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12.俺のそばを離れることは許されない

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 会長に触れられて、すっかり体は昂揚してしまった。
 勃ってるところなんか、会長に見せられない。恥ずかしくて、両手で隠してテーブルから降りようとしたら、会長は僕に振り向いた。

「降りないでよ」
「え……?」
「せっかくだから、そこに座って、恥ずかしいところ見せて」
「えっ……やっ……い、嫌ですっ! み、見ないでください!! こんなの……」
「俺に触れられて勃ったんだろ? それに今からディトルスティは、俺の管理下に置かれるんだから、断ることはできないよ?」
「な、何ですか……? それ……」

 何を言われてるのか分からなくて、戸惑う僕に、会長はゆっくりと近づいてくる。じっと見られたら、すごく恥ずかしいのに、会長、なんだか楽しそう??

「本当はここで犯したいけど……」
「お、おかっ……!? おかす!??」

 それって…………せ、セックスのこと!??

 そんなこと聞いたら、僕は一気に赤面してしまう。

 会長のこと、すっごく好きだけど、いきなりそんなの無理っ……き、キスだって、今初めてされたのにっ……!! それに僕、シャワー浴びてない!! 謹慎してたんだから浴びてるわけない! って、何ですることばっかり考えてるんだ! 僕は!

 ここには今、会長と僕の二人きりで、それに今、こんな風にテーブルに座らされてて……

 不覚にも、自分がそこで犯されてるところを想像して、真っ赤になってしまう。
 慌てる僕を見て、会長は微笑んで言った。

「冗談だよ。そんなことしたら、風紀委員に怒られる」
「お、脅かさないでください……」

 びっくりした……ほ、本当にされるのかと思った……

 会長が、僕のすぐそばにいる。すごく嬉しいはずなのに、こんなにそばにいて下半身を見下ろされたら恥ずかしい。
 もう恥ずかしすぎて、足が小刻みに震えてる。
 それなのに着ているものが確かにそこだけ膨らんでいる。
 しかもそれをジロジロ見られて、まるで視姦されてるみたい。

「か……会長…………あの……」
「……せっかくだから、少し触っていい?」
「へっ……!?」
「だって、俺に感じてそんな風になってるんだろ?」
「やだっ……!」
「そんなに恥ずかしいの……? 俺は嬉しいのに……」
「だ、だって……や、やめてくださいっ……」

 テーブルから降りようとした僕の手を、会長が捕まえる。その上、テーブルに座った両足の間に立たれて、そんなに近づかれたら、逃げることもできないじゃないか。

「か、会長……?」
「逃げたら、体刑も追加するよ?」
「た、体刑を追加って……生徒会にそんな権限ないはずじゃ……」
「うん。だけど、今君は、俺の管理下にあるって、言っただろ?」
「か、かんりって……んっ……!」

 不意に会長の唇が、僕の頭に触れる。その感触にうっとりしていたら、今度は首筋にまでキスされた。

「ひゃっ……か、会長っ……!」

 柔らかすぎて甘いのに、くすぐったくて、反射的に逃げようとする僕の背中には、すでに会長の手が回っていた。これじゃ、僕はここから動けない。

「せ、生徒会室のテーブルでこんなことしちゃダメなんじゃないんですかっ……!?」
「俺の部屋だから。いいの。それでもディトルスティが気になるなら、あとで魔法で綺麗に洗ってあげる」
「……そんな……っ!」

 怯える僕は、会長にキスされて、抵抗する力が抜ける。その隙に会長は、僕の首元の服のボタンを外してしまった。
 それどころか、僕の頬までぺろって舐めて、だんだんキスを首元に近づけていく。

「か、会長っ……!」
「言うこと聞かないと、次はこの程度じゃ済まないよ?」
「んっ……!!」

 首元へのキスは一瞬だったのに、快楽が弾けて腰から蕩けそう。
 少しだけ膨らんでいた股間の奥から、ますます熱が溢れて、どんどん情欲を含んでいく。

「か、かいちょう……」
「君の言うとおり、処分は普通、風紀委員が決める。執行するのも通常は彼らだ。だけど君は、公爵家の御令息に手を出したんだよ? 演習の時も、彼らと懇意にしてる奴らに酷いことしただろ?」
「はい……」
「セルラテオ本人じゃなくてよかったよ……もしそっちに手を出していたら、この程度の罰じゃ、公爵家が納得しない」
「分かってます……あっ……!」

 会長……話してる途中なのに、体に触るなんてひどいです!

 すでにいっぱいキスされて、体は敏感になってるのに、さっきされたところとは反対の頬にまでキスされて。
 優しい快感にずっと責められて、もう話どころじゃなくなりそう。

 それなのに、会長の口調は冷静だ。

「公爵様も、手を出したのがセルラテオで、しかも俺の失脚を狙ってた、なんてバラされたくないみたい。穏便に済ませて、なんて言い出して、風紀委員会も処分に二の足を踏んでる。下手に君を処分して、ことが大きくなれば、公爵様の機嫌を損ねるかもしれない。学園で、できるだけこの件が話題に上がることを避けなければならない。君を処分しないわけにはいかないけど、誰もしたくないってわけ。だから、俺が願い出た。風紀委員もあっさり了承してくれたよ」
「……ん! あ、あ……それは分かったので! は、反省してるからっ……!」
「なに? 体触るの、やめてほしい?」
「は、はい……」
「……だめ。君はしばらく、俺の監視下に置かれることになる。余計なことをしないようにするために。俺のそばを離れることは許されないし、何をするにも、俺の許可がいることになる。だから……逃げないように」
「えっと……は、はい……」

 返事をしたら、会長はやっと、僕を離してくれた。
 だけど、僕の体はまだ会長を求めてる。せめてドキドキする胸を抑えていたら、会長は僕に微笑んだ。

「そんな顔しないで。これからディトルスティは、いつも俺のそばにいることになる。いつでも、ディトルスティの望む時に、いっぱい触ってあげるから」
「え……そ、そんな……」
「嫌? あんなに可愛く喘ぎ声出してたのに?」
「あ、喘ぎ声なんてっ………………ぅっ……うぅーー……」

 さっきのこと、細かく思い出して、僕はついに頭を抱えて蹲ってしまった。恥ずかしすぎる……
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