしやがってー・・・。それに、3日間って・・・夏休み終わっちゃうじゃぁない・・美湖も麗香も同情の眼で私を見て、腕をさすってくれていた。
そして、地獄の・・・だけど、今回はそんなにハードなことは無く、私の悪い点とかを修正するように指導してくれていた。西田先輩も手伝いに来ていてくれて、励ましてくれたりした。それに、璃々香先輩は個人戦の出場も辞退して、私とのダブルスに掛けていてくれるのだ。私も それに応えなきゃ・・・しばらくは、あの人とは休戦だと思っていた。
最終日には、大学のコートに行って、特別にダブルスのペァが来てくれていたのだ。試合形式で練習したのだけど、私、今までと違って、相手の動きに合わせて動けるようになっていたのだ。
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