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1.何を言ってるんだ?
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少し前に、城内で大きな断末魔みたいな叫び声が聞こえた。その時は怖かったけど、なんなのか分からなかった。そしてしばらくして、それはある魔法使いに、城で働く魔法使いが襲われた時の悲鳴だと聞かされた。城の噂なんて信じないけど……
しばらくして、その時聞いた、恐ろしく残酷な魔法使いだと言われている男に初めて魔法の道具を見せに行くことになった時は、正直、縮み上がるくらいに怖かった。
僕は、領主様の城で働かされている、魔法使いのフェイヴェレル。一応貴族の出身の魔法使いだけど、いつも失敗ばかり。
その日は、城で魔物の討伐に関する会議が開かれることになっていて、それに出席するために来る伯爵様に、城で管理している魔法の道具を見せる役割を言いつけられて、少し張り切っていた。普段領主様が大切なお客様の相手を言いつけることなんて、ほとんどないから。
夕方ごろに来るって話だったのに、その人が来たのは昼過ぎ。僕はびっくりしたけど、領主様にすぐに用意するように言われ、慌てて倉庫に走った。
そしたら魔法の道具は今朝の魔物討伐で損傷していて、なんとか修復したけど、安全の確認をお願いしたら先輩の魔法使いには散々嫌味を言われて、それを見ていた使用人に、お茶を出す役目を押し付けられた。
失敗ばかりの僕を、他の魔法使いも貴族も使用人たちまで心底見下している。だから、そんなこともいつものことだ。それに、魔法の道具の話ができるのは少し嬉しかったし、珍しくその日は、気持ちが弾んでいた。
だけど、お茶を入れていたら、その客が、屋敷の地下室に魔法使いたちを磔にしては拷問し、その魔力を吸い取ると言われている魔法使いだと聞かされたんだから、怖すぎる!
客として城を訪れた伯爵家の魔法使いのヴァソレリューズ様は、世界中全ての魔法を一通り使えるらしく、その中でも得意なのは、相手から魔法を吸い出す吸収の魔法。吸血鬼族としての力も持っていて、魔力と人の命が大好物なんだとか……
実際に城内を歩いていた魔法使いが捕まって、魔力を吸い出されそうになったこともあるらしい。城中に恐ろしい悲鳴が響き渡っていたことは、僕でも覚えてる。
僕……襲われたりしない……よな…………魔法の道具も修復したばかりだし……
そんなことを考えながら、僕は、ワゴンにお茶とお菓子と、魔法の道具を入れた小さな箱を乗せて、緊張しながら、その人のいる部屋に向かった。
部屋のドアをノックすると、すぐに「どうぞ」と言う優しい声が聞こえる。恐ろしい噂話からは予測できない、穏やかな声だ。
「し、失礼します……」
中に入ると、そこに来ていたのは、背の高い魔法使いだった。黒いローブを着て、金色の長い髪がなびき、美しい目がこちらを向く。微笑んだ口元に、微かに牙が見えた。残酷なんて言葉の似合わない、穏やかな表情だ。
その男は僕に振り向くと、「君は?」って聞いてきた。
「あ、えっと……領主様にお仕えしています、フェイヴェレルと申します。お茶とっ……魔法の道具をお持ちしました」
まだ緊張しながら言うと、その男は「ふーーーーん」と言って、僕に近づいてくる。
な、なにっ…………何の用!??
一歩下がる僕だけど、彼は、僕の隣をすり抜けて、ワゴンの上の魔法の道具の入った箱を開いた。中には、歯車をいくつか組み合わせたような形の魔法の道具が数個詰まっている。
なんだ……魔法の道具を見に行っただけか。
ホッとする僕に、彼は振り向く。
「…………一つ一つ、安全を確認しながら持ってきてくれたの?」
「へっ……? は、はい……」
相手は客なんだから、魔法の道具が暴走しないかの確認くらいする。そもそも城内でも、そういう決まりになっているんだ。
けれど、彼はそれが嬉しいようで、魔法の道具の一つをつまみ上げる。するとそれは、淡く光り出した。僕が安全を確認した時に使った魔力が、魔法の道具の中にまだ残っているんだ。魔法の道具が動かないように、全部抜いておかなきゃいけないのに。
「も、申し訳ございません!!」
慌ててその道具を取り上げようとしたけど、彼はそれを僕から遠ざけてしまう。
「謝ることないよ。ちょっと見せて」
彼は、ずっとそれを眺めている。なんだか楽しそうだ。魔法の研究を続けているらしいけど、こういうものに興味があるのかな?
だけど、彼がそれに顔を近づけようとしたから、びっくりした。
「あ、あのっ……魔力を抜いてからっ……」
止めようとする僕を押し退けて、彼はそれにキスしていた。
しかも、舐めている。まるで美味しいものを舐めているみたいに。
な、何をしているんだ……??
不思議だったけど、彼がその魔法の道具に舌を当てると、その魔法の道具から魔力の光が消えていく。
「本当だ…………魔力を感じる」
「………………」
これが、この人の魔力を吸収する魔法か……?
ちょっとびっくりしたけど、魔力目当てに人に襲いかかって強引に魔力を奪う人は結構いる。だけど、そんなことをしそうな気配はないし……単に、本当に魔力が好きな人ってだけなのかな……
そして彼は、僕に振り向いた。
「こっちに来て」
「え…………」
なんで?
あんまり行きたくないんだが……
だけど戸惑っていたら、彼は僕に近づいていた。
「ちょっと魔力の確認をするだけ」
「ま、魔力…………? わっ……!!」
驚く僕の手を握り、彼は強く引き寄せる。そして、僕の手の甲をペロっと舐めた。
「えっ………………………」
「……本当だ。同じ味がする」
その怪しげな目で、彼は僕を見上げていた。その目はやけに満足げだけど……
「…………っっっっ!!??」
慌てて、手を引っ込めた。
な、何っ…………!?
魔力を抜かれたような感じはない。だけど、だったらなんで舐めるんだ!!??
僕はひどく驚いているのに、そいつはなんでもないことみたいに軽く謝った。
「ごめんごめん。あまりに美味しそうだったから」
「………………」
美味しそうって…………僕じゃないよね? 魔力は抜かれてないし……新鮮そうに見えたとか、そんな意味!? 新鮮…………って……何? な、何をされたんだ、僕!
混乱しそうな僕に、その人はにっこり笑う。
「今度来た時にも、魔法の道具を見せてほしい」
「え…………」
「約束だよ?」
……あんまり来たくない……それに、そんなことは僕に決められない。
「……約束は、できません。僕には、それを決めることができないんです。領主様に確認していただかないと…………」
「領主が許可したら、君が持って来てくれるの?」
「え…………? えっと……はい…………」
領主様なら、すぐに僕を差し出しそうだけど……
僕が「はい」って答えたら、彼は嬉しそうだ。お菓子が並んだテーブルを指差して言う。
「そこに座って」
「へ!?」
びっくりした。座る? 僕が??
「一緒にお菓子を食べながら、魔法の道具の話を聞かせてほしい」
「…………」
この人……何言ってるんだ? 僕と? お菓子を食べたい?
そのテーブルに並んでいるものは、領主様とお客様のもので、僕のものではない。
それに、さっきされたこともあって、ちょっと怖いんだが。
戸惑う僕に、彼は再度席に座ることを勧める。よく分からないけど、僕が拒否することは許されていないし……
恐る恐る椅子に座ると、領主様が来るまでの間、彼はいろいろな魔法の話をしてくれた。
しばらくして、その時聞いた、恐ろしく残酷な魔法使いだと言われている男に初めて魔法の道具を見せに行くことになった時は、正直、縮み上がるくらいに怖かった。
僕は、領主様の城で働かされている、魔法使いのフェイヴェレル。一応貴族の出身の魔法使いだけど、いつも失敗ばかり。
その日は、城で魔物の討伐に関する会議が開かれることになっていて、それに出席するために来る伯爵様に、城で管理している魔法の道具を見せる役割を言いつけられて、少し張り切っていた。普段領主様が大切なお客様の相手を言いつけることなんて、ほとんどないから。
夕方ごろに来るって話だったのに、その人が来たのは昼過ぎ。僕はびっくりしたけど、領主様にすぐに用意するように言われ、慌てて倉庫に走った。
そしたら魔法の道具は今朝の魔物討伐で損傷していて、なんとか修復したけど、安全の確認をお願いしたら先輩の魔法使いには散々嫌味を言われて、それを見ていた使用人に、お茶を出す役目を押し付けられた。
失敗ばかりの僕を、他の魔法使いも貴族も使用人たちまで心底見下している。だから、そんなこともいつものことだ。それに、魔法の道具の話ができるのは少し嬉しかったし、珍しくその日は、気持ちが弾んでいた。
だけど、お茶を入れていたら、その客が、屋敷の地下室に魔法使いたちを磔にしては拷問し、その魔力を吸い取ると言われている魔法使いだと聞かされたんだから、怖すぎる!
客として城を訪れた伯爵家の魔法使いのヴァソレリューズ様は、世界中全ての魔法を一通り使えるらしく、その中でも得意なのは、相手から魔法を吸い出す吸収の魔法。吸血鬼族としての力も持っていて、魔力と人の命が大好物なんだとか……
実際に城内を歩いていた魔法使いが捕まって、魔力を吸い出されそうになったこともあるらしい。城中に恐ろしい悲鳴が響き渡っていたことは、僕でも覚えてる。
僕……襲われたりしない……よな…………魔法の道具も修復したばかりだし……
そんなことを考えながら、僕は、ワゴンにお茶とお菓子と、魔法の道具を入れた小さな箱を乗せて、緊張しながら、その人のいる部屋に向かった。
部屋のドアをノックすると、すぐに「どうぞ」と言う優しい声が聞こえる。恐ろしい噂話からは予測できない、穏やかな声だ。
「し、失礼します……」
中に入ると、そこに来ていたのは、背の高い魔法使いだった。黒いローブを着て、金色の長い髪がなびき、美しい目がこちらを向く。微笑んだ口元に、微かに牙が見えた。残酷なんて言葉の似合わない、穏やかな表情だ。
その男は僕に振り向くと、「君は?」って聞いてきた。
「あ、えっと……領主様にお仕えしています、フェイヴェレルと申します。お茶とっ……魔法の道具をお持ちしました」
まだ緊張しながら言うと、その男は「ふーーーーん」と言って、僕に近づいてくる。
な、なにっ…………何の用!??
一歩下がる僕だけど、彼は、僕の隣をすり抜けて、ワゴンの上の魔法の道具の入った箱を開いた。中には、歯車をいくつか組み合わせたような形の魔法の道具が数個詰まっている。
なんだ……魔法の道具を見に行っただけか。
ホッとする僕に、彼は振り向く。
「…………一つ一つ、安全を確認しながら持ってきてくれたの?」
「へっ……? は、はい……」
相手は客なんだから、魔法の道具が暴走しないかの確認くらいする。そもそも城内でも、そういう決まりになっているんだ。
けれど、彼はそれが嬉しいようで、魔法の道具の一つをつまみ上げる。するとそれは、淡く光り出した。僕が安全を確認した時に使った魔力が、魔法の道具の中にまだ残っているんだ。魔法の道具が動かないように、全部抜いておかなきゃいけないのに。
「も、申し訳ございません!!」
慌ててその道具を取り上げようとしたけど、彼はそれを僕から遠ざけてしまう。
「謝ることないよ。ちょっと見せて」
彼は、ずっとそれを眺めている。なんだか楽しそうだ。魔法の研究を続けているらしいけど、こういうものに興味があるのかな?
だけど、彼がそれに顔を近づけようとしたから、びっくりした。
「あ、あのっ……魔力を抜いてからっ……」
止めようとする僕を押し退けて、彼はそれにキスしていた。
しかも、舐めている。まるで美味しいものを舐めているみたいに。
な、何をしているんだ……??
不思議だったけど、彼がその魔法の道具に舌を当てると、その魔法の道具から魔力の光が消えていく。
「本当だ…………魔力を感じる」
「………………」
これが、この人の魔力を吸収する魔法か……?
ちょっとびっくりしたけど、魔力目当てに人に襲いかかって強引に魔力を奪う人は結構いる。だけど、そんなことをしそうな気配はないし……単に、本当に魔力が好きな人ってだけなのかな……
そして彼は、僕に振り向いた。
「こっちに来て」
「え…………」
なんで?
あんまり行きたくないんだが……
だけど戸惑っていたら、彼は僕に近づいていた。
「ちょっと魔力の確認をするだけ」
「ま、魔力…………? わっ……!!」
驚く僕の手を握り、彼は強く引き寄せる。そして、僕の手の甲をペロっと舐めた。
「えっ………………………」
「……本当だ。同じ味がする」
その怪しげな目で、彼は僕を見上げていた。その目はやけに満足げだけど……
「…………っっっっ!!??」
慌てて、手を引っ込めた。
な、何っ…………!?
魔力を抜かれたような感じはない。だけど、だったらなんで舐めるんだ!!??
僕はひどく驚いているのに、そいつはなんでもないことみたいに軽く謝った。
「ごめんごめん。あまりに美味しそうだったから」
「………………」
美味しそうって…………僕じゃないよね? 魔力は抜かれてないし……新鮮そうに見えたとか、そんな意味!? 新鮮…………って……何? な、何をされたんだ、僕!
混乱しそうな僕に、その人はにっこり笑う。
「今度来た時にも、魔法の道具を見せてほしい」
「え…………」
「約束だよ?」
……あんまり来たくない……それに、そんなことは僕に決められない。
「……約束は、できません。僕には、それを決めることができないんです。領主様に確認していただかないと…………」
「領主が許可したら、君が持って来てくれるの?」
「え…………? えっと……はい…………」
領主様なら、すぐに僕を差し出しそうだけど……
僕が「はい」って答えたら、彼は嬉しそうだ。お菓子が並んだテーブルを指差して言う。
「そこに座って」
「へ!?」
びっくりした。座る? 僕が??
「一緒にお菓子を食べながら、魔法の道具の話を聞かせてほしい」
「…………」
この人……何言ってるんだ? 僕と? お菓子を食べたい?
そのテーブルに並んでいるものは、領主様とお客様のもので、僕のものではない。
それに、さっきされたこともあって、ちょっと怖いんだが。
戸惑う僕に、彼は再度席に座ることを勧める。よく分からないけど、僕が拒否することは許されていないし……
恐る恐る椅子に座ると、領主様が来るまでの間、彼はいろいろな魔法の話をしてくれた。
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