血の繋がりのない極道に囲まれた宝

安達

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外出許可

喧嘩

*庵視点






「…あ、亮。」



帰ってきたのは亮だった。亮の様子を見る限り早めに帰ってきてくれたんだろうな。多分、俺の為だけに…。



「ただいま。んで、お前はなんでこんなとこいるんだよ。寂しかったのか?」



そんなわけあるか…っ。俺は今怒ってるんだから。寂しいとかじゃない。この家を出ていこうとしたんだ。なのに最悪のタイミングで亮が帰ってきただけ。



「……そんなんじゃない。」

「ん?庵、お前なんか怒ってる?」



当たり前だ!!あんな目に遭わされて怒ってない方がおかしい。なのに亮はいつも通りに俺に接してきて余計に腹が立つ…っ。



「…別に。」



俺は目を合わせずにそう答えた。そんな俺を見て亮は俺の様子を伺ってくる。多分俺が本気で怒ってないって亮は思ってるんだ。いつもと同じように機嫌を取れば俺の機嫌が治る。絶対そう思ってる…っ。でも今日は許してやんないんだから。



「いーおーり。そんな顔すんなって。」

「……………っ。」



亮はいつもの如く俺を抱きしめてくる。てかいつもの俺ってちょろすぎるかも…。だってこれで許してたってことだよね…。意思が足りない。でも何がなんでも今日は絶対許さないもん。



「……帰ってきたのは亮だけ?」



許さない…と言っても俺は亮のことを無視はできなかった。怒ってるとはいえ、無視するのは嫌だったから。



「ああ。組長がお前の事心配だから俺だけでも帰してくれたんだ。本当は組長本人が帰ってきたかったみたいだけど仕事上それは難しくてな。」

「…そう…だったんだ。」 



でもだからなんだってんだ!それだとしても許してやんないんだから…!!思わず許しちゃいそうになったけど許さないもん…っ。



「庵。1人にさせちまって悪いな。体辛いだろ。抱っこしてやるから。」

「…いらない。」

「まだ怒ってんのか?」



まだってなんだ…っ。だってあんなの何がなんでもやりすぎじゃんか…っ。俺は道具じゃないもん…っ。なんか泣きそうになってきた…。



「…だ、っ、て、」

「あ?おい庵、泣いてんのか!?」



気づいたら涙が目から落ちていてそれに気づいた亮は大慌てで俺の涙を拭ってくる。けどそれに追いつかないぐらいに俺は涙を出してしまうから亮の服はビシャビシャだ。



 「いや、つかそりゃそうか。ごめんな。昨日はさすがにやりすぎた。」



やっと聞けたその言葉。けど今回はそれだけじゃ気が済まない。だから俺は…。



「…1週間はっ、やらないん…だから…っ。」

「はぁ!?1週間!?そりゃねぇだろ庵。」



俺はそんなに衝撃的なことを言ってない。なのに亮はとんでもないぐらい驚いた。なんでだよ!反省したんじゃないの…!?俺はそのせいでちょっと許そうかなと思っていた思いが一気に消えた。



「ならっ、2週間…しない…っ!!」



俺は怒りのあまり亮を押しのけてしまった。俺の事を抱きしめてなだめようとしてくれてたのは分かるけど…でもやっぱり亮は自分のことしか考えてないじゃん…っ。それも違う…っ、て分かってる。俺のこともちゃんと考えてくれてるよ亮は。けどセックスのことになると自分のことしか考えない…っ、これが続くのは…嫌だ!



「おい庵。お前調子乗んなよ。怒ってんのは分かるがさすがにそんなのされたら俺も我慢出来ねぇよ。」



俺が亮のことを押しのけた瞬間、亮の顔色が変わった。怒ってる…。なんで…亮が怒ってるの…。やっぱり俺はセックスするための道具なの…!!



「ならっ、1人ですればいいじゃん…っ、俺は気分じゃない時だってあるの…!それにそんなにしたらいならお店行けばいいじゃん!亮達はいっぱいそういうお店経営してるんでしょ…!?」

「そういう問題じゃねぇだろ。」

「…………っ。」



あ…。俺…今絶対言っちゃダメなこと言った。俺の事を愛してくれてる亮に…大切にしてくれてる亮に浮気をやれって…。そう言ってるようなもんだ。けど…それを取り消そうにも出来ない。だって亮…凄く怒ってる…。



「つかよぉ庵、お前もしかして家出ようとしてたか?玄関にいたのもそういうことか?んな事させる訳ねぇだろ。」
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