誰より重くて愛がないと言われる僕の後ろには、いつも監禁趣味のあいつがいる

迷路を跳ぶ狐

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47.ふざけるな


 ただ少し足で触れられただけなのに、僕がビクビク感じていることを悟ったのか、フュイアルさんは、ニヤリと笑う。

「いやらしい」
「う、うるさいっ……! こんなのっ……!! む、無理矢理させてるくせにっ……!」
「足で触られると感じるのか?」
「違っ……!」

 違うって言ってるのに、フュイアルさんは足の先で、僕の膨れた屹立を擦り上げる。
 そいつの足が触れる度、腹立たしい快楽が僕の体を虐める。

 我慢しなきゃ……喜んでるなんて思われたら、ますますフュイアルさんが調子に乗る。

 だけど、そいつの足の指が、僕の中心を滑るたびに、じわじわとそこを溶かされていくようだ。

「うっ……ふっ……うっ……ううっ……いやあっ……」
「動くと下着が脱げるぞ」
「……!!」

 腰のところを、くすぐるような感触がした。

 それに気づいて見下ろすと、既に下着を支えている頼りないくらいに細い紐の結び目が、さっきよりもさらに緩んで、滑り落ちそうになっている。

「や、やだ!!!!」

 慌てて隠そうとしたのに、両手は鎖で後ろ手に縛られている。だけど、こんな奴に玩具にされるなんて、我慢できない。

 こんなもの、魔力で引きちぎってやるっ……!!

 無理矢理鎖を引きちぎろうと魔力を込める。無茶をすることになるけれど、それでこの鎖を千切れるなら、体ごと千切れたっていい。

 だけど、魔力を込めようとしたその時、目の前を飛んでいた媚薬の粒が、僕の胸に触れた。

「んっ……ひゃぁっっ…………!」

 途端に、体に快楽が広がる。蕩けるような甘い熱は、僕の体から抵抗する力を奪ってしまう。

 こんなことされてたんじゃ、鎖から抜けるための力を込められないっ……!!

 その間も、フュイアルさんの執拗な責めは続く。
 両手の自由を奪われて足掻く僕を、フュイアルさんは、からかうように見下ろしていた。

「悔しい? 俺に縛られて」
「うっ……ぐっ……!! う、うるさい! この媚薬消せよっっ!!」
「そんな口きくと、お仕置きがキツくなるぞ」
「やってみろよっ……! またあの時みたいに千切って…………ぁっ……!」

 どれだけ逃げ出そうとしても、鎖は切れない。
 腕はまだ強く縛られて動かないのに、いつもみたいに泣き叫ぶような痛みがない。

 今までこんなことなかった。容赦なく締め付けて、悶え苦しむ僕を眺めていたくせに……

 こいつ……まさか手加減してるんじゃないだろうな!

「フュイアルさんっ……!」
「どうした?」
「……お前まさか、手を抜いてるんじゃないだろうな!?」
「何のこと?」

 フュイアルさんは首を傾げるけど、ニヤニヤ笑っている。絶対にそうだ。こいつ、手加減してる。僕が傷つかないように。

「ふざけんなっ……! 僕相手に手を抜いてっ……ただで済むと思うなよっ!!」

 今まで、僕は本気でこいつを殺そうと飛びかかっていた。フュイアルさんだって、僕を思いっきり突き飛ばしていた。
 縛る時だって、僕は本気で抵抗して、フュイアルさんだって、それを押さえ込むために強く魔力を込めていた。お陰で暴れた僕の腕には鎖の跡ができていたのに、今は体は動かせないのに、痛みはない。
 暴れようとしても、媚薬で力を抜かれてしまって、そのせいでいつもみたいに抵抗できないんだ。

 ふざけんな。こんな奴に手加減されるなんて……それだけは、絶対に嫌だったのに!!

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