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-第四章-オータムクラウド国編-
-第四章七十四節 重鎮の一人と可笑しいフィロとシロの一撃-
しおりを挟むアヤの奇襲をきっかけに更にグレイとモツが動き出す!…それこそもう一度
背後から攻撃を仕掛ける様に!…勢い良く飛び出して槍を振り回せない間合い
まで詰めると、剣を手に振り被っては狙いを定める!…それこそ今度こそ
攻撃が入った!…と位とモツが確信を持つ中、義光は然程慌てて居ない様子で
その飛んで来るグレイとモツの気配を察知すると、更に反撃に打って出る!…
その際義光が取った行動と言うのはパリィではなく、突如その場でしゃがんで
向かって来るモツやグレイの脚に向かって回し蹴り!…それも諸に攻撃を
加えるのではなく足払いに近く!…
「ッ!!…舐めるでないわ小童風情共がぁ!!」
__グンッ!!…ギュン!!…ガッ!!…
「ッ!?…な、何ぃ!?…」
「マジかよ!?…」
__グラァ…バッ!!…チャキッ!!…
その義光が放った回し蹴りに二人は戸惑い!…逆に奇襲を貰ったよう二人揃って
バランスを崩して見せると、二人は前屈みに倒れて行く!…その際義光の足払い
に二人は思わず言葉を漏らすと、慌てて地面に手を着き受け身を取ろうとする
のだが!…その隙を狙って居たとばかりに!…義光も二人がバランスを崩している
隙に体勢を整え!…その攻撃を仕掛けてきた二人に対して槍を構えて見せると、
次には容赦ない突きを繰り出す!…
「フッ!!…貰ったわあああぁぁぁ!!!!」
「させるかあああぁぁぁぁ!!!」
__フォン!!!…ッ!?…ガキイイィィン!!!……ッ!!…
まだ倒れて間もないモツかグレイに向かって槍を掲げ!…十文字槍の十の
一画目の部分でその首を刎ねてしまおうとすると、ライザが慌てて参戦する!…
それこそ更に奇襲を掛ける様に拳を握ると、一気に間合いを詰めては仮面越し
だろうと構わずその顔面目掛けて最速のストレートを繰り出して行こうと
するのだが!…義光はそれを見て咄嗟に攻撃を中断!…直ぐにガードの体勢に
入るとライザの拳を寸でで防ぎ!…その際殴られ掛けた影響で一度モツ達
から距離を取るよう吹き飛んで見せると、見事に受け身を取っては難を逃れる!…
「…ぬうぅ!!…さすがに四対一では分が悪いか!…」
「ッ!?…チッ!…達者に動くおっさんやで!!…
おい二人共!!…大丈夫か!!…さっさと立たなやられるぞ!!」
「ッ!!…シモ!!…すまん、助かった!!…」
これには義光も驚いた様子で言葉を零し、さすがにこの状況では分が悪いと
思わず漏らすのだが!…その一方で全ての奇襲に反応して来た事にライザが
驚き!…厄介極まりない!…と言った具合に言葉を口にすると、モツとグレイに
さっさと起きるよう声を掛ける!…それは若干焦った様にも聞こえてしまうと、
迷惑を掛けた事に転けた二人も慌てて起き!…その際助けて貰った事にモツは
感謝!…改めてその距離を取った義光に対して身構えて行くと、グレイも如何
するか?と声を掛ける!…
「……にしてもアレを如何やって切り崩す!?…
さすがに師匠程では無いが…守りが固い!…
このままではジリ貧!!…」
「……射線を開けろ!!…俺が何とかする!!」
__ッ!?…ババッ!?…ッ!?…
さすがのグレイもその義光の護りの硬さに悪戦苦闘!…ヴェルと比べて大した
事は無いと言いつつも押されに押され!…遂にはジリ貧待った無しとばかりに
焦りを覚え!…どう攻略するか?で意見を求める様にモツ達へ声を掛けようと
すると、突如そんな三人の背後からレイヴンの声が!…その際レイヴンは既に
魔法を唱え終えた様子で身構えて居り、三人に対して射線を開けろ!と…
それはまるで何かを発射するようとにかく三人を急かして話し!…そのレイヴンの
声に三人も何事か!?と!…とにかく慌てた様子でそのレイヴンの方に振り
返って見せると、そこでは自身の脚元に魔法陣を!…何かを唱え終えては杖を
構えるレイヴンの姿を見つけて行く!…
「ッ!?…レ、レイヴン!?…てかいつの間に!!…」
「アレだけワチャワチャしてたら唱える時間位あるっての!!…
それより!!…あの門を焼いた魔法を唱えたから!!…道を開けろ!!!」
「ッ!?…ちょ!?…ここでもぶっ放す気か!?…」
「……ッ?…オ、オイどういう事なのだ?…」
その発射五秒前位のレイヴンの姿にモツは戸惑い!…いつの間に!?と思わず
言葉を口にするのだが…レイヴンはそのモツの言葉に対してツッコミを口に
するよう時間は有った!と…それよりも早く退く様にもう一度モツ達に忠告を
口にすると、更には意味深な言葉を続けて言う!…何でもあの門を焼いた
魔法とだけ叫ぶ様にしてレイヴンが警告をすると、その警告にライザがピクッと
反応しては慌て出し!…するとそんなライザの慌て様にグレイも釣られて戸惑い
始め!…一体如何言う事なのか?と思わず説明を求める様にライザへ声を掛け
ようとして居ると、レイヴンはもう限界!と言った具合に魔法陣を光らせる!…
「くらえええぇぇぇぇ!!!」
__…パアアアアァァァ!!!…
「ッ!?…伏せろ!!!」
「ッ!?…グッ!!…何だこの光は!?…
これゆえ外界から来た者達と言うのはぁ!!…だが!!…
儂とて何も学んでいない訳では無い!!!…ッ!!…
魔障壁!!!…」
レイヴンの足元の魔法陣が光り出した事でライザは有無を言わさず伏せるよう
指示!…その際モツとグレイの頭を思いっきり押さえ!…その一方でその
魔法陣の光を諸に浴びたよう!…義光が怯んだ様子で思わず目を閉じ防御の
構えで固まってしまうと、常日頃から冒険者達の事を嫌って居るのか?…
魔法に対して耐性の無い様子を見せると、文句の言葉を口にする!…だが
義光自身そのままやられる気は無い様子で、魔法に対するバリアを張り!…
だが張った所でレイヴンは一向に魔法を放たず!…ただ地面の魔法陣を光らせ
続けると、その伏せているライザ達に指示を出す!…
「……今だ!!!」
「ッ!?…まさか!?…」
「ッ!?…そう言うのは何かしら合図くれっての!!!」
__ガバァ!!…ババッ!!…
「……ッ!?…味方をも騙す策か!!…」
それこそレイヴンは今こそ奇襲を仕掛けろ!とばかりに言葉を!…ただ簡潔に
今だ!とだけ言葉を口にすると、その言葉でモツとライザは直ぐに理解したよう
慌て出す!…その際伏せていた体を起こすとすぐさま怯んで居る義光に向かって
駆け出して行き、一気に間合いを詰め!…と言うのもレイヴンが唱えた魔法と
言うのはただのハッタリ!…コケ脅しの魔法を唱えたらしく!…グレイもそれに
気が付いた様子でハッとしたよう言葉を口にし!…それに続くようグレイも動き
出そうとして居ると、次には義光も異変に気が付いた具合に反応する!…
「ッ~~~!!!……ッ?…なっ!?…」
「この間合いならカウンターも出来ない!!…
行くぞ!!…大切断・顎門!!!」
「獄!!!…裂鋼連撃!!!」
この時義光は一向に手応えが無い事に違和感を覚え!…恐る恐る警戒した様子で
目を開くと、そこで突貫して来る二人を見つけ!…と言うのももはやゼロ距離の
位置にモツとライザが構えた状態でスタンバって居り!…あとは技を繰り出す
だけの状態で待ち構えている事に驚きを隠せないで居ると、モツとライザは容赦の
ないまま技を繰り出す!…片や剣で牙獣の牙の如く下段からまずは斬り上げると、
勢いそのままに上段に構え直しては剣を振り下ろし!…するとその義光の被って
いた兜を斬っては真っ二つに!…宙に舞わせて駄目にしてしまい!…もう片方は
鎧など目にも留めて居ない様子で!…鉄をも斬り裂かん勢いにその胴体へ向けて
拳の連撃を叩き込んで行くと、更にその着込んでいた鎧をも駄目にする!…
__ズオオオォォ!!…ズガガガアアアアァァァン!!!…
「ッ!?…グハァ!!!…
…クッ!!…ぬかったわ!!……この化け物共め!!…」
__チャキッ!!…チラァ!!…ババッ!!…
その着ている鎧の腹部部分には風通しの良さそうな大穴が!…もはや鎧の意味を
成して居らず!…その際勿論そんな攻撃を受けた事で義光は大いに怯んで
しまい!…ダメージも受けた具合にその場で片膝を着いて行くと、モツ達の事を
化け物扱いし始める!…するとそれと同時に呼吸も荒げて見せると次には槍を
手にまだ戦う気概を見せ!…と言うのも攻撃を繰り出して来たモツとライザの
事を睨んでおり!…この時何方に向かい攻撃を繰り出そうかと!…考えて居る
様子を義光は露わに!…完全に他の者達が目に入らない状態に陥ってしまうと、
今度はそこにグレイが攻撃の構えを決めた状態で飛んで来る!…
「…冷静さを欠いてはただの凡人!!…これで終いに!!…」
「《この地に宿る雷の精よ!…かの者に力を貸し与え給え!…
その得物に宿りて敵の自由を奪い!…約束された勝利に導け!!…
エンチャント・雷!!!》」
__コオオォォォ!!!…ヴァチ!!…バチチチチチ!!!…
「ッ!…フッ!!…奇しくも面白い!…
ならばお見せしよう!!…我が剣の内!…強力無慈悲な連斬を!!…」
一瞬ではあるが背を向けた義光に向かって肉薄!…いつでも攻撃に入れる
状態で間合いに入り!…するとここでアヤからの援護射撃!…だがそれは
義光に向けられたものではなくグレイに向けられたもので…アヤが唱えた
魔法はグレイの剣に電撃を!…するとグレイもそれに気が付いた様子で
ふと笑い!…自身が放とうとしている剣技で強力なモノを放つ!と宣言
すると、次には義光が遅れた様子で反応する!…
「ッ!?…しま!?…」
__チャキッ!!…ヴァチチチチチチ!!!…ズバン、ズバン!!!…
「……はあぁ~……雷鳴の五重奏!!…」
__コオオォォ!!!…ヴァチャチャチャチャチャ!!!!…ッ~~~!!!!…
義光が振り返った時には既にグレイは攻撃モーションへ入っており、如何
足掻いた所で被弾は免れず!…そしてグレイもそんな義光を相手に何の
躊躇いも容赦もなく!…自身の剣技!…[雷鳴の五重奏]をその剥き出しと
なった腹部目掛けて技を繰り出して行くと、次にはグレイが通り過ぎた瞬間
雷撃が!…それはまるで時代劇の殺陣の様に、義光の体が雷撃に苛まれ!…
そして何も言葉に出来ない悲鳴を上げ出し!…ただ天を仰ぐ様に藻掻き
苦しむ事も出来ないままただ斬撃と雷撃に苛まれて居ると、グレイもグレイで
終わりとばかりに剣を納刀する!…
__フォンッ!!…スゥ…バチバチッ!!…キン!!…バチュウゥゥン!!!…
「…ふぅ…貴様……いや…
貴殿は実に強かった!…私一人では勝てたかどうか…
だがこの戦いは我々の勝ちだ!……そこでゆっくりと…眠るがよい…」
__スッ…ザッ…ザッ…ザッ…ザッ…
「ッ!?…あぁ、おい!!…ちょっとぉ!?…」
剣を一振りしてから鞘に…この時まだグレイの剣には電撃が帯電しており、
完全に鞘へ仕舞おうとすると火花が散り!…それでもグレイは剣を鞘の中へと
戻して行き!…完全に剣を鞘の中へと仕舞って行くと、次にはその義光を
斬った雷撃ごと終幕する!…まるでタイミングを読んで居たかの如く義光を
苛んで居た雷撃は弾け飛び、義光も再起不能の状態で固まり!…すると
グレイは何を思ったのか次には義光へ敬意を払う様に語り掛け出し、義光の
事を貴殿と…そして休む様に言葉を口にしてはそのまま本丸へと向かい始め!…
モツやライザもそんな様子を目にして戸惑ったようグレイを止めようとすると、
次には義光から気になる言葉が飛び出す!…
「…アッ…アァ……マ、マダ…マダ負けては!…」
「ッ!…え?…」
「コノままでハ!…時継様ガ!……宗徳ノ奴にィ!!……ッ…」
__ッ!?……ドサァ!……ザッザッザッザッザッ!!…
「…モツ!!…ライザ!!…無事か!?…
…って、如何した?…」
それこそ最初はまだ戦おうとして居るのか負けられない!と体を痙攣させながら
言葉を口にするのだが、その様子は如何にも可笑しく!…まるで武将として
負ける事を悔いている様にはとても聞こえず!…何ならまだ喋れるだけの元気が
有るのか!?と言った具合に驚いて居ると、次には意味深な事を口に!…そして
その言葉を最後に前のめりに倒れ!…気絶した様に眠ると、漸く義光のと戦闘が
終わる!…そして当然そんな言葉を耳にした事でモツとライザが戸惑って居ると、
そんな二人の元へアヤとレイヴンが合流!…何やら様子が可笑しい二人を見て
心配し始め!…一体何が有ったのか?を質問すると、二人はとても困惑した表情を
浮かべて答えるのであった!…
「……俺達が見て居るモノはもしかしてまだ根っこじゃないのかもしれない!…」
「……ッ?…それって如何言う?…」
「…分からない!…ただ分かる事は……
この件相当面倒な事に!……って、向こうも終わり……ッ!?…
ヤ、ヤブ!?…それにオリハも!?…」
モツはただ今回の事件について!…まだ根幹を見て居ないのではないかと…
となるとその言葉にレイヴンが引っ掛かりを覚えた様子で首を傾げ、一体
如何言う事か?と詳しく説明するようモツに問い掛けて見せると、モツも
モツで分からない!と返事をする!…しかしこれが厄介な出来事である事には
変わらない様で、相当面倒と!…と、レイヴンに話しては更にレイヴンを
困惑させ…モツ自身自分でも何を如何答えたらよいのか分からないで居ると、
ふとマサツグ達の方に視線を向ける!…するとそのマサツグ達の方でも漸く
ケリが着いたのか、落ち着いた様子を目にするのだが!…その様子はとても
穏やかに終わった様には到底見られず!…その惨状に驚いた様子で反応する
と、アヤも気になった様子で視線を移す!…すると!…
「ッ!…へ?……ッ!?…
ちょ!…ちょっと!!…これは!?…」
「うわあああああぁぁぁぁぁん!!!…あああああぁぁぁぁぁん!!!…」
「ごめんなさいなのじゃ!!…ごめんなさいなのじゃああぁぁぁ!!!…」
「……一体何が有ったって言うんだ?…」
そこでアヤが見たモノと言うのは見事なまでに満身創痍なマサツグとオリハの
姿であり、そんなマサツグにしがみ付き泣きじゃくるシロとフィロの姿で
あった!…その際マサツグは地面に座ると胡坐を掻いて如何にも疲れた表情を
見せて居るのだが、何故か背中は黒く焦げており!…オリハもオリハで息絶え
絶えの容姿を見せては苦笑いをしており!…今にも倒れそうにフラフラとして
居ると、地面に座り込んでは動けずの状態で固まって居た!…では何故この様な
事になってしまったと言うのか?…それはモツ達が義光と戦闘を始めた
同タイミングでの事!…マサツグ達はマサツグ達でフィロと一悶着を起こした
事が他ならない原因であった!…
__時は少し戻ってモツ達が義光と戦闘を始めた時刻…
マサツグ・オリハ・シロの方では…
「おいフィロ!!…如何したって言うんだ!?…
俺が分からないのか!?…」
__……スゥ…ボボボボボボッ!!……ッ!?…
「兄さん駄目だ!!…そのまま近付いたら燃やされる!!」
「……クッ!!……」
マサツグは敵意が無い事をアピールする様に両手を広げ、フィロへ必死に対話を
試みようとするのだが!…そのフィロは相変わらず虚ろな表情を見せては
マサツグ達に対して身構えて居り、それどころか表情そのままに自身の周りに
狐火を生産!…まるでこれ以上近付いたら!…いや邪魔者は排除する!と言った
具合に敵意を見せると、フィロは今にも狐火を撃ち出さん様子を露わにする!…
するとそんな様子にオリハもすぐに警戒!…マサツグに近付くな!と警告をする
のだが!…マサツグはそれでも諦め切れない様子で苦虫を噛んだよう!…それこそ
覚悟した様子でフィロの方へと一歩前に踏み出し!…何とかフィロの事を落ち
着かせに掛かろうとすると、フィロはその様子を見た途端に攻撃を繰り出す!…
__ッ!…シュン!!…ボボボボボボボボ!!!…
「ッ!!…クッ!!…落ち着けフィロ!!…やっぱり駄目なのか!?…」
「………。」
「…やっぱり様子が可笑しい!!…
こりゃ何かされたに違いないんだろうが!!…
何をされたのか皆目見当がつかねぇ!!!…」
マサツグが自身に向かい近付いて来た瞬間!…フィロはすかさずマサツグに
向かって狐火を発射、何の躊躇いも無く燃やしに掛かり!…するとマサツグも
マサツグで狐火が自身に向かって飛んで来た事ですぐさま大剣を抜刀!…
盾の様に構えてそのフィロの狐火を弾き!…尚且つフィロを落ち着かせ
られないか!?と続けて声を掛けるのだが、フィロは一切答える事無く
無言のままに攻撃を続ける!…その際そのフィロの様子と言うのは宛ら
機械の様にも見えると、マサツグが近付けば近付く程に火力と共に勢いが
増し!…と言うのも完全にマサツグの事を忘れたかの様に猛攻を繰り出し!…
マサツグ自身も何か様子が可笑しい事に!…気が付いては居るのだがその
原因が分からない!と言った具合にただその攻撃に対し耐え続ける事しか
出来ないで居ると、突如その様子を見て居たシロが飛び出して行く!…
__……ッ…ババッ!!…
「ッ!?…ちょ!?…シロちゃん!!…」
「ッ!?…シ、シロ!!…危ないから後ろに!!…」
「ご主人様!!…シロに!!…シロに任せて下さい!!」
「ッ!?…な!…何で?……あぁ~!!…オリハ!!!」
この時シロは何を思ったのか!…覚悟を決めた表情でマサツグの背後から飛び
出して行くと、一直線にフィロの下へと突貫して行く!…するとそんなシロの
突拍子もない行動にマサツグとオリハは戸惑い、慌てて止まるよう声を掛ける
のだが!…シロはそんな二人の呼び掛けに対して一切止まる様子を見せる事は
無く!…ただ自分に任せる様にとだけ答えると、そのまま構わず突貫する!…
この時一体何の根拠が有ってこんな事をしたのか?…勿論マサツグ達には理解
出来ず!…だがそのまま放って置く訳には当然行かず、マサツグはオリハに!…
フィロの攻撃を受けながらもシロの回収に回るよう名前を呼ぶと、オリハも
それを聞いた様子で動き出す!…
__ッ!…コクリッ!!…ババッ!!…
「……ッ!…」
__スゥ…シュン!!…ボボボボボボボボ!!!…
「させるかあああぁぁ!!!」
__ゴウウゥ!!!…バシュシュシュシュシュシュン!!!……
オリハは無言で頷くと急いでシロの元へと駆け出し!…シロの後ろに付くよう
あっと言う間に追い付いて見せると、次にはそれに気が付いた様子でフィロが
ピクッと動き出す!…その際自身に向かい近付いて来るシロとオリハの事を
敵と認識した様子で、更に狐火を量産!…勿論シロやオリハに向かってその
量産した狐火を容赦なく発射し始め!…オリハもそれを見て直ぐさま迎撃態勢に
入って行き!…双扇でカマイタチを起こすなり無力化に成功して見せると、
シロもそれに気が付いた様子で反応する!…
「ッ!!…オリハ叔母さん!!」
「シロちゃん!!…無理はしちゃ駄目でしょ!!!…
…とにかく!!…シロちゃんの事!…信じるからね!!…」
「ッ!!……はいです!!…」
「ッ!?…俺は止めろって意味でお前を行かせたんだが!?…
…ったく!!…しょうがねぇ我儘娘達だ!!…こうならやってやるよ!!!」
それこそシロが回避運動に入ろうとして居た所で狐火は無力化!…シロは驚いた
様子でハッと気付くと後ろを振り返ってオリハを呼び!…するとオリハはオリハで
シロに無茶をしない様に!と注意を口にし!…マサツグが行かせた理由についても
間違って受け取った具合に援護へ回ると、シロに信じる!と口にする!…となると
シロもその言葉で更にやる気を見せ返事をすると、オリハと一緒に二人揃って
フィロへ向かい突貫を開始!…勿論その様子にマサツグは慌てて違うと口にし!…
自分の言った言葉の意味が伝わって居ない事に呆れてしまうと、こうなっては
如何しようも無いと!…自棄を起こした様に自分でも出来るだけ注意を稼ぐよう
動き出すと、フィロに向かって煽り出す!…
「……スゥ~……おぉ~いフィロぉ~!!!…こっちだこっちぃ~!!
こんな生ぬるい攻撃じゃ真面に怯ませる事すら出来ねぇぞぉ~?…
それとも何かぁ?…魔王って言うのは名ばかりで!!…
実際の所は大した事はねぇってかぁ~?」
__ピクッ!!…クルゥリ?……シュン!!…ボボボボボボボボ!!!…
「ッ!?…グッ!!……洗脳されてても煽り耐性は無いみたいだな!?…
けど重い!!……となるとやっぱあの時はまだ手加減をして居たって事か!?…」
マサツグは一度落ち着きを見せると大きく息を吸い出し!…そして慣れた様子で
フィロの事を小馬鹿にするよう大した事無い!と豪語すると、ついでに大剣を
叩いて挑発をする!…それはまるで輩を言う様にガラが悪く!…そんなマサツグの
挑発を耳にしてかフィロも直ぐに反応を示し!…マサツグの居る方へ振り返っては
睨み付ける様に!…直ぐに狐火を量産して有無を言わさないようまた猛攻を
マサツグへ向けて放って見せると、それを受けるマサツグもまた圧され始める!…
その際先程よりもやはり火力が上がって居る様子で一撃が重く圧し掛かって行き、
何ならあのユグドラドで対峙した時より威力が上がっており!…するとマサツグも
さすがと言った具合に手加減をされて居た事を今気が付いた様子で!…とにかく
今自分が出来る精一杯の事に!…ただフィロの注意を一心に集め、更に攻撃をも
一心に耐え続けて居ると!…遂にシロ達がフィロの元へと辿り着く!…
__タッタッタッタッタッ!!…
「……フィロ!…先にごめんなのです!!……」
「シロちゃん行くよ!!」
__ババッ!!…ッ!?…シュンッ!!…コオオォ!!…
フィロを自分達の攻撃間合いに捉えた所でシロが徐に謝り出す!…それはまるで
今からやる事に対して謝って居る様に感じられ、今までのシロの様子からは
見られない光景であって!…その一方でオリハはフィロに攻撃を仕掛ける音頭を
シロに取り出し!…シロと一緒にその宙に浮いて居るフィロへと向かって飛び
掛かって行くと、その双扇でフィロの事を叩き落とそうとして見せる!…すると
そんな二人の様子にフィロも今気が付いた様子で突如反応!…マサツグへ夢中に
なって居た代償を払う事に!……とはならず!…突如自身の背後より炎の球を
出現させ!…すぐさま迎撃の体勢に入って見せると、次にはオリハが酷く驚いた
様子を露わにする!…
「ッ!?…嘘おぉ!?…」
__…カッ!!…ッ!!…キイィィン!!!…ガキイィン!!……ジュッ!!…
「ッ!?…熱っつ!!!…」
突如現れた炎の球は熱を集める様にして一点を発光!…そして向かって来る
オリハに向かいレーザーを繰り出して見せるのだが!…オリハもそれを真面に
喰らう訳には行かないので応戦の体勢!…その際鉄扇を突き出しそのレーザー
を何とか弾き!…それこそ攻撃へと転じる何かのきっかけにしようとする
のだが!…ちゃんと芯でレーザーを捉えていなかったせいか、敢え無く鉄扇は
弾かれてしまう!…そして弾かれた衝撃でオリハが空中でバランスを崩して
居ると、レーザーはそのまま直進!…それこそ真面に被弾する事は無いのだが
オリハの頬を掠め!…オリハ自身もその焼かれた事に対して苦痛に表情を
歪ませ!…ただ何も出来すにそのまま地面に落ちて行くと、その途中で奇妙に
笑って見せる!…
__グラァ……ヒュウウゥゥゥゥ!!!…ニヤッ!!…
「ッ!?…」
「まだ終わってないよ!!…私の目的はフィロちゃんじゃない!!…」
「………ッ!?!?…」
当然迎撃したにも関わらずオリハが笑って居る事にフィロは戸惑い!…一体如何
言う事か?と言った具合に視線を向けて居ると、オリハはその答え合わせをする
様に言葉を呟く!…その際自身の目的は攻撃に無い事を口にすると、目的は別に
ある!と言って地面に落ち!…すると当然そんな言葉を耳にしてフィロは更に
戸惑って見せ!…一体如何言う事なのか?と更に考えるよう若干悩んだ様子を
露わにすると、次にはある気配を感じた様子でハッとする!…そしてその気配の
感じる方に慌てて視線を向けて見せると、そこには拳を固めて落下して来る
シロの姿が!…
「フィーーーロォーーーー!!!!」
__ババッ!!…コオオォ!!…
「させるかああぁぁぁ!!!!」
__シュパッ!!…カッ!!…ッ!?…ボゴオオォン!!!…
この時シロはフィロの名前を叫びながら一直線に落下して行き!…眼下にフィロを
捉えては拳を固め!…するとフィロもそれに気が付いた所で先程と同じ様に!…
炎の球でシロに狙いを定めて見せ、落ちて来るタイミングを見計らい迎撃の
レーザーを撃ち出して見せようとするのだが!…それを良しとしない所でオリハが
動く!…その際オリハは地面に落下して受け身を取るなりその炎の球に向かって
持っている鉄扇を投擲!…その投げた鉄扇は真っ直ぐ炎の球に向かって飛んで行く
と、一撃で破壊!…小規模ながらも爆散してはフィロを驚かせ!…そしてフィロも
その爆発の硝煙に巻き込まれてしまい!…手で掻き消す様な動作をして見せ、
それで一度はシロから注目を外してしまうと、次にはその自身の横っ面に強力な
一撃を貰ってしまう!…
「フィーーーロォーーーー!!!!」
__グッ!!…バコオオォォォォォ!!!…
「ッ!?!?!?……」
__グオン!!…ダアアァァァン!!!………シュタッ!!…
まるで雷の如く降って来たシロはフィロの左の頬に向かって右ストレート!…
その殴った勢いそのままにフィロと撃ち落とし!…するとその一方で殴られた
本人も酷く驚きを露わにし!…バランスを崩したまま成す術なく地面に向かって
落とされると、そのまま地面と激突する!…そして殴られた衝撃で一瞬意識が
飛んだ様な感覚を覚えて居ると、直ぐには立てず!…その間にもシロは体勢を
立て直して地面に着地!…その倒れるフィロに対し何か怒った様な表情を
浮かべて見せると、次には怒気を強めて説教をするのであった!…
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主人公「舞」は異世界に拠点を移し、薬師大学校での学生生活が始まります。
前作で起きた話の説明も間に挟みながら書いていく予定なので、前作を読んでいなくてもわかるようにしていこうと思います。
また、意外なその異世界の秘密や、新たな敵というべき存在も現れる予定なので、前作と合わせて読んでいただけると嬉しいです。
以前の登場人物についてもプロローグのに軽く記載しましたので、よかったら参考にしてください。
「お前と居るとつまんねぇ」〜俺を追放したチームが世界最高のチームになった理由(わけ)〜
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【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
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これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
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テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
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