怖いお兄さん達に誘拐されたお話

安達

文字の大きさ
61 / 242

抵抗

しおりを挟む
「ふざけるな…っ!!!」



すぐ躾となんやら言って俺を好き放題にする。それにさっきまでの俺だったら耐えれてた。星秀さんを逃がしてくれると思ってたから!けど違う。こいつらはそんなことすらしてくれない。なのに従順になる必要なんてない…!



「おい誠也。あんま調子乗るなよ。暴れんなって言ってんだろ?」



さっきまでとは変わり健二の声が低くなった。俺を脅してるつもりだろ。けど俺はそんなのにめげない。こいつらが星秀さんを必ずこの組から解放してくれるまでは俺は…っ。



「そっちこそふざけるな…っ、約束すら守れねぇなんて男じゃねぇ…っ!」

「はは、なんだその理屈は。男だったら約束を守れってか?そんなヤワなことしてたら殺されちまうぞ。お前あんま甘ったれたこと言ってんじゃねぇよ。なぁ誠也。つか星秀の事はお前には関係ねぇ話じゃねぇの。なんでそこまでして星秀を助けようとするんだよ。」

「だって星秀さんは俺に優しくしてくれた…っ!」

「はぁ?んだそれ。俺だってお前に優しいじゃねぇか。」

「どこがだよ…っ!」

「チッ、おい誠也。あんま喚くな。」



健二はそう言うと俺の顔を鷲掴みにしてきた。そのまま俺の事を器用に足で拘束してくる。風呂の中だからただでさえ動きずらい。なのにそんな拘束までされたら俺はさらに逃げられなくなる…。けど負けちゃだめだ。ここでめげたら星秀さんが…っ。



「はっ…反抗的な目だな。あんなに躾をしてやったのにまだそんな目が出来るのか?さっきまでビビって俺らに逆らえなかったくせによ。そこまで星秀が大切なのかよ。あんなくそ玩具がよ。」

「星秀さんは玩具じゃねぇ…!!」

「うるせぇな。」



うるさいのはどっちだ!お前だ!星秀さんのおかげで商談とかが上手くいったりしてんじゃねぇのかよ!なのに感謝すらしない。こいつらはほんとにクズだ!



「おい誠也。お前いい加減にしろよ。犯されてぇの?」

「…そんな脅しが効くと思うなよ。」

「はは、いいねぇ。そう反抗的な態度を取られるとお前を徹底的に苦しめたくなる。」

「…っ、離せよ…!」

「逃げたきゃ自分で頑張れよ。俺はお前を離さねぇよ。この際だから徹底的にお前を躾てやる。」



健二がまじの顔をしてそう言ってきた。少し怒らせすぎたか…?けどこいつらには何を言っても通じない。常識なんてことがないから。だからこいつらと取引するには俺も強気で出なきゃいけねぇんだ。



「…健二さん。そんなことしていいんですか?」

「あ?どういう意味だ。」

「治さんの許可なしにそんな事したら困るのは健二さんだろ。」

「言ってくれんじゃねぇか。」



けどそれは事実。ここでのトップは治だ。何をするにもトップの許可をとるのは当たり前だろ?会社でもそうだ。だから俺は健二に負けじとそう言ってやったんだ。けど健二はダメージを食らうどころか楽しそうに笑い始めた。



「お前も必死だな。なぁ誠也。そこまでして星秀を守りたいとは思わなかった。けどまぁお前の言う通りでもある。組長の許可なしに勝手にお前を犯すことは出来ねぇ。」




やっぱりそうだ。だったら今の俺は強い…。こいつに勝てるかも…



「けどな誠也。犯すことは駄目でも他のことはいいんだよ。組長には誠也が生意気になれば躾をしていいと言われてんだから。」



健二にそう言われながら俺は頬を撫でられた。その時怖さからか鳥肌が立っちまった。今は全裸だから鳥肌なんか立っちまったら俺がそんなふうにして怯えてるって健二にすぐバレちまうのに…っ。



「どうした誠也。怯えてんのか?さっきまでの威勢はどこに行っんだよ。なぁ。」

「…怯えてねぇ!」

「嘘つけ。相変わらずお前は嘘が下手だな。まぁいい。どの道お前は逃げられない。さぁ、躾を始めようか。」

「ふざけるなっ、離せよ…っ!」

「だから逃げてぇなら自分で何とかしろ。俺は満足するまでお前を離さねぇから。」

「っ、くそ!」



最悪の状況だ。健二は俺に手を出せないと思って調子に乗りすぎちまった。ヤバい…っ。



「誠也。お前がここに来たばかりの時俺がお前の事くすぐったの覚えてるか?」

「…………っ!」

「はは、その反応は覚えてるようだな。今からそれをしてやるよ。そしたらお前を犯すことな躾が出来る。組長にも何も言われねぇ。過ぎた快楽と同じでやられすぎるとくすぐりも拷問だからな。」

「やめ…、くそっ、触んじゃねぇっ!」

「やめねぇよ。お前が反省するまでみーっちりと躾てやる。精々苦しめ。」
しおりを挟む
感想 16

あなたにおすすめの小説

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

寝てる間に××されてる!?

しづ未
BL
どこでも寝てしまう男子高校生が寝てる間に色々な被害に遭う話です。

皇帝陛下の精子検査

雲丹はち
BL
弱冠25歳にして帝国全土の統一を果たした若き皇帝マクシミリアン。 しかし彼は政務に追われ、いまだ妃すら迎えられていなかった。 このままでは世継ぎが産まれるかどうかも分からない。 焦れた官僚たちに迫られ、マクシミリアンは世にも屈辱的な『検査』を受けさせられることに――!?

二本の男根は一つの淫具の中で休み無く絶頂を強いられる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

処理中です...