どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-

すずめさん

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-第ニ章-サマーオーシャン連合国-獣人の国編-

-第二章九十節 ギルドへの疑念と裏切りのマサツグと誤解のお古-

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フィアナの回想シーンで会議室内は一気に暗い…もはやお葬式みたいな状態と

なるのだが、ロディは引っ掛かる事が有るのか気になる事が有ると言い出すと、

その言葉にマサツグとレイヴンが興味を示す!その際全く話に付いて行けない

フィアナとシロは困惑した様子でただ席に座って居るのだが、ロディは構わず

その問い掛けに答えるよう改めて詳しい事を口に出すと、自身も悩んだ様子で

説明をする!…


「…さっきも言ったけど…

まずそのエルフの姫様が居なくなったのは確かにユグドラドにギルドを

開設してまだ間もない時なのよ…それは確かにこちらでも履歴で確認出来たの…

ただ如何やってウチギルドに入ったのかが分からなくて…」


「ッ!…如何やって入ったか分からないって…それは如何言う?…」


「ッ!…あぁ!…他人に悟られないようギルドに入って来たって事!…

その当時幾ら国王公認のギルドとは言えやっぱり余所者には違いないから…

多少の警戒はされていた訳よ!…オマケに相手は美形揃いのエルフでしょ!…

世界観的にはやっぱりその手の下種野郎も居た訳で!…だから迂闊に

王族のエルフへ謁見する事なんて叶わない位に警備は厳重だったし!…

手続きも大変だったし!……で!…いざやっと立てたと思ったらこんな

事件でしょ!?…オマケにその姫様はギルドに入って来た痕跡はエルフ達の

言う通りに残ってるし!!…何処からやって来たのかも何でか分からないし!!…

…上にその疑いを掛けられた冒険者はNPCとは言え行方不明になるし!!!…

その後そのNPCのAIを調べても何も問題ないし!!!!……一体何が何だか!!…

こっちもお手上げなのよ!!!…もぉ~!…」


「…えげつねぇ荒れようだな!…」


詳しく話す上でエルフの姫様が誘拐されたであろう日の事を話し出すと、ロディは

履歴では確認したが目視では確認して居ないと言い…この時侵入経路が分からない

と言った様子でロディは答え、その問い掛けに再度質問するようレイヴンが声を

掛けると、ロディは悩みながらも質問に答える。その際ロディが答えた言葉とは

文字通りで…姿と言う明らかに奇妙な話で

あり、その当時エルフ達の出入りが多かった事を例に挙げてもやはり何処か

警戒されて居た…そんな時代だとロディは語る!…更にその王家との何かしらの

手続きをする際も異様に警備が厳しくて思う様に捗らなかった事までロディは

話し!…そこから愚痴を零す様に事件が有った事を話し続けると、自分達でも

出来る事は尽くしたとばかりに唸り出す!…そんなロディの荒れ様を全員が

若干引き気味に見ていると、マサツグはポロッと零し!…そんなマサツグの言葉を

聞いてか、ロディがマサツグの方に視線を向け出すと、マサツグは何故か背筋に

寒いモノを感じる!…


__……チラッ…ゾクゥ!!…


「…分かってくれるマサツグちゃん?…この私の気持ちを!…

ご丁寧に月一でユグドラドから使者が来ては新たに情報は掴んでいないか?と!…

確認・協力と言う名の脅しを掛けて来るエルフの圧にも負けない!…

私のこの健気さが!!…

…このままだとユグドラドとの関係は悪化の一途なのよ!!…」


「……何か嫌な予感が?…」


まるで蛇に睨まれた蛙の様にマサツグが恐怖をして居ると、ロディは机に

乗り出すなりマサツグへ嘆き出し!…その際あの時の港町!…エルフ達が

何をしに来ていたのかを語るよう!…ロディも苦労をして居ると言った

様子で嘆き続けて居ると、エルフ達との友好関係を危惧し始める!…

そうしてそんな嘆くロディの姿を会議室に居る者全員が見詰めて居る中…

ロディの視線は一直線にマサツグの方へ向いて居り!…マサツグもマサツグで

その話を聞いた上で視線がこちらに向いている事で嫌な予感を感じて居ると、

ロディは徐にマサツグへ話し掛け出す!…


「……そこで物は相談なのだけどマサツグちゃん?…」


「…ちょっとタンマ!…その前に一つ……

この流れから察するに間違いないと思うんだが……拒否権は?…」


__ニコッ!…


「無いわ!!」


「……ですよねぇ~…」


先程まで嘆き悲しんで居た筈なのに次にはコロッと…頼み事をする様な表情で

マサツグを見詰め出すと、マサツグはロディに手を突き出し!…待ったを掛けては

ロディへ質問…そのお願いを拒否出来るか?と恐る恐る嫌そうな顔で尋ねるが、

ロディはマサツグにニッコリと笑って見せると、次にはバッサリと切り捨てる!…

そんな笑みを浮かべながらの返事が返って来た事にマサツグも薄々理解して

居た様子でガクッと項垂れると、諦めた様子で言葉を漏らし…そんなマサツグの

言葉にレイヴン達は苦笑いをし始め…改めて諦める様にロディが軽く謝って、

マサツグに再度お願いをする。


「いやぁ…ごめんなさいねぇ?…

今の所こんなお願いを出来るのってマサツグちゃん位しか居なくて…

…それにマサツグちゃんならハーフリングスだけじゃなくて!…

スプリングフィールド全土を救った功績も有る訳だし?…

……何なら最初に拒否権は無いって言った筈だし?…」


「……ッ!?…ちょっと待て!!…?…」


「…ッ?…えぇそう…!…レイヴンちゃん貴方もよ?」


「なっ!?…」


もはや決定事項!…他に適任者が居ないと言った様子でロディが笑いながら

話を進めると、マサツグの功績を鑑みて決めたと話し!…何ならここに来る

までの道中で拒否権は無いと言った事をマサツグに説明し、その話を聞いて

レイヴンもハッとある事に気が付いた様子で慌て出すと、ロディに確認の

言葉を掛ける!…すると如何だろう!…その確認の言葉は肯定の言葉へと

変化すると、マサツグと共に依頼を受ける事となってしまい!…レイヴンが

その言葉を受けて驚き戸惑った反応で固まって居ると、フィアナがロディに

質問をする。


「……ややこしい話をして居る所スマンが…結局の処どうなのだ?…

そのエルフの姫の誘拐の件は?…」


「ッ!!…あぁ!…ごめんなさい!!…返事がまだだったわね!!…

…そうね…結論から言うと、半分正解で半分違う…ってとこかしら?…」


「ん?…それは如何言う?…」


「さっきの話の通り…彼女は誰かに連れられて国外に出た訳じゃ無い…

寧ろ自分から国を出て行ったの!…だから誘拐としては当て嵌まらないけど…

一国の姫様を事情も聞かずに…そのまま外へ送り出した私達にも責任が

有るって訳!…だから半分正解で半分違うって事!…」


フィアナが質問をしたのは最初の自分達の問い掛けについてで…答えをまだ

聞いて居ないと不満げにロディへ言うと、ロディはフィアナに謝りつつも

曖昧な答えを返す。当然これにはフィアナも困惑した様子でロディに再度

質問をすると、ロディは先程の話を蒸し返す様に説明し…その中でエルフの

姫が自ら出て行った事をもう一度話し、その上で自分達のチェックミスが

有ったと言う点も認めて反省をすると、フィアナは一応理解した様子で

唸り出す。


「ッ!…うぅ~ん…難しいな……では、誘拐の事件が増えたと言うのは?」


「…それに関してもウチじゃ無いって言いたいわね!…

まず第一に証拠が無いから!…姫様の事は証拠が有ったから認めるけど…

その他の子に関しては全くの無関係!…と、言うより…その子達って多分

直ぐ近くに出たとかで…あぁ~…狩り?…に出た際襲われている可能性が

高いの!…そうなると冒険者と言うより山賊!…そっちの方が疑う線は濃厚ね!…

…それにそんな人攫いなんてしたらウチでは一発追放だし!…

何ならそんな馬鹿な事する様な冒険者は居ないと思うわよ?…現に居ないし?」


「……ふむふむ…そうか…」


ロディの言い分を理解した所でまだ疑問は有るのか、続けてフィアナは誘拐の

件数が増えた事についてロディへ質問をすると、ロディは真っ向から否定し!…

その理由についても証拠が無いと言い、自分なりの推理をフィアナに話し出すと、

その犯人を山賊達と断定する!…この時続けて犯行の手口についても予想が

付いて居るのか、森に向かった際襲われた可能性が高いと話し!…更に冒険者が

誘拐をした場合、一発追放の牢屋行きとフィアナに笑顔で答えて見せると、

改めてギルドの健全さを主張し!…その話を聞いてフィアナも納得したのか頷き

腕を組み出すと、レイヴンが慌てた様子でハッと意識を取り戻してはロディに

訴える!…


__……ッ!?…バァン!!…


「ちょっと待ってくれ!!…な、何で俺まで!?…」


「ッ!…吃驚したぁ~!…ちょっと驚かさないで頂戴!…

理由に関しては確かレイヴンちゃんの師匠ってあの…」


「その師匠から逃げてここに居るんだ!!…

…どうせ馬車に乗ってユグドラドに行くんだろ!?…

だったら俺が居なくても目的地に辿り着ける!!…

…すぅ~!!…俺は絶対にあの人の所へは行きたくない!!…」


レイヴンは意識を取り戻すなり机を叩いて立ち上がり!…ロディに抗議を

するよう文句を言い出すと、辺りは騒然とする!…当然文句を言われた

ロディもレイヴンの居る方に振り向くと、吃驚したと言っては文句を言い!…

だがそんな事など御構い無しにレイヴンは続けて自分の主張を口にし!…

梃子でも動かないと言った鉄の意思をロディに見せようとして居ると、

ロディは更にそのレイヴンの言葉を否定する!…


「所がギッチョンそうは行かないのよ!…」


「ッ!?…そ、それは如何言う!…」


「……捜索願って知ってる?…」


「ッ!?……」


まるで含みの有る様な言い方でロディはレイヴンの言葉を否定すると、

レイヴンはそのロディの態度にたじろぎ!…その言葉の意味について

質問をし、ロディはレイヴンに対して怪しくニヤッと笑って見せると、

何やら妙な事を言い出す…その言葉とは[捜索願]と言うモノで、説明

不要のまんまの意味なのだが…その言葉を聞いたレイヴンは青褪め!…

ただ何も言わずにその場で立ち尽くして居ると、ロディは話しを続ける!…


「……丁度出て居るのよねぇ?…レイヴンちゃんの捜索願が…

…あて名は言わなくても…分かるわよね?…」


「ッ!?!?…ッ!…クッ!!…だったらこの場から離れるだけ!…」


__ガタッ!!…スッ…パチンッ!…


レイヴンに言えば分かるとばかりに!…ロディが不敵な笑みを浮かべては

その捜索主の事をチラつかせ!…レイヴンも酷く焦った様子で全てを

悟った様に青褪めると、直ぐに逃げようと動き出す!…その際何の事か

分からないフィアナとミスティーはただレイヴンの事を困惑した様子で

見詰めて居るのだが…その逃げようとするレイヴンに反応するよう!…

マサツグが徐にシロへ指パッチンをして見せると、シロはそれに反応する

ようレイヴンに飛び掛かる!…


__ッ!…バッ!!…ガッシィン!!…


「のわぁ!!……クッ!…急に目の前が!!…しかも生暖かい!!…」


「…ロディちゃん?…その依頼は誰か受けて?…」


「ッ!?…お、おいまさか!!…」


「…受けてないわよぉ♥」


レイヴンが会議室の扉のノブに手を掛けるが、寸での所で視界が真っ暗に!…

その原因は言わずもがな!…シロがレイヴンの顔に張り付いたからであり、

レイヴンがワタワタと方向感覚を失い慌てて居ると、マサツグが徐にロディへ

確認をする!…その確認と言うのも捜索願をクエストとして聞いて居り…

その会話は当然レイヴンにも聞こえて居るのか耳にするなり更に慌て出し!…

ロディはロディでマサツグに満面の笑みで誰も受けて居ないと答えると、

レイヴンはマサツグに交渉をし始める!…


「ッ!?…ちょ!…ちょっと待てマサツグ!!…これは罠だ!!…

ギルマスが俺達を嵌めようとしている罠だ!!

まだこの状況を回避する手段が!!!…」


「…悪いなぁレイヴン!…」


「ッ!?…ま、まさか止め!!…」


「死なば諸共!!…」


__ッ!?…うわあああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!…


シロに顔をしがみ付かれながらも必死に罠だと主張する一方で!…

この時マサツグは既に諦めた様子でペンを握っており!…レイヴンの

言葉に対してマサツグが悪役っぽく返事をすると、ロディの差し出して

来た依頼書にサインをする!…その時レイヴンの耳にはそのマサツグの

筆圧が聞こえて来たのか、ピタッと止まっては更に青ざめ!…マサツグは

マサツグでサインしたとばかりに!…道連れにするようレイヴンに向って更に

悪役っぽく声を掛けると、そのマサツグの言葉にレイヴンが発狂する!…

この時レイヴンの絶叫はギルド内に響き渡り、中に居た冒険者や

依頼者などを困惑させ!…ギルド職員も職員で!…何が有ったのかと

慌てつつも事態の収拾にあたるのであった!……さてレイヴンを

捕獲した所で話は戻り、シロはそのまま顔に張り付かせ…レイヴンを

椅子に座らせると、レイヴンは啜り泣き…さすがのシロも不安の表情を

浮かべてマサツグに視線を送って居ると、マサツグがフォローを掛け出す。


__スンスン…スンスン……チラッ……


「………そ、そんなに泣く事はねぇだろ?…

てか、そこまでの拒否反応を見せられると逆に気になって来るんだが?…」


「…人事だと思いやがって!!…如何すんだよ!!…

あの人はあの国に居る限り何処に居ようとも嗅ぎ付けて来る!!…

鬼の嗅覚を持っているのに!!…」


「ッ!?…まるで犬みたいな言い様だな……」


{……一応問題としては?…

そのエルフの国が厄介な事になっているって事なんだが…

…てか何かまた俺大陸規模で厄介事を引き受けている様な?……

…まぁ…ハーフリングスの事に首を突っ込んだ時点であれか…

乗り掛かった舟って事か…}


別にレイヴンを虐めて面白がっている訳だは無いのだが…マサツグは

そのレイヴンの余りの拒否反応具合に興味を持った様子で声を掛けると、

レイヴンは当然ながらマサツグに恨み言を口にし!…その際自分の

師匠の事を犬の様に言い出すと、その言葉を聞いてマサツグも戸惑い

ツッコミを入れる!…そして隣で啜り泣くレイヴンを放置して改めて

今の現状について冷静に整理し始め!…まだ何か事件が終わって

いない様な気分になって居ると、そんなマサツグをフィアナが覗き込む…


__ジィ~~……


「ッ!…何?…如何したんだ?…」


「……いや…本来なら余達がちゃんと解決しないといけない問題であって…

この様にマサツグ達へ任せるのは…頼りっきりなのは如何にも…

…ッ…本当に申し訳…」


__ッ!…ペシッ!……


何か困惑した様子で覗き込んで来るフィアナに…マサツグもふと気が付いた

様子で不思議そうに声を掛けると、フィアナは途端に申し訳なさそうな表情を

浮かべてはマサツグに答える。その答えた言葉と言うのも謝罪で有り、今までの

ツケをマサツグにも負担させる様な形になった事を詫びるよう…徐に立ち上り

マサツグに頭を下げようとすると、マサツグはハッと気が付いた様子でその

フィアナの額を手で止める!…当然頭を下げる事を阻止されたフィアナはと

言うと、額に違和感を覚え!…恐る恐る頭を上げ出し、その際マサツグの顔に

視線を向けると、そこでホッと一息吐くマサツグの姿を目撃する。


「…ッ!…マサツグ!…」


「頭下げんでも良いって!!…既に受ける方向で話を進めてるんだ!…

別に問題はない!…」


「ッ!?…いやしかし!…現に先程までマサツグも嫌がっとったし!…

レイヴンも何やら拒否反応を!…」


マサツグに頭を止められた事でフィアナは戸惑うと、今だ恐る恐ると言った

様子で頭を上げ…マサツグはマサツグでそんなフィアナの様子に微笑み!…

問題無いとばかりに頭を下げる必要は無いと答えると、改めて安心させる様に

笑って見せる!しかし先程までのややこしいやり取りを見て居るせいか、

フィアナは心配した表情を浮かべると、先程までのマサツグの様子やレイヴンの

様子を口にし…悪いのは自分達と言った様子で一向に聞かず!…ただただ申し訳

なさそうな表情を浮かべ始めて居ると、マサツグもその事には苦笑いをしながら

答える。


「…あぁ~…まぁ面倒臭いとは思って居るが受けちまったらそれまでだ!…

レイヴンだって……多分問題無い!…」


{問題大ありなんだが!?…}


「とにかく!!…友達ダチを助けるのに理由は要らねぇ!!…

ちゃんと助けてやるから安心しろ!…俺達相手に迷惑を考えるな!!…

フィアナはただドォ~ン!!っと後ろで構えて居たらいい!!…

…その方がこっちも安心出来る!…」


「ッ!!…マサツグ!!………

…レイヴンはそう言って居る様に見えんのだが?…」


苦笑いしつつもフィアナに本音を話すと改めて覚悟を決めた様にマサツグは

返事をし、その際レイヴンの事は分からないのでとにかく大丈夫と返事を

すると、レイヴンは心の中でツッコミを入れる!…だが当然その心の声は

マサツグには届いて居らず…マサツグはただフィアナを安心させる様に

笑顔で心配ないと声を掛け続けると、その言葉にフィアナも若干表情を

明るくさせる!…だがそのマサツグの直ぐ後ろでは今だ啜り泣くレイヴンが

鎮座しており、その様子を見てはやはりフィアナは心配の声を漏らし…

マサツグも気が付いた様子で振り返りレイヴンの様子を目にすると、思わず

情けない声を漏らしてしまう…


「…レイヴンぇ~…」


__スンスン…スンスン……プッ!ククククク!!!…


後ろでシロに目隠しをされたまま泣く姿はもはや格好も相まってか死刑囚…

そんなレイヴンの様子にマサツグは戸惑い…何なら逆にその様子を見て

ロディが笑って居ると、その場の雰囲気は何とも言えないものになるので

あった…さて、納得行かないレイヴンをそのままに…話は更に進むと

その旅の段取りへと変わるのだが、その際フィアナとミスティーは出来る

限りの事をしようと考えたのか…二人に支援するよう欲しいモノについて

尋ね出す。


「……ッ!…それはそうと……

二人がユグドラドに向かうに当たって何か必要なものは無いか?…

こちらで用意出来る物は用意しよう!!……さすがに限度があるが……」


「ッ!…ごめんなさい!…まだ色々と復興で物資が必要…と言うか不足気味で…」


「あっ!…それなら私にも言って頂戴!!…これはギルドの問題でも有るのに!…

貴方達に任せっぱなしなのは私もどうかと思うから!!…

…時が来れば私自身が話を付けに行こうと思っているけど……」


「お、おう…申し出は有り難いけど……一体……ッ!…」


まだ出発等の話は付いて居ないのだが、必要な物について尋ね出すと何故か

フィアナは徐々に自信を無くし…その理由について申し訳なさそうに!…

ミスティーが謝りながら説明をすると、ロディもマサツグ達の準備に対して

名乗りを上げる!…その際自分にも責任が有ると言った様子で乗り気を見せて

マサツグ達へ声を掛けると、そのロディの圧にマサツグ達は戸惑い!…

一体何を頼めば?…と突然の問い掛けに対して続ける様に困惑し、マサツグが

思わずシロの方へ視線を移すと、ふとある事を思い付く…


「……ッ?…」


「…そうだ!…じゃ、じゃあ!…

フィリアとミスティーがまだ子供だった時の服を譲ってくれないか?」


「ッ!…え?…」


「何と!…」


この時シロはレイヴンの拘束を解いてはマサツグの隣に座って居り…マサツグに

視線を向けられた事で反応するよう不思議そうに首を傾げて見せると、次には

マサツグがフィアナとミスティーにお願いをする。そのお願いの内容と言うのは、

幼少期のフィアナとミスティーが来ていた服を要求するもので、思って居たのと

違う要求が飛んで来た事にミスティーが戸惑って居ると、その隣ではフィアナが

声に出して驚く!…そしてその要求をした事にロディはハッと理解した様子で

反応するのだが、ミスティーとフィアナは何故要求をして来たのかが分かって

居ないのか、それぞれ違う反応を見せており…ミスティーは戸惑いながら

マサツグを見詰め、何故かオドオドとした反応を見せてはその理由を尋ね出す。


「…えぇ~っと…別に良いですけど……如何してですか?…

子供用の服なんて今のマサツグ様には必要は……」


「ハッ!…もしやそれを手に夜な夜な余達の事を思い出しながら!!……」


「ンな訳あるか!!!!…てか勝手に人を変態扱いすんじゃねぇ!!!」


ミスティー自身不思議に思って居るのか許可を出すも質問し、そんなミスティーに

対して極端に!…フィアナが突如ハッと反応すると、マサツグに在らぬ疑いを

掛けるよう邪推をする!…当然そんなフィアナの邪推にすかさずマサツグが

ツッコミを入れると、文句を言う様に更に続け!…そんなやり取りを目の前に、

ロディも呆れた様子で溜息を吐いて見せると、マサツグのフォローに入るよう

会話に参加する。


「……はあぁ~…だとしたらトンデモナイ英雄様ね?…

今シロちゃんが着ているこの服は恐らく…

ミスティーちゃんが子供の頃に来ていた服じゃないかしら?…」


「ッ!…え?…は、はい!…私が十歳の時に着て居た物で!…

マサツグさんが拘留されている間…シロちゃんの着替えが無くて代わりに私のを…

…あっ!…」


「…これで疑問は解けたでしょ?……さすがに…

マサツグちゃんがそんな趣味を持って居たら…

今頃シロちゃんトンデモナイ事に!…」


呆れた様子で呟きながらもロディはスッとシロへ視線を向けると、その着ている

服についてミスティーに質問をし…その質問に答えるようミスティーが戸惑い

ながらも経緯まで話し出すと、そこでハッと気が付いた様にミスティーが目を

見開く。この時若干驚いた様な表情をすると、軽く右手を口に当て…そんな

ミスティーにロディは笑い!…更にマサツグを弄るよう追加で言葉を口にすると、

マサツグはロディに噛み付き出す!…


「だからンな訳ねぇだろって!!!」


「ッ!!…おぉ、なるほど!…シロの着替えか!!…

確かに今のシロなら丁度良いかもしれん物が幾つか!…」


「……ハアァ~…ここまで辿り着くのに何でここまで?…

…まぁ理由としては俺がシロの服を買いに行くのに…

服屋で女性物の所に行くにはレベルが足りないってのも有るし…

かと言って他の着替えを着させるとシロが溶けるし…

ミスティーから貰ったこの服だけってのも色々と…

どうかと思うからな?…出来れば譲ってくれると凄く助かるんだが?…」


マサツグがロディに噛み付いている一方で、ミスティーの隣ではフィアナも

気付いた様に掌へ拳を置くよう叩いては理解を示し!…思い当たる物が有るのか

色々と思い出して居る様な反応を見せて居ると、マサツグも漸く伝わったと

ばかりに溜息を吐く!…そして補足説明をするよう改めてその理由を話し出すと、

マサツグは自身のレベルが足りない事を挙げては厳しいと語り!…その他にも

シロが溶けたり…ミスティーからの物は一着だけと色々と切実そうに語っては、

ミスティーとフィアナに説明を続け!…改めてお願いをする様に二人へ声を

掛けて居ると、そんなマサツグの嘆きが届いたのか快く了承される。


「なるほど!…そう言う事なら任せよ!!

余が着ていた服でも飛び切りの良いやつを用意しよう!!

……本当ならお古と言わずに新たな服を用意してやりたいが……

それだと色々と不都合か?…」


「いや!…単純に俺の心労が!!…新しい服とか恐れ多いし!…

それに高そうだし!…何ならこれから先汚すだろうし…

とにかくお古で!!…絶対お古で!!!」


__……ッ?…


「…もはやここまで来るとまるで母親の様な口振りよな?…

…まぁ良い分かった!…これは余達が聞き望んだ事!…

その程度の物であれば簡単じゃ!!…直ぐに用意するから待っておれ!!…

直ぐに届けよう!!」


__ガタッ!!…タッタッタッタッタ!!…


フィアナがマサツグの願いを聞き届けた様子で快く返事をすると、おニューの

服では駄目なのかと尋ねるのだが…マサツグはその言葉に気持ちだけで良いと

返事をし!…慌てた様子で今後の事を考えてかお古で良いと念を押すと、

そのマサツグの隣ではシロがキョトンとして居る。まるで何でも良いとばかりに

マサツグの反応を見ては、不思議そうに首を傾げており…フィアナはフィアナで

そんなマサツグの反応に家庭的とツッコミを入れると、改めて了承をする!

そして善は急げとばかりに席から立ち上ると、ミスティーを置いてけぼりにする

勢いで会議室を飛び出し!…ミスティーはミスティーでそんなフィアナを追い

駆けるよう!…ここに来る時に着ていたボロを回収すると、待つようフィアナに

声を掛ける!…


「ッ!?…あっ!!…お姉様待ってください!!

ローブ!!…ローブを忘れています!!!…」


__タッタッタッタッタ!……


「……行っちゃったわね?…

まだ出発の日程と書き待って居ないのに?…」


「……別に決めなくても良いのでは?…」


慌しくフィアナとミスティーが会議室を後にすると、マサツグとシロとレイヴン…

そしてロディが残され、ロディはそんな出て行った二人の様子を見詰めながら

まだ決まっていないと呟いて居ると、レイヴンはレイヴンで未だ現実逃避をする

ようロディに決めなくて良いと返事をして居た。この時レイヴンから離れた後の

シロは状況を理解していないのか終始キョトンとしており、マサツグもマサツグで

まだ早いと言った慌てた様子で扉を見詰めて困惑するのであった。こうして

結局の処マサツグ達は後々ユグドラド…エルフの国へと向かうのだが、この時

マサツグの中では嫌な予感が存在しており!…まさかその嫌な予感が的中する

とは!…マサツグ自身願いたくも無いのだが、起きる事にまだ気づいていないの

であった!…

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感想 63

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二十年前、地球の各地に突然異世界とつながるダンジョンが出現した。 ダンジョンから持って出られるのは無機物のみだったが、それらは地球上には存在しない人類の科学や技術を数世代進ませるほどのものばかりだった。 そして現在、一獲千金を求めた探索者が世界中でダンジョンに潜るようになっていて、彼らは自らを冒険者と呼称していた。 主人公、天城 翔琉《あまぎ かける》はよんどころない事情からお金を稼ぐためにダンジョンに潜ることを決意する。 ダンジョン探索を続ける中で翔琉は羽の生えた不思議な生き物に出会い、憑依されてしまう。 それはダンジョンの最深部九九九層からやってきたという天使で、憑依された事で翔は新たなジョブ《運び屋》を手に入れる。 ダンジョンで最強の力を持つ天使に憑依された翔琉は様々な事件に巻き込まれていくのだった。

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スキルが全ての世界。 十歳になると、成人の儀を受けて、神から『スキル』を授かる。 スキルによって、今後の人生が決まる。 当然、素晴らしい『当たりスキル』もあれば『外れスキル』と呼ばれるものもある。 聞いた事の無いスキル『クエスト』を授かったリゼは、親からも見捨てられて一人で生きていく事に……。 少し人間不信気味の女の子が、スキルに振り回されながら生きて行く物語。 一話辺りは約三千文字前後にしております。 更新は、毎週日曜日の十六時予定です。 『小説家になろう』『カクヨム』でも掲載しております。

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