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2.毎日来てますが、そんなに大事な用があるんですか?
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次にヴァソレリューズ様が城に来た時には、城にある魔法の道具の説明を言いつけられた。それは精霊族の魔力と技術で動くものだったから、僕が呼ばれたんだろうと思った。
この城には、結構そう言うものがある。精霊族の作った魔法の道具は珍しくて、動かすには特定の魔力が必要だったり、あまり知られていない技術が必要だったりする。
だから、領主様は僕を召し抱えたんだ。馬鹿だけど一応精霊族の僕を。
だけど、僕はもともと魔力なんてあんまりないし、失敗ばかりだ。
領主様はそんな僕に腹を立てていたし、僕の失敗はどうも人をイラつかせるらしい。わざとやってるのか! と、怒鳴られることも多かった。
それでも、だんだん城に来る頻度が増えるヴァソレリューズ様と、魔法の道具の話をすることは楽しかった。
だけど、何度か彼が城に来ているうちに、城には新しい精霊族の魔法使いが召し抱えられることになった。
僕は用済みらしい。ここで問題になったのが、僕をどうやって処分するかだ。
精霊の魔力があるし、どこかに売れるんじゃないか、と最初は言われていたが、無能と噂の僕を引き取る貴族はいない。
そうしているうちに、「そもそもあいつのせいでどれだけ迷惑がかかったと思ってるんだ、わざとだろ!」と言う話になり、反逆の意思があるなら処刑しようという案まで出ていたらしい。
なんだよそれ!!
無能だけど処刑は嫌だーーーー!!
だけど、そう言っても誰も聞いてくれないし……
僕……もう死ぬしかないのか…………
用済みだからって、酷すぎる……
せめて死なない処分方法にしてくれ……
怯えながら日々を過ごしていた僕は、ある日、朝から叩き起こされて、城の掃除をするように言いつけられた。
僕にそれを言いつけた奴らは、ヴァソレリューズ様が来るたびに僕が魔法の道具の説明で呼ばれることが気に入らないらしい。両手に魔法で作った手枷をつけられて、城の奥の部屋の掃除を一人ですることになった。
だけど……両手を長い鎖で繋ぐような枷が邪魔で、なかなか掃除も進まない。
それでも、やらなかったら後で罰を受ける。それが怖くて、広い部屋の窓を拭いていたら、その部屋のドアが、いきなり開いた。
びっくりして振り向けば、そこに立っていたのはヴァソレリューズ様だ。
え…………
なんでいるんだ?
また来ていたのか……?
最近、毎日来てるな……
そんなに領主様に用事があるのか?
ここも魔法の研究はしているし、魔法使いもたくさんいるから、魔法に関する会議でもあるのかな。
だけど……
だったらなんでこんな城の奥の部屋に来てるんだ?? ここ、お客様が来るような部屋じゃないのに。
それでも、会えたのは嬉しいな……
ヴァソレリューズ様は毎日くるから、彼と過ごす時間はどんどん増えていたし、ずっとこうして二人でいたいと思うことも増えていた。
だけど……会えただけで、こんなに高揚するくらい嬉しいなんて……
なんなんだよ、これ…………
僕、この人に気があるんじゃないのか?
……そんなまさか。そんなはずない。
それより、ちゃんと挨拶をしなきゃ……
けれど、ヴァソレリューズ様は、僕を見つけて僕より先に言う。
「君のことは、俺が連れて行って監禁するから」
「……………………はい?」
……何を言われたんだ?
しばらく僕は、首を傾げたまま動きを止めて、何を言われたのか考えた。
え?
なんなの??
今、何て言ったんだ?
か、監禁?? 監禁って??
それにこの部屋、中には重要な魔法の道具や書物も保管されているから、鍵をかけていたはずだ。
ドアの方に振り向いたけど、すでにドアはない。
代わりに、ドアのあったあたりに、バラバラに砕けたドアの破片が落ちている。
魔法で音もなく破壊して入って来たんだ……
この人、何してるの!!??
それに、監禁って聞こえた気がするんだが……気のせいか? 連れて行く? 僕を? なんで??
この城には、結構そう言うものがある。精霊族の作った魔法の道具は珍しくて、動かすには特定の魔力が必要だったり、あまり知られていない技術が必要だったりする。
だから、領主様は僕を召し抱えたんだ。馬鹿だけど一応精霊族の僕を。
だけど、僕はもともと魔力なんてあんまりないし、失敗ばかりだ。
領主様はそんな僕に腹を立てていたし、僕の失敗はどうも人をイラつかせるらしい。わざとやってるのか! と、怒鳴られることも多かった。
それでも、だんだん城に来る頻度が増えるヴァソレリューズ様と、魔法の道具の話をすることは楽しかった。
だけど、何度か彼が城に来ているうちに、城には新しい精霊族の魔法使いが召し抱えられることになった。
僕は用済みらしい。ここで問題になったのが、僕をどうやって処分するかだ。
精霊の魔力があるし、どこかに売れるんじゃないか、と最初は言われていたが、無能と噂の僕を引き取る貴族はいない。
そうしているうちに、「そもそもあいつのせいでどれだけ迷惑がかかったと思ってるんだ、わざとだろ!」と言う話になり、反逆の意思があるなら処刑しようという案まで出ていたらしい。
なんだよそれ!!
無能だけど処刑は嫌だーーーー!!
だけど、そう言っても誰も聞いてくれないし……
僕……もう死ぬしかないのか…………
用済みだからって、酷すぎる……
せめて死なない処分方法にしてくれ……
怯えながら日々を過ごしていた僕は、ある日、朝から叩き起こされて、城の掃除をするように言いつけられた。
僕にそれを言いつけた奴らは、ヴァソレリューズ様が来るたびに僕が魔法の道具の説明で呼ばれることが気に入らないらしい。両手に魔法で作った手枷をつけられて、城の奥の部屋の掃除を一人ですることになった。
だけど……両手を長い鎖で繋ぐような枷が邪魔で、なかなか掃除も進まない。
それでも、やらなかったら後で罰を受ける。それが怖くて、広い部屋の窓を拭いていたら、その部屋のドアが、いきなり開いた。
びっくりして振り向けば、そこに立っていたのはヴァソレリューズ様だ。
え…………
なんでいるんだ?
また来ていたのか……?
最近、毎日来てるな……
そんなに領主様に用事があるのか?
ここも魔法の研究はしているし、魔法使いもたくさんいるから、魔法に関する会議でもあるのかな。
だけど……
だったらなんでこんな城の奥の部屋に来てるんだ?? ここ、お客様が来るような部屋じゃないのに。
それでも、会えたのは嬉しいな……
ヴァソレリューズ様は毎日くるから、彼と過ごす時間はどんどん増えていたし、ずっとこうして二人でいたいと思うことも増えていた。
だけど……会えただけで、こんなに高揚するくらい嬉しいなんて……
なんなんだよ、これ…………
僕、この人に気があるんじゃないのか?
……そんなまさか。そんなはずない。
それより、ちゃんと挨拶をしなきゃ……
けれど、ヴァソレリューズ様は、僕を見つけて僕より先に言う。
「君のことは、俺が連れて行って監禁するから」
「……………………はい?」
……何を言われたんだ?
しばらく僕は、首を傾げたまま動きを止めて、何を言われたのか考えた。
え?
なんなの??
今、何て言ったんだ?
か、監禁?? 監禁って??
それにこの部屋、中には重要な魔法の道具や書物も保管されているから、鍵をかけていたはずだ。
ドアの方に振り向いたけど、すでにドアはない。
代わりに、ドアのあったあたりに、バラバラに砕けたドアの破片が落ちている。
魔法で音もなく破壊して入って来たんだ……
この人、何してるの!!??
それに、監禁って聞こえた気がするんだが……気のせいか? 連れて行く? 僕を? なんで??
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