どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-

すずめさん

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-第三章-サマーオーシャン連合国-エルフの国編-

-第三章八十五節 シロの意地とシロの奇策と変化する怨霊!…-

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マサツグ達を置いて先に奥地を目指すアヤ…やはりこの区域だけにはモンスターは

沸いて居ないのか、何事も無くスルスルと奥地へ向かうと、そのモンスターが

湧いて居ない事に疑問を覚えていた。そしてそれと同時に残して行ったマサツグ達

に対してもやはり不安を抱えると、何度か戻ろうとも考えるのだが!…戻った所で

何が出来るかを考え直すと、何も出来ず!…今はマサツグの言葉を信じて森の奥を

目指すと、ある違和感を覚えていた!…


__ザッザッザッザッザッザッザッ!!!…


「はぁ!…はぁ!……クッ!…何なのこの場所!!…

まるで重力がこの場所だけ違うかの様な息苦しさを感じる!…

これが呪いのせいだと言うの?…でも休んでなんかいられない!!…

今この感にもマサツグ達は戦って居る筈!…早く原因を見つけないと!…」


アヤが森の奥に向かえば向かうほど息苦しさを感じ!…それと同時に自身の

体に何やら負担が掛かる…まるで誰かに圧し掛かられている様な重さまで

感じると、アヤはそれを呪いのせいか?と疑い出す!…実際森の奥に向かえば

向かう程その周りの木々は黒く変色!…更には風でその木々の葉が揺れれば

まるで怨念めいた合唱の様に聞こえ!…本来こんな事有り得ない筈なのだが、

アヤの耳にはそう聞こえ!…とにかく気味の悪さを感じつつもアヤは必死に

森を駆け抜けると、マサツグ達の為にとその言われた原因を探す事だけを

考えて居た!…さてここで話は戻りマサツグ達の方はと言うと、シロが必死に

立ち上っては戦闘に参加をしようとして居た!…


__グググッ!…プルプルプルプル!…


「…やっぱり駄目じゃ!!…

生まれたての小鹿みたいになっておる!!…

無理せず後ろに下がって居れ!!」


「だ、駄目です!!…シロも!!…シロも戦わないと!!!」


「今のお主に出来る事は何一つしてない!!!…

寧ろ足を引っ張る事しか出来んじゃろうが!!!…

ここは退いてただ事が終わるのを待って居れ!!!…

最悪マサツグとお主だけでも逃がす事は出来る!!!」


シロも何とか立ち上がってはマサツグ達の戦闘に参加しようとするのだが、足が

震えては膝も笑い!…そんなシロの様子を見てフィロネウスも止めるよう説得を

し続け!…何とか後ろに下がるよう言い聞かせようとするのだが、シロは絶対に

フィロネウスの言う事を聞こうとしない!…まるでそうしないといけない!と

言った使命感に囚われて居る様で、脚を震わせながらも戦闘態勢を取り!…だが

フィロネウスの方も説得を止めず!…寧ろ邪魔になる!と言った強めの言葉で

言い聞かせようとするが、それでもシロは退こうとしない!…


「駄目です!!!…絶対に!!…絶対に!!!」


「ッ!?…何故なのじゃ!?…何故そこまでして!?…」


「……フィロネウス?…幾ら言った所で無駄だと思うぞ?…

確かにシロも頑固な所は有るが…

これに関しては別のモノが絡んで居るとしか思えない!…」


別に操られて居ると言った気配も無ければマサツグがそう命令して居る訳でも

無く、シロはただひたすらに使命感に襲われており!…フィロネウスもフィロ

ネウスでそんなシロの様子に困惑しており、何が原因でこうなって居るのかと

思わず考え出すと、マサツグが亡霊を牽制しつつ答える!…その際幾ら言っても

無駄だと言う事を話すと、元々シロには頑固な部分があった事も話し…

その理由を続けてフィロネウスに説明をし始め、その話を聞いてフィロネウスも

如何言う事かと更に考えると、次にはハッと気が付いた反応を見せる!…


「ッ!?…そ、それは如何言う!?…ッ!……奴か!…」


「恐らくはな?…

でないと色々とシロの様子が可笑しい事の説明が付かない!…

…ったく!…よりによって俺の姿とか!…面倒この上ないぜ!!…」


「…まさかこのまま行くと白いのまで操り出すとか!?…」


「……嫌な事を考えさせないでくれ!…」


マサツグが言って居る言葉の意味、それはマサツグを模して居る怨霊の事で

あり!…勿論確信がある訳では無いのだが高確率で怨霊の影響を受けて居る

と考えられ…フィロネウスもその事に気が付いた様子でハッと振り向くと、

怨霊の方に視線を向ける!…そしてフィロネウスが気付いた反応を見せた事で

マサツグも言葉を続けると、その自分を模して居る怨霊を相手に面倒と言い!…

しかしシロを苦しめて居ると言う事も理解すると怒りを覚え!…大剣を握る手に

自然と力を入れると、腰を落として身構え出す!…その際フィロネウスも嫌な

予感がする!…と言った様子で言葉を口にすると、マサツグがツッコミを入れ!…

そんな話をしている間にも怨霊が先に動き出し、マサツグもそれに反応して

迎え撃つよう動き出すと、激しい鍔迫り合いに発展する!…


__オオオオォォォォ!!!…バッ!!……


「ッ!!…させるかよ!!!」


__ババッ!!…グオォォ!…ギイイィィィン!!!…ギギギギギ!!!…


「ッ!!…チッ!!…怨霊っつっても空気みたいなモンじゃねぇのな!?…

そんなんだったらこんな風に鍔迫り合いも出来てねぇモンな!!…」


互いに真正面からぶつかり合うよう大剣を交わし!…互いに一歩も引かない

五分と五分の押し合いを見せると、マサツグは意外と言った様子で言葉を

漏らす!…その際マサツグは決してその怨霊相手に油断をして居る訳では

無いのだが、押し返せない事に若干の焦りを覚え!…怨霊も怨霊でマサツグ

との鍔迫り合いで何か戸惑った様子を見せ!…本当に睨み合いの状態で

固まってしまうと、フィロネウスが横槍を入れる!…


__ババッ!!…ゴオオォォ!!!…


「マサツグ避けよ!!!…」


__ッ!?…ガキン!!!…


「炎弾!!…鳳仙花!!!」


鍔迫り合いをして居るマサツグの背後より飛び出す様に!…軽くマサツグの

背丈を飛び越えその怨霊に向かい拳を構えると、その手に炎を宿す!…

その際マサツグに逃げるよう声を掛けると、マサツグも咄嗟に反応して

怨霊を弾き飛ばし!…フィロネウスはそれを見て狙いを定め!…よろけて居る

怨霊に向かい拳を突き出すようその手に宿した炎を撃ち放つと、散弾銃の様に

拡散させる!…それはまるで鳳仙花の花が種を放つ様に!…ノーガード状態の

怨霊に対しフィロネウスの容赦ない炎が襲い掛かると、マサツグも驚きを示す!…


__ボバシュゥン!!!…ボバシュゥン!!!…


「ッ!?…なるほど鳳仙花!!…と言うよりもショットガンか!?…」


「まだまだ終わらんのじゃ!!!…腹一杯に喰らうが良い!!!」


__ボバシュゥン!!!…ボバシュゥン!!!…グオオオォォォ!!!…


地面に向けて種が撃ち出されるが如く!…逃げ場を無くすようその炎弾は

ばら撒かれ!…その炎弾も一撃二撃程度では終わらず!…至近距離で連弾を

喰らわせるよう空中で何度も正拳突きをすると、フィロネウスもノリノリで

放ち続ける!…この時その喰らっている本人が如何なって居るのかは炎幕で

不明なのだが、少なくとも呻き声は聞こえ!…その間にもマサツグはフィロ

ネウスの後に続くよう身構え出し!…止めを刺す構えを見せて居ると、シロが

突如マサツグの体を攀じ登り始める!…


__スゥ…ジャキンッ!!……ヨジ…ヨジ…ッ!…


「ッ!?…シ、シロさん?…何を?…」


「ごしゅじんさま…ごめんなさい…でもこれしか無いのです…」


「ッ!…え?………ッ!?…」


構えている所へシロが攀じ登り出した事で当然マサツグは戸惑い!…

戸惑いついでにシロへ何をして居る?とばかりに声を掛けると、シロは

マサツグに肩車をして貰うよう腰を据える!…そして徐にマサツグの

耳元へ顔を近付けると、何故か謝り始め…そんなシロの様子にマサツグも

更に戸惑って見せ!…フィロネウスもそろそろ息切れを見せ始めて居ると、

マサツグもそれに気が付くなり慌てて動く!…


「ぜぇ!…ぜぇ!…こ、これだけ喰らわせたのじゃ!…

それなりに怯んで居ても!…」


__オオオオオォォォ!!!…ッ!?…


「ッ!?…まだ動けると言うのかえ!?…

確かに怨霊はほぼ体力は無限にあると言っても過言ではないが!…

実態を持っている以上限界は有る筈!!…」


「フィロネウス下がれ!!…こっからは請け負う!!!」


「ッ!?…マ、マサツグ!!…ッ!?…それに白いの!?…」


大分と疲労が溜まっている様子でフィロネウスは落ち着き!…息を切らしながら

地面に着地をすると、その後フラグめいた言葉をポロッと零す!…すると案の定

先程までは怯んで居た様では有るのだが、怨霊はまだ戦えるとばかりに立ち上って

見せ!…それを見てフィロネウスも驚き戸惑った様子で後ろに下がり!…何処に

そんな体力が有るのか!?と疑って居ると、マサツグが入れ替わる様にして背後

より前に出る!…その際フィロネウスに休むよう言葉を掛けると、シロを肩車した

まま飛び出し!…当然そんな様子を見てフィロネウスは更に困惑!…何をする

のか?と見守って居ると、マサツグは思い出した様に安定の初手から入り出す!…


「思い出した様に!!…鑑定アプレェィザァル!!」


__ピピピ!…ヴウン!…

 -----------------------------------------------------------------------

 「不帰の怨霊・マサツグver」  

 Lv.45

   HP ???? ATK 550   DEF 500

     MATK   0  MDEF 450


 SKILL

 剣術Lv.13 拳闘術Lv.7 自然回復Lv.7 状態異常無効

 炎属性弱体 怨霊の呪い 怨霊の怒り 
 -----------------------------------------------------------------------

「ッ!?…うへぇ!…さすが怨霊!!

面倒臭いのがゴロゴロと!…」


「……ご主人様が一緒!!…ご主人様が一緒!!!…

……ッ!!!…シロは戦えます!!!」


__ブンッ!!…バシュン!!!…


鑑定アプレェィザァルをする事でマサツグの目の前に怨霊のステータスが表示され、

それを見てマサツグも更に面倒臭がって居ると、マサツグの頭の上では

シロが自分に言い聞かせるよう言葉を呟く!…まるで自身の中の恐怖を

取り除く様に何度も暗示を掛け!…徐々にその震えも落ち着きマサツグに

振り落とされないよう片手でしがみ付くと、マサツグをロデオマシーンが

如く乗りこなす!…その際隙を見て怨霊に向かい腕を薙いで見せると、

カマイタチを飛ばし!…そのカマイタチが飛んで来た事で怨霊もガードを

固め!…マサツグも構わずその怨霊に向かい突っ込んで行くと、無理やり

ガードをこじ開ける!…


__ッ!?…ガキイィン!!!……バッ!!…ッ!?…


「ガードなんぞ!!…」


__ガッ!!…グオオオォォ!!!…


「構えてんじゃ!!!…ねえええぇぇぇぇぇぇ!!!!」


右手に大剣を握って突貫して行き!…峰でガードする怨霊の大剣に下から

手を掛けると、思いっきり持ち上げて見せる!…するとそんなガードの

破り方にさすがの怨霊も驚いた様子で、慌てて抵抗をして見せるのだが!…

この時のマサツグはまるで某・バ○バトスの様に!…あの名言?…を口に

しつつ手遅れとばかりにガードを破ると、右手の大剣で無理矢理斬り掛かる!…

その際大きく上に掲げては一気に振り下ろし!…怨霊を一刀両断しようとする

のだが!…


__ブン!!…グオオオォォ!!!……ッ!?…ガキイィィィン!!!…


「ッ!?…チッ!!…さすがに片手だと速さが足りないかぁ!?

…けどなぁ!!…ボディがガラ空きだぜ!!!…シロ!!!」


「はいです!!!」


__スチャッ!!!…コオオオオォォォ!!!…ッ!?…


怨霊は咄嗟の判断でマサツグが大剣を持ち上げた事を利用すると、大剣の柄で

マサツグの一撃を防ぎ!…マサツグもマサツグで防がれた事に驚きを示し!…

しかし直ぐに問題無い!と言った様子で言葉を口にすると、シロを呼ぶ!…

するとシロは既に次の攻撃を身構えて居た様子で、いつの間にかマサツグの

腹部へと移動しており!…その手には何処かで見た事の有る真空玉!…それを

怨霊の腹部目掛けて思いっきり突き出して見せると、某・忍者漫画の様に技を

繰り出す!…


「真空撃!!!」


__カッ!!…バシュウウゥゥゥン!!!………ドガアアァァァァン!!!…


「ッ~~~!!!!…結構反動来る!!…シロは大丈夫か!?」


「はいです!!!」


真面に真空撃を喰らった怨霊は回転しながら後方へ!…まるでカンフー映画の

敵役みたいな吹き飛び方をすると、後方に生えている木々を薙ぎ倒しながら

その場に倒れる!…その際シロの技の反動はマサツグにも有った様子で!…

何とか踏ん張り耐えて見せると、更にはシロを抱えつつ痛みに耐え!…この時

シロを心配した様子で声を掛け…その呼び掛けに対してシロも完全に吹っ切れた

様子でマサツグに返事をすると、尻尾を振りながら満面の笑みを見せる!…

そうしてその様子を見てマサツグも安堵して居ると、シロはまたマサツグの肩の

上へと戻って行き!…マサツグもそれを受け入れた様子でシロの頭を撫で始め!…

二人揃ってまるでイチャイチャする様な関係を見せて居ると、フィロネウスが

ヤキモチを焼き出す!…


「ッ!?…な、何じゃその息の合ったコンビプレイは!!…

ッ~~~!!!…わっちもやりたい!!!」


「ッ!?…いややりたいって言われても…てかもう大丈夫なのか?」


「フィロネウスにはまだ出来ないと思うのです!…」


「ッ!?…な!?…なにょ~~~~!?」


先程の事といい今といい!…とにかくシロだけが褒められて居る事に解せない

のか!…見事なまで地団太を踏みつつフィロネウスが嫉妬を露わにすると、

その様子にマサツグも気が付くなり戸惑って見せる。その際先程まで息を

切らして居た事についても心配をするのだが、それと同時にシロが珍しく

チャチャを入れ!…そのシロの言葉にフィロネウスも耳をピクっと反応させ、

ショックを受けたが如く声を上げると、シロは普段のお返しとばかりに

悪者っぽく微笑んで見せる!…


__……ニヤッ!…ッ!?…


「な!!…何じゃ白いのその顔はぁ!!…

その妙に勝ち誇った様な表情を止めい!!!」


「えぇ~、何の事ですかぁ~?」


「……最近シロが悪い方向に色々覚え出したのって

フィロネウスが原因なのかな?…」


「ッ!?…わっちのせいだと言うのか!?…」


悪い事に関しての影響はフィロネウスからか、普段のシロからは考えられない

笑顔が飛び出し!…フィロネウスもその笑顔を向けられた事ですかさず

ツッコミを入れ出し!…シロに文句を言いながら止める様に訴えると、シロは

そのツッコミの言葉にすっ呆けて見せる!…この時もやはり普段のお返しと

ばかりに不敵に笑って見せると、マサツグはショックを受けた様子で影響を

受けた先を理解し!…フィロネウスもそんなマサツグの言葉にショックを受け!…

自分のせい!?…とその真実が信じられない様子で言葉を口にして居ると、

怨霊はまだ動けるのか立ち上がって見せる!…


__……オオオオォォォ!!!…


「ッ!?…アレを喰らってまだ動けるのか!?…」


「…やはり可笑しい!…

今までのダメージを考えても霧散して良い位なのじゃが!…」


「ッ!…まだ動けるのですか!?」


今だ土埃が収まっていない所から呻き声が聞こえ!…それと同時に体勢を立て

直す様な…倒れた木々を踏みつける様な足音らしき物音が聞こえて来ると、

当然の如くマサツグ達は反応する!…一斉に振り返るようその物音の聞こえた

方に視線を向けると、そこには若干フラ付きながらも歩いて来る怨霊の姿が!…

マサツグもそのシロの攻撃の中で一番の威力が有るものを喰らって生きている事に

驚いて見せ!…フィロネウスもそんな怨霊の様子を見て可笑しいと言い出すと、

シロも驚いた様子でその怨霊の事を見ていた!…その際ショックを受けると

言った様子は見られないのだが、何か若干不服そうにしており!…依然怨霊は

こちらの事を敵視している様子で!…そんな様子にマサツグ達も構え直すと、

更に戦いは苛烈さを増そうとして居た!…


__オオオオォォォ!!!……ッ!?…ババッ!!…


「…で、如何する?…確かに面倒になって来た!…

各自何か案は思い付かねぇ?」


「…最初から逃げる事を提案して居ったが?」


「それは無しの方向で!…」


ゆっくりと歩いて来る怨霊を目の前に!…マサツグもこれにはネタ切れと

言った様子で何か打開策を求めると、フィロネウスが呆れた様子で最初の

案を口にする!…しかし当然逃げる訳には行かないので、マサツグはフィロ

ネウスの案を却下し…その間にも怨霊はマサツグ達目掛けてフラフラと…

まるでまだ戦えるとばかりにバーサーカーが如く大剣を引き摺ると、遂には

飛び掛からん様子で腰を落とし出す!…


__オオオオォォォ!!!……グググッ!!…


「ッ!!…来るぞ!!…」


__バシュンッ!!…オオオオオォォォォ!!!…ッ!!…ガイイイィン!!!…


「ッ~~~!!!!…そこそこ重い!!…シロは大丈夫か!?…」


思いっきり踏み込んで攻撃をして来る様子にマサツグ達も警戒!…すると次には

予想通りと言った具合にマサツグへ向かい飛び掛かり!…マサツグもそれを見て

迎え撃つよう大剣で受け止めに掛かると、その怨霊の一撃に押されてしまう!…

この時マサツグの腕に金属同士が激しくぶつかった時の様な痺れが走るのだが、

マサツグはそれを必死に歯を食い縛り耐えて見せ!…意外と一撃が重い事にも

戸惑いを露わにし!…肩車をして居るシロに心配の声を掛けると、シロは若干

戸惑った様子で返事をする!…


「ッ!?…ッ~~~!!!…は、はいです!!…

何とか!…でも、耳がキィ~ンってしたですぅ!…」


「ッ!!…鍔迫り合いは不向きってか!?…だとすると!!…」


__ガギャギャ!!…ギイィィィン!!!…ッ!?…


「えぇい、いい加減に消滅せいこの死にぞこないめが!!!…

…少しは回復出来たか!…なれば!!…」


至近距離で金属同士がぶつかった音にシロは怯み!…自身の耳を押さえて

その音に耐えて居ると、マサツグに何があったのかを報告する!…そして

それを聞いたマサツグも途端にハッとすると、今の状況はシロにとって

不味い!と理解し!…途端に鍔迫り合いを止める様に!…怨霊が振り被って

来た大剣を受け流し!…無理やり怨霊の体勢を崩して見せると、フィロ

ネウスも続けて攻撃に打って出始める!…


__パシュン!!…ゴオオオォォォ!!!…


「焼き刻んでくれる!!!…

今の状態では防御も出来なかろうて!!!…

炎刃!!…枝垂桜!!!」


__シュパパパパアァ!!!…コオオオォォ!!!…


「真っ黒なサイコロステーキとなるが良い!!!」


フィロネウスは何度目となるか分からない炎を手に宿し!…スッと手刀を

構える様な素振りで身構えると、次にはその纏った炎を指先にへと集中

させる!…するとそれぞれの指先からまるで鞭の様に炎が伸びると、

火の粉を散らし!…宛らそれは花びらが散っているかの様に宙を舞い!…

フィロネウスもその炎の鞭!…計十本の鞭を振り回し!…怨霊へ向かい

攻撃を加えると、辺り一帯にトンデモナイ音を響かせる!…


__ヒュヒュン!!!…パジュワアアアァァ!!!…ッ!?!?!?…


「ッ!?…うっわ、エッグ!!…」


「とっとと消えぬコイツが悪いのじゃ!!!…

それにマサツグの格好!!…真似事までしおって!!!…

胸糞悪い事この上ないわ!!!…

…だから徹底的に後悔させてやる!!…

わっちの前でわっちの惚れた男の真似事する等!!!…」


片手を振るだけで五本の鞭が怨霊を襲い!…バランスを崩した状態で背中から

真面に食らうと、辺り一帯にはまるで焼き印でも押し付けたかの様な音が響く!…

その際焼き切るまでには至らない様なのだが、その悲鳴は声にならないほど

苦痛の様で!…マサツグはその光景を見て思わず眉をしかめてしまい!…

シロに見ないよう片手だけで目隠しを試みると、シロは自らマサツグの手に

吸い寄せられて行く!…別にシロもその光景を見て直ぐに見たくない!と感じた

訳では無いのだが、もはや条件反射の様に吸い寄せられ!…フィロネウスは

フィロネウスで鬱憤をブチ撒け!…怨霊がひたすら悪い!と言った様子で文句を

口にすると、鞭を一心不乱に振り下ろして居た!…


__ヒュヒュン!!!…パジュワアアアァァ!!!…ッ!?!?!?…


「クッ!!…やはり身長が無い故振り払い難い!!…

あぁ~もう!!…腹が立つのじゃ腹が立つのじゃ!!!」


「フィ、フィロネウスさん?…程々にしないと…その……

…い、色々と絵面が…」


「あぁ~ん!?…愚か者を撃ち滅ぼすのに絵面も何も無かろうに!!…

さっさと消えんか!!…この!!…この!!…」


何度も何度も鞭を振り下ろされ!…その度怨霊が悶絶すると、徐々にその動きを

弱めて行く!…それでも尚フィロネウスは怒りのままに鞭を振り回し!…怨霊に

ただ怒りをぶつけ続けて居ると、その絵面も相当不味いモノへと変わって行く!…

具体的に表現をすると奴隷と主人!…そんな構図の様に見られ!…マサツグも

思わず止めに入り、そんなマサツグの呼び掛けに対してフィロネウスはまだぶつけ

足りない!と言った様子を言葉を口にすると、怨霊はその隙を狙ったかの様に

息を吹き返す!…


__……バシュン!!……オオオオオォォォォォォォォォォ!!!!……


「ッ!?…ほれマサツグ!!…息を吹き返したでは無いか!!!」


「ッ!?…嘘だろ!?…まだ動けるのか!!…」


「しかも更に力が増した言うじゃな!!!…ここからが本番と言った所かや!?」


マサツグに話し掛けられて居る隙を狙って怨霊は一気に大剣で鞭を振り払い!…

更に怒りとダメージ蓄積で恨みが増したよう!…黒い霧の様なモノを全身に

纏い出すと、その容姿も徐々に変貌する!…ベースとしてはマサツグの姿のまま

なのだが、腕はまるで丸太の様に膨れ上がり!…胴もニ・三周り大きくなり、

脚もそれに応じて歪に!…まるで獣の脚みたく逆関節に変貌すると、マサツグ達に

対して吠え始めていた!…宛らダークでソウルなゲームに出て来る化け物の様に

なってしまい!…フィロネウスのそれに気が付いた様子でマサツグに文句を

言い!…マサツグもマサツグで怨霊が息を吹き返した事で驚き戸惑い!…改めて

ここからが本番と言った様子でフィロネウスが忠告をして居ると、その怨霊は

まずフィロネウスに向かい襲い掛かる!…


__ドッ…ドッ…ドヒュン!!!…


「ッ!?…は、速!!…」


__オオオオオォォォォォ!!!!…ドゴスウゥ!!!…


「ッ!?…ガッハ!!!…」


「ッ!?…フィロネウス!!!」


化け物と化した怨霊は2・3歩歩くとフィロネウスに狙いを定め!…そして

軽く踏み込んだかと思えば直ぐに踏み切ってフィロネウスに向かい突進!…

その速さはある種シロのロケット頭突きに匹敵し!…フィロネウスも油断を

して居た訳では無いのだが真面に腹部を捉えられると、その怨霊共々後方に

吹き飛ばされる!…そして当然その様子を見せられたマサツグも戸惑った

反応を見せると、慌ててフィロネウスの心配をするのだが!…マサツグが

声を掛けた所で返事は一向に返って来ず!…不気味なもの静けさだけ辺りを

支配すると、マサツグはシロを肩車したまま動けずに居た!…


__………サアアァァァ!!……


「ッ!?…マジかよやっちまった!?…

いやでも何の表示も出てないからまだ死んではいない筈!!…

けど!…」


一陣の風がその場を吹き抜けると木々の葉を揺らし…マサツグはマサツグで

自分が話し掛けたせいと自覚しショックを受けると、ただフィロネウスの

安否に困惑する!…その際まだ死んで居ないと考えると、自身の目の前に

そのログが出て来てない事を確認し!…それはそれであの怨霊は何処へ行った!?

と戸惑い気味に辺りを見回して居ると、シロは何かに気が付いた様子で声を

上げる!…


__……ッ!…スンスン!……


「……ッ!!…ご主人様、後ろ!!!」


「ッ!?…」


__ガバアアァァ!!!!…


シロが気が付いた事とは匂いであり!…途端に宙を嗅ぐよう鼻をヒクヒクと

させると、敵が近付いて来て居る事を告げる!…そしてそれに反応して

マサツグも振り返ると、丁度木々の間から先程の怨霊が飛び出して来ており!…

マサツグもこれには驚いた反応を見せるのだが!…直ぐいつもの様に刹那を

発動すると、回避したのち臨戦態勢を整える!…


「ッ!?…刹那!!!…」


__ヴウン!!!……ババッ!!…ッ!?…ザザアアァァ!!!…


「…ふぅ!…ナイスだシロ!!…

…てか良く分かったな?…怨霊にも体臭が有るのか?…」


刹那を発動すると案の定怨霊の動きはスローリーに見え!…マサツグもこれで

安全に回避出来ると踏むと、シロを潰さない様にドッジロールで回避する!…

ドッジロールと言っても側転に近い回避なのだが、シロはマサツグの頭にしがみ

付いては離れず!…二人揃って何とかその怨霊の奇襲を回避して見せると、

マサツグは一旦落ち着きを見せる!…その上でシロに良く気が付いた!と

褒めると、続けてその気付いた事について疑問を持ち!…シロの思わず何で

気が付けたのかについて尋ねると、シロはマサツグにこう話す!…


「フィロネウスの香水!…」


「ッ!…え?…」


「フィロネウスの香水の匂いがしたのです!…でも何かいつもと違う!…

さっきフィロネウスはお化けに吹き飛ばされてましたし、

匂いが付いて居ても可笑しくないのです!…」


「ッ!?……シ、シロちゃん?…貴方いつの間にそんな賢く!…」


シロが言うにはフィロネウスの香水らしく、如何やらフィロネウスは普段より

香水を使っているらしい!…だが当然それを聞いてマサツグは更に困惑して

しまい!…一体如何関係がある?と言った様子で首を傾げて居ると、シロは

更に説明を続ける!…何でもシロはそのフィロネウスの香水の匂いがする事に

違和感を覚えたらしく、いつもと違うと言い!…更には先程のフィロネウスの

事まで話し出し!…怨霊にその臭いが移った事を考えたと話すと、マサツグは

その話を聞いて当然更に戸惑うのであった!…

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貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。 ~あらすじ~ 世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。 そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。 しかし、その恩恵は平等ではなかった。 富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。 そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。 彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。 あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。 妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。 希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。 英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。 これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。 彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。 テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。 SF味が増してくるのは結構先の予定です。 スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。 良かったら読んでください!

俺の召喚獣だけレベルアップする

摂政
ファンタジー
【第10章、始動!!】ダンジョンが現れた、現代社会のお話 主人公の冴島渉は、友人の誘いに乗って、冒険者登録を行った しかし、彼が神から与えられたのは、一生レベルアップしない召喚獣を用いて戦う【召喚士】という力だった それでも、渉は召喚獣を使って、見事、ダンジョンのボスを撃破する そして、彼が得たのは----召喚獣をレベルアップさせる能力だった この世界で唯一、召喚獣をレベルアップさせられる渉 神から与えられた制約で、人間とパーティーを組めない彼は、誰にも知られることがないまま、どんどん強くなっていく…… ※召喚獣や魔物などについて、『おーぷん2ちゃんねる:にゅー速VIP』にて『おーぷん民でまじめにファンタジー世界を作ろう』で作られた世界観……というか、モンスターを一部使用して書きました!! 内容を纏めたwikiもありますので、お暇な時に一読していただければ更に楽しめるかもしれません? https://www65.atwiki.jp/opfan/pages/1.html

異世界にアバターで転移?させられましたが私は異世界を満喫します

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ナノハは気がつくとファーナシスタというゲームのアバターで森の中にいた。 そこからナノハの自由気ままな冒険が始まる。

【完結】元ゼネコンなおっさん大賢者の、スローなもふもふ秘密基地ライフ(神獣付き)~異世界の大賢者になったのになぜか土方ばかりしてるんだがぁ?

嘉神かろ
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【Hotランキング3位】  ゼネコンで働くアラフォーのおっさん、多田野雄三は、ある日気がつくと、異世界にいた。  見覚えのあるその世界は、雄三が大学時代にやり込んだVR型MMOアクションRPGの世界で、当時のキャラの能力をそのまま使えるらしい。  大賢者という最高位職にある彼のやりたいことは、ただ一つ。スローライフ!  神獣たちや気がついたらできていた弟子たちと共に、おっさんは異世界で好き勝手に暮らす。 「なんだか妙に忙しい気もするねぇ。まあ、楽しいからいいんだけど」

現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!

おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。 ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。 過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。 ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。 世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。 やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。 至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!

『山』から降りてきた男に、現代ダンジョンは温すぎる

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 社会勉強のため、幼い頃から暮らしていた山を降りて現代で生活を始めた男、草埜コウジ。  なんと現代ではダンジョンと呼ばれる場所が当たり前に存在し、多くの人々がそのダンジョンに潜っていた。  食い扶持を稼ぐため、山で鍛えた体を鈍らせないため、ダンジョンに潜ることを決意するコウジ。  そんな彼に、受付のお姉さんは言う。「この加護薬を飲めばダンジョンの中で死にかけても、脱出できるんですよ」  コウジは返す。「命の危険がない戦場は温すぎるから、その薬は飲まない」。  かくして、本来なら飲むはずだった加護薬を飲まずに探索者となったコウジ。  もとよりそんなもの必要ない実力でダンジョンを蹂躙する中、その高すぎる実力でバズりつつ、ダンジョンで起きていた問題に直面していく。  なお、加護薬を飲まずに直接モンスターを倒すと、加護薬を呑んでモンスターを倒すよりパワーアップできることが途中で判明した。  カクヨム様にも投稿しています。

なんとなく歩いてたらダンジョンらしき場所に居た俺の話

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岩崎理(いわさきおさむ)40歳バツ2派遣社員。とっても巻き込まれ体質な主人公のチーレムストーリーです。

収奪の探索者(エクスプローラー)~魔物から奪ったスキルは優秀でした~

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HOTランキング1位ありがとうございます! 2000年代初頭。 突如として出現したダンジョンと魔物によって人類は未曾有の危機へと陥った。 しかし、新たに獲得したスキルによって人類はその危機を乗り越え、なんならダンジョンや魔物を新たな素材、エネルギー資源として使うようになる。 人類とダンジョンが共存して数十年。 元ブラック企業勤務の主人公が一発逆転を賭け夢のタワマン生活を目指して挑んだ探索者研修。 なんとか手に入れたものの最初は外れスキルだと思われていた収奪スキルが実はものすごく優秀だと気付いたその瞬間から、彼の華々しくも生々しい日常が始まった。 これは魔物のスキルを駆使して夢と欲望を満たしつつ、そのついでに前人未到のダンジョンを攻略するある男の物語である。

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