244 / 945
-第三章-サマーオーシャン連合国-エルフの国編-
-第三章四十二節 相撲の決着?…とラヴは突然に?とマリーの番!-
しおりを挟む突発的に始まるようオーディックVSジーナの相撲が始まり!…それに合わせて
外野のダークエルフ達も一気に歓声を沸き上げると、その様子にマサツグ達は
困惑する…何なら今のは仕切り直しでは?…と困惑しつつその様子を見守って
居ると、オーディックも無駄だと感じたのか…一向に止める気配のない
マルティス(バック)に対し声を掛けるのを諦めると、右足を後ろに!…咄嗟に
支えにするよう伸ばしては踏ん張って見せると、丁度書いた円の淵に足を
掛けるよう構えて踏み止まる!…
「ッ~~~!!…フン!!!…」
__ザザァッ!!…ビタッ!!…
「ッ~!!…ふぅ!…とりあえず一安心だで!…後はこの娘っ子を!!…」
「ッ!?…さすがだね!!…でも!!」
オーディックがギリギリの所で耐えると、ジーナの侵攻も止まり!…ただ空回り
するようジーナが地面を掻き続けて居ると、オーディックは一息吐出す!…
この時自身でも落ち着きを取り戻すよう言葉を零し始めると、眼下のジーナに
目を向け!…ジーナも漸く止められた事に気が付いたのか!…オーディックの
事を褒める様に言葉を口にすると、同じ轍は二度踏まないとばかりに動き出す!…
__スッ…ググッ!!…
「ッ!?…あれま!?…」
「ここであたしが退けば当然重心は変わる!!…
…つまり幾ら堅牢な守りのアンタだろうとバランスを崩す!!…
そのバランスを崩した所に!!…もう一撃当てれば!!!…」
幾ら押しても無駄だとジーナが悟ると、途端にオーディックを押し込むのを
止め!…逆に引き下がるよう低い姿勢のまま後ろへジーナが下がり出すと、
オーディックはそれに合わせてバランスを崩しそうになる!…当然向かって
来て居るのを抑え込むよう力を加えて居るので、逃げられればバランスを
崩す訳で!…必然と言わんばかりにオーディックもバランスを崩された事で
言葉を漏らし!…今度はそれに耐えるよう片足だけで踏ん張りを利かせて
居ると、その隙を突くようジーナが更に揺さぶりを掛ける!…
__スッ!……パアァン!!!…
「ッ!?…ブヒャガ!?…」
「前と後ろ!!…その両方に力を掛ける事で横への力は散漫!!…
隙が無けりゃ探して作ればいい!!!…
今アンタの目には如何映って居るかな!?」
「ッ~~~!!!…い、今のは効いたで…よ…」
バランスを整えるのに必死になって居るオーディックへ向かいジーナが
張り手!…もとい跳んで行く様にビンタを一閃!…これにはオーディックも
まさかの攻撃に対応し切れず!…その横っ面に強烈な一撃を貰うと、上体を
横へ流すよう仰け反ってはフラフラとし始める!…そんなオーディックの
様子にダークエルフ達も更に沸き上がり出すと、マサツグ達もそんな初めて
見る光景に戸惑い!…フラフラとして居るオーディックを目の前に!…
ジーナは得意げに作戦を考えて居た様子で言葉を呟くと、また身構えては
追撃に入り始める!…その際オーディックもしてやられた!…と言わん
ばかりに言葉を漏らすと、今だ動けない様子で仰け反っており!…その間にも
ジーナはオーディックへ迫って行き!…止めの一撃を繰り出さんばかりに
腕を振り被って居ると、オーディックもやられてばかりでは無いと言った
様子で反撃に出る!…
「ッ~~~!!…けんども!!…」
__ッ!?…ズオォ!!…グッガシィ!!…
「やられてばかりでは!!…居られんでなぁ!!!」
「ッ!?…しま!!…何ぃ!?…」
それこそ今の今まで首を戻す事が出来ない様子で固まって居たにも関わらず…
苦痛に耐えるようオーディックが言葉を口にすると、途端に首を元に戻しては
ジーナを見据える!…そこからはまるで急に復活したよう生気を取り戻すと、
向かって来るジーナの動きに合わせるよう大きく足を踏み出し!…追撃を放つ
ジーナに対し!…これまた動きに合わせて掴みに掛かると、見事体へ食らい
付いては懐に入る!…その際ジーナの追撃ビンタは空振りに終わると、途端に
その表情は焦りへと変わり!…ジーナが慌てている隙にオーディックは腰に
手をやり!…先程同様持ち上げるようジーナを肩に担ぎ出そうとして居ると、
更にジーナは慌てる!…
「クッ!!…不味い!!…放せ!!…放せえぇ!!」
__ドスッ!!…ゴスッ!!…
「グッ!?…ッ~~~!!…何のこれしき!!…
ブラックヴァイパーに絞められた時の方がまだ効いてるだ!!…」
「クッ!!…態勢が悪いから有効打が打てない!!…」
もはやそこからの様子は相撲ではなくプロレス!…ジーナは無我夢中で
オーディックの頭目掛けて肘鉄や膝蹴りを繰り出すと、ただ逃れる為に
抵抗し続けるのだが!…喰らった所でオーディックはその痛みに耐え!…
その際首を左右に振って意識を保ちつつ、オーディックは何かの蛇に
絞められた事が有るのか例えに引き出しては大した事は無い!…と言うと、
ジーナを攫って来たが如く担いではドンドン運んで行く!…そして遂には
自身居た場所より反対側…円の淵まで運んで見せると、律義にジーナを
円の外に降ろそうとするのだが!…
__ドスッ!…ドスッ!…ドスッ!…ドスッ!……スッ…ガッシ!!…
「……んだぁ?…」
「ッ~~!!!…あ、あたしはまだ!…まだ負けて!!…ない!!!」
「ッ!?…こんげな!?…フゴ!…」
当然ジーナも負ける訳には行かないので、ここから意地の抵抗を見せ始める!…
ジーナはオーディックの体にしがみ付く際毛を毟らん勢いで掴んでは抵抗し、
オーディックも自身の体の異変に気が付いたのか思わず気の抜けた声を出すと、
視線を背に向ける…しかし幾ら後ろを気にして振り返っても自身の背中が如何
なって居るかは分からず、ただ違和感を覚えた様子で戸惑っており!…
その間にもジーナは必死に抵抗しており!…この時まだ負けていない!と必死に
訴えては毛を掴み抵抗を続けて居ると、ここで漸く気が付いたのかオーディックも
ブタ鼻になりながら驚く!…その往生際の悪さと言うか何と言うか…勝利への
執着心が凄いジーナの様子にオーディックが困惑して居ると、ダークエルフ達は
まだいける!と声援を送り!…もはや相撲で無い事に!…マサツグ達もツッコむ
のが面倒になった様子でただその行く末を見守って居ると、オーディックは
溜息を吐く!…
「……はあぁ~…この執念さには驚かされるだで…
でも終わりだ!…いい加減疲れて来たでな?…
…スゥ~~…フンッ!!…」
__ムシャアアァァァ!!!…ッ!?…キャアアアアアアアァァァァァ!?…
「ッ!?…グウウゥゥ!!!…
…こ、これでオラの!……ッ!?…」
もはや尊敬の念まで抱いてしまいそうなジーナの執念に!…だがそれでも呆れた
様子でオーディックが溜息を吐くと、終わりと呟く!…そして文句を言うよう
疲れたと言葉を続けて口にすると、オーディックは徐に息を吸い出し!…それは
まるで深呼吸をしている様にも見えるのだが、表情は真剣そのもので!…
その吸って居た呼吸も突如止めて歯を食い縛る様な表情を見せ始めると、次には
そのジーナが掴んで居る毛ごと引き剥がしに掛かる!…すると如何だろう!…
まるで音になって聞こえるようオーディックの背中の毛が毟られると、ジーナは
驚いた様子で引き剥がされ!…それを見てダークエルフ達も思わず悲鳴を上げ!…
オーディックも毛を毟られた事で苦痛を感じ!…苦虫を噛んだ様な表情を浮かべ
ながら目に涙を溜めると、唸り声を上げる!…当然そのオーディックの背中には
丸い歪なハゲが二つ出来ており、マサツグ達もその光景に絶句し!…
オーディックはオーディックで手元にそのジーナを抱えて持って来て!…これで
勝ち!とジーナに宣言しようとすると、そのジーナの表情を見ては驚き出す!…
何故なら!…
「……ヒッグ!…」
__パラ…パラパラ…
「…えぇ~…」
よっぽど負ける事が悔しいのか!…ジーナは涙を流しながらオーディックに
抱えられており、オーディックも泣いているジーナの様子を見て途端に
困惑すると、同時に言葉も漏らす…その際パラパラとジーナの手からは
オーディックの背中の毛が散っており、風に吹かれては宙を舞い!…何故か
その様子からは哀愁が感じられ…オーディック自身も何か自分が悪者になって
居る様な感覚を覚えてしまって居ると、ジーナはオーディックに話し掛ける。
「まさか…まさかあたしがこうも…二回も負けちまうなんてね!…スンッ!…
さぁ!…遠慮は要らないよ!!…思いっきり投げな!!」
「いや…目の前で泣いてる女子を投げるって…なぁ?…」
{いやワザワザこっちに振り向きながら言われても…}×2
「ッ~~!!…如何したんだい!!…最後位豪快に投げて見せな!?
出来ないってのかい!?…これは戦いなんだ!!…情けは!!!…」
自分でも気が付いて居るのだろうか?…目から涙をポロポロと零し、涙声で
オーディックに対して負けた事を口にすると、自分を投げる様に言い放つ!…
その際後悔は無いと言った吹っ切れた表情をジーナは見せては居るのだが、
やはり負けた事が悔しいのか泣いて居り!…そんなジーナに対してオーディックも
困惑し、思わず振り返ってマサツグ達に同意を求めるよう言葉を口にすると、
そんなオーディックの視線や言葉に気が付いてかマサツグとレイヴンは心の中で
揃ってツッコミを入れる!…そうしてジーナを抱えたままオーディックが
困惑して居ると、ジーナは早く投げる様にオーディックへ訴え!…その際
情けは要らないと戦士らしく散る事をジーナは望むのだが!…オーディックは
ジーナを投げる事は無く…円の外に出すようそっと降ろして見せると、
ジーナを困惑させる…
__………スッ……ふぅ…
「……え?…」
「……やっぱオラには出来ん!!…
一人の戦士には見えんで…女子を投げる事なんてオラには出来ん!!…
それも泣いてる女子を投げるなんて事!…怪我したら大変だで!…」
__うんうん!…
投げてくれと頼んだ筈なのに投げられず!…何なら覚悟もしていたのに!…
ただ状況が飲み込めない様子でジーナはその場に立ち尽くしており…その場を
後にしようとして居るオーディックに対して視線を向け続けて居ると、
オーディックは徐に無理と言葉を口にする!…そして続け様にジーナの事を
やはり戦士として見れなかった様に話し出すと、ただ一人の女性として見て
しまったと言い!…怪我をさせたくない!と言ってはマルティス(バック)の
元へ戻り!…行事に仕事をさせるよう元居た自分の立ち位置に戻ると、膝を
着かない様にしゃがんで見せる!…その際マサツグもオーディックの言葉に
対して同意するようレイヴンの隣で頷いて見せるのだが、レイヴンからは
白い目?…いや視線で見られ!…とにかくオーディックVSジーナの一本勝負が
終わり…何なら呆気ない幕切れに全員が如何反応したら良いのか分かって
居ない様子でざわつき始めて居ると、マルティス(バック)が勝利宣言をする。
「ひがぁしぃ~ボア・ドスタンスのぉ勝ちぃ~!…」
「……ブフウウゥゥ!!!……幾ら相手が素人とは言え…
しんどい戦いだったでな?…」
__……はあぁ~……ワイワイ…ガヤガヤ…
アレだけの滅茶苦茶具合が有ったにも関わらず、マルティス(バック)は今だ行事を
しており…杖をオーディックの方へ向けて突き出し!…堂々とオーディックの
勝利宣言をすると、オーディックも終わったとばかりに大きく鼻で呼吸をする!…
そしてやはり疲れた様子で徐々に闘気を逃がして行くと、ぽやんとした様子で
呟き…周りも六森将が負けてしまった事に落胆し…何故普通の決闘で挑まなかった
のかが疑問視され始めて居ると、ジーナは異議ありとばかりにオーディックへ
物申す!…
「………ッ!?…ちょ!!…ちょっと待て!!!…
あたしは納得して無い!!!…」
__ッ!?…どよ!?…ザワザワ…ザワザワ…
「ッ!?…ま、負けを認めないんじゃなくて!!…
確かに負けはしたが!!!…あの決着の着き方には!!!…」
「あぁん?…だからさっきも言っただで!!…
確かに試合の内容としてはアレだったが!……
オラはお前の事を女子としか!!…」
やはり先程の決着…それも決着の着き方が気に喰わなかった様子で慌てて
止めに入ると、ハッキリ自分は認めない!と断言し!…この時周りはその言葉に
何やらギョッとした反応を見せ!…若干ダークエルフ達が慌しくなり出すと、
それに気が付いたジーナが慌てて訂正をする!…そして自分が認めない点に
ついて再度ハッキリ断言をすると、オーディックを指差し文句を言うのだが!…
オーディックはオーディックでその文句に対して噛み付き!…変えるつもりは
サラサラ無い事を逆に断言すると、その言葉を聞いたジーナは途端に顔を
赤くする!…
「ッ!?……そ、それは…ど、どどど…如何言う事なんだい?…」
「……ッ?…いや?…如何言う事も何も…
って、なして顔を赤くしとるだか?…」
「ッ~~!!!…今の今まであたしは女として見られた事は無かったんだよ!!…
なんせこの性格だし…それなのに急にあたしを女だからとか!!…
一体如何言うつもりだい!?…せ、責任を取れ!!…」
「ッ!?…えぇ!?…な、何でだでか!?…」
オーディックがジーナの事を女の事しか見て居ないと言うとジーナは赤面!…
その後まるで動揺が隠せない様子で呂律も回らず…オーディックに訳を聞くのも
精一杯と言った様子で声を掛けると、その様子にオーディックも困惑し始める。
その際オーディックはまだ状況を飲み込めて居ないのか、赤くなっているジーナを
見ては首を傾げ…疑問を持った様子で質問し、ジーナもその質問を受けて更に
顔を赤くすると、突如として自身が女として見られる事に恥ずかしさを覚えたと
言う!…と言うよりも今まで自分の事を女として自覚をして居なかった様子で、
今回の件で思い知らされた様で…その事をオーディックのせい!…と言うと、
ジーナは顔を真っ赤にしながら責任を求め!…その文句にオーディックも困惑した
様子で思わず仰け反るよう驚いて居ると、マルティス(バック)がオーディックに
近付く。
__ザッ…ザッ…ザッ…ザッ…ポンッ!…
「……まぁええでねぇだか!…」
「はんで!?…フゴッ!!…」
「…おまえのその困ったらブタ鼻になる癖…相変わらずの様で安心するだ…
…てかおまえ嫁さん居ねぇだべ?…丁度良いじゃねぇでか!…
オラもそろそろ…と言うより遅ぇと思うだでよ?…嫁さ貰うの?…」
マルティス(バック)はそっとオーディックに近付くなり肩を叩き…何を思ったか
意味深に頷きながら声を掛けると、オーディックを戸惑わさせる!…その際
オーディックも意味深な様子を見せるマルティス(バック)に対し、ブタ鼻で
反応し更に戸惑った様子を見せて居ると…マルティス(バック)はオーディックに
責任を取るよう説得し始める!…当然そんな突然の様子にマサツグ達も戸惑い
出すと、もはや何が何だか分からなくなり!…決闘をして居た筈が今は告白と!…
ただ状況について行けない様子でマサツグ達は困惑し、マルティス(バック)も
肩を叩きながらオーディックに責任を取るよう説得をし続けて居ると、ジーナも
マルティス(バック)の話を聞いてか!…嫁と言う言葉に異常なまでに反応を
示し!…もはやこれ以上赤くなれない!…と言った様子で頭がパンクした様な
挙動を見せると、遂には気絶しその場に倒れてしまう!…
「ッ!?…よ、嫁!?…あ、あたし!?…が!?…」
__ボムンッ!!……フラ~…バタンッ!!…
「ッ!?…あぁおい!?…だ、大丈夫だでか!?…」
「……大丈夫だ…ただ気を失って居るだけの事…」
「ッ!?…え?……あ、アンタ…もしかして?…」
顔を真っ赤にしながら目を回し…まるでミイラになったよう手を胸の前に
組みながら足を閉じ倒れると、ジーナはピクリとも動かなくなる!…さながら
良くある漫画のネタ様な倒れ方に!…周りに居たダークエルフ達もこれには
驚きザワつき始め!…オーディックも戸惑い慌てて駆け寄り声を掛けるが、
ジーナからの当然返事は無い。そんな様子にオーディックがただただ慌てた
様子で戸惑って居ると、マルティスはスッとオーディックの隣に移動し…
そしてジッとジーナの顔を見詰めた後、問題無いとだけオーディックに
あの冷静なトーンで話し掛けると、その様子にオーディックは違う戸惑う様を
覚える!…つい先程までオーディックの叔父・バックが乗り移って居た
筈なのに、今は元のマルティスみたい…と、言うよりもマルティス本人に
戻ったらしく…ジーナの容態を見た後スッと立ち上がると、再びオーディックの
勝利宣言をマルティスがする!…
「……この勝負!…ここに居るオーク族の長!…
オーディック・ボア・ドスタンスの勝ちとする!…
…異論が有る者は居るか!…」
__ッ!?…しぃ~~ん……
「……無ければこれにて一回目の戦いを終了するものとする!…
次に挑む者は居るか!…」
「…あ、アッサリした結末だったなぁ…てか途中…いや最初からか…
何か色々と気になる事が多かったような?…」
マルティスは両腕を広げながら声を張るよう周りに居るダークエルフ達に
オーディックの勝利を宣言すると、物言いが有るかを尋ね!…するとその
マルティスの問い掛けが飛んで来た瞬間、ザワついて居たダークエルフ達は
途端に静かになり!…異論は無いとばかりに誰もが無言になると、そのまま
第一回目の戦いが終わったとマルティスは宣言する!…その色々と急展開
過ぎるオーディックの試合を見てマサツグ達がまだ戸惑って居ると、疑問の
言葉を漏らし…そうしてマサツグ達が言葉を漏らして居るその一方で!…
次の試合についてマルティスが全員に声を掛けて居ると、次は私の出番!と
ばかりにマリーが手を上げる!…
__……スッ!…どよッ!?…
「はぁ~い!!…次はこのマリーちゃんの番よ!!…シャーマン!!」
「ッ!…ほう?…」
マリーが人混みの中から出て来るよう前に立つと、周りのダークエルフ達は
またザワつき!…マリーはマリーでマルティスに声を掛けながら自分の番と
言い!…チラッとだけシロの居る方に視線を向けると、不敵にニヤリと
笑って見せる!…この時マルティスはマリーが逃げる事無く出て来た事に
若干驚いたのか言葉を漏らし!…シロもシロでそのマリーの視線に気が
付いたのか!…マリーの居る方へ視線を向けると、途端に敵意を向ける様な
表情を見せる!…
「ッ!?…マリーちゃん!!……」
__ザッ…ザッ…ザッ…ザッ……スッ…
「ッ!?…シ、シロ!?…」
「行ってきます!!!…」
マリーは余裕の笑みを浮かべながらマルティスに近付いて行くよう手を上げながら
歩いて行き、シロもマサツグの手を離れて中央へと歩いて行き出すと、やる気十分
なのかマサツグに行って来る!…と声を掛ける!…そうしてシロが前に出て行き
出した事でシロもダークエルフ達から視線を浴び出し!…二人がマルティスの元に
辿り着こうとして居ると、そんなシロの様子にマサツグも戸惑ってか!…慌てて
シロに声を掛けて駆け寄ると、シロに一言だけトンデモナイ忠告をする!…
「…ッ!?…ちょ、ちょっと待てシロ!!…」
__タッタッタッタッタッ!…
「ッ!…はいです?…」
「…いいか?…ウッカリ相手を傷付けたりしない様にな?…
…あぁ、勿論シロも怪我をしない様にな!?…すぐカッカしない事!!…
……相手を分からせるだけで良い!!…それだけを肝に銘じて置け?…
いいな?…」
この時そのマサツグの注意は周りに聞こえて居たのだろうか?…とにかく
マサツグは慌てた様子でシロを呼ぶとシロは足を止め、マサツグの方へ
振り向くなり不思議そうに首を傾げて見せると、マサツグはシロの元へと
辿り着く!…そしてシロと目線を一緒にするようしゃがみ出すと、シロに
やり過ぎないよう注意をし!…その際シロが負ける事は考えて居ない様子で
冷静に!と更に注意をし!…相手を降伏させるだけに留めるよう何度も
シロに言い聞かせると、最後にシロを抱き締める!…
__ギュッ!…ッ!……ギュッ!…
「…はいです!!」
__パタパタパタパタ!!……ほっこり…
ちゃんとシロが帰って来る事を願う様に優しくシロを抱き締めると、シロも
突如抱き締められた事で若干戸惑うのだが…直ぐにその戸惑いも消えた様子で!…
マサツグに笑顔で抱き締め返し!…マサツグの言葉を素直に聞き入れた様子で
返事をすると、マサツグに尻尾を振って見せる!…当然そんなマサツグとシロの
関係など周りのダークエルフ達は微塵も知らないのだが、その様子に周りの
ダークエルフ達も微笑ましいと言った様子で視線を送り!…だがその様子を
良しとしない!…何なら苛立ちを覚えた様子である者が誰にも分からないよう
舌打ちをすると、若干の嫉妬めいた視線をマサツグ達に向けていた!…
「……チッ!…見せ付けやがって!!…絶対にぶっ潰してやる!…」
__ピクッ!……クルッ!…ムッフゥ~~ン!…
「ッ!?…クウゥゥ!!…良いわ!!…
完膚なきまでにマリーちゃんが壊してあげる!!…
あの筋肉だけのおばさんみたいにコロッと行くと
思ったら大間違いなんだから!!…」
マサツグ達に嫉妬の視線を向けて居た者…それは言うまでも無くマリーであり、
舌打ちは誰にも聞かれないよう…いやシロには聞かれて居るのだが、とにかく
舌打ちをした際マリーはそのシロ達の様子を見ては苦虫を噛んだ様な表情を
見せており!…シロもその舌打ちを聞いて!…途端にマリーへ見せ付けるよう
クルッと抱き締めるマサツグに反転して背を向けると、次にはマリーに向かって
ドヤ顔を決める!…さながらマリーを煽る様に!…今までにない位にシロは
ムッフゥ~ンと言った蒲鉾目や口角の上がった口を見せ!…マリーに対して
挑発をバンバンに!…それこそマサツグの忠告をちゃんと聞いた?…と不安に
なる位に見せ付けて居ると、当然これにはマリーも激怒する!…歯を食い縛る様な
表情を見せるとブチ切れた様子で、シロを壊すと宣言し!…ジーナの事を言って
居るのか、とにかく簡単には負けない!…いや、潰す!と言った怒りを燃やして
居ると、マサツグもシロを解放しては行って来るよう声を掛ける!…
「……じゃあ、思いっきり!…遊んで来い!!」
「はいです!!!」
__ダッ!…テテテテテ!…
マサツグが腕を解いてシロを解放し、行って来るよう声を掛ける際…遊んで来い!
と威勢良くシロに声を掛けると、シロは思いっきり飛び出すよう駆けて行く!…
この時同時に元気良くシロは返事をすると、大きく足を踏み出し!…その際まだ
力の片鱗を見せない様に!…普通の女の子より若干早い目に駆けるようマルティス
の元へと向かって行くと、辿り着くなりマリーから怒りの忠告が飛んで来る!…
「…良い事!?…私は本気でアンタをぶっ潰すから!!…覚悟しなさいよ!!
一丁前にマリーちゃんを挑発した事!!…後悔させてあげるんだから!!!」
「……マリー…相手を死に至らしめる様な…」
「分かってるわよシャーマン!!…ただ傷めつけるだけだから!!!」
「………。」
やはり先程のシロの挑発が効いている様子で怒りを露わにすると、容赦なく
潰すと言い!…その際シロに対してガンガンに殺気を放っており!…今にも
シロを殺しかねん勢いでマリーが威嚇をし続けて居ると、マルティスが止めに
入るよう声を掛ける!…この時同時にルールを確認するよう言葉を口にする
のだが、マリーは聞かず!…ただ分かって居る!の言葉で片付け!…怒りは
抜けて居ない様子で更に痛めつけるの言葉を口にすると、シロを睨み続ける!…
この様子にはマルティスも如何したものか?と言った様子でただ呆れると、
少しの間無言になり…だがいつまでもそうして居る訳にも行かず!…渋々話を
進めるよう二人に勝負の内容について問い掛け出すと、いの一番にマリーが
答える!…
「……では問うとする…勝負の内容は?…」
「鬼ごっこよ!!」
__どよ!?…
「但しただの鬼ごっこじゃないわ!!…何でも有りのバトル制!…
攻撃された!…もしくはタッチされたでその人が鬼!…
時間制限内で最後に鬼になって居た方が負け!…
…勿論時間制限内ギリギリまで引っ張ってから攻撃何て事も有りだけど…
まぁ?…このマリーちゃんがそんな攻撃に掴まる訳が無いんだけどねぇ?…」
マルティスが完全に問い掛けるよりも食い気味に手を上げ答え出すと、
意外にも鬼ごっこと言い…それを聞いてマサツグとレイヴン…何なら
アルスとオーディックも戸惑った様子や安堵した様子を見せて居る
のだが、その一方ではダークエルフ達が謎に驚き戸惑っており!…
その詳しいルールについてマリーが更に説明を加えると、何やら不穏な
空気を漂わせる!…そのルールの内容も普通に聞く限りはただの
鬼ごっこの様に聞こえるのだが、問題は何でも有りのバトル制と言う
言葉で…鬼ごっこなのに何でも有り?…しかもバトル制?…とにかく
その言葉にマサツグ達も困惑した様子で悩み出して居ると、シロは
それで大丈夫とばかりに返事をする!…
「……シロは何でも大丈夫です!…
絶対に負けませんから!…」
「ッ!…言うじゃない!!…
文字通り吠え面掻かせてやるんだから!!…」
「……双方本当にそれで良いのだな?…
ではどちらがその鬼をやるかだが?…」
「それもこのマリーちゃんからやるわ!!…
……お手本を見せて上げないと!…」
何も考えて居ない様子で…しかしやる気だけは十分の様で、シロはマリーの
説明を聞くなり同意をしてしまい!…同時に絶対に負けないと公言をすると、
隣に居るマリーを睨み付ける!…それこそ先程までの威嚇は全然効いて居ない
様子でジッと見ており、マリーもそんなシロの様子にやる気を見せ!…やはり
怒りを覚えた様子でシロを挑発して行くと、遂には決闘内容がその鬼ごっこで
決まってしまい!…そして鬼ごっこをする上でどっちが鬼をするかを決めよう
として居ると、何を思ったかマリーが名乗りを上げる!…この時マリーは
シロにお手本を見せると言うと、シロの向かって悪い笑みを浮かべ!…シロも
その笑みに対して警戒した様子を滲ませると、思わず身構えてしまい!…
いつ始まるのかと言った緊張感が辺りに漂い出すと、マサツグもシロの事を
心配するのであった!…
10
あなたにおすすめの小説
おばさん冒険者、職場復帰する
神田柊子
ファンタジー
アリス(43)は『完全防御の魔女』と呼ばれたA級冒険者。
子育て(子どもの修行)のために母子ふたりで旅をしていたけれど、子どもが父親の元で暮らすことになった。
ひとりになったアリスは、拠点にしていた街に五年ぶりに帰ってくる。
さっそくギルドに顔を出すと昔馴染みのギルドマスターから、ギルド職員のリーナを弟子にしてほしいと頼まれる……。
生活力は低め、戦闘力は高めなアリスおばさんの冒険譚。
-----
剣と魔法の西洋風異世界。転移・転生なし。三人称。
一話ごとで一区切りの、連作短編(の予定)。
-----
※小説家になろう様にも掲載中。
スキル『倍加』でイージーモードな異世界生活
怠惰怠man
ファンタジー
異世界転移した花田梅。
スキル「倍加」により自分のステータスを倍にしていき、超スピードで最強に成り上がる。
何者にも縛られず、自由気ままに好きなことをして生きていくイージーモードな異世界生活。
「お前と居るとつまんねぇ」〜俺を追放したチームが世界最高のチームになった理由(わけ)〜
大好き丸
ファンタジー
異世界「エデンズガーデン」。
広大な大地、広く深い海、突き抜ける空。草木が茂り、様々な生き物が跋扈する剣と魔法の世界。
ダンジョンに巣食う魔物と冒険者たちが日夜戦うこの世界で、ある冒険者チームから1人の男が追放された。
彼の名はレッド=カーマイン。
最強で最弱の男が織り成す冒険活劇が今始まる。
※この作品は「小説になろう、カクヨム」にも掲載しています。
異世界帰りのハーレム王
ぬんまる兄貴
ファンタジー
俺、飯田雷丸。どこにでもいる普通の高校生……だったはずが、気づいたら異世界に召喚されて魔王を倒してた。すごいだろ?いや、自分でもびっくりしてる。異世界で魔王討伐なんて人生のピークじゃねぇか?でも、そのピークのまま現実世界に帰ってきたわけだ。
で、戻ってきたら、日常生活が平和に戻ると思うだろ?甘かったねぇ。何か知らんけど、妖怪とか悪魔とか幽霊とか、そんなのが普通に見えるようになっちまったんだよ!なんだこれ、チート能力の延長線上か?それとも人生ハードモードのお知らせか?
異世界で魔王を倒した俺が、今度は地球で恋と戦いとボールを転がす!最高にアツいハーレムバトル、開幕!
異世界帰りのハーレム王
朝7:00/夜21:00に各サイトで毎日更新中!
実家にガチャが来たそしてダンジョンが出来た ~スキルを沢山獲得してこの世界で最強になるようです~
仮実谷 望
ファンタジー
とあるサイトを眺めていると隠しリンクを踏んでしまう。主人公はそのサイトでガチャを廻してしまうとサイトからガチャが家に来た。突然の不可思議現象に戸惑うがすぐに納得する。そしてガチャから引いたダンジョンの芽がダンジョンになりダンジョンに入ることになる。
ダンジョントランスポーター ~ 現代に現れたダンジョンに潜ったらレベル999の天使に憑依されて運び屋になってしまった
海道一人
ファンタジー
二十年前、地球の各地に突然異世界とつながるダンジョンが出現した。
ダンジョンから持って出られるのは無機物のみだったが、それらは地球上には存在しない人類の科学や技術を数世代進ませるほどのものばかりだった。
そして現在、一獲千金を求めた探索者が世界中でダンジョンに潜るようになっていて、彼らは自らを冒険者と呼称していた。
主人公、天城 翔琉《あまぎ かける》はよんどころない事情からお金を稼ぐためにダンジョンに潜ることを決意する。
ダンジョン探索を続ける中で翔琉は羽の生えた不思議な生き物に出会い、憑依されてしまう。
それはダンジョンの最深部九九九層からやってきたという天使で、憑依された事で翔は新たなジョブ《運び屋》を手に入れる。
ダンジョンで最強の力を持つ天使に憑依された翔琉は様々な事件に巻き込まれていくのだった。
私のスキルが、クエストってどういうこと?
地蔵
ファンタジー
スキルが全ての世界。
十歳になると、成人の儀を受けて、神から『スキル』を授かる。
スキルによって、今後の人生が決まる。
当然、素晴らしい『当たりスキル』もあれば『外れスキル』と呼ばれるものもある。
聞いた事の無いスキル『クエスト』を授かったリゼは、親からも見捨てられて一人で生きていく事に……。
少し人間不信気味の女の子が、スキルに振り回されながら生きて行く物語。
一話辺りは約三千文字前後にしております。
更新は、毎週日曜日の十六時予定です。
『小説家になろう』『カクヨム』でも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる