冷遇された僕、思いが募るばかりなので遠ざかったら嫉妬心を見せつけた隊長が襲いかかってくる。僕じゃなくても良い、邪魔するなって言ってたのに……

迷路を跳ぶ狐

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77.僕だって、そうしたい

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 ぼんやりしながら、ヴァンフィルイト様を見上げる。

 気持ちいい……隊長が、僕に触れてくれている……それだけで、おかしくなりそうなくらいゾクゾクする……

 僕のこと、見ていてくれる。僕だけ見ていてくれてる。今、彼には僕だけだ。そう思ったら嬉しくて、僕は彼を見上げた。

「ヴァンフィルイトさまぁ…………」
「デフィトリュウィク……?」
「あっ……そ、その…………僕も……」

 僕だって、ヴァンフィルイト様のことが好きだ。そばにいたい。ずっとこうして触れられていたいし、僕だって触れたい。

「んっ……」

 僕より、彼の方が圧倒的に背が高い。だから背伸びをして、唇を近づけた。そしたら、ほんの少しだけど彼の唇に届く。初めて自分からしたキスが嬉しくて、ひどく恥ずかしい。

 隊長…………ひどく驚いているみたい。僕がキスするなんて、思ってなかったのか?
 僕だって、こんなふうに触れられて、まだ戸惑っている。だけど、僕だって、ずっと伝えたかったんだ。

「…………ぼ……僕、も……好き…………」
「……デフィトリュウィク……?」
「僕もっ………………好きですっ…………!」

 僕がそう言うと、彼が僕のいちばん弱いところを握る手に力を入れる。目の前が真っ白に弾けるような快感を味わいながら、僕はイッた。
 ずっと我慢していた快楽は、恐ろしい勢いで僕を呑み込んで、僕の体を溶かしていく。到底敵わないような快楽に襲われて、僕の体は、溜まり続けたものを吐き出した。

「あっ……あぁぁっ…………!」

 先からずっと我慢し続けた欲がドロドロ溢れていく。頭の中まで熱くて、意識まで快楽に沈んでいきそう。

「…………僕も、ヴァンフィルイト様が好き…………婚約……したいです…………」

 ぼんやりしている僕を抱き寄せて、彼は優しくキスしてくれる。ちゅって唇を咥えられて、何度も甘噛みされて、体を丁寧に抱き寄せられる。その温かい感触に、僕はホッとするのに、急に体がひどく熱くなってきた。

「うっ……ぅあっ……ああああっ…………!!」

 なんで……さっきイッたばっかりなのに……

 もう、散々弱いところを虐められて、体は疲れ切っている。体を動かすことすらできそうにない。
 それなのに、さっき欲を吐き出したばかりの体が、またわなないている。

 ……なんで……もう限界なのに…………

 それなのに、出したばかりのところが熱い。腰まで熱くて、壊れてしまいそうな快感に苛まれる。すでに吐き出したはずのそこが無理矢理勃ち上げられて、またはちきれそうなくらい膨らんでいる。

 ……これが、媚薬の魔法の力っ!!??

 身体は高揚させられているのに、もう力は一切残っていない。両腕を吊るす鎖がなかったら、僕はとっくに倒れていたはずだ。
 もう立っていることすらままならないのに、僕を壁に繋ぐ鎖は、僕が倒れ込むことすら許してくれない。
 逃げられない僕は、イったばかりの体を彼の前に晒しながら喘いでいた。

「あぁっ…………も、もうっ……ゆるしてください…………ま、まほうをといてくださいっ……お、お願いっ…………」

 疲れ切った体で頼むのに、隊長はそれを許してくれそうにない。それどころか、聞いているような気すらしない。僕のことを、じっと見下ろして嬉しそうに微笑んでいた。

「デフィトリュウィク…………」

 吊るされたままの僕の背中に、彼の手が回る。快楽で嬲られ続けて、動くこともできない僕を抱き締めて、彼は僕の頬に触れた。
 そして僕の涙でドロドロになった目元を拭って、キスの後でぐちゃぐちゃな唇に触れて、汗に濡れている首と胸元を撫でていく。

「デフィトリュウィク…………好きだ……」
「…………っ……!!」

 僕だって、好きだ。そう言いたい。それなのに、またあの媚薬の魔法が、僕の弱いところばかりを弄んでしまう。また欲が湧いて、僕の口から溢れるのは喘ぎ声だけだ。

「ぅあっ……あああ…………も、もうっ……」

 せめて魔法を解いてほしい。鎖だってなければ、僕だってヴァンフィルイト様のことを抱きしめられるのに……

 だけど拘束されたままの僕は、彼の好きにされるしかない。

「好きだ……デフィトリュウィク…………好きだ。好きだ……もう、俺のものだ……デフィトリュウィク……」
「ぅっ…………あぁっ……も、もうっ…………許してぇ……」
「許す? それは、もうお前を離せと言うことか? この程度で?」
「え…………?」

 だって、僕はもう、壊れそうなのに?

 それなのに、彼はまだ足りないとばかりに僕を抱きしめる。
 体がまた震えて、勃ち上がった先も、ビクビクと揺れて、微かに白濁が漏れていく。触れられただけなのに、すでに僕の体は快楽に夢中なようだ。

 体にも力が入らなくて、口からは僕を拘束した彼によがるように、いやらしく唾液が垂れていく。

 頭がぼーっとしてきた……このままたくさん弄られたい。磔にされて嬲られ続けたいなんて……僕はどうしちゃったんだ……

「あっ……ぁぁ……」
「好きだ……好きだ、デフィトリュウィク…………もう絶対に離さない…………俺のものだっ……」

 強くそう繰り返した彼に、またキスされてしまう。

 ……僕だって、好きだ。もっとたくさん彼に触れてほしい。

 キスされて、今度は僕から彼の舌を追うと、彼も僕を強く抱きしめて、何度もキスしてくれた。
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