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第10章
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次の土曜日、仲間達がお祝いでいつものように集まってくれることになって、京都御苑に・・・白木屋君とキラちゃんは、少し遅れるとのこと。白木屋君には、お弁当を頼んでいたのだ。
いつもの芝生のところで、すこし経って二人が仲よく手を繋いでやってきた。キラちゃんはレモンイエローのベストワンピースに襟元がレースのブラウス、ベレー帽が似合っていた。このアンバランスなんだけど、お似合いって見れる二人は何なんだろう。それに、楽しそうなキラちゃんの可愛い笑顔・・・。
「おー すまんなー 何にしようか迷ってしまった 結局 牛丼」と、白木屋君は袋をかざしていた。そして、皆に渡している時に、フルーツサラダのカップも一緒に・・・キラちゃんが作ってきたのだろう。
「それじゃー 山城山葵の近畿大会制覇を祝して お祝いします 頑張ってる俺達の星に」と、こんな時仕切るのはいつも白木屋君なのだ。
「いやー すごいなぁー さすが、山水とのデートも我慢して テニスに打ち込んできた甲斐あったなぁー なっ 山水? チューぐらいしたいのになー」
「えっ そんなこと・・ まぁーな でも 嬉しいよ 山葵が一生懸命努力したんだから」
「へぇー 優等生の答えだなぁー 山葵から ちゃんと 我慢した見返り貰えよなー」と、新藤君も少し過激なことを・・
「キラちゃん この前はご馳走様 お母さんも大変だったでしょ?」と、私は話題を変えた。
「ううん お母様はああいうの好きなの しょっちゅう 生徒さんと親御さんを集めてやってるの 素敵なお仲間ネって 皆さんにお会いできて 安心してたみたい」
私と亜里沙は顔を見合わせて
「あのね キラちゃん お母様って呼んでるの? この前も・・」
「えっ・・・うん 家ではね つい 言っちゃったー 小さい頃からお母様、お父様なの お母様も小さい頃からそーやって 育ったんだって」
「そうなの お母様 岩倉だって言ってたわね お父様は?」
「神戸の六甲道 おじい様も商社だとか 私も5年生までそこ 6年の時に今のとこに来たの だから、あんまりお友達居ないの」
「あら そうなの バイオリンは ずぅーと?」
「幼稚園のころから お父様もやってたから・・」
「そう ごめんね キラちゃんって 不思議ちゃんだから・・ ほらっ ウチ等 小さい頃から知ってるやんかー だから・・キラちゃんのこと もっと・・って つい」
「あっ いいんです 亜里沙さん ・・・ですよねー 気になりますよねー お仲間なんですしねー 別に 秘密にすることなんか無いですけどー お父様も商社で、以前はジャカルタに海外赴任だったんです。だけど、マニラに変わった時、長くなるからって、お母様がそれだったら、私を慣れ親しんだ京都で育てますからって、私の今のバイオリンの先生のもとでって、今のお家を建てて越してきたの 私 お父様とは、小学校入ってからは4.5回しか、直接、会ってないんです。ずーと、お母様と二人っきり でも、今はTV電話あるから、平気 お話はしてるの」
「そっ そうなのー でも、キラちゃんは明るいし、礼儀正しいし お母様がよっぽど しっかり なさってるのね」と、私は予想していたとはいえ、少し驚いていたので、とりなすつもりで
「そうですかぁー? 割と厳しいんですよー いつも 叱られてばっかりでー だけど、今でもベッドも一緒だし、お風呂も一緒 私 門限5時とピアノレッスンの日は7時なんです でも、最近はね 二人でお出掛けするでしょ そーしたら、時々 姉妹ですかって言われるのが嬉しいみたいで 私にあわせて、若い恰好するんですよー」
「へぇー でも お若いんでしょ?」
「うん でも もう 33だって 悲しいぃー って言ってます 私にも、ちゃんとした女性になんなきゃーだめよって いつも、叱られてます」
私達は唖然としたまま、と、言っても私のお母さんもまだ36なんだ。樹羅ちゃんは、おそらく、伸び伸びとなんだけども、家では相当厳しく育てられているんだろうなと、でも、この子はそれを当たり前にように受け止めて、素直に育っているんだと感じていた。それは、お父様が普段居ないからなんだろうか。お母様と二人でうまくいっているんだろうな。だから、なんでも話しているみたいなのだ。
それから解散になって、それぞれのパートナーになって、別れてきた。と、言っても御苑の周りを散策する程度なんだけれど。
犬の散歩に来ている人なんかも居たんだけど、構わず、私は、木陰に山水を連れて行って、ほっぺにチュッとしていた。
「さっき 言ってたでしょ 我慢してるって いつも、ウチのこと見守ってくれてありがとう でも 次の京都選手権 終わったらネ 今は、テニスに精進する もう すこし 我慢してっ ・・・そのぉ・・・」と、だけど、その後、私は山水の腕に絡まって歩いていた。もう、秋の落ち葉もチラホラと・・・私も、この落ち葉みたいになんないうちにと、山水にと 思っていたのだ。
いつもの芝生のところで、すこし経って二人が仲よく手を繋いでやってきた。キラちゃんはレモンイエローのベストワンピースに襟元がレースのブラウス、ベレー帽が似合っていた。このアンバランスなんだけど、お似合いって見れる二人は何なんだろう。それに、楽しそうなキラちゃんの可愛い笑顔・・・。
「おー すまんなー 何にしようか迷ってしまった 結局 牛丼」と、白木屋君は袋をかざしていた。そして、皆に渡している時に、フルーツサラダのカップも一緒に・・・キラちゃんが作ってきたのだろう。
「それじゃー 山城山葵の近畿大会制覇を祝して お祝いします 頑張ってる俺達の星に」と、こんな時仕切るのはいつも白木屋君なのだ。
「いやー すごいなぁー さすが、山水とのデートも我慢して テニスに打ち込んできた甲斐あったなぁー なっ 山水? チューぐらいしたいのになー」
「えっ そんなこと・・ まぁーな でも 嬉しいよ 山葵が一生懸命努力したんだから」
「へぇー 優等生の答えだなぁー 山葵から ちゃんと 我慢した見返り貰えよなー」と、新藤君も少し過激なことを・・
「キラちゃん この前はご馳走様 お母さんも大変だったでしょ?」と、私は話題を変えた。
「ううん お母様はああいうの好きなの しょっちゅう 生徒さんと親御さんを集めてやってるの 素敵なお仲間ネって 皆さんにお会いできて 安心してたみたい」
私と亜里沙は顔を見合わせて
「あのね キラちゃん お母様って呼んでるの? この前も・・」
「えっ・・・うん 家ではね つい 言っちゃったー 小さい頃からお母様、お父様なの お母様も小さい頃からそーやって 育ったんだって」
「そうなの お母様 岩倉だって言ってたわね お父様は?」
「神戸の六甲道 おじい様も商社だとか 私も5年生までそこ 6年の時に今のとこに来たの だから、あんまりお友達居ないの」
「あら そうなの バイオリンは ずぅーと?」
「幼稚園のころから お父様もやってたから・・」
「そう ごめんね キラちゃんって 不思議ちゃんだから・・ ほらっ ウチ等 小さい頃から知ってるやんかー だから・・キラちゃんのこと もっと・・って つい」
「あっ いいんです 亜里沙さん ・・・ですよねー 気になりますよねー お仲間なんですしねー 別に 秘密にすることなんか無いですけどー お父様も商社で、以前はジャカルタに海外赴任だったんです。だけど、マニラに変わった時、長くなるからって、お母様がそれだったら、私を慣れ親しんだ京都で育てますからって、私の今のバイオリンの先生のもとでって、今のお家を建てて越してきたの 私 お父様とは、小学校入ってからは4.5回しか、直接、会ってないんです。ずーと、お母様と二人っきり でも、今はTV電話あるから、平気 お話はしてるの」
「そっ そうなのー でも、キラちゃんは明るいし、礼儀正しいし お母様がよっぽど しっかり なさってるのね」と、私は予想していたとはいえ、少し驚いていたので、とりなすつもりで
「そうですかぁー? 割と厳しいんですよー いつも 叱られてばっかりでー だけど、今でもベッドも一緒だし、お風呂も一緒 私 門限5時とピアノレッスンの日は7時なんです でも、最近はね 二人でお出掛けするでしょ そーしたら、時々 姉妹ですかって言われるのが嬉しいみたいで 私にあわせて、若い恰好するんですよー」
「へぇー でも お若いんでしょ?」
「うん でも もう 33だって 悲しいぃー って言ってます 私にも、ちゃんとした女性になんなきゃーだめよって いつも、叱られてます」
私達は唖然としたまま、と、言っても私のお母さんもまだ36なんだ。樹羅ちゃんは、おそらく、伸び伸びとなんだけども、家では相当厳しく育てられているんだろうなと、でも、この子はそれを当たり前にように受け止めて、素直に育っているんだと感じていた。それは、お父様が普段居ないからなんだろうか。お母様と二人でうまくいっているんだろうな。だから、なんでも話しているみたいなのだ。
それから解散になって、それぞれのパートナーになって、別れてきた。と、言っても御苑の周りを散策する程度なんだけれど。
犬の散歩に来ている人なんかも居たんだけど、構わず、私は、木陰に山水を連れて行って、ほっぺにチュッとしていた。
「さっき 言ってたでしょ 我慢してるって いつも、ウチのこと見守ってくれてありがとう でも 次の京都選手権 終わったらネ 今は、テニスに精進する もう すこし 我慢してっ ・・・そのぉ・・・」と、だけど、その後、私は山水の腕に絡まって歩いていた。もう、秋の落ち葉もチラホラと・・・私も、この落ち葉みたいになんないうちにと、山水にと 思っていたのだ。
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