125 / 210
日常
涙
しおりを挟む
「離せだと?何言ってんだお前。さっきから物欲しそうな顔してるくせに嘘ついてんじゃねぇよ。」
「そんな顔してないもん…っ!」
「嘘つけ。」
「嘘じゃない…っ!」
「じゃあなんで勃起してんだよ。」
「…そ、それはっ、」
龍之介に言われたくなかったことを言われてしまい逃げられなくなった庵。まぁただでさえベットの上で庵は龍之介に押し倒されているのだから逃げられるはずもなかっただろうが。
「こ、これはただの生理現象だ…!!」
「生理現象ねぇ。」
庵は恥ずかしさのあまり叫ぶようにそう言ってしまった。そんな庵の頬を撫でながら龍之介は悪い笑みを浮かべた。そして…。
「それなら尚更俺が楽にしてやるよ。」
「や、やだって、てゆうかそんな事するためにわざわざ部屋移動したのかよ…!?」
「おい庵。口の利き方がなってねぇぞ。」
庵は焦るあまり龍之介に対して口調が強めになってしまった。それを見逃さなかった龍之介。そのため龍之介は庵の頬を鷲掴みにしてそう言った。その龍之介の口調を聞いて焦りまくった庵は恐怖混じりにすぐさま龍之介に謝りだした。
「…ごめん、なさい。」
「まぁいい。許してやるよ。」
その龍之介の言葉を聞いてひとまず安心した庵。しかし庵にはそんな暇はなかった。だってこの件を許されたところで龍之介に押し倒されているこの状況は何も変わらないのだから。
「んで?さっきお前なんて言ったっけ?」
「えっと…こんなことするためにここの部屋にわざわざ移動したのって聞いたんだよ。」
今の龍之介に反抗しても何もいいことは無い。それをよく理解している庵は龍之介の問いを無視することなくすぐにそう答えた。
「なんだ。そんなつまらねぇ質問したのか。そんなの当然だろ。」
「…………。」
「なんだその顔は。俺だけだと嫌か?」
「…そうじゃないっ、けど、」
「けど?」
「…俺がここに帰ってきてから4人でいることが多かったから…龍と2人っきりになるの緊張する…っ。」
恥ずかしそうに顔を隠しながら庵がそう言った。その庵の手を龍之介は退け庵の顔が見えるようにベットに手をぬいつけた。
「なら尚更だ。それにあいつらは俺の部下だしな。」
「………?」
「俺がお前を独り占めする権利があるって事だ。俺はあいつらの上司だからな。」
と言った龍之介だが本当は違った。龍之介は独り占めがしたかったんじゃない。悪役を買って出たのだ。きっと庵はセックスってなると恐怖を覚える。だから龍之介は自分一人で庵の記憶を塗り替えようとしているのだ。庵が栗濱にされた嫌な思い出を消し自分にそれを塗り替える。龍之介はそれをしようとしているのだ。
「てことでお前の可愛い姿を見させてもらうぞ。」
「あ、ま、まって…っ!」
龍之介が服を脱がせようとしてきたので庵は思わず龍之介の手を握った。その時龍之介は動きをとめた。それは何故かって?庵の手が震えていたから。
「庵。」
龍之介は庵の恐怖を除いてやるつもりでそう言った。しかし庵の恐怖はそんなことでは無くならなかった。その証拠に庵の顔色が段々と悪くなっていっているのだから。
「庵。俺が怖いか?」
「………ちがっ、ちがぅっ、そ、んなはず、ないのにっ、」
そう言った庵を見て龍之介は服の中から手を抜いた。この状態ではパニックを起こしかねないと思ったから。
「悪い庵。早とちりしてしまったな。もう何もしねぇなら泣くな。」
恐怖のあまり庵は涙を流してしまった。そして歯をガタガタと震わせるほど怯えている。そんな庵を抱き上げて龍之介は優しく庵を抱きしめた。
「庵。大丈夫だ。ごめんな。怯えせちまった。」
「ちがっ………、ぅ、ごめっ、りゅうごめんっ、ちがうっ、のにっ、」
庵もそんなはずじゃなかったんだろう。龍之介なら大丈夫。きっと庵はそう思ってきた。だが違った。あの恐怖がどうしても頭にチラついてしまう。龍之介だと分かっているのに怖いと思ってしまう。そう思いたくないのに。そのため庵は訳が分からなくなってしまい申し訳なさと恐怖が入り交じりそう言ったのだろう。そんな庵に当然龍之介は…。
「謝らなくていい。お前は何も悪くない。」
「うぅ…っ、りゅっ、ぅ。」
龍之介はこの時思った。庵が泣いてくれたこの時を逃してはいけない…と。庵はなかなか自分の感情を表に出さない。特に悲しかったことや嫌だったこと…つまりネガティブなことは言わないのだ。だから龍之介はこの機会を逃さず庵の恐怖を出来るだけ除こうと庵のことを抱きしめ続けた。
「俺はここにいる。ずっとお前のそばにいるからな。」
と、龍之介がいい庵の頭を撫でた瞬間…庵はまるで糸が切れたように涙を流し始めた。
「………こわ゛っ、か゛っ、たっ、ぅ、こわかったよ゛っ、」
悪夢から目が覚めた時以外は平常を装っていた庵。だが本当はここまで追い詰められていたのだ。みんなを心配させたくない。だから平気なフリをしていた。しかしそれが爆発してしまったのだ。そんな庵を龍之介は優しく抱きしめ続けた。
「怖かったよな。ごめんな庵。」
「うぅ…っ、ぅ、もぅあれはいやた゛っ…、いたいのもっ、くるしい、のもっ…ぅっ、ぜんぶっ、いや…っ、」
「そんな顔してないもん…っ!」
「嘘つけ。」
「嘘じゃない…っ!」
「じゃあなんで勃起してんだよ。」
「…そ、それはっ、」
龍之介に言われたくなかったことを言われてしまい逃げられなくなった庵。まぁただでさえベットの上で庵は龍之介に押し倒されているのだから逃げられるはずもなかっただろうが。
「こ、これはただの生理現象だ…!!」
「生理現象ねぇ。」
庵は恥ずかしさのあまり叫ぶようにそう言ってしまった。そんな庵の頬を撫でながら龍之介は悪い笑みを浮かべた。そして…。
「それなら尚更俺が楽にしてやるよ。」
「や、やだって、てゆうかそんな事するためにわざわざ部屋移動したのかよ…!?」
「おい庵。口の利き方がなってねぇぞ。」
庵は焦るあまり龍之介に対して口調が強めになってしまった。それを見逃さなかった龍之介。そのため龍之介は庵の頬を鷲掴みにしてそう言った。その龍之介の口調を聞いて焦りまくった庵は恐怖混じりにすぐさま龍之介に謝りだした。
「…ごめん、なさい。」
「まぁいい。許してやるよ。」
その龍之介の言葉を聞いてひとまず安心した庵。しかし庵にはそんな暇はなかった。だってこの件を許されたところで龍之介に押し倒されているこの状況は何も変わらないのだから。
「んで?さっきお前なんて言ったっけ?」
「えっと…こんなことするためにここの部屋にわざわざ移動したのって聞いたんだよ。」
今の龍之介に反抗しても何もいいことは無い。それをよく理解している庵は龍之介の問いを無視することなくすぐにそう答えた。
「なんだ。そんなつまらねぇ質問したのか。そんなの当然だろ。」
「…………。」
「なんだその顔は。俺だけだと嫌か?」
「…そうじゃないっ、けど、」
「けど?」
「…俺がここに帰ってきてから4人でいることが多かったから…龍と2人っきりになるの緊張する…っ。」
恥ずかしそうに顔を隠しながら庵がそう言った。その庵の手を龍之介は退け庵の顔が見えるようにベットに手をぬいつけた。
「なら尚更だ。それにあいつらは俺の部下だしな。」
「………?」
「俺がお前を独り占めする権利があるって事だ。俺はあいつらの上司だからな。」
と言った龍之介だが本当は違った。龍之介は独り占めがしたかったんじゃない。悪役を買って出たのだ。きっと庵はセックスってなると恐怖を覚える。だから龍之介は自分一人で庵の記憶を塗り替えようとしているのだ。庵が栗濱にされた嫌な思い出を消し自分にそれを塗り替える。龍之介はそれをしようとしているのだ。
「てことでお前の可愛い姿を見させてもらうぞ。」
「あ、ま、まって…っ!」
龍之介が服を脱がせようとしてきたので庵は思わず龍之介の手を握った。その時龍之介は動きをとめた。それは何故かって?庵の手が震えていたから。
「庵。」
龍之介は庵の恐怖を除いてやるつもりでそう言った。しかし庵の恐怖はそんなことでは無くならなかった。その証拠に庵の顔色が段々と悪くなっていっているのだから。
「庵。俺が怖いか?」
「………ちがっ、ちがぅっ、そ、んなはず、ないのにっ、」
そう言った庵を見て龍之介は服の中から手を抜いた。この状態ではパニックを起こしかねないと思ったから。
「悪い庵。早とちりしてしまったな。もう何もしねぇなら泣くな。」
恐怖のあまり庵は涙を流してしまった。そして歯をガタガタと震わせるほど怯えている。そんな庵を抱き上げて龍之介は優しく庵を抱きしめた。
「庵。大丈夫だ。ごめんな。怯えせちまった。」
「ちがっ………、ぅ、ごめっ、りゅうごめんっ、ちがうっ、のにっ、」
庵もそんなはずじゃなかったんだろう。龍之介なら大丈夫。きっと庵はそう思ってきた。だが違った。あの恐怖がどうしても頭にチラついてしまう。龍之介だと分かっているのに怖いと思ってしまう。そう思いたくないのに。そのため庵は訳が分からなくなってしまい申し訳なさと恐怖が入り交じりそう言ったのだろう。そんな庵に当然龍之介は…。
「謝らなくていい。お前は何も悪くない。」
「うぅ…っ、りゅっ、ぅ。」
龍之介はこの時思った。庵が泣いてくれたこの時を逃してはいけない…と。庵はなかなか自分の感情を表に出さない。特に悲しかったことや嫌だったこと…つまりネガティブなことは言わないのだ。だから龍之介はこの機会を逃さず庵の恐怖を出来るだけ除こうと庵のことを抱きしめ続けた。
「俺はここにいる。ずっとお前のそばにいるからな。」
と、龍之介がいい庵の頭を撫でた瞬間…庵はまるで糸が切れたように涙を流し始めた。
「………こわ゛っ、か゛っ、たっ、ぅ、こわかったよ゛っ、」
悪夢から目が覚めた時以外は平常を装っていた庵。だが本当はここまで追い詰められていたのだ。みんなを心配させたくない。だから平気なフリをしていた。しかしそれが爆発してしまったのだ。そんな庵を龍之介は優しく抱きしめ続けた。
「怖かったよな。ごめんな庵。」
「うぅ…っ、ぅ、もぅあれはいやた゛っ…、いたいのもっ、くるしい、のもっ…ぅっ、ぜんぶっ、いや…っ、」
30
あなたにおすすめの小説
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
売れ残りオメガの従僕なる日々
灰鷹
BL
王弟騎士α(23才)× 地方貴族庶子Ω(18才)
※ 第12回BL大賞では、たくさんの応援をありがとうございました!
ユリウスが暮らすシャマラーン帝国では、平民のオメガは18才になると、宮廷で開かれる選定の儀に参加することが義務付けられている。王族の妾となるオメガを選ぶためのその儀式に参加し、誰にも選ばれずに売れ残ったユリウスは、国王陛下から「第3王弟に謀反の疑いがあるため、身辺を探るように」という密命を受け、オメガ嫌いと噂される第3王弟ラインハルトの従僕になった。
無口で無愛想な彼の優しい一面を知り、任務とは裏腹にラインハルトに惹かれていくユリウスであったが、働き始めて3カ月が過ぎたところで第3王弟殿下が辺境伯令嬢の婿養子になるという噂を聞き、従僕も解雇される。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる