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-第四章-オータムクラウド国編-
-第四章九十二節 呉服屋の友人と狐の花魁と買い物帰り-
しおりを挟む「……あ、あのぉ…ウチに何か用でしょうか?…」
「ッ!…あ、あぁ…ス、スイマセン!……えぇ~っと…
この子用の着物を探して居るのですが?…」
「ッ!…あぁ!!…そう言う事でしたか!…
…はい、ではこちらに……って、ん?…」
「ッ!…何じゃ?…わっちの顔に何か付いて……って、ん?…」
店の前で問答をして居ると店員が困惑気味に登場!…マサツグに用件を尋ねると
首を傾げ、マサツグもその店員が出て来た事に戸惑った反応を見せると、騒がしく
して居た事を謝り始める!…そしてもう他に呉服屋の宛てが無いのでここに決めた
様子で話しをすると、店員にフィロを指差し!…改めてここに来た用件について
話して行き、店員も理解した様子でフィロに視線を向けマサツグに返事をすると、
店の中に案内しようとするのだが!…次にはフィロを凝視するとピタッと固まり!…
フィロもそんな店員の様子に気が付いた様子でその店員に声を掛けると、次には
同じ様な反応を見せる!…それは宛ら知り合いを見つけた様な反応!…互いに
凝視しては顔を近付け!…
「……お主もしや…葛葉かや?…」
「ッ!…いややわぁ!…やっぱり玉ちゃん!?…
何や豪いちいさぁなってぇ!…一体如何したん?…」
「ッ!……え?…フィロの知り合い?…
それに玉って?…」
先に言葉を口にしたのはフィロの方で、フィロはその店員の事を葛葉と…
さも友人のよう戸惑い気味に声を掛け出し!…その問い掛けに対して店員もハッと
目を見開く様な反応を見せると、次には懐かしがる様に返事をする!…その際葛葉と
呼ばれた店員は、京都の言葉の様な感じで返事を!…そのフィロの身なりを見ては
神滅鬼と同様にフィロの事を玉!と…何か親しげな様子でフィロに微笑み!…そして
フィロのあだ名かマサツグが気になった様子で声を変えると、フィロははぐらかす
様に話しを続ける!…
「ッ!…あぁ、そこは気にしなくて良い……にしても…
何故ここにお主が?…お主は確か朝廷の女官であった筈では?…」
「いやぁん、それは昔の話よってにぃ!…
今はしがない呉服屋の店員さんよぉ?
…にしても玉ちゃんこそどないしたぁん?…
珍しくそんな安そうなTシャツ着てぇ?…
前やったら高い物を着るのがステータス!…
みたいな事言うてたのにぃ?…」
「ッ!?…や、安!?……まぁ否定はしないが…」
何か触れて欲しくない所が有ったのか、フィロは若干慌てた様子で返事を…
その際話しの行き先に葛葉の話を持ち出し、昔はもっと良い所で働いて居た
筈とばかりに話をすると、葛葉はモジモジとした様子で話をする!…何でも
とうの昔にその女官を辞めたらしく、今は呉服屋の店員!と…するとまた
ハッとした様子で目を見開き!…フィロがTシャツを着ている事に珍しいと
言った言葉を口にすると、何やら気になる事を口にする!…と言うのもその
昔のフィロからすると、絶対に着ないモノだったらしく…代用のTシャツを
安物!と…するとそうハッキリ言われた事でマサツグはショックを受け!…
否定出来ない事に何か負い目を感じた様な反応を見せると、フィロが慌てて
ツッコミを入れる!…
「ッ!?…こ、こりゃ葛葉!!…物の価値を口にするでない!!…
…確かにそんな事を言って居った時期もあったが…
これはただのTしゃつでは無いのだぞ!?……[彼しゃつ]と言う奴じゃ!…」
「ッ!!…あらあらまぁまぁ!!…ついに玉ちゃんにも春が!!…」
「……彼氏…なのか?…どちらかって言うと主従の関係だが?…」
ショックを受けるマサツグを庇う様に!…その葛の葉にツッコミを入れると、
昔は昔と口にする!…そしてそれ以上にこれには価値が有るとばかりに
[彼シャツ]と言うと、モジモジとした様子で嬉しそうに頬を赤らめ!…
するとその話に葛葉も思いっきり食い付き始め!…フィロに春が来た!と
自分の事の様に喜びを露わにすると、すかさずその言葉にマサツグが疑問を
持つ!…と言うのもいつの間にその彼女彼氏の関係になったのか?…その前
までは夫婦とぶっ飛んで居たのだが!…とにかくその葛葉の台詞にマサツグが
ツッコミの言葉を口にし!…しかしそんなマサツグの言葉など聞いて居ない
様子で更に葛葉が暴走すると、呉服屋に入るよう急かし始める!…
「やとしたらこうしては居れへんなぁ!…早よ店に入って来て!…
サービスするわぁ!…良いのん見繕って!…
って、いっそ白無垢でも買うて行きますぅ?…」
「ッ!…いやあぁん♥…まだ気が早いのじゃあ♥…
…それは予約と言う事で♥…」
「…いや買わんぞ?…」
店の引き戸を開けると中へ入るようジェスチャー!…その際張り切った様子で
言葉を口にするとフンス!とばかりに更に暴走!…いっそ白無垢を買うか?と
フィロに問い出し、フィロも満更でも無い様子で頬を抑えてモジモジとすると、
マサツグがこれまたツッコミを入れる!…そうして店の前で問答を繰り広げ
つつもやっとの思いで店の中に入って行くと、そこは別世界!…煌びやかな
着物が飾られては所狭し!と…思わずマサツグが二の足を踏みそうになって
しまい!…何か怯んだ様な反応を見せて居ると、葛葉は徐に店長を呼び出す!…
__ガラガラッバタン!……キラキラキラキラ!!…ッ!?!?……
「…さて!…スゥ…店長ぉ!!…お客さんですぅ~!」
__ッ!?……ギッ…ギッ…ギッ…ギッ…
「…いらっしゃい…今日はどんな御入り用で?…」
何を持って店長を呼んだのか?…とにかくその呼ぶ声に思わず驚いて見せ、
その店の奥から誰かが歩いて来る足音を耳にすると、次にはご年配のババ様を
目にする!…と言うのもそのババ様の格好はまるで通夜でも有ったかの様な
黒一色の格好で、その手には煙管が!…因みに葛葉は至って普通の赤の着物を
着ており、その見た目と言うのは某・ボ○スロ○ド!…ずんだを愛する娘の
姉によく似て居り、髪も白銀と綺麗で!…とにかくそんなババ様が出て来た事で
マサツグは戸惑い!…オリハはそのババ様を前に借りて来た猫のよう固まって
しまうと、ババ様はオリハに目をやる!…
「……ほほぅ?…また嬢ちゃんが来たのかい?…
…で、今度は何にする?…」
「ッ!?…あっ…い、いえ!!…私ではなくこっち!…」
「ッ!…あっ…すんません!…この子の着物を…」
如何やらオリハも一度は来た事が有る…と言うより来た事が無ければ案内も
出来ない訳で…ババ様はまた御用立てに来たのか?と言った具合に声を掛け
出し、オリハに似合いそうな着物に目を向けようとするのだが!…オリハは
慌てた様子で違うと言う!…その際何か冷や汗を掻く様な素振りを見せると、
必死に両手を突き出しては手を左右に振り!…すると当然そんなオリハの様に
マサツグもえっ?と言った具合に戸惑うのだが、とにかく回ってきた会話に
マサツグがフィロを紹介すると、フィロは前に出て指を差す!…
__……スッ…ッ!……
「…わっちはアレが良いな?」
「……ほほぅ?…嬢ちゃんは目が良いみたいだねぇ?…
この店で一番高い物を選ぶとは…」
「ブフッ!!…ちょ!?…フィロさん!?…」
フィロが指差したのはそのババ様の後ろに隠れるよう掛けられて有る赤の着物!…
金糸は勿論!…赤も見事なまでに染まっては完璧に仕上げられており、その着物
には桜と狐が!…それはまるでフィロの為に誂えて有るかの様な着物であって、
ババ様もそのフィロの言葉に興味を持ったよう返事をすると、その着物は一番
高いと言葉を続ける!…するとその言葉を聞いてマサツグが噴き出し!…フィロに
ツッコむよう言葉を!…しかしフィロはその着物を大層気に入ったらしく!…
他のは嫌!と言った具合に首を左右に振って見せると、マサツグにこう続ける!…
「…ッ…アレは元よりわっちの物なのじゃ!…」
「ッ!?…え!?…」
「……マサツグとこうして出会う前の事じゃから?…
軽く2~300年前かのぅ?…ここで花魁をして…
良い男を引っ掛けては遊んで居った時じゃから…
…あぁ~…もう具体的な年月は忘れたの…」
フィロは腰に手を当て胸を張ると、その着物は自分のモノ!と…当然その話を
聞いてマサツグは戸惑い!…一体如何言う事なのか?と言った困惑の様子を
見せて居ると、フィロはその理由を説明する!…と言うのも当然マサツグと
出会う前の事であって、大分昔の話!と…フィロ自身も詳しい事を忘れた様子
で、とにかくヤンチャをして居た時と笑いながらに話して居ると、ババ様が
その着物の説明に補足を入れる!…
「…これはその2~300年前に居た花魁が着ていたとされている着物なんじゃ…
…今となってはもう伝説になって居ってな?…
その花魁と一晩を過ごすのに金を3000万…身請けに金4億を要したとか…」
「ッ!?…マジか!?…」
「…まぁ実際に払える者は居らなんだがな?……して小娘よ…
これはウチの商品でも有るのじゃが…家宝でもある!…
これはウチの初代様が仕立てた着物であって!…ある秘密が有るのじゃが…
…もしそれを答える事が出来ればくれてやろう!……如何する?…」
「ッ!?!?!?…え?…えぇ!?…」
恐らくその当時のフィロの人気具合であろう!…ババ様はその花魁の話をすると、
その際の指名料の話を口に!…更には身請けする際の金額もしれっと話し!…
その話を聞いてマサツグは目を剥き驚きを露わに!…オリハも信じられない様子で
思わずフィロに視線を向け!…マジで!?とばかりに目を見開き固まってしまう
と、フィロはその視線を感じてかドヤッて見せる!…それはまるで当然の反応と
言った具合に胸を張ると、鼻が高そうにフフン!と…するとそんなフィロの
様子を知ってか知らずか!…ババ様は突如としてその着物は家宝であると、何やら
意味深な言葉を口にし始めると、フィロにある賭けを持ち出す!…と言うのも
その着物には秘密が有るらしく、答えれたらタダでくれる!と…するとその言葉に
マサツグとオリハが更に戸惑った様子で驚きを露わに!…一体何故そんな賭けを
持ち出したのか!?とただ戸惑った様子で固まって居ると、フィロはフッと笑って
はこう答える!…
「ッ!…くふふふ♪…そんな物…わっちが知る由もないでありんしょう?…」
「ッ!…え!?…」
「…花魁の衣は言わば勝負服!…故にここぞと言う時に着るのでありんすが……
わっちが現役の時はそんな者など居りせん…どれも取るに足らない者共ばかりで…
わっちは一度としてその着物に袖を通しては居ないのでありんすから!…」
「……は?…い、いやちょっと待て!!…
それじゃあ答えに!…てか今のサイズで合うやつを!!」
フィロはそのババ様の問い掛けに対して知らない!と…さも自信満々に答えて
見せると、何故か花魁口調で喋り出す…何でもフィロは一度としてその着物に
袖を通した事が無いらしく、その理由についても男が居ない!と…花魁にとって
着物と言うのは勝負服らしく、その戦闘する機会が無かったからと飄々とした
様子で答えて見せると、隣に居たマサツグに戸惑われられる!…ただその
フィロの言葉が出て来た瞬間、マサツグの口からは「は?…」と…当然答えに
なる訳が無いとマサツグは次に呆れ始め!…フィロに対して注意を!…それこそ
真面目に選ぶようフィロに注意をしようとすると、ババ様はフッと笑って
見せる!…
「……フッ!…正解じゃ!…」
「ッ!?…えぇ!?…」
「…その花魁が実は妖狐だと噂が立つと皆が慌て!…
その花魁も騒ぎを察知してか次には何故か姿を忽然と消した…
まるで逃げたかの様に思われたのじゃが…
その審議は噂も含め如何にも分からず!…
ただその花魁の部屋に残されてあったのはこの着物だけ!…
掛けられた状態でその部屋に置いてあったそうじゃて…
その際初代様がその着物を受け取り…処分するよう言われたのじゃが…
見て見ると一度として袖を通した様子が見られず…捨てるには惜しい!と…
…初代様もその花魁に惚の字だった様で…
着て居ないと言う事はつまりそう言う事と理解し…
…もし本当にその花魁の正体が妖狐だったとして、
この着物を取りに来る事があればこう聞いて欲しいと代々遺言に…」
笑ったババ様はフィロに正解!と…すると当然その言葉にマサツグは戸惑い!…
一体如何言う事!?と言った具合に更に困惑!…ただただフィロとババ様の
二人を交互に見るよう視線を動かし続けて居ると、ババ様はその答えの理由を
話し出す!…と言うのもそこから話し出されたモノと言うのは昔話の様で、
フィロの正体がバレた!と言った内容で!…この時フィロには苦い思い出なのか
眉間にしわを寄せて聞きたくない!と…妙な所でプライドが高い事を露わに
すると、ババ様は構わず話を続ける!…それは当時その着物を作った職人の
話であって、袖を通して居ない事に不思議がり!…すると勿体ないと言った
具合に今の今まで保管をして居たらしく、その際フィロに対してもしもの
遺言を残すと言った!…その徹底ぶりをババ様がつらつらと話を続けて居ると、
フィロが興味を持った様子で反応する!…
「ッ!…ほう?…して?…」
「…「ワシが作った着物は如何じゃった?」と…
唯一その花魁の為に仕立てた着物だけに職人として!…一人の男として!…
感想を聞きたかったようじゃ!…」
「……なるほどのぅ?……はあぁ~!…
どれもこれも女々しい者達ばかりじゃ!…遊女相手に本気等!…
仕方が無い!…どれ?…少しばかり妖気を溜めるかの?…」
__…スッ……シュゥ~~ン!!……ドクンッ!…ドクンッ!…
フィロの問い掛けに対してババ様はその遺言を口にする…そしてその遺言と
言うのもとても簡単な事であって、ただ単純に感想を求めるモノであり…
この時何故その様な遺言を残したのかについても続けて話し、漸くこの遺言も
伝える事が出来たとばかりにそのババ様が安堵する様な表情を浮かべると、
フィロも納得した様子で言葉を零す!…その際呆れた様子で溜息を吐くと、
思わず本音を漏らし…だがそれでも律義に話を聞いた様子で何やら行動!…
それは神滅鬼の時同様何か妖力を溜める様な!…瞑想の形に入って徐々に
大人のフィロの姿になって行くと、それを見た葛葉が若干驚く!…
「ッ!?…ち、小さかった玉ちゃんが大きゅうなって!…」
__バシュウウゥゥゥン!!!……ッ!?!?…
「……ふう…さて、ではその着物をこっちに寄こせ?…
実際に着て見せてやった方が良いでありんしょう?…」
「その前にテメェは隠す事を覚えろ!!!…
色々と危ねぇだろうが!!!」
「んん?…」
目の前で自分の知って居るフィロの姿になって行く事で葛葉は驚き!…
フィロも気を溜め終えた様子で元のボンキュッボンを取り戻すと、一息吐いて
見せる!…そして改めてその奥に飾られて有る着物を寄こす様に言葉を口に
すると、ババ様はハッとした様子でフィロを見詰め!…と言うのも今自身の
目の前にはその伝説と呼ばれた遊女が半裸の姿で立って居り!…マサツグと
オリハも慌てて目を背けては見ない様に!…マサツグがフィロに対して
ツッコミの言葉を口にすると、フィロは気にして居ない様子で言葉を漏らす!…
何故ならその時来ていたのはTシャツ一枚だけ!…ギリギリ裾で見えない様には
なって居るがそれでも「プレイエリア外」の光景が見えそうになっており!…
とにかく慌てるマサツグとオリハを余所に!…ババ様もハッとした様子で
その奥に飾られて有る着物の方に振り向いて見せると、それを取ってはフィロの
元へ…
__……ッ!!…クルリッ!……ガサァ…スッ……ザッ…ザッ…ザッ…ザッ…
「…どうぞご試着お願いします…」
「ッ!…ふむ…では少し手伝ってくりゃれ?…
さすがにこれは一人で着れぬからなぁ?…」
「ッ!…承りました…」
さもフィロの部下になったよう突如としてババ様は腰が低く…その件の着物を
フィロに手渡し着るようお願いをすると、フィロも了承した様子でその着付けを
手伝う様に声を掛ける!…その際フィロが微笑みながら声を掛けると、ババ様は
何やら嬉しそうに!…まるで悲願が成就したとばかりに涙を目に浮かべ出し!…
その様子にフィロも思わず戸惑った様な反応を見せるのだが、それでもスッと
腕を差し出すとその着物に袖を通す!…さてそこからは普通の着物とは違って
若干開ける様に!…両肩と背中を開けさせては落ちぬよう固定!…更に普通の
着物なら後ろで帯を結ぶのだが、前に!…更には歩き易い様に裾を開き!…まるで
誘うが如くサマーオーシャンで初めて見たフィロの姿がそこに出来上がって行くと、
マサツグも思わず絶句する!…
「………ッ!?…」
「……ふむ…これは中々…
少々金糸が足りぬ様な気もするがこれはこれで…
…さて、どうかや?…その伝説の花魁様を見れた気分は?…
わっちもこれに袖を通すのはこれが初めて故に…
中々惜しい物を手放したと今になって後悔したわ…」
「ッ!!…勿体なきお言葉!…これで初代様の気も晴れる事でしょう!!…
…それは元より貴方様の…貴方様ようにお誂えた物!…
約束通りそれをそれは貴方様にお返ししましょう!…
初代様もそれを望んでおられる筈!!…」
「ッ!…そうか……ではこれは有り難く貰って行くにありんす…
…これは大事にさせて貰う…確か名は……総一郎…でありんしたか?…
…その名…しかとわっちの中に刻ませて貰うでありんす…」
そこに居たのはあの忍者屋敷の遊郭に出しても何ら遜色の無い妖艶な遊女!…
まさに煌びやかな花魁がそこ立って居り!…そして肝心のその遊女はその着物を
着て感想を口に…もう少し何か物足りないと言った感じがしたらしいのだが
気に入ったらしく!…改めて袖を通して居ない事…勿体ない事をしたと後悔する
様な言葉を口にし…何か寂しそうな表情を見せると、ババ様がそんなフィロに
言葉を漏らす!…そして当初の約束通りにその着物をフィロに譲ると言うと、
フィロもそれを喜ぶよう笑みを浮かべ!…その際思い出した様に恐らくはその
初代様の名前を!…忘れないと言った具合に言葉を口にし、さも着替えが
終わったかの様に振舞おうとすると、ここでマサツグがハッとした様子で
ある言葉を…
「……ッ!…フィロ?…それ……着て行くのか?…」
「……ッ?…当然にありんしょう?…わっちはマサツグだけの遊女!…
もとい!…可愛い奥さんなのでありんすから♥…」
「……すみませぇ~ん!…子供用の物を数着お願い出来ますか?…」
「ッ!……何ゆえ子供用の数着?…
よもやわっちがこれを汚すとでも思っておるのかや?…」
マサツグは突如我に返ったようフィロに質問!…と言うのもそれを着て行くのか?
と…するとその問い掛けに対してフィロも当然と言った様子で返事!…その際
マサツグの質問の意味が分からず!…何故それを?と言った具合に戸惑いの表情を
浮かべると、更に調子に乗った様子で言葉を続ける!…しかしマサツグはそんな
フィロの様子など御構い無しに、そのババ様に子供用の物は有るか?と…となると
更にフィロが困惑した様子で言葉を口にし、今着ている着物を汚さない自信が
あるとばかりにマサツグに文句を口にしようとするのだが、マサツグはフィロの
方に振り返るなりこう返事をする!…
「……その状態っていつまで持つんだ?…」
「ッ!…へ?…」
「確かに今が本来の姿だって事は分かって居るが…
それを永続的に保つ事が出来ないのが今のお前だろ?…
…つまり時間切れになると否応なしに!…」
__……ボフンッ!!!……ちょこぉん!…
「……こうなるって事だ…」
__ッ!?……ッ~~~~!!!!……
マサツグが質問をしたのはその姿を保って居られる時間について、するとそんな
質問をされた事でフィロは気の抜けた様子で返事を口にし!…だがマサツグは
それが重要と言った様子で言葉を続け!…フィロにその着物を着て居られる時間が
限られて居る事を改めて指摘して見せると、次には時間切れが来た様子で幼女の
姿に!…ある意味で元の姿に戻ってしまうと、マサツグはやっぱり…と言った
様子で言葉を零す!…幸いまだ畳の上であったから汚れずには済んだのだが、
フィロはそれを指摘された事で頬を膨らませ!…次には悔しそうに顔を真っ赤に!…
元の原因はマサツグに有る!と…まるでそう目で訴える様にキッとマサツグの事を
睨んで見せると、その様子を目にした葛葉が興味を持つ!…
「ッ!…あらあらまぁまぁ!…またちいちょなってぇ?…
…なるほどぉ?…旦那さんに可愛がられてるんかぁ!…
だから妖力を保てないと!…」
「ッ!!…これ葛葉!!!…余計な事を言うでない!!!…
…クゥ!!…何もかもマサツグのせいなのじゃ!!…
責任を取って嫁に貰わんか!!…このうつけが!!!」
葛葉も何故フィロがこの様な事になって居るのかに気が付いた様子で、
ちょっかいを出す様に言葉を…するとその葛葉の言葉にフィロが慌てた
様子でツッコミを口に!…その際元の原因にマサツグのせいと、責任
転換をしたようマサツグに嫁に貰え!と訴え出すと、マサツグの事を
うつけ呼ばわりして見せる!…するとそのフィロの言葉にマサツグも
カチン!と…ツッコむ様にして反論を!…
「ッ!?…誰がうつけだ馬鹿者!!!…
大体ちょっと撫でただけでコロっと行っちまったオメェが弱いんだろうが!!…
えぇ!?…この万年発情女狐が!!!」
「ッ!!…あぁ~、そう言う事を言うかお主!!……よかろう!!…
今この場でどちらが上か!!…ハッキリさせようでは無いか!!!…
負けた方は何でも言う事を聞く!!…それで構わぬな!!…行くぞおぉ!!!」
元々の原因はフィロに有ると、テイム出来たのはフィロのせいとマサツグが
文句を口にして見せると、フィロの事を馬鹿にする!…となるともはや
しょうもない喧嘩に発展!…フィロもその言葉を買い文句にハッキリさせる!と…
一人勝手な条件を付けてはマサツグを襲うと宣言して見せ!…マサツグも
それに合わせて身構える様な素振りを見せると、フィロはマサツグに飛び
掛かって行く!…しかし!…
__……クウウゥ~~ン♥……クウウゥ~~ン♥…
「…これの一体何処がチョロくないって?…んん?…」
「や、やめ!♥…そこは…そこは弱いのじゃあ!!♥」
「…はあぁ~…全く!…如何にも手の掛かる奴に気に入られた様だ…」
即落ち2コマ!…そう言えてしまいそうな位に呆気なく決着が着いてしまう!…
飛び掛かって来るフィロを捕獲するとまずTシャツを着せ!…そこからその場で
仰向けにするよう転がして見せると、フィロの耳と腹に手を乗せる!…
そこからはマッサージをするようクニクニ、コショコショ!…するとフィロは
もう脱力したかの様に腰砕けの状態に!…仕舞いには蕩け切った様子で喘ぎ始め、
マサツグもそんなフィロの様子を見て呆れたよう言葉を口にすると、更にフィロを
苛めに掛かる!…その際フィロは抵抗するようマサツグに文句の言葉を口にする
のだが、行動と言葉が伴って居らず!…と言うのもそこに居るのはもう甘える事で
一杯の子狐が転がって居り、マサツグもそんな様子を見て更に呆れたよう言葉を
口にすると、フィロを苛めに苛め抜くのであった!…
因みにシロの分の着物も買うと店を出てオリハと共に街へ…その際オリハに
マサツグはとある質問を口に…
「……そう言えば聞きたい事が有ったんだけどさぁ?…
何であん時お前なんかバツが悪そうな顔をしてたんだ?…
別に至って何か奇妙な奴がいるとか…普通の店だったじゃ…」
「……締め上げられるからだよ…」
「ッ!…え?…」
「……こう私みたいに胸が大きいとサラシで胸を潰すか
タオルでクビレを埋めるかするんだけど…
私の場合胸を押し潰されてね?…それはもう地獄だったのさ…」
「ッ!?……だ、だったらそれをしなくて良い洋服にすれば…」
マサツグがした質問とはあの呉服屋に入る前の事であって、何故紹介したにも
関わらずあんな様子を見せて居たのか?と…今だあの反応が気になった様子で
思い出した様に問い掛け出し、オリハもその質問を受けてまた何か遠い目をする
様な反応を見せると、徐に言葉をポツリと呟く!…と言うのもオリハ曰く締め
上げられると…となると当然そんな言葉が出て来た事でマサツグは戸惑い!…
一体如何言う事なのか?と悩んだ様子でオリハに視線を!…するとオリハは
具体的な理由を口に!…その際自分が地獄に居る様な目に遭った!と話をし始め、
締め上げられた理由についてもただ着物を着る為と説明をすると、マサツグが
更に戸惑った様子で言葉を口に…しかしそれだけではなかった様子でオリハは
振り向き!…鬼気迫った様な表情を浮かべると、マサツグに続けてこう話す!…
「ッ!?…
ここに来て和服を手に入れないのはどうかと思ったから行ったんだよ!!…
夏海原だと水着とかシースルーな衣装!…春野原だとワンピースとか!!…
こう言った衣装で自分を飾るのもまた楽しみ!!…」
「………。」
「…って、女装に目覚めた訳じゃないんだぞ!?…
ただ自分が使うアバターを可愛く見せたいのが目的であって!!…」
「…あぁ~…はいはい…分かったぁ分かったぁ…
またお前も情熱を持って居ると言う事がよぉく分かったよぉ…」
オリハは如何やら衣装にも気合を入れるらしく、ここに来て買わないのは
如何か!と…その為に苦しい思いもしたと言うと、更にその情熱を語りに
語り!…その際マサツグが若干引き気味の表情を見せると、オリハは察した
様子で誤解と言う!…ただオリハとしては着せ替えを楽しんで居るだけ
らしく、マサツグの反応に不服!と…しかしマサツグからすれば無頓着な
所で在り、余り気にして居ないと言うか…「そう言う趣味も有るんだな」と
自分の中で完結すると、オリハの話を流すのであった!…
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SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
『山』から降りてきた男に、現代ダンジョンは温すぎる
暁刀魚
ファンタジー
社会勉強のため、幼い頃から暮らしていた山を降りて現代で生活を始めた男、草埜コウジ。
なんと現代ではダンジョンと呼ばれる場所が当たり前に存在し、多くの人々がそのダンジョンに潜っていた。
食い扶持を稼ぐため、山で鍛えた体を鈍らせないため、ダンジョンに潜ることを決意するコウジ。
そんな彼に、受付のお姉さんは言う。「この加護薬を飲めばダンジョンの中で死にかけても、脱出できるんですよ」
コウジは返す。「命の危険がない戦場は温すぎるから、その薬は飲まない」。
かくして、本来なら飲むはずだった加護薬を飲まずに探索者となったコウジ。
もとよりそんなもの必要ない実力でダンジョンを蹂躙する中、その高すぎる実力でバズりつつ、ダンジョンで起きていた問題に直面していく。
なお、加護薬を飲まずに直接モンスターを倒すと、加護薬を呑んでモンスターを倒すよりパワーアップできることが途中で判明した。
カクヨム様にも投稿しています。
この世界にダンジョンが現れたようです ~チートな武器とスキルと魔法と従魔と仲間達と共に世界最強となる~
仮実谷 望
ファンタジー
主人公の増宮拓朗(ましみやたくろう)は20歳のニートである。
祖父母の家に居候している中、毎日の日課の自宅の蔵の確認を行う過程で謎の黒い穴を見つける。
試にその黒い穴に入ると謎の空間に到達する。
拓朗はその空間がダンジョンだと確信して興奮した。
さっそく蔵にある武器と防具で装備を整えてダンジョンに入ることになるのだが……
暫くするとこの世界には異変が起きていた。
謎の怪物が現れて人を襲っているなどの目撃例が出ているようだ。
謎の黒い穴に入った若者が行方不明になったなどの事例も出ている。
そのころ拓朗は知ってか知らずか着実にレベルを上げて世界最強の探索者になっていた。
その後モンスターが街に現れるようになったら、狐の仮面を被りモンスターを退治しないといけないと奮起する。
その過程で他にもダンジョンで女子高生と出会いダンジョンの攻略を進め成長していく。
様々な登場人物が織りなす群像劇です。
主人公以外の視点も書くのでそこをご了承ください。
その後、七星家の七星ナナナと虹咲家の虹咲ナナカとの出会いが拓朗を成長させるきっかけになる。
ユキトとの出会いの中、拓朗は成長する。
タクロウは立派なヒーローとして覚醒する。
その後どんな敵が来ようとも敵を押しのける。倒す。そんな無敵のヒーロー稲荷仮面が活躍するヒーロー路線物も描いていきたいです。
魔力ゼロの英雄の娘と魔族の秘密
藤原遊
ファンタジー
魔法が支配する世界で、魔力を持たない少女アリア・マーウェラ。彼女は、かつて街を守るために命を落とした英雄的冒険者の両親を持ちながら、その体質ゆえに魔法を使えず、魔道具すら扱えない。しかし、彼女は圧倒的な身体能力と戦闘センスを武器に、ギルドでソロ冒険者として活動していた。街の人々やギルド仲間からは「英雄の娘」として大切にされつつも、「魔力を捨てて進化した次世代型脳筋剣士」と妙な評価を受けている。
そんなある日、アリアは山中で倒れていた謎の魔法使いイアンを助ける。彼は並外れた魔法の才能を持ちながら、孤独な影を背負っていた。やがて二人は冒険の中で信頼を深め、街を脅かす魔王復活を阻止するため、「カギ」を探す旅に出る。
しかしイアンには秘密があった。彼は魔族と人間の混血であり、魔王軍四天王の血を引いていたのだ。その事実が明らかになったとき、アリアは「どんな過去があっても、イアンはイアンだよ」と笑顔で受け入れる。
過去に囚われたイアンと、前を向いて進むアリア。二人の絆が、世界を揺るがす冒険の行方を決める――。シリアスとギャグが織り交ざる、剣と魔法の冒険譚!
現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!
おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。
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過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。
ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。
世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。
やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。
至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!
ダンジョンに行くことができるようになったが、職業が強すぎた
ひまなひと
ファンタジー
主人公がダンジョンに潜り、ステータスを強化し、強くなることを目指す物語である。
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