どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-

すずめさん

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-第三章-サマーオーシャン連合国-エルフの国編-

-第三章七十七節 大切な商談とマサツグのペットと軽い疑問…-

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慌ててギルドに向かって来て居るシロ達の事など知らないマサツグ達…ロディに

連れられるままに会議室へ移動、その後ロディを対面に話を聞く事になるのだが…

やはりロディの事が苦手なのかベルベッタは俯いていた!…だが話だけは聞く

様子を見せて居り、ロディもそんなベルベッタの様子に戸惑いつつ…とにかく

簡単に説明し始めると、ベルベッタもメモを取り始める!…因みにマサツグは

そのベルベッタの隣に座っており、対面同士で座って居るにも関わらず、まるで

通訳代わりの様な事をしていた…


「じゃあ、簡単に説明するわね!…まず設置についてだけど…

これに関しては特にコレと言った決まりはないわ!

有るとするなら建物が建てられるだけのスペースがある事!…

その集落及び村や町!…

モンスターの被害をある程度受けない位の防衛力が有る事位で…

無かったら無かったでこっちで作る事も出来るし、特段問題はないわ!…」


「ッ!…じゃ、じゃあ…

その建築に使う資材等はこちらで用意した方が良いのかしら?…

私達の家…と言うよりは住処が特殊でみたいで…」


「あっ!…それに関しても大丈夫!…

ただ何処に建てるかを明確にして貰えば後はこっちで勝手に設置をするわ!…

何なら防衛設備も強化しちゃうけど!?…」


「ッ!?…い、いや!…そこまではしなくても……」


久しぶりの建設♪…と言った様子でウッキウキのロディは笑みを浮かべ!…

最低限の条件を口にすると、最悪なくても大丈夫と豪語する!…まるで最初から

ダークエルフ達の集落を自分達で開拓するつもりで居るのか、とにかく目を

無駄にキラキラと輝かせ!…そんなロディの様子にベルベッタもタジタジ!…

話を聞いて自分でも疑問に思った事について恐る恐る尋ねると、ロディは

迫る様に回答する!…その際やはり設備を整える気で居るのか、ベルベッタに

開拓の提案をし!…その話を聞いて更にベルベッタはタジタジ!…とにかく

ロディに怯えっぱなしの様子で借りて来た猫のよう固まってしまうと、横目で

マサツグに助けを求める!…


__チラッ?…プルプルプルプル!…ウルウルウルウル!…


{ッ!…ふ、普段お姉さんしてるベルベッタが見事なまでに怯えて居る!…

余程苦手なんだろうな…

…とは言えこのままだと了承も無しに開拓を推し進めてしまいそうだし…

そろそろ元のホワイト企業に戻って貰うか…}


「…ン゛ン゛!!…ロディちゃん?…その位に…」


「ッ!…あらヤダ私ったら!!…ごめんなさいねぇ~?…

久々のお仕事だからつい張り切っちゃって!!…」


マサツグもベルベッタからの視線に気が付いた様子でチラッと視線を向けると、

そこには助けてくれ!…と目で訴えるベルベッタの姿が有り!…何なら目に若干の

涙を溜めては我慢の限界と言った様子も見せて居り!…それを見てマサツグも

ベルベッタの事を不憫に思うと、すかさず助けに入る!…この時ベルベッタから

すればロディは恐らく、どこぞの悪徳業者の様に思えた事だろう!…マサツグは

咳払いを一つすると、ロディにとにかく落ち着くよう声を掛け!…ロディもその

マサツグの言葉にハッとすると、冷静さを取り戻してはベルベッタに謝る!…

さてロディが落ち着きを取り戻して席に戻ると、話は更にその具体的な物へと

変わって行く!…


「……で?…現段階ではどの辺りまで話しが決まっているの?…

建てる場所とかは如何なのかしら?…」


「ッ!…そ、それについてはまだ検討中で…

…なんせうちの族長が急に決めた事なので…」


「ッ!…て、事は乗り気でない?…」


「ッ!?…い、いえそう言う訳では!…

…ただこう言う話をするのなら本来…

諸々決めてからやるべきなのでは?と思う所が有って…」


{…まぁそれが普通だわな?…}


ロディが具体的な話を切り出すとその例えに場所等を話し…何とかベルベッタと

仲良くしようとすると、ベルベッタは逆に慌て始める!…そして場所等も

決まっていないとロディに返事をすると、突如マルティスに対しての愚痴に似た

言葉を零し!…その言葉を聞いてロディも戸惑い、ベルベッタ自身の意見を

聞く様に質問をすると、そのロディからの言葉にベルベッタは更に慌て出す!…

その際理由にちゃんと色々と話し合って決めて居ない事を上げると、マサツグも

その話を聞いて同感し!…ロディもその話を聞いて納得したのか、ハッとした

表情をした後…ふと腕を組み悩む様な素振りを見せると、次には思い付いた

様子で質問をする。


「ッ!…なるほどねぇ?…

確かに何も決まっていない話をして来い!って言われてもねぇ?……ッ!…

よし!…じゃあ、ベルちゃん?…そのマルちゃんは何処に居るのかしら?」


「ッ!…え?…ベ、ベル?…私?…」


「…ッ?…他にベルって名前の子は居ないと思うけど?」


「え?…あっ…そ、そうですね…えぇ~っと…

族長なら王宮に!…女王様と和平の話を進めて居るかと…」


ロディがベルベッタに聞いた事と言うのはマルティスの居場所で、ベルベッタの

事をベルちゃんと!…マルティスの事をマルちゃんと!…思わず頭に「ちび」が

付きそうなアニメのネーミングで呼ぶと、呼ばれた本人は突然の事に戸惑う!…

その際ベルベッタは自分の事かと確認し出す始末で、ロディはそれを肯定し!…

本人からすれば急に距離を詰められたと!…とにかく自身が呼ばれた事に反応して

その問い掛けに返事をすると、ロディは思い立ったが吉日とばかりに席を立つ!…


__ガタッ!!…ギイイィィ!!…


「よし!…じゃあ、続きは王宮に居って話をしましょう!…

こういうのはやっぱりちゃんと決めてからで無いと!…」


「ッ!?…え!?…で、ですが!!…」


「大丈夫よ!!…女王様もその話をする位の時間はくれる筈!…

とにかく大体の位置だけでも決めとかないと規模が決められないし!…

人通りも考えないといけないし!…色々と大変なのよ?…」


「…やっぱり細かい決め事あんじゃん!…」


やる気を見せては机に手を着いて立ち上がり!…マサツグとベルベッタに王宮へ

行くよう声を掛けると、マルティスも含めて話しをしようとする!…この時

ベルベッタはやはり慌てた様子でロディに声を掛けるのだが、ロディは聞かず!…

女王様も分かってくれると言った様子で返事をし!…その際先程まで話していた

説明を全否定する様な事を言い出すと、マサツグが静かにツッコミを入れる!…

しかしそのマサツグのツッコミはロディの耳には届いていない様子で、ロディは

手を叩いてギルド職員を呼び!…


__スゥ…パンパン!!………ガチャッ!!…


「はぁ!…んん!……お呼びでしょうか?…」


「ちょっと出かけて来るから後はお願いね!…

多分大丈夫だと思うけど…何か有ったら念話!…

或いはあの子に指示を仰いで頂戴?…

じゃ、後の事は任せたわよ!!」


「ッ!…か、畏まりました!…」


__…ふぅ!…グッ!…ッ!…


呼ばれた職員は急いだ様子で駆けて来て!…扉を開けるなり息を切らしながら

咳払いをすると、ロディに用件を尋ねる!…するとロディは自身が出掛ける

事をその職員に伝えると、後の運営を職員達に任せ!…その際緊急時の連絡

方法や対処についても予め話を通し!…その職員も了承した様子で返事をすると、

ロディに会釈をする…さてこうして準備が出来た!とばかりにロディは胸を

張り出すと、まるで某・鬼畜道化師の様に笑顔を見せては親指で外を指し示し!…

その様子にマサツグ共々ベルベッタは戸惑った反応を見せ!…マサツグも思わず

懐かしさを感じて居ると、ギルドのロビーより何やら慌ただしさを感じ始める!…


__ッ~~~!!!…ッ~~~!!!!…


「…ッ!…おや?…何やら騒がしいけど?…一体何事?…」


「とにかく行ってみましょう!……全く!…

これから大事な商談だって言うのに!!…

誰よ!!…騒ぎを起こして居るのは!!…」


何やら冒険者達が騒いでいる様子!…それも尋常じゃない位に賑わって居り、

職員達も何やら慌ただしさを見せて居た!…当然そんな様子にマサツグ達も

気が付くと、何事?と言った具合に疑問を持ち!…ロディはロディで若干

ムッとし!…出鼻を挫かれた!と言った様子で文句を零すと、マサツグ達と

共にそのロビーへ向かう!…するとロビーに近付けば近づく程その騒ぎは

当然大きく聞こえ!…その冒険者達の声もハッキリ聞き取れる様になると、

マサツグは戸惑いを露わにする!…何故なら!…


「こ!…これがあの!?…何だこのロリ巨乳はぁ!?!?…」


「ッ!…フィ、フィロネウス?…いやアイツは置いて来た筈……ッ!?…」


「えぇ~い、離れんか!!…邪魔じゃ!!…

わっちはに用が有るんじゃ!!」


ロディと共にロビーにやって来ると見下ろす形でその現場を目撃する!…

だがこの時その騒ぎの中心には人だかりが出来て居り、何が原因で

そうなっているのかは分からないで居た!…しかしその冒険者達の声は

ハッキリと聞こえて来る!…と言う名前が!!…当然その

名前を聞いてマサツグは戸惑い!…宿屋に置いて来た筈!…と困惑まで

し始めようとして居ると、聞き覚えの有る声までもが聞こえて来る!…

それは何処をどう聞いても間違え様の無いフィロネウスの声!…明らかに

群がる冒険者達の中心より聞こえ!…何ならフィロネウスは堂々と

マサツグの名前を口にし!…これにより誰もがそのフィロネウスの

飼い主がマサツグと言うプレイヤーだと認識すると、マサツグも思わず

声をあげる!…


「ッ!?…な、何ぃ~~!?」


「ッ~~~!!!…しつこい連中じゃのう!!…

いっその事灰燼に帰してやろうか!!…」


「そんな事よりご主人様です!!…ご主人様を探さないと!!!」


「ッ!?…シロも居るのか!?…」


お留守番を任せた筈のフィロネウスが居る事に驚き!…更には飼い主を

暴露された事でダブルに驚き!…だがそんなマサツグの心境など御構い

無しに!…フィロネウスはその群がる冒険者達に対して苛立ちを覚えると、

一掃しようか!…と考え出す!…そしてそんな苛立つフィロネウスの

近くにはシロも居るのか、慌てた様子で話すシロの声も聞こえ!…その

シロの声を聞いてマサツグは更に困惑!…あの人だかりの中から二人を

回収するのかと考えると、億劫でしか無かった!…何故なら!…


「こ!…この白い幼子は一体!?…めっちゃ可愛い!!…」


「フィロネウスにこの幼女もペットとか!!…裏山けしからん!!…」


「一体何処のドイツなんだ!?…そのマサツグって奴は!?…

こんな可愛い幼女二人を置いて行くなんて!!…」


「……そう言えば春野原スプリングフィールドでそんな冒険者が

活躍してたの聞いた事が有るぞ!?」


なまじっか二人は可愛いのである!…シロは密かにファンクラブが出来る程!…

片やフィロネウスは元妖艶なお姉様!…当然元も可愛く!…誰もが一目見たさに

群がってはその回収の難易度を上げていた!…そして二人は幼女!…当然放置して

居る事に非常識さを感じられ、ある者は嫉妬で本音漏らし!…またある者は

マサツグに対して道徳を説き!…更には春野原スプリングフィールドでの事も持ち出されて

しまうと、目立ちたくないマサツグとしては最悪な状況でしか無いのであった!…

さてそうしてマサツグの名前までもが上がっていると、その興味はマサツグにも

向けられ!…マサツグはマサツグで回収しないと!…だが迂闊に跳び込んで行く

には危険!…と言った様子で戸惑って居ると、シロが遂に反応する!…


__ッ!…スンスンッ!…ッ!!…


「ご主人様が居る!!…近い!!…ごしゅじんさまぁ~!!!」


「ッ!?…こんな小さい子にご主人様と呼ばせているのか!?…

何と浦山!!…けしからん!!!」


__ごしゅじんさまぁ~~~!!!…あああああぁぁぁぁぁぁ!!!……


シロはマサツグの匂いに気が付いた様子で、マサツグが近くに居る事に歓喜し!…

気付いて貰えるよう大声でマサツグの事を呼び出し!…他の冒険者達もそんな

シロの様子を見て更にマサツグに対して興味を持つと、シロと一緒になって

マサツグをご主人様呼びし始める!…この時また本音を漏らしては嫉妬する者も

現れるのだが、マサツグは当然出られず!…何ならテメェらにご主人様呼びされる

筋合いはねぇ!と!…文句を言いたい所なのだが、マサツグは頭を抱えると悶絶

していた!…しかしそう長くは続かない!…何故なら!…


「……この騒ぎは何なのかしら?…」


__ビクゥ!!……チラァ?…ッ~~~~!!!!…


「……ギルド内でバカ騒ぎはご法度って訳じゃないけど…

あんまり度が過ぎると……お仕置きしちゃうわよ?♥…」


__ッ!?!?!?…す、すんませんでしたあああぁぁぁぁぁ!!!!…


やはり頼りになるはこの男、ロディである!…マサツグが困って居るのを見て

状況を理解!…そして他の冒険者達にも迷惑が掛かて居るのを見てムッと

すると、その群がる冒険者達に威圧を掛ける!…するとその効果はテキメン!…

冒険者達は一気に黙り!…ロディの居る方を恐る恐る確認しては青褪め始め!…

ロディもそんな彼らに対し更に圧を強めると、お仕置きの行使を口にする!…

その後は言わずもがな…ロディに対して一斉に謝罪の声が聞こえると、ギルド

全体に響き渡り!…冒険者達はクエストを受けてそそくさと解散!…シロ達も

無事回収出来ようになると、マサツグに気が付いた様子でシロ達が駆けて来る!…


「ッ!……ご主人様!!…」


__ババッ!!…ギュンッ!!…ッ!?…


「ごじゅじんばばぁ~~~!!!!」


シロとフィロネウスは二階に居るマサツグを見つけるなり大きく踏み込み!…

一息に足に力を入れ大きく飛んで見せると、眼下に冒険者達を置いて見せる!…

すると当然そんな脚力を見せる幼女二人に、冒険者達は驚いた様子で目を向け!…

だが関係無しに二人は一直線にマサツグの元へ!…泣きながらマサツグの胸に

向かい飛び込んで行くと、久しぶりとなる頭突きを繰り出す!…その際マサツグも

シロが飛んで来たのを確認すると、慌てて腹筋に力を入れ!…そして飛んで来る

シロに対して受け止める覚悟を決め、腰を落としまるでドッチボールでもする

かのよう身構えると、次にはシロがマサツグの腹筋を貫く!…


__ドゴオオオォォォォォ!!!!…ッ!?!?!?……


「………え?…ッ!?!?…なっ!?…」


「ッ!?…あ、相変わらずの弾丸!!…

…シロちゃんの大きさと言いその鋭さと言い!…

まるでAP弾徹甲弾ね!!…」


「ふんぬらばあああああぁぁぁぁぁぁ!!!!…」


綺麗にベルベッタとロディの間に居るマサツグだけを貫き!…一瞬何が起きたのか

ベルベッタが分からないで居ると、振り返ってはその惨状に驚きを示す!…そして

ロディも当然その様子を見てあのハーフリングスでの王宮の事を思い出したのか…

相変わらず恐ろしい!…と言った様子で言葉を零し!…シロの事をまるで戦車の

砲弾の様に言うと、その一方ではマサツグが吠えながら受け止めに入っていた!…

ここ最近シロの頭突きを食らって居なかった為そこそこ重く!…何ならシロも

成長をして居る訳で!…その威力もカサ増しされて居ると言った様子でマサツグは

押され続け!…そんなマサツグの様子に二人が戸惑った様子で視線を送っている

と、二階の手摺に幼女のフィロネウスが着地する!…


__カラコロ♪…ッ!…


「……如何言う風の吹き回しかしら?…貴方がここに姿を現すなんて?…」


「ふん!…わっちとてここに来たくて来た訳では無い!……ただ…

マサツグに嫌われとう無いから!…任された仕事を全うしに来ただけじゃよ…

全く!…あの白い奴!…無駄にすばしっこくて敵わん!…」


「…ペットにされた事で丸くなったのかしら?…

だとすればそれはそれで嬉しい事なんだけど…」


「ッ!…わっちが丸くなる?…ハン!…冗談も休み休み言え!…

わっちは何も変わっては居らん!…

ただ自分が手にしたい物に忠実なだけじゃよ!…」


ロディが高下駄の音に気が付き…恐らく背後に居るであろうフィロネウスに対して

声を掛けると、フィロネウスも嫌そうに返事をする!…その際フィロネウスは

手摺りから降りる事は無く腕を組んで悪態を着くと、ただマサツグの言う事を

聞いているだけと言い…更にシロに対しても文句を口にし…その話を聞いた

ロディが若干驚いた反応を見せると、次にはマサツグのお陰か?と言った様子で

微笑む!…この時フィロネウスに対しても前より丸くなったと言うと、フィロ

ネウスはその言葉に嫌悪感を抱き!…ロディに対して口を悪くし!…ただ自分の

思うままに生きて居ると文句を言うと、その話を聞いたロディは笑っていた!…

さてその一方でマサツグ達の方はと言うと、徐々にシロ徹甲弾の威力が落ちて

行き!…漸くマサツグもシロを受け止める事に成功し、息を切らしながらも

シロを抱き抱えると、ここに来た理由について尋ねていた!…


「……ぜぇ!!…ぜぇ!!……な、何とか耐え切ってやったぜ!…

…だぁ!!…で、何でシロはここに?…宿屋で待つ様に言った筈だが?…」


「ッ!?…だっでごじゅじんざばばじろだぢをおいでででいっだっでご主人様がシロ達を置いて出て行ったって!!!」


「ッ!?…えぇ!?…た、ただお留守番を任せただけだが?…

それに置いて行くなんてそんな事?……ッ!…

…フィロネウスからなんて聞いた?…」


「ッ!…ふぇ?…え、えぇ~っと……スンッ!…

し、シロ達を置いて出て行ったって!…

シロが目を覚ましたらご主人様居なくて!…

そ、それで!……」


シロを抱えると自身と同じ目線の高さまで持ち上げ…息を切らしながらも笑顔で

シロに声を掛けると、シロは今だ涙声ながらも返事をする!…その際はやり聞き

取り辛くて仕方がないのだが、マサツグは何とか聞き取る事に成功し!…そして

話を聞いて更に若干戸惑い、ただお留守番をする様に言い聞かせた筈と…フィロ

ネウスに残した伝言を含めて疑問を感じると、改めてシロに如何聞かされたかに

ついて質問をする。するとシロは戸惑いながらもマサツグの言う事を聞くと、

徐々に落ち着きを取り戻して来たのか鼻を啜り…次にはフィロネウスに聞かされた

話を口にし、更には自分が起きた時の事をマサツグに説明をすると、その話を

聞いて理解したのかマサツグは呆れる…


「……なるほど?…何と無く分かった……はあぁ~…」


「……ごしゅじんさま?…」


「馬鹿だなぁ?…シロを置いて行く訳がないだろ?…

ここまで連れて来て!…

飽きたら捨てるなんて事しないに決まってるじゃないか!…」


「ッ!…で、でもぉ!…」


シロを抱えたまま溜息を吐き…そんなマサツグの様子にシロも戸惑った反応で

耳をピクっと動かすと、首を傾げる。この時不安げにマサツグの事を呼ぶのだが、

マサツグは苦笑いをしては馬鹿と言い…改めて置いて行く訳が無い事を伝えると、

シロを抱き締め安心させる!…その際シロもマサツグの事を抱き締め返すと、

やはり気になる様で…そんなシロにマサツグは如何伝言を残したのかを話すと、

そのフィロネウスの罰を考える!…


「…俺が言ったのは!…

ベルベッタと一緒にギルドに行って来るからお留守番を頼む!

って言ったんだよ!…別に置いて行こうとした訳じゃない!…

…何なら話も直ぐに終わると思ってたんだが…

意外と時間が掛かりそうだから先に迎えに行こうとも思ってたし…

…それよりもあの子狐如何してくれようか?…余計な不安を煽ってからに!…

それに悪目立ちまでして!!…」


「ッ!?…な、何やら嫌な予感が!?……ッ!?…」


__ジィ~~~~!……


「な、何故あの様に見詰められねばならんのじゃ!?…

わっち何も悪くない!…」


改めて伝言の内容を話すと迎えに行こうとして居た事も話し!…シロの背中を

軽くポンポンと叩きながら落ち着かせると、その視線の先に居るフィロネウスに

視線を向ける!…この時お尻ぺんぺんか梅干しかで悩む様子を見せるのだが、

フィロネウスも気が付いた様子で!…マサツグがジッと睨んで来る事に疑問を

持ち!…更には嫌な予感も感じ始めて居ると、マサツグはシロを抱っこしたまま

ロディ達と合流する!…因みにシロを受け止めた際マサツグが踏ん張ったで

あろうブレーキ痕は、しっかりと廊下に残っており!…何なら止まり切れなかった

様子で突き当りの壁は少し陥没しており!…如何にシロの頭突きが凶悪なのかを

物語っていると、ロディも面白いとばかりに記念に残しておくのであった!…


さて話は元のギルド設置の話に戻り、マサツグ達はマルティスを尋ねる為に

宮殿へ!…シロが居る事でベルベッタをおんぶする必要も無くなり、シロを

いつもの様に顔へ張り付けると、今度は逆とばかりにシロがマサツグを宥める!…


__……スチャ!!…ウゥ!…ウゥ!!…ウワアアアァァァァァ!!!!……


「……何をしてるのマサツグ?…」


「え?…い、いやぁ…

そんな真面目に心配する様な目で見られても…

ちょっとしたおふざけで…」


「また豪く懐かしいネタを引っ張り出して来たわね?…」


いつもの様にシロを顔に張り付けるとマサツグはまるで!…あのトラウマを

植え付けて来る人面月が落ちて来るゲームのパロ宜しく!…主人公が仮面を

着けた時のあの恐怖演出の真似をすると、ベルベッタから本気で心配をされる!…

その時のベルベッタからは呆れと心配の様子が見て取れると、気が触れたか?…

と言った様子で声を掛けられ!…そう言葉を抱えられた事でマサツグもスッと

元に戻ると慌てて弁明をし始め!…ちょっとふざけただけ!…と話して居ると、

ロディが懐かしいと言葉を零す!…名作だっただけに伝わったのだろうか、

そのロディの言葉にマサツグは感激し!…一人だけでも伝わって良かったと!…

マサツグの中で何か救われた様な気がすると、改めてマサツグ達は宮殿に

向かい歩き出す!…


__コッ…コッ…コッ…コッ…


「…はあぁ~…こんな事になるなら本人を連れて来れば良かった…」


「あら仕方がないじゃない!…

だって族長さんも別にお仕事を抱えて居る訳だしぃ?…

貴方を寄こしたのだって信頼をしているからに決まってるじゃない!…」


「……私は貧乏くじなだけだと思う……あと気になってたけど…

…本当に良くそれで歩けるわね?…一体何を目印に?…」


「え?…い、いやぁ……ははは……

…っべぇ~、如何説明したものか…」


結局宮殿に戻って来る事になったベルベッタは溜息を吐き!…マルティス本人を

連れて来れば良かったと漏らすと、同時に肩も落とす…そして朝から脱力した

様子を見せて居ると、ロディが気を利かせてフォローを入れ!…ベルベッタが

評価されているからだと元気付けると、その言葉にベルベッタは苦笑いをする…

如何やら本人はそう思って居ない…と言うよりも望んで居ないらしく、貧乏くじ

と答え!…そしてそんな話を変えるかの様に…突如マサツグに対して質問をし

始めると、そのベルベッタからの問い掛けにマサツグは戸惑う!…何故なら

マサツグは基本シロを顔に張り付けると、ミニマップを見て移動をして居る

からで!…当然それをNPCに説明するには難しく!…更にはNPCがミニマップの

存在など分かる筈もなく!…その問い掛けに対して如何答えたものか?…と

悩んで居ると、ロディが助け舟を出す!…


「あぁ~…それに関してはマサツグちゃんのセンスじゃないかしら?…

ほら、一度通った道は覚えちゃう的な?…」


「ッ!…そう、それそれ!…

いやぁ、言った所で誰も信じてくれなくてさぁ?…」


「……ふぅ~ん?…その様子だと方向感覚も無いのに?…

この前見掛けた時…迷う事無く道具屋に入って行ってた様な?…

それも人にぶつかる事無く歩いているし?…」


{ッ!?…よ、よく見てやがる!?…いや、別に隠す様な事でも無いんだが!…}


それと無く差し障りの無い言い訳をロディがアシストし!…マサツグがそれを

受けて言い訳をベルベッタに続けると、ベルベッタは更に疑問を持った様子で

言葉を口にする…その際マサツグの状態についてツッコミを入れると、前に

見掛けた時の事を話し!…更に追い詰めるよう今の人の除け具合についても

指摘を入れ!…ロディ共々マサツグが戸惑った様子で指摘に困惑して居ると、

更にロディがパスを出す!…


「そ、それは気配を感じ取って居て!…ほら!…

一流の武人になると気配だけで敵の数とか分かるじゃない?…

きっとそう言うアレよ!!…」


「ッ!?…そ、そうなのかなぁ?…

あんま気にしないで歩いてたから良く分かんねぇや!…」


「……ふぅ~ん?…

まぁ確かにあの大軍を相手に大立ち回りする位の化け物だものね?…

確かに可笑しくは無いか…」


「ッ!…ふぅ~!……ってか、今サラッと人のこと化け物呼ばわりした?…」


まさかの追撃が飛んで来た事に困惑するのだが、ロディは負けじとミラクル

パスを繋ぎ!…マサツグもそれを受けて二度目の正直!…自分でも良く

分かていない様子ではぐらかしに掛かると、ベルベッタも漸く納得する!…

その際マサツグの事をサラッと化け物扱いすると、何か残念そうな様子を

見せ…マサツグとロディも質問を躱せた事で安堵し!…改めて化け物扱い

された事にマサツグがツッコミを入れていると、フィロネウスはそんな

ベルベッタに対して質問をする。


「…何をそんなに気にしておるのじゃ?…

まるで何か探りを入れている様にも見えたが?…」


「ッ!?……そうね…

相手が魔王ですら手名付けられる調教師テイマーが居るんですもの…

自分と何が違うのか気にならない?…」


「ッ!?…誰が調教!!……って、まぁ落ちて居る訳じゃが…

ともかく今のお主では到底追い付けんよ!…アレは一種の天性!…

なりたくてなれるものではない!…」


「………。」


奇妙なマサツグへの詮索にフィロネウスがツッコミを入れる!…勿論不快感を

若干滲ませつつ!…その用件について真意を問い質そうとすると、ベルベッタも

一瞬焦りを見せる!…確かにマサツグに飼い慣らされているとは言え相手は

魔王!…当然警戒をし!…それでもベルベッタは思った事を答え!…まるで

マサツグの様になりたい!と言った言葉を並べると、その言葉にフィロネウスが

更にツッコミを入れようとする!…しかし自身でも思い返すと、同意する部分は

有るらしく!…とにかく今のベルベッタには到達出来ないとだけ話すと、

ベルベッタを黙らせてしまうのであった…

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ダンジョンが生まれて百年。 スキルを持つ人々がダンジョンに挑む世界で、 ソラは非戦闘系スキル《アイテムボックス》しか持たない三流シーカーだった。 弱さゆえに仲間から切り捨てられ、三十五歳となった今では、 満身創痍で生きるだけで精一杯の日々を送っていた。 そんなソラをただ一匹だけ慕ってくれたのは―― 拾ってきた野良の黒猫“クロ”。 だが命の灯が消えかけた夜、 その黒猫は正体を現す。 クロは世界に十人しか存在しない“祝福”を与える存在―― しかも九つの祝福を生んだ天使と悪魔を封印した“第十の祝福者”だった。 力を失われ、語ることすら封じられたクロは、 復讐を果たすための契約者を探していた。 クロは瀕死のソラと契約し、 彼の魂を二十年前――十五歳の過去へと送り返す。 唯一のスキル《アイテムボックス》。 そして契約により初めて“成長”する力を与えられたソラは、 弱き自分を変えるため、再びダンジョンと向き合う。 だがその裏で、 クロは封印した九人の祝福者たちを狩り尽くすための、 復讐の道を静かに歩み始めていた。 これは―― “最弱”と“最凶”が手を取り合い、 未来をやり直す物語

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
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加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

ダンジョンに行くことができるようになったが、職業が強すぎた

ひまなひと
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主人公がダンジョンに潜り、ステータスを強化し、強くなることを目指す物語である。 今の所、170話近くあります。 (修正していないものは1600です)

なんか修羅場が始まってるんだけどwww

一樹
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狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~

一片
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バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。 しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。 流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。 その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。 右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。 この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。 数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。 元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。 根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね? そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。 色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。 ……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

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ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

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