どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-

すずめさん

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-第三章-サマーオーシャン連合国-エルフの国編-

-第三章十一節 間際の回想と面倒な仕事ととある朝の出来事-

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女王様との密会を終えてマサツグは宿屋に戻って居た…結局最後の方で騒ぎに

なって居た事件の内容については分からず…マサツグも飛び出すよう女王様の

部屋を後にすると、また影を辿って宿屋に戻り…何とか自分達の泊っている

部屋に戻って来たのだが、今だ色々と気になる点が残され…その事を考えては

モヤモヤと…レイヴンにメダルを見せながらマサツグは一人悩んで居た。


「……へぇ~!…これまたトンデモナイ無いモンを渡されたのな?…

純ミスリル銀のメダル!…これだけで約数百万位は有りそうなモンだが…

更に王家の紋章!……確かにコレクターズアイテムもんだな?……」


「………。」


「……帰って来てからずっとダンマリだな?…

それもシロちゃんを膝に乗せて?…」


「ご主人様ぁ~♪」


レイヴンはそのメダルを観察するよう手に取ってマジマジ見詰めると、直ぐに

純ミスリル銀で出来ている事に気が付き!…更に彫ってある紋章もエルヴン

フォード家の物と!…その価値を鑑定したようこのゲーム内における通貨で

換算して居ると、女王様の太っ腹具合に驚かされる!…そしてそのメダルの

説明文も読んだのか、確かにと言った様子で言葉を口にし…だがそんな

レイヴンの言葉にマサツグは一切反応せず、女王様の話が気になって居るのか

帰って来てから腕を組み悩んで居ると、レイヴンはその様子にツッコミを

入れるよう言葉を掛ける。その際膝にシロを乗せてはいつもの様にじゃれ付いて

居る事も口にして居ると、シロはもはや猫の様にマサツグへ甘えており!…

だがマサツグはシロの頭を撫でるだけで一切表情を変えず!…ただ悩んだ表情を

浮かべてはずっと唸りながら女王様との密会を振り返って居た…


「……うぅ~ん!……」


「ッ~~~♪……ご主人様?……レイヴンさん…

ご主人様帰って来てから変なのです…ずっと唸ってるのです…

…お腹が痛いのかな?…」


「ッ!…そうだねぇ?…

その割にはシロちゃんの頭はしっかり撫でてるけど?…」


__なでなでなでなで!…


やはり女王様の狙い!…あのボランティアと言う言葉に引っ掛かりを覚えたのか、

その事を思い出す様に悩んでは更に騒ぎも気になり!…最後に騒ぎが起きた際、

まるで侵入者が見つかった様な騒ぎようであった事も思い出すと、ただマサツグは

唸り続ける!…そんなマサツグに甘えているシロも徐々に様子が可笑しいと言った

様子で反応すると、マサツグへ恐る恐る声を掛けるのだが…シロが声を掛けても

マサツグは返事をせず!…唸るマサツグの様子にシロが変!…と言った様子で

レイヴンに問い掛けると、マサツグの体調を心配する…そしてレイヴンもシロの

問い掛けに対して気が付いた様子で返事をすると、マサツグの様子を見ては呆れた

反応を見せ…その理由にマサツグは今だ悩みながらもシロの頭を的確に撫でて

おり!…その撫で具合からある種の情熱が感じられると、シロに心配する必要は

無いと言った様子で返事をするのであった。


…さてその唸りながらシロの頭を撫でているマサツグはと言うと、今だ女王様の

部屋から出る時の場面を何度も頭の中でフラッシュバックさせており!…まるで

その言葉の意味について考えるよう…更にあの騒ぎについても何だったのか?…と

考えてはひたすらに唸り続けていた…


__宿屋に戻って来る前…女王様との密会終了直後…


「ッ!…え?…それは如何言う?…」


__……ザッザッザッザッザッザッ!!!…ドンドンドン!!!…


「女王陛下!?…私です!!…ルティナです!!!

度々で申し訳ありません!!!…大至急確認して貰いたい事が!!!」


「ッ!?……はあぁ~…

今度は何事ですの?…」


マサツグがその女王様の言うボランティアの意味について尋ねようとした際、

またルティナと言う者が慌てて女王様の私室の扉を叩くと、用件を口にする!…

その際詳しい事は何も言わず、ただ大至急確認して貰いたい事があると言い!…

その突然の慌しいノックにマサツグと女王様はビクッとし!…マサツグは慌てて

窓に手を掛け!…女王様は呆れた様子で扉越しに用件を聞こうとすると、

そのルティナはこう言い出す!…


「じ、実は!!……し、侵入者についてなんですが!!…」


「……ッ?…侵入者が如何したのですか?…」


「こ!…皇女様について!!…

皇女様について何やら気になる事を言い出したのです!!!…」


「ッ!?…ちょ!…ちょっと待ちなさい!!…皇女!!…と言う事は!…

アヤの事!?…それに侵入者とは!!…捕まえたのですか!?…」


ルティナが話し出したのは侵入者と!…恐らくマサツグの事なのだろうと

そのご本人様と女王様はホッと安堵するのだが、如何にも違うらしく!…

捕まえたと言った様子で話しては皇女様の事を話して居ると慌てて報告し!…

その話を聞いて女王様もこれまでに無い程慌てると、そのルティナの話を

詳しく求め出す!…その際事実確認をする為に皇女と言う言葉に戸惑うと、

侵入者を捕まえたと言う報告にも慌て!…色々と情報が錯誤している様子で!…

とにかくマサツグとの会話どころじゃないと言った様子でその場が慌ただしく

なると、ルティナが部屋に入って来ようとする!…


__ガチャッ!!…ギイィィ!!……ッ!?…バッ!!…


「実は!!…先程町の方で捕まえた者の方についてなのですが!!……」


「……この分だともうお喋りは出来そうに無いな?…

……にしてもボランティア?…ボランティアって如何言う意味だ?…

街の美化に協力しろって事?…

いや見た所ゴミ何か一つも落ちている様子は見られなかったけど?…

じゃあ何をボランティア?…」


ルティナが部屋に入って来ようとすると女王様は慌て出し!…マサツグも

マサツグでそれを察知すると、慌てて窓から外に向かって飛び出し!…

そうしてマサツグは見つかる事無く裏庭に出ると、状況的に部屋を後にする

事になってしまう…この時やはり色々と気になる疑問が残っており!…

少しその場に残って今までの話について整理しようとするのだが…更に場面が

悪い事に裏庭の衛兵達が戻って来て!…その足音にマサツグが反応するよう

更にビクッとすると、更に場所を変えざるを得なくなる!…


__……ザッ!…ザッ!…ザッ!…ザッ!…


{ッ!?…正門はもう大丈夫と決まったのか見張りが戻って来たな!…

ここに長居するのもヤバい!…色々と気になる事が残ってるけど戻るか!…}


「……結局正門の方には侵入者は居なかったな?…」


「居ないなら居ないで良いさ…それよりも!…」


「あぁ!…町に出た人攫いだろ?…何でも幽霊!…」


声に出さず心の中で不味い!…と言葉を口にすると、陰に隠れてはその身を

潜伏させ!…そして戻って来た衛兵達の動きに警戒しつつ!…裏庭を後に

するよう正門の方へ移動すると、その背後からは衛兵達の侵入者に関する

話題が聞こえて来る…如何やらやはりその侵入者の姿は見つからなかった

様子で、安堵した様なガッカリした様な…警戒を解いた様子で歩いて行っては

何方とも取れる言葉が漏れて来ており、更に話題は町の方でマサツグが叩いた

あの人攫いのモノになると、その人攫いから助けた者の正体は幽霊と!…

勝手に幽霊扱いされてはマサツグはもはや苦笑いをするしか無いのであった。


「…あははは…幽霊か……まぁあながち間違いじゃない様な?…

…って、言ってる場合じゃないよな?…さて正面玄関の方だが?……ッ!…

…おや?…」


__ガラアァ~ン!……


「……誰もいない?…不用心な?…まぁこっちは大助かりだから良いけど…

…誰も見てないな?…よし!…」


__…コッコッコッコッコ……ッ!…クルッ?……ッ?……


苦笑いをしつつも最初来た道を引き返す様に!…マサツグが宮殿の側面から

正面玄関に戻って来るよう姿を現すと、その目の前の光景に思わず戸惑いを

覚える!…何故ならその正面玄関前にはアレだけ居た筈の衛兵達の姿は

何処にも無く…ただ寂しく街灯が道を照らしているだけの状態であったから

である。パッと見ただと完全に罠が仕掛けられて有る様にしか見えず!…

辺りを見渡すのだがそれらしき物は見当たらない!…寧ろ本当に別件で

招集が掛かったよう正面玄関前はガランとしており、マサツグが不用心と

言った様子で呟きつつ動き出すと、そのまま宮殿を後にする…この時誰かに

見られている様な視線も感じたりするのだが、振り返った所で誰もおらず!…

またフィロネウスか?…と考えながらも危険区域を抜けると、町の方に

戻って来る!…すると……


__コッコッコッコッコ……ッ!…


「他に怪しい奴はいないか!?…」


「いや!…見当たらない!!…

クソッ!!…忌々しい人攫いめ!!…」


{……なるほど?…町の方に降りて来たと……これまた面倒な!…

…オマケにあっちこっちウロウロしながら灯りを手に歩いてる!…

隠れながら歩くのにあいつ等の動きも見ないといけないとは!…

ほんっとうに面倒だな!!…}


速足で町の方に戻って来るとそこには警戒した様子の衛兵達が歩き回って

おり、明かりを手に物影を重点的に!…何かを探すよう視線を動かしては

何やら慌ただしい光景を見せていた!…その際衛兵達は思い思いに

その侵入者に対して怒りの念を滲ませており、マサツグはそれを遠目で

見るなり面倒と!…更に帰りが険しくなった事でウンザリしながらも物陰に

隠れると、冷静にその衛兵達の動きに視線を向ける!…そしてそこからは

まるで某・鋼鉄の歯車宜しく隠密作戦となっては、影から影へと移って行き!…

最終的には宿屋の裏へ!…何とかバレずに辿り着く事が出来たのだが、

ここでもまたある問題が出て来る!…


__ババッ!…バババッ!!……チラッ?……


「…ふぅ~!……なんとか行けた!…途中ヤバい場面もあったが…

さすがそこはゲーム!…視界範囲が狭いのなんのって…

…で、ここまで戻って来た訳なんだが…」


__ズズウゥゥン!!……


「どうやって戻ろうか?……これ?…」


マサツグの目の前に現れた問題とは、自分達の泊っている部屋に如何戻るかで…

マサツグ達が泊っている宿屋は三階建て…そしてマサツグ達が泊っている部屋も

三階で、普通に登って戻るにしてもネズミ返しの様な屋根が付いており!…更に

裏口から入ろうにも鍵が掛かっていて入れそうにない!…意気揚々と出て来たは

良いものの、帰りの手段等は全く考えて居らず!…ただ自分の部屋の窓を眺める

様に見上げては棒立ちし!…如何やって戻るかで呆然として居ると、突如泊って

いる部屋の窓が開き出す!…


__ガラガラッ!…ヒョコッ!…


「ッ!…シ、シロ!?…」


「あっ!…ご主人様おかえりなさぁ~い!!…」


「た、ただいま!!……じゃなくて!!…レイヴン居る!?…」


「ッ!…はい!…ちょっと待っててください!…」


泊っている部屋の窓が開いたと思えばそこからシロが顔を覗かせ、マサツグの

帰りに気が付いた様子で明るい笑顔を見せると、お帰りと声を掛ける。そんな

シロの笑顔に釣られてマサツグも戸惑いつつもただいまと手を振って返事を

するのだが、そうではなく!…自分にツッコミを入れるよう声を荒げ!…慌てて

シロにレイヴンを呼ぶよう声を掛けると、シロはそれを素直に聞き入れた様子で

返事をする。そして泊っている部屋の中に姿を消して行くと、次に現れたのは

レイヴンとセットで…眼下のマサツグを見下ろすようレイヴンが顔を覗かせると、

マサツグの事など御構い無しに挨拶をする。


「……ッ!…おっ!…おかえりぃ~!…如何だった?…」


「ただいまぁ~!…じゃないくて!!!…

助けてくれ、部屋に戻れん!!!」


「え?…裏口は?……」


「開いて無いから言ってんだ!!!」


レイヴンもマサツグが帰って来た事に安堵したよう呑気にお帰りと声を掛けると、

マサツグは再び釣られてただいまと返事をし…だが再びツッコミを入れるよう

声を荒げ!…まるでコントの様なやり取りをして居ると、シロが隣でキャッキャと

笑う!…そんなシロを置いといてマサツグはレイヴンに助けを求めると、部屋に

戻れないと訴え!…それを聞いたレイヴンは不思議そうに裏口は?と尋ね、

そのレイヴンの言葉に対してマサツグは慌てた様に開いて居ないと更に訴えると、

それを聞いたレイヴンは納得した様子でシロに指示を出す。


「ッ!…何とまぁ!…

シロちゃんが急に何かに反応したよう窓を開け出したから何事かと思ったけど…

まさかの締め出しとは!……シロちゃんお願い出来る?…」


「ッ!…はいです!!…ご主人様、待っててくださいね!!」


__バッ!!…テテテテテテ!!!…


レイヴンはシロに指示を出す際マサツグが締め出されて居ると言った様子で

笑い…更に裏口がちゃんと施錠されて居る事にも驚いた反応を見せ、シロに

裏口の鍵を開けに行くよう指示を出すと、シロは耳をピクっと反応させては

元気に返事をする。その際やはり手を上げて返事をすると、シロは駆けて

行くよう部屋を飛び出し!…そしてものの数分と掛からない内に裏口の鍵を

シロが開けると、無事マサツグは宿屋に戻って来る事に成功するのであった。


さてここからは時間軸が戻り…マサツグが依然として唸っている場面に

戻って来るのだが…


__今現在・宿屋自室…


「……お~い!!…そろそろ戻って来てくれぇ~!…」


「うわあぁぁ!?…な、何だ!?…」


「いつまでも唸ってんじゃないよ!!…シロちゃんが心配してるぞ?…

それに何が有ったのかもまだ聞いてないし!…とにかく一応話してみ?…」


今だ唸るマサツグに対してそろそろ説明を求めるようレイヴンが声を掛けると、

そのレイヴンの問い掛けに対してマサツグが驚いては、シロも釣られて驚き

出す!…その際尻尾と耳をピィーン!!…と立てては驚いた表情でレイヴンを

見詰め!…マサツグも驚いた様子で声を上げると、我に返っては何事!?と

口にする!…そんなマサツグに対してレイヴンも呆れた反応を見せると、

ツッコミを入れる様に注意し!…この時同時にシロの様子についても簡単に

説明し、改めて女王様との密会で何が有ったのかについて相談に乗るよう

問い掛けると、マサツグも恐る恐る話し出す…


「ッ!…え?…あ、あぁ……実は……

女王様の目的はボランティアらしくて……

俺達がやる仕事とは違った…みたいな?…」


「……え?…何それ?…如何言う事?…」


「え?…あっ…いや!…あぁ~っと……」


「……とにかく落ち着け!…今は言い渡された仕事をやる事だけ考えろ!…

悩む事は後でも出来る!…今は目の前の物ごとについて消化しろ!…」


マサツグも密会の内容について話し出すのだが、今だ混乱して居るのか内容が

あやふやで…当然それを聞かされたレイヴンは意味が分からず首を傾げ…

一体如何言う事なのか?…と困惑した様子でマサツグに尋ねると、マサツグも

更に慌て出す!…まだ悩み事とごっちゃになって居るのか、しどろもどろで

言葉が上手く出て来ず!…視線もあっちこっちに移動しては落ち着きがなく、

そんな様子にレイヴンが再度落ち着くよう声を掛け出すと、悩むのは後にしろ!

と注意をする!…そのレイヴンの言葉でマサツグも再びハッと我に返ると、

漸く落ち着きを取り戻し…心配するシロをチラ見しつつ、マサツグが安心させる

ようシロの頭を撫でると、再度今回の密会で得た仕事の内容について話し

始める!…


__……ポンッ…なでなで……ッ~~~♪…


「……今回の仕事はちょっと厄介だぞ?…

まずは一つ目!…オークの集落に行って[神隠し]の原因を究明!…

及び神隠しの原因解決をする事!…その為にそのメダルを渡された!…」


マサツグに頭を撫でられてシロが再度甘えて居る一方で…マサツグは冷静さを

取り戻すと、今回受けた女王様からの依頼について話し始め!…その二つ有る

内の一つ!…オーク族の集落で起きている[神隠し]について真剣な表情で話すと、

レイヴンはその[神隠し]と言う言葉を聞くなり酷く慌てた様子で驚いた反応を

見せる!…


「ッ!?…か、神隠しぃ~!?……また豪く唐突な話だなぁ!!…

……後個人的にはエルフとオークって仲が悪いイメージが有ったんだが?…

クッコロ的な意味で……原因解明に当たれって事は案外仲が良いんだな?…」


「……まぁ俺もそれは思った……何なら同盟を結んでるって話を聞いた時…

思わず自分の耳を疑った位だし……じゃなくて!…

そのメダルを使えばオーク族は警戒を解いてくれるらしくて、

更に調査の手伝いをしてくれるとか…絶対に無くさない様にな?…」


「…こんなデケェメダル無くしようが無いと思うんだが?…」


神隠しとはつまり!…痕跡が残って居ないと言う事は

つまり言わずもがなそう言う事であり!…難題が出て来て驚くと同時に!…

エルフとオークの関係についても驚いた様子でレイヴンが言葉を口にすると、

ついでに個人的に思って居た事も口にする!…それを聞いてマサツグも思わず

同意をすると、同盟の話を聞いた時は驚いたと本音を漏らし!…続けて先程

手渡したメダルについて説明と注意をすると、レイヴンは戸惑いながらも

ツッコむようマサツグに返事をする…さてこれが一つ目の仕事の内容で有り、

もう一つ仕事は有ると!…最初の話し出しで複数ある事を示唆し、レイヴンも

薄々分かって居た様子でマサツグの話に耳を傾けると、続けてマサツグは

もう一つの仕事について説明をする!…


「…まぁとにかくだ…これが一つ!……もう一つの方はこれも厄介で…

ダークエルフとの和平交渉…」


「ッ!?…ちょ!!…ちょっと待て!!…え!?…マジで言ってんの!?…」


「マジもマジ!…大マジだが?……」


「ッ!?!?!?…か、勘弁してくれよぉ~……」


マサツグが続けて話した女王様からのもう一つの仕事内容は、ダークエルフとの

和平交渉で!…レイヴンもマサツグの話を聞いた途端その大変さを理解したのか、

正気か如何かを尋ね出し!…マサツグもその問い掛けが飛んで来る事を予測して

居たよう真剣な表情でマジ!…と返事をすると、レイヴンはまるで糸が切れた

人形の様にベッドへ倒れる…その際酷くショックを受けた様子でビクッと反応

すると、本当にまるで演劇のよう力無く倒れ!…そして次には嘆くよう言葉を

漏らし…ただ起き上がれない様子でダランとベッドへ横になり続けて居ると、

マサツグはそんなレイヴンの事など御構い無しに内容を説明する!…


「…幾ら嘆こうがもう引き返せねぇぞ?…やるしかないんだから…

…まぁ内容は言わずもがな…ダークエルフ達とエルフ達を和解させるって事で…

その和解させる方法に関しては多分こちら任せだと思う!…

…一応女王様が言うには実力を示しさえすれば

まだワンチャン有る様な事言ってたけど?…」


ベッドに倒れるレイヴンに苦笑いをしつつマサツグは後に引けないと言い、

内容についても端的に…エルフとダークエルフの仲を取り持つとだけ簡単に

言うと、更にその方法に関しても行き当たりばったりと!…追加情報で

ワンチャン有る事を示唆させ!…そのワンチャンの情報についてもアバウトに

実力を証明するとだけと若干悩んだ様子で話すと、そのマサツグの話を聞いた

レイヴンは漸く上体を起こす!…


__……バッ!!…


「そのワンチャンを示すまでが大変だって言ってんだ!…

…相手は問答無用で襲って来んだぞ!?…

…オマケにその住処もイマイチ不明で…」


「ッ!…あっ!…それだったら多分大丈夫!…

シロが居れば!……ッ!…」


レイヴンは体を起こす際マサツグの話にツッコミを入れるよう文句を言い出すと、

そこまでに漕ぎ着けるのが大変と説明し!…この時同時にダークエルフ達の

住処についても場所が分からないと!…レイヴンはツッコミながらマサツグに

言い聞かせるのだが、マサツグはそれを聞いても尚大丈夫と言った様子で余裕の

返事をして見せ!…その際シロの事を上げ出し!…シロはシロで何の事?…と

言った様子でマサツグの顔を覗き込み首を傾げて居ると、ここでマサツグは突如

ハッとした様子で思い出す…


「…って、よくよく考えたらそん時シロ寝てたか…

だとするとシロに頑張って貰って場所を探して貰うって事は出来なくてぇ~……

……まぁ何とかなんじゃね?…最悪森の中彷徨いながら歩けば見つかるだろ?…」


「……何処にその意味の分からん根拠が出て来る?…

……はあぁ~……」


マサツグが思い出した事!…それはダークエルフ達に襲われた際シロは寝て居た

と言う事であり、マサツグとしては算段的にシロの嗅覚でそのダークエルフ達の

住処を割り当てようとして居たのか…だがシロの記憶にその匂いが残って居ない

となると、それも出来ないと言う事であって…それでもマサツグは何故か自信を

持って笑っており!…そのマサツグの反応を見てレイヴンが更に呆れた様子で

ツッコミを入れると、またベッドに倒れる!…こうしてマサツグが引き受けて

来た仕事にレイヴンは軽い絶望を覚えるのだが、そのまま寝落ちしてしまい…

マサツグもマサツグでそんなレイヴンの様子に気が付くと、自身のベッドへ

横になり…シロを抱えてその日の一日を終えると、ただシロと一緒になって

寝息を立てるのであった……翌日…


__チュンチュン!!…チチチチチ!!…


「……ん?…朝か……ふわあぁ~……あぁ!…ッ!…」


__すぴぃ~…すぴぃ~……


「…相変わらず大の字で寝てるし……逆に寝苦しくないのかね?…」


今日は珍しく何ともない様子で鳥の囀りを目覚ましに…マサツグは目を覚ますと

大欠伸をし!…自身の腹の上で寝ているシロに視線を向け、幸せそうな表情で

マサツグに抱き着くよう眠るシロへツッコミを入れると、いつもの様にシロを

起こさないようベッドから起きる。するともはや慣れた様子でマサツグがシロの

拘束から抜けると、そこに出来上がるのは行き倒れの様に眠るシロの姿であり…

その様子にマサツグは静かに笑いつつ…出発の準備を整えると、レイヴンや

シロが起きて来るのを一人待ち始める…その際もう一度考えるよう近くの椅子に

腰掛けると、昨日の夜…女王様が言って居た言葉について考え出すのだが…

そんな時間も無いと言った様子で、シロが異変に気が付いたのか徐に目を

覚ますと、ムクッと起きては辺りを見渡す!…


__すぴぃ~…すぴぃ~……ッ!…ムクッ!…キョロ?…キョロ?…


「ッ!…おはようシロ。よく眠れた?…」


「ッ!……あっ…ご主人様…おはようございます…zzz…」


「…まだ眠そうだな?……まぁよくよく考えたら夜更ししてた訳だし…

当たり前っちゃ当たり前か…」


…本来居る筈の者が居ない…そんな不安も感じられる様子でシロが辺りを見渡して

居ると、マサツグも気が付いた様子でシロに挨拶をし…そのマサツグの挨拶に

反応するよう耳をピクっと動かし!…マサツグの居る方へ振り返ると、シロは

まだ眠そうな様子で返事を返す…この時シロの声色から分かる通り、ただ眠そうと

言う訳ではなく…まだ半分寝ており、マサツグに挨拶した後座ったまま寝息を

立て出すと、マサツグはその様子にツッコミを入れる。だがそれも直ぐに理解した

様子で昨日の事を思い出すと、いつもより長い時間起きて居た事に気が付き…

無理は無いと言った様子で言葉を零し…そのままシロを寝かせて居ると、今度は

レイヴンが目を覚ます…


__……スゥ……ビコォ~ン!…


「ッ!?…お、おはよう…レイヴン…」


「……ふああぁ~~……あぁ!!…

おはようさん…って、何をそんなにビビってるん?…」


「いや…レイヴンがザ〇みたいに見えて…」


「え?……」


レイヴンが目を覚ます際…その寝ている姿は何処をどう見ても白骨死体なのだが、

目を覚ます時に限って特殊な演出がされており!…今まで気付いていなかった

ものの、突如起きたかと思えばまるでモビ〇スーツの様に目に光りが灯り!…

オマケにSEまで聞こえて来そうな感じで一瞬だけ光が強くなると、元のレイヴンに

戻り出す!…当然そんな光景を初めて見たマサツグは驚くと、思わずレイヴンに

対して戸惑っては慄く様に挨拶をし!…レイヴンはレイヴンで眠たそうにしながら

返事をし…だが直ぐにマサツグの反応に疑問を持った様子で声を掛けると、

マサツグはやはりレイヴンの事をモビルスーツ扱いする…その言葉が帰って来た

事でレイヴンは戸惑うのだが…結局のところ分からず仕舞いで…本人は全くの

自覚無し!…マサツグのそのレイヴンの反応から見て察すると、今度録画して

見せようと考えるのであった。さてレイヴンも目を覚ました所で早速話は女王様

からの仕事の話になるのだが、二人の中ではもう決まって居るのか…宿屋の食堂で

食事を取っては、互いに確認をし合って居た。


「……で、仕事の話だけどどっちからする?…」


「……言わずもがだろ?…

まずはオーク族の集落に行って[神隠し]の原因を探る!…

幸いここからそんな離れてないし!…

効率で考えたら圧倒的にこっちの方がいい!…

……そう言うヤブは?…」


「同じ意見!…

マップにもギリギリオークの集落が何処に有るか表記されてるし…

まず行くならそっちだろうって思ってた…」


食堂で食事を取りつつマサツグがレイヴンに質問をすると、レイヴンは

先に[神隠し]の方を処理すると答え!…その理由に近いからと説明し、

ダークエルフの住処を探すよりはるかに効率的だと答えると、マサツグにも

確認するよう声を掛け…マサツグもその問い掛けに対してシロの口元を

拭いながら答えると、同じと言う!…ただマサツグの場合はミニマップを

見て決めたらしく、マップに載って居たからと答え…その間にもシロは

自分の分の食事を終え、ちゃんと手を合わせて御馳走さまと口にすると、

ふとある事に気が付く。


__モグモグモグモグ!!……ゴックン!…


「……御馳走!!…さま…?……ッ!…

……ご主人様!!…あ~ん!!…」


「ッ!…え?…あぁ~ん…」


「えへへ♪……あ~ん!!」


シロが気付いた事とはマサツグの分の食事で、話しに夢中になって居たのか…

マサツグの皿にはまだ半分以上ハムエッグが残っており!…それを見てシロは

自分のフォークでマサツグのハムエッグを突き出し!…マサツグの口元に

そのハムエッグを運ぶと、マサツグにあ~んをし始める!…そしてそのあ~ん

に対してマサツグも反応すると、何の抵抗も無くパクっと食べて見せ…すると

シロはそれが嬉しかったのか、笑みを零しては再度フォークで食事を運び…

マサツグも気にする事無くシロのあ~んで食事を食べて居ると、中々レイヴン

との話が出来なくて戸惑い出すのであった…

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【第10章、始動!!】ダンジョンが現れた、現代社会のお話 主人公の冴島渉は、友人の誘いに乗って、冒険者登録を行った しかし、彼が神から与えられたのは、一生レベルアップしない召喚獣を用いて戦う【召喚士】という力だった それでも、渉は召喚獣を使って、見事、ダンジョンのボスを撃破する そして、彼が得たのは----召喚獣をレベルアップさせる能力だった この世界で唯一、召喚獣をレベルアップさせられる渉 神から与えられた制約で、人間とパーティーを組めない彼は、誰にも知られることがないまま、どんどん強くなっていく…… ※召喚獣や魔物などについて、『おーぷん2ちゃんねる:にゅー速VIP』にて『おーぷん民でまじめにファンタジー世界を作ろう』で作られた世界観……というか、モンスターを一部使用して書きました!! 内容を纏めたwikiもありますので、お暇な時に一読していただければ更に楽しめるかもしれません? https://www65.atwiki.jp/opfan/pages/1.html

異世界にアバターで転移?させられましたが私は異世界を満喫します

そう
ファンタジー
ナノハは気がつくとファーナシスタというゲームのアバターで森の中にいた。 そこからナノハの自由気ままな冒険が始まる。

魔力ゼロの英雄の娘と魔族の秘密

藤原遊
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魔法が支配する世界で、魔力を持たない少女アリア・マーウェラ。彼女は、かつて街を守るために命を落とした英雄的冒険者の両親を持ちながら、その体質ゆえに魔法を使えず、魔道具すら扱えない。しかし、彼女は圧倒的な身体能力と戦闘センスを武器に、ギルドでソロ冒険者として活動していた。街の人々やギルド仲間からは「英雄の娘」として大切にされつつも、「魔力を捨てて進化した次世代型脳筋剣士」と妙な評価を受けている。 そんなある日、アリアは山中で倒れていた謎の魔法使いイアンを助ける。彼は並外れた魔法の才能を持ちながら、孤独な影を背負っていた。やがて二人は冒険の中で信頼を深め、街を脅かす魔王復活を阻止するため、「カギ」を探す旅に出る。 しかしイアンには秘密があった。彼は魔族と人間の混血であり、魔王軍四天王の血を引いていたのだ。その事実が明らかになったとき、アリアは「どんな過去があっても、イアンはイアンだよ」と笑顔で受け入れる。 過去に囚われたイアンと、前を向いて進むアリア。二人の絆が、世界を揺るがす冒険の行方を決める――。シリアスとギャグが織り交ざる、剣と魔法の冒険譚!

『山』から降りてきた男に、現代ダンジョンは温すぎる

暁刀魚
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 社会勉強のため、幼い頃から暮らしていた山を降りて現代で生活を始めた男、草埜コウジ。  なんと現代ではダンジョンと呼ばれる場所が当たり前に存在し、多くの人々がそのダンジョンに潜っていた。  食い扶持を稼ぐため、山で鍛えた体を鈍らせないため、ダンジョンに潜ることを決意するコウジ。  そんな彼に、受付のお姉さんは言う。「この加護薬を飲めばダンジョンの中で死にかけても、脱出できるんですよ」  コウジは返す。「命の危険がない戦場は温すぎるから、その薬は飲まない」。  かくして、本来なら飲むはずだった加護薬を飲まずに探索者となったコウジ。  もとよりそんなもの必要ない実力でダンジョンを蹂躙する中、その高すぎる実力でバズりつつ、ダンジョンで起きていた問題に直面していく。  なお、加護薬を飲まずに直接モンスターを倒すと、加護薬を呑んでモンスターを倒すよりパワーアップできることが途中で判明した。  カクヨム様にも投稿しています。

現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!

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2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。 ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。 過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。 ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。 世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。 やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。 至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!

収奪の探索者(エクスプローラー)~魔物から奪ったスキルは優秀でした~

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HOTランキング1位ありがとうございます! 2000年代初頭。 突如として出現したダンジョンと魔物によって人類は未曾有の危機へと陥った。 しかし、新たに獲得したスキルによって人類はその危機を乗り越え、なんならダンジョンや魔物を新たな素材、エネルギー資源として使うようになる。 人類とダンジョンが共存して数十年。 元ブラック企業勤務の主人公が一発逆転を賭け夢のタワマン生活を目指して挑んだ探索者研修。 なんとか手に入れたものの最初は外れスキルだと思われていた収奪スキルが実はものすごく優秀だと気付いたその瞬間から、彼の華々しくも生々しい日常が始まった。 これは魔物のスキルを駆使して夢と欲望を満たしつつ、そのついでに前人未到のダンジョンを攻略するある男の物語である。

【完結】元ゼネコンなおっさん大賢者の、スローなもふもふ秘密基地ライフ(神獣付き)~異世界の大賢者になったのになぜか土方ばかりしてるんだがぁ?

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【Hotランキング3位】  ゼネコンで働くアラフォーのおっさん、多田野雄三は、ある日気がつくと、異世界にいた。  見覚えのあるその世界は、雄三が大学時代にやり込んだVR型MMOアクションRPGの世界で、当時のキャラの能力をそのまま使えるらしい。  大賢者という最高位職にある彼のやりたいことは、ただ一つ。スローライフ!  神獣たちや気がついたらできていた弟子たちと共に、おっさんは異世界で好き勝手に暮らす。 「なんだか妙に忙しい気もするねぇ。まあ、楽しいからいいんだけど」

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