私の辛かった思い あんたにぶつかっていくわ!

すんのはじめ

文字の大きさ
41 / 67
第9章

9-5

しおりを挟む
 合宿から帰って来て、次の日だけ、軽く午前中練習するからと集められた。ジョギングから打ち合いが始まったのだけど、璃々香先輩が私に

「山葵 響はあなたの弱点掴んでいるワ でも、あの後輩達じゃぁ 実践できないと思うけど これから、どれだけ練習してくるか わからないけど・・ 山葵 自分の弱点 わかってる?」

「うー ベースライン近くを攻め続けられると 返すの精一杯で反撃できない」

「そうよ 私は そのこと 知ってるから 山葵には負けない自信あるワ 響もそのこと気づいたから、この前 山葵は第2ゲームめ苦戦したのよ 私から どうしろって言えないよねー 山葵の体力もあるし・・ジャンプ力はあるけど、もうひとつ馬力がねー」と、私を眺めていて、視線は・・・

「いやだぁー 先輩 又 セクハラっ ウチはその分 筋肉に回してるんです! よー」と、私は胸を腕で隠していた。

 お盆前に私はお店に早朝だけは出て、その後はお休みを貰って、仲間と泳ぎに行く約束をしていた。すんなり行けるからと琵琶湖のマキノのサニービーチに。

 急いで、お弁当用のおにぎりを握ってまぐろ角煮を添えて、保冷剤とくるんだのだ。白い綿のボックスプリーツのミニスカートに赤いTシャツを着た、下には、予めタンキニの水着を着ていた。

 近くで集まった時、亜里沙も白いフレァーのミニにブルーのTシャツ、キラちゃんはピンクのリボンの大きなカンカン帽に同じピンクのノースリーブのフレァーなワンピースにレースの半袖ボレロで、ラタンのバスケットとポシェットを下げていた。ワンパターンでそれぞれ女の子はお弁当を用意してきているはず。

「キラちゃん ずいぶんと荷物多そうね」

「うん 着替えとタオルでしょ 浮き輪でしょ お弁当に保冷剤入れたら、入んなくなっちゃったー」そうかー、私も入らなくって、大きい袋にして、浮き輪は別で、もう、山水に預けているんだ。

「キラちゃん 本戦 残念だったわねー 今日 よく、お母さん 許してくれたネ」

「そうなんですよー 最初 お許しなかったのー だけど、皆が予選の時 応援にきてくださったでしょ 大路高校 その人達と行くのー それに、音女の人 テニスで全国準優勝よ 皆さん真面目な人達です 私 学ぶこと多くって、皆さんの仲間にしていただいてます って 言ったら、何にも言わなくなって、あんまり、沖まで行ったらダメよって 許してくれたの」

「そうか 全国準優勝 利いたカナ」と、白木屋君が言ってきたけど

「やめてよー 皆さん 優秀な大路高校だからじゃない?」

 11時頃着いて、私達は早速着替えに・・と、いっても、殆ど上のものを脱ぐだけだった。オレンジ系にひまわりの絵柄のタンキニ。半袖のシャツと巻スカートを羽織るようになっている。亜里沙も深い青のハイビスカスの絵柄で同じようなタンキニ。キラちゃんは赤地に星を散りばめたタンキニでラッシュガードを着ていて、髪の毛を束ねてスイム帽に収めていた。私は、インナーカップが付いているんだけど、亜里沙に比べると・・・キラちゃんと同じくらいしか無い!。

「なんだよ お二人はビキニか思って楽しみにしてたんだけどなー」

「白木屋 キラちゃんの前でなんてことを・・・ それに、ビキニなんて もう 古いのよー」と、私は咎めたつもりだったんだけどー

「そうだよ こんな可愛い娘3人を前にして 言うことじゃぁないよなー」と、新藤君も咎めるように言ってくれていた。山水は相変わらず、皆の言うことを聞いているだけだった。そして、私の初めての水着姿なのに何とか反応しろよーと。

 でも、私は、去年は来れなかったから、楽しかったのだ。遠慮のない仲間達と。男の子達はキラちゃんの持ってきたポンプとかで浮き輪を膨らませていて、最初に白木屋君とキラちゃんが水に入って行った。次は、新藤君と亜里沙が・・・私達は最後になって、荷物番をすることになった。

「山葵 それっ 可愛いよ」って、ボソッと山水が・・・。なんと、不器用な奴なんだろうか・・・私が好きになった彼氏はこういう奴なんだ。先に、亜里沙達が戻って来て、入れ替わりに私と山水が・・・私が浮き輪に入って、山水がそれを押すように泳いでいてくれて

「ありがとうネ さっき 褒めてくれて・・・ ごめんネ ウチ 胸小さくて」

「そんなこと関係ないよ 山葵はそれで 可愛い」

 その時、私は嬉しくなって、わざと浮き輪の下に沈むようにして・・・山水は慌てて、私の身体を抱きかかえるにしてくれていた。そして、私は、山水に抱きついて、唇を探してチュッとしていたのだ。どさくさまぎれだった。浮き輪に戻った後

「大丈夫か? 急に沈むもんだから」と、チュッとしたのに・・・何にもなかったかのように・・

 その後、お弁当を食べて、皆で浮き輪競争したりビーチボールで遊んだりして、帰る前にもう一度、山水と泳ぎに行った時

「山葵 あんなことは 水の中でするなよー もっと ちゃんと・・ 僕から どさくさじゃぁ無くてー」

「うん ゴメン・・・」と、言いながらー コイツぅーと思っていた。

「謝ることじゃー でも、嬉しかったよ 山葵の身体も感触良かったしー あそこも立ってきていた」

「・・・ なに ゆうてんねん バカ 変態!」と、私は、山水の頭めがけて水を掛けていた。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

壊れていく音を聞きながら

夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。 妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪 何気ない日常のひと幕が、 思いもよらない“ひび”を生んでいく。 母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。 誰も気づきがないまま、 家族のかたちが静かに崩れていく――。 壊れていく音を聞きながら、 それでも誰かを思うことはできるのか。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜

来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。 望んでいたわけじゃない。 けれど、逃げられなかった。 生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。 親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。 無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。 それでも――彼だけは違った。 優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。 形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。 これは束縛? それとも、本当の愛? 穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

処理中です...