冷遇された僕、思いが募るばかりなので遠ざかったら嫉妬心を見せつけた隊長が襲いかかってくる。僕じゃなくても良い、邪魔するなって言ってたのに……

迷路を跳ぶ狐

文字の大きさ
76 / 85

76.楽しい

しおりを挟む
「あっ……あのっ…………!! ヴァンフィルイト様っ…………」
「どうした? もっと触って欲しいのか?」
「やっ…………やだぁっ……あっ!!」

 どこ触ってるの!?? なんで股間に手が回ってるの!? そんなところを丁寧に揉まれて、背筋がぞくぞくしてきた。

「んっ……あ、あっ……! あぁっ…………!」

 どうしよう。下半身が蕩けていきそうなくらいに気持ちいい。このまま頭がおかしくなってしまいそう。

「ん……あ、あぁっ……やぁっ……!! あ、あっ……ヴァンフィルイトさまぁっ…………もうっ……」

 体が熱くなっていくの、すぐに分かる。腰の奥まで焼けていくみたい。まるで発情でもしたかのように、僕は荒く息を吐き出していた。

 どんどん快楽に溺れていく僕を前に、彼はどこか楽しそうに、ニヤリと笑う。

「いやらしい顔だな……そんなに、いいのか?」
「ちがっ……こんなのっ…………あぁっ……!」
「よだれを垂らして喘いでいるくせに、何を言っているんだ?」
「うえっ……あっ……んっっ……! い、いいっ……ふあぁっ…………」

 喘ぐばかりになってしまった顎を、彼に掴まれてしまう。すでに息は荒くて、壊れてしまいそう。

「あぁぁ…………ああ……ぁっ……あ、や、やめてぇ…………」
「ああ…………いやらしいな。俺の花嫁になるんだろう?」
「そんなぁっ……ん、んっっ……!!」

 体がおかしくなりそうなくらいに気持ちいいのに、だんだんそれがもどかしくなってくる。だって、優しく、まるで慰めるように撫でるだけで、隊長は強く刺激はしてくれない。気持ちいいけど、それじゃ欲が湧くだけだ。それが僕の中心に集まって疼いて、僕はもう限界だった。これ以上溜めていたら、体がおかしくなって壊れてしまう。

「……た、たいちょぉ……からだ……変になる…………もう、げんかいっ……」
「出したいのか?」
「…………だ、出したい…………!」

 ついに僕は、俯きながら白状した。そうせざるを得なかった。だって、こうしないと、絶対に隊長はそこを嬲り続ける。

「たいちょう……お、お願いっ……もうっ…………やだぁ……」
「求婚の返事が先だ」
「う…………」

 そんな無茶な……だって、侯爵様と僕の婚約だ。侯爵様になったばかりの大事な時で、一族の方々のことだって、知らないふりはできない。それは隊長にも分かっていることのはずだろ!!

「えっ……えっ、と……あああああっっ!! や、やだっ……触らないでっ……!」
「俺に触られるのは、嫌ではないのだろう?」

 確かに言ったけど!! こんなこともしていいです、なんて絶対に僕は言ってない。言うわけがない。このまま弄られ続けたら、絶対に僕、壊れる!!

 もうこのままイッてしまいたい。だけど、破裂しそうなそこに力を込めて必死に耐えた。隊長の前で服を濡らすなんて、絶対に嫌だ。何の仕置きだよ。僕だって悪かったけど、こんな脅迫、あんまりだ。

「あっ……ぁっ……ああぁっ……も、もうっ…………いやあぁ……! ヴァンフィルイト様っっ!! お願いです! もう僕……」
「婚約の返事は?」
「だって……それはっ…………い、一族の方からも話を聞かないとっ……!」
「あいつらならすでに認めている」
「え?」
「融和に一役買ったお前だ。一族も、お前なら構わないと言っている」
「そんな……僕を…………?」
「ああ」

 そう言って微笑む彼を見たら、ゾクゾクして、おかしくなりそうだった。隊長に触れられるのが嬉しい。そうされるのが、気持ちよくてたまらない。

「んっ……ああ!!!」
「強情な奴だ…………まあ、いい。そうして乱れるお前を見ているのも楽しい……」
「そんな…………あ……も、もう無理っ……婚約のことなら、後で話すからぁ……た、隊長っ……」

 もう、涙がずっと落ちていく。隊長に触れられたいのに、苦しい。もっとされたいのに……
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

捨てられた花屋のオメガは、雨の日に現れたスパダリ社長に溺愛される~抑制剤をやめたら、運命の番に捕まりました~

水凪しおん
BL
花屋『フルール・リリエン』で働くオメガの藍沢湊は、かつて家柄を理由に番(つがい)に捨てられたトラウマから、アルファを頑なに拒絶して生きてきた。 強力な抑制剤でフェロモンを隠し、ひっそりと暮らす湊。しかしある雨の日、店に現れたIT企業社長のアルファ・橘蓮に見初められてしまう。 「この花、あなたに似ている」 毎日店に通い詰め、不器用ながらも真っ直ぐな愛を注ぐ蓮。その深い森のような香りに、湊の閉ざされた心と、抑え込んでいた本能が揺さぶられ始めて――? 傷ついたオメガ×一途で完璧なスパダリ社長。 雨上がりの紫陽花のように涙に濡れた恋が、あたたかな陽だまりに変わるまでの、救済と溺愛のオメガバース。 ※この作品には、性的描写の表現が含まれています。18歳未満の方の閲覧はご遠慮ください。

義理の家族に虐げられている伯爵令息ですが、気にしてないので平気です。王子にも興味はありません。

竜鳴躍
BL
性格の悪い傲慢な王太子のどこが素敵なのか分かりません。王妃なんて一番めんどくさいポジションだと思います。僕は一応伯爵令息ですが、子どもの頃に両親が亡くなって叔父家族が伯爵家を相続したので、居候のようなものです。 あれこれめんどくさいです。 学校も身づくろいも適当でいいんです。僕は、僕の才能を使いたい人のために使います。 冴えない取り柄もないと思っていた主人公が、実は…。 主人公は虐げる人の知らないところで輝いています。 全てを知って後悔するのは…。 ☆2022年6月29日 BL 1位ありがとうございます!一瞬でも嬉しいです! ☆2,022年7月7日 実は子どもが主人公の話を始めてます。 囚われの親指王子が瀕死の騎士を助けたら、王子さまでした。https://www.alphapolis.co.jp/novel/355043923/237646317

捨てられた生贄オメガ、魔王城で極上の『巣作り』始めます!~不眠症の魔王様、私のクッションで爆睡して溺愛モードに突入~

水凪しおん
BL
「役立たずのオメガ」として冷遇され、血も涙もない魔王への生贄として捨てられたリノ。 死を覚悟して連れてこられた魔王城は、寒くて硬くて、居住性最悪のブラック環境だった!? 「こんなところで寝られるか!」 極限状態で発動したオメガ特有の『巣作り本能』と、神業レベルの裁縫スキルが火を噴く! ゴミ同然の布切れをフカフカのクッションに、冷たい石床を極上のラグマットにリフォーム。 すると、不眠症で常にイライラしていた魔王ザルドリスが、リノの作った「巣」のあまりの快適さに陥落してしまい……? 「……貴様、私を堕落させる気か」 (※いいえ、ただ快適に寝たいだけです) 殺されるどころか、魔王様に気に入られ、気付けば城中がリノの虜に。 捨てられた生贄オメガが、裁縫一つで魔王城を「世界一のマイホーム」に変える、ほのぼの逆転溺愛ファンタジー!

婚約破棄を提案したら優しかった婚約者に手篭めにされました

多崎リクト
BL
ケイは物心着く前からユキと婚約していたが、優しくて綺麗で人気者のユキと平凡な自分では釣り合わないのではないかとずっと考えていた。 ついに婚約破棄を申し出たところ、ユキに手篭めにされてしまう。 ケイはまだ、ユキがどれだけ自分に執着しているのか知らなかった。 攻め ユキ(23) 会社員。綺麗で性格も良くて完璧だと崇められていた人。ファンクラブも存在するらしい。 受け ケイ(18) 高校生。平凡でユキと自分は釣り合わないとずっと気にしていた。ユキのことが大好き。 pixiv、ムーンライトノベルズにも掲載中

BLゲームの展開を無視した結果、悪役令息は主人公に溺愛される。

佐倉海斗
BL
この世界が前世の世界で存在したBLゲームに酷似していることをレイド・アクロイドだけが知っている。レイドは主人公の恋を邪魔する敵役であり、通称悪役令息と呼ばれていた。そして破滅する運命にある。……運命のとおりに生きるつもりはなく、主人公や主人公の恋人候補を避けて学園生活を生き抜き、無事に卒業を迎えた。これで、自由な日々が手に入ると思っていたのに。突然、主人公に告白をされてしまう。

バイト先に元カレがいるんだが、どうすりゃいい?

cheeery
BL
サークルに一人暮らしと、完璧なキャンパスライフが始まった俺……広瀬 陽(ひろせ あき) ひとつ問題があるとすれば金欠であるということだけ。 「そうだ、バイトをしよう!」 一人暮らしをしている近くのカフェでバイトをすることが決まり、初めてのバイトの日。 教育係として現れたのは……なんと高二の冬に俺を振った元カレ、三上 隼人(みかみ はやと)だった! なんで元カレがここにいるんだよ! 俺の気持ちを弄んでフッた最低な元カレだったのに……。 「あんまり隙見せない方がいいよ。遠慮なくつけこむから」 「ねぇ、今どっちにドキドキしてる?」 なんか、俺……ずっと心臓が落ち着かねぇ! もう一度期待したら、また傷つく? あの時、俺たちが別れた本当の理由は──? 「そろそろ我慢の限界かも」

隣の席のイケメンに懐かれた

しょうがやき
BL
隣の席のイケメンに懐かれた平凡男子の話

【完結】みにくい勇者の子

バナナ男さん
BL
ある田舎町で農夫をしている平凡なおっさんである< ムギ >は、嫁なし!金なし!の寂しい生活を送っていた。 そんなある日、【 光の勇者様 】と呼ばれる英雄が、村の領主様に突然就任する事が決まり、村人達は総出で歓迎の準備をする事に。 初めて会うはずの光の勇者様。 しかし、何故かムギと目が合った瞬間、突然の暴挙に……?     光の勇者様 ✕ 農夫おっさんのムギです。  攻めはヤンデレ、暴走ロケット、意味不明。 受けは不憫受け(?)だと思いますので、ご注意下さい。ノリよくサクッと終わりますm(__)m 頭空っぽにして読んで頂けると嬉しいです。

処理中です...