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-第六章-ウィンタースノー連邦-スノーピース~霊峰ウルフハウリング・前編-

-第六章七節 情けない連行劇と事情聴取?…と悪魔の二人!…-

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フィロが素直に白状をした事でマサツグは固まり、モツも呆れ…そしてアンジュも

その話を聞いてさすがに理解!…先程のワタワタして居た様子も何処かへ消え!…

事の顛末も徐々に理解し出した様子で若干俯き!…そして何やら確認をする様に

辺り一帯をチラッとだけ見回して行くと、マサツグ達もそんなアンジュの様子も

終わったと…ペナルティを覚悟した反応で遠い目をする!…そして何かを確認した

所でと、アンジュはマサツグに声を!…


「……とにかく皆さん…一度ギルドまでご足労の方、お願いします…

少し色々と詳しいお話を聞きたいので…」


{…これでペナルティだな……

…はぁ~…どうしてこうなるだ!……

何でスムーズに事が進まない!!…}


「…はい……」


さも全てを理解した様子でボソッと言葉を!…この時アンジュのメガネは光の

加減で目が見えず…それはまるで何か怒って居る様にも感じられ!…マサツグも

呼ばれた事に心の中で文句を!…そして全てを覚悟した様子でアンジュに対して

無気力ながらに返事をして見せ!…その場で大きく肩から崩れ落ちる様にして

ガクッと折れて見せて行くと、モツも今だ呆れた様子で頭を抱え…アンジュの

同行に従う様子を露わにする!…するとそんな二人の返事に対して納得が行かない

様子で反抗を露わにする者も現れ!…アンジュに対して抗議を!…


「ッ!?…ちょっと待つのじゃ!!…

先に仕掛けて来たのはパルシディアナの方じゃろう!?…

わっち達はただこ奴の前に姿を現しただけで!!…

仕掛けてきおったの向こう!!!…じゃからわっちは悪くない!!!」


「ッ!?…ちょっと待て、今のは聞き捨てならないぞ玉藻前!!!…

そもそもお前が私の前に出て来なければこの様な事にはならなかったのだ!!!…

寧ろ私の方が被害者だ!!!」


それはマサツグ達を庇おうとしての反論なのか?…それとも自身の正当性を訴える

意味でのモノなのか?…とにかくフィロは被害者!と…まず事のきっかけからして

自分に非が無い事を口にすると、パルシディアナが悪い!と一方的に非難をする!…

その際パルシディアナを指差しつつ不服と言わんばかりの表情を浮かべて見せると、

そのフィロの言葉と態度にパルシディアナも勿論反論!…元の原因はフィロにある!

と…それこそまた喧嘩が再燃した様子で同じ様に指を指しながら文句を言うと、

更にフィロが噛み付き始める!…


「ッ!?…何を言うかこのかき氷娘!!!…

お主がわっちに突っ掛かって来なければこの様な事に!!…」


「それはこっちのセリフだ、この性悪化け狐!!!…

大体お前の方から首を突っ込んで来たくせに!!…

被害者面とは面の皮が分厚過ぎるぞ!!…」


フィロはパルシディアナの台詞に対してカチン!と来ると、振り返っては子供の様に

文句を!…それこそ軽く地団太を踏み出し!…パルシディアナの事を短気で執念深い

みたいな言い方をして行くと、これにはパルシディアナも当然反論!…フィロを性悪

狐の罵り出す!…その際厚かましい!とばかりに更に言葉を続けて行くと、互いに

歯を剥き出しにしながら睨み合い!…と、この様子にはギルド職員達もオロオロとし

出し!…これを制圧するのか?と言った不安の表情を浮かべて見せると、マサツグと

モツが動き出す!…


__……はあぁ~……コッ…コッ…コッ…コッ…


「……フィロ?…とにかく一度ギルドに行くぞ?…」


「ッ!?…何故なのじゃ!!…わっちは悪く…!!」


__ズイッ!…ムギュゥ!!…ッ!?……


「とにかく行くぞ?…」


「ヒィッ!!…は、はぁいなのじゃ…」


これ以上面倒事を起こされない為にもマサツグがフィロへ、モツがパルシディアナ

へと別れ!…その際マサツグがフィロに声を…とにかくついて来る様に言うと背後に

立ち!…そのマサツグの言葉に対してフィロがすかさず振り返って文句を言おうと

すると、次にはマサツグがフィロの顔に向かって腕を伸ばし!…さも揉み潰す様に

グワッシ!と…逃げられないようしっかりとフィロを捕まえてしまうと、再度忠告を

口にする!…その際自身の顔を近付けてフィロに圧を掛けて行くと、フィロもその

圧に屈した様子で怯えて返事!…直ぐに先程の態度は消え…まるで借りて来た猫の

ようシュンとした態度を見せて行くと、パルシディアナが驚いて見せる!…


「ッ!?…お、おぉ!…

あの傲慢な玉藻の前を意とも簡単に従わせるとは!?…

あの者は何者!?…」


「は~い、そう言う君も着いて来るんだよ~?……でないと…」


「ッ!?…」


「俺もこの場で暴れないといけなくなるかも知れないからね?…」


__チャキッ!…ッ!!…ババッ!!…


見た事の無いフィロの態度にとにかく驚愕!…パルシディアナはある意味でマサツグ

を恐れ!…と、その一方でモツもパルシディアナの背後を取り!…徐に声を掛け出す

と同行を求め!…そしてマサツグ同様タダでは済まない様子で若干の圧を見せて行く

と、パルシディアナはこれまた吃驚!…いつの間にか背後を取られていた事に

戸惑って見せる!…そして圧を掛けて来るモツに対して身構えるのだが、その手に

持っている剣を見てハッとした様子を…


{ッ!?…この者いつの間に!?…

それにあの手に掛けている剣はさっきの!…

抵抗すれば無事では済まないと言う事か!?…}


「で?…如何する?…」


「……わかった…着いて行く!…

私も色々と話したい事が有ったから…丁度良いだろう…」


モツが手にして居るのはさっき自身の魔法を斬った剣で有り、そしてモツ自身も

一切の油断を見せておらず!…と、言うなれば手練れがいつでも自分を殺せる

状態にあり!…自身の今の状態を鑑みて勝てるかどうか…それよりも無益に血を

流す事すらちゃんちゃら可笑しく!…素直に同行した方が吉!と…パルシディアナも

冷静に状況を判断して市微視にモツの問い掛けに返事をすると、モツもホッとした

様子で構えを解き…アンジュに対して頷いて見せる!…その際マサツグはいまだに

フィロと睨めっこをすると、完全に心を圧し折りに掛かり!…時間にして約4~5分…

完全にフィロがしおれた所でマサツグが脇に抱えて捕獲をすると、アンジュを先頭に

ギルドへ!…奇妙な状態で連行される!…


因みに残りの仲間達であるアヤやリーナ達はと言うと、広場に置いてけぼりになり…

が、そこは彼女達にも自我が有るAIと言う事で心配はなく!…ただ遠目からギルド

マスターに連行されるマサツグ達の姿を見つけて行くと、慌てて追い駆けて行く破目

になるのであった!…


そして場面は変わってギルドの会議室!…そこに主犯二人と保護者の二人、そして

聴取官のアンジュと書記記録のドラ子が入り…それぞれ指定された席にへと座って

行き、互いに対面になるよう鎮座!…そして今まさに全員が着席をした事で

事情聴取が始まって行くと、異様な緊張感の中アンジュが事の始まりについて尋ね

出す!…


「……では、今回の事件について事情聴取をしようと思います!…

まずお聞きする事は今回の事件の当事者は…

マサツグさんのパーティメンバーであるフィロさんと、

この町の町長であるパルシィ!…ッ!…ゴホン!…

パルシディアナの二人で間違いは無いでしょうか?…」


「ッ!…え、えぇ~っと…多分そうだと思うが…」


「間違い無いぞ!…

私の目の前に玉藻前が現れた事により始まった喧嘩だ!…

…ただし、喧嘩の原因はそこに居る玉藻に有るがな!!」


異様な雰囲気の中アンジュがゲン○ウポーズで質問をすると、マサツグが戸惑い

ながらも質問に答える!…しかし何分最初から現場に居た訳ではないため当初の

状況が全く分からず!…曖昧な様子でとにかく傍から見た具合に質問に答えると、

次にはパルシディアナが乱入!…マサツグの代わりに答え始める!…その際

フィロを焚き付ける様に言葉を口にし始めると、そのパルシディアナの言葉に

案の定焚き付けられたのかフィロが突如席から立ち上がり!…


__ガタッ!!…


「何じゃと~~~!!!…

ふざけた事を言う出ないパルシディアナ!!!…

わっちはお主に一応ながら挨拶をしようと姿を現しただけじゃ!!!…

いつまでも昔の事を引っ張るで無いはこの未練タラタラ女!!!」


__ガタッ!!!…


「なっ!!…もう一度言ってみろ玉藻の前!!!!…

貴様があの人を玩具にして遊ばなければ!!…

あの様な別れ方をせずに済んだモノを~~!!!!」


大いに食い付いた様子でパルシディアナに噛み付き!…自身が無罪である事を口に

すると、指を差しながら更に煽るよう言葉を返して行く!…その際まだ何か有る

様子で未練がましい!とばかりに言葉を続けて見せて行くと、そのフィロの言葉に

今度はパルシディアナが起立!…当然フィロの言葉に引っ掛かりを覚えた様子で

怒りを露わにして見せ!…次にはフィロに文句を口に!…やはり因縁浅からぬ様子

で過去の話まで持って来出すと、互いに喧嘩腰になって行く!…そうして二人が

互いに睨み合いまた喧嘩になり始めようとして居ると、マサツグとモツが溜め息を

吐きながら止めようと…しかしそんなマサツグ達よりも先に動いたのはアンジュで

あり!…ゲ○ドウポーズから一転!…スッと両手を上げて思いっきり机を叩いて

見せると、二人に対して威圧を掛ける!…


__スゥ…ダァンッ!!!……


「ッ!?……」×2


「いい加減にしてください!!…」


__プルプル…


まさかの一番動かないであろうアンジュが動いた事でフィロとパルシディアナが

ビクッとすると、次にはその視線をアンジュに向け!…するとそこには机を叩いた

衝撃でか若干痛がる様な反応を見せるアンジュがおり!…しかし毅然とした態度を

欠く事無く!…二人に対してちゃんと注意の言葉を口にすると、更にマサツグ達を

も驚かせる!…その際思わず目をパチパチとさせた様子でアンジュを見ると、

マサツグが戸惑った具合に声を掛け…


「ッ!?……ア、アンジュさん?…」


__プルプル…プルプル!……カリカリ…カリカリ…


「………。」


何ならアンジュをよく見てみると勇気を振り絞った様子で有り、その目には若干

ながら涙が…そして体を震わせる様なそんな反応も見せて居て、その傍らでは

書記記録のドラ子が全く動じる様子を見せない!…ただ何かをカリカリと書き

続ける様子を見せて居た!…それこそいつもの事と言った様子で淡々と業務を

熟して居ると、そんな状態に一同が如何反応をしたら?と…とにかく反応に

困った様子で固まって居り!…各々が動かず目線だけで会話をする様に動かして

居ると、次にはアンジュが感情を爆発させる様に文句を!…


__ッ~~~~!!!…バッ!!…ッ!?…


「いい加減にじでぐだざぁ~~い!!!…

もうごれ以上ややごじぐじないでぇ~~~!!!!…」


「ッ!?…ア、アンジュさん!?…」


それこそ堪りに堪った物を吹き出す様にして突如ガバッと立って見せると、

次には吠える様に文句を!…となるとそんなアンジュの反応に一同はこれまた

驚き戸惑い!…一体何が!?とばかりにふとそのアンジュの表情に目を向ける

と、そこで何故か泣いて居る事を確認する!…それは本当に何かを押しに押し

込んで耐え切れなくなった様子で泣いて居り!…これにはマサツグとモツも

ただただ戸惑い!…何ならそんなアンジュの様子にフィロとパルシディアナも

絶句!…目を真ん丸にしてこれは何?と言った表情を見せて居り!…本当に

如何したら良いのか分からずその場で固まり続け居ると、更にアンジュは文句を!…

さも子供の様に腕をブンブンと振りながら続けて見せる!…


__ブンブンブンブンブンブンブンブン!!…


「ただでさえ今ハッカーの攻撃の対処に追われて運営に支障が出ているのに!!…

これで魔王同士が喧嘩してマップが封鎖状態になったら

更に運営に支障が出るじゃないですか~~~!!!

そうなったら私達の負担があぁ!!…負担があぁ~~~!!!…」


「お、おう……」


{…た、確かに噂でハッカーの攻撃を受けている事を聞いていたけど…

まさか本当だったのか…

まぁ、確かに色々とこのゲームは規格外の所が有るから…

その情報データを盗もうと躍起になる連中は居るだろうけど…

まさかその話を運営の人間の口から直に聞くとは思わなかった…}


アンジュは泣きながらに今大変である事を話し出す!…そしてその話と言うのは

何処を如何聞いても運営の内情の話で有り!…と、同時に自身もその対応に

追われて居る事を堂々吐露!…するとマサツグもその話をチラホラ聞いて居た為、

成程と納得して行き!…ついでにアンジュの様子に戸惑いつつも同情の念も持ち

出してしまうと、とにかくアンジュに返事をする!…そしてそこまで深刻である

事を聞かされて更に成程と考え出す一方で!…その話を同じく聞いたモツが…


「……え?…何でそんな話が出てくるの?…

それって普通…運営しか知らない機密情報なんじゃ?…」


「……ッ!…あっ……」×2


__………。


当然何も知らないモツは戸惑いの言葉を!…そして突如その話が出て来た事にも

勿論疑問を!…となると何故その話がアンジュの口から出て来たのか?と…

突然の機密漏洩に驚きを隠せない様子で質問をすると、そのモツの言葉に遅れて

マサツグとアンジュがハッ!と…次にはしまった!とばかりに情けない言葉を

漏らして行く!…そう、この時まだモツはギルドマスターと言うキャラが運営の

人間であると言う事を知らない訳で、当然の如く疑問を口に!…するとアンジュも

次には観念した様子で徐々に落ち着き!…何なら泣いたお陰か心成しスッキリと

した様子も露わに、だが青褪めて居る事には変わらない訳で!…鼻を啜りながら

とにかくモツの質問に答え出すと、自身に失敗にウンザリする!…


「…はあぁ~…スンッ!…

まさか自分で暴露して身元バレをするとは思わなかった…」


「ッ!…って事は!?…」


「…はあぁ~……そうです…

私は運営の人間でこのゲームのデバッガーとプログラミング全般をやっています…

今は先程話した通り…ハッカーの攻撃の対処に当たっていて…

今も必死にハッカーの攻撃をブロックしているのです…」


まるで個人を特定された様に話し出すと、肩からガックリと折れて見せ…そして

溜め息を吐きながら墓穴を掘ってしまった事に落ち込んで行き…そのアンジュの

言葉にモツも肯定と受け取った様子で更に話しを続けて行くと、アンジュは更に

溜息を吐く!…そして肯定をするよう返事をすると、自分が担当して居る役割を

話し!…何なら今も作業中である事を暴露し出し!…もう1mmも隠す気など無い

様子で若干不貞腐れもして見せると、モツは驚いた様子!…ただ何も言わずに

アンジュの事をジッと見詰める!…そしてそんな奇妙な雰囲気にドラ子が我関せず

を貫いて居ると、マサツグも何を思ったのかある事を!…


「…因みに言うとサマーオーシャン大陸のギルマス…

ロディちゃんが言うには各大陸のギルマスは運営の人間らしいぞ?」


「ッ!?…え!?…マ、マサツグさん!?…」


「ッ!?…えぇ!?…マ、マジで!?…」


「マジで。

さっき言った通り本人から聞いたし…レイヴンもこの話を知ってる!…

何なら本人達に確認を取っても良いと思うぞ?」


と言うのもマサツグはその驚くモツに向かって更にトンデモナイ爆弾を投下!…

恐らくこれまた機密事項を暴露し!…するとそれに反応してアンジュが酷く驚いた

様子で言葉を口に!…それはもはや肯定をする様に驚いて居り!…モツもそれを

見て本気度が高かったのかマサツグに真実かどうかを尋ねて行くと、マサツグは

更に話しを続ける!…何ならこの事はレイヴンも知って居る!とばかりに更に

バラすと、アンジュが更に顔を真っ青にして見せ!…


「止めて下さぁ~~い!!!…

本人確認されるといよいよ不味いので止めてくださぁ~~~い!!!…」


もやは縋り付いてでも止めようと必死に阻止を!…その際また泣き出しそうな

具合に嘆き出すと、モツやマサツグに向かって腕を伸ばし!…が、対面に座って

居るため机が邪魔!…故に腕を全く届かず…まるでベビー歩行器に固定された

赤ちゃんの様にワタワタとすると、その様子にフィロとパルシディアナも唖然!…

これが大人なのか?と疑問を持つ!…するとその一方でモツもアンジュの様子に

気が付いて行くと、戸惑った具合に詮索はしない!と言葉を口に!…


「ッ!?…い、いや確認まではしないよ…

ただギルマスが運営の人間だって事を知って驚いただけだから…

…それに現時点でそのハッカーの話は機密事項でしょ?…

無理に話を聞こうとも思わないし…聞いた所で俺達じゃ如何しようもないし…

だから話さなくて良いから!…」


「ッ!!…モツさん!!…」


何ならアンジュの境遇に同情をした様子で苦笑い!…その際この件に関してそれと

無く自ら内緒にするよう約束をし!…と、そんなモツの対応に対してアンジュも

パアァッと明るくなり!…理解をしてくれた事に笑みを零し!…まるでモツが聖人

君子に見えているかのよう若干その目を潤ませるそんな反応を見せて居ると、次には

そんな聖人君子のモツからある言葉が…それもアンジュに対してこう持ち掛ける!…


「…その代わりと言っては何だけどさ…」


「ッ!……はい?」


「今回のこの喧嘩を不問にしてくれないかな?…」


「……え?」


モツは笑顔でアンジュに話を持ち掛けると、アンジュも最初は笑顔で反応をする

のだが…しかしよくよく考えるとその話の入り方が如何にも可笑しく、途端に

違和感を覚えた様子でモツに戸惑いながらも返事をすると、次にはモツが悪魔の

取引を!…突如としてアンジュに牙を向ける!…それは笑顔を絶やす事無く持ち

出して行くと、広場での一件を不問に!…と、その話を聞いてアンジュも途端に

恐怖を!…間違い無くモツに脅迫を受けて居ると感じて行くと、怯えながらも

反論!…モツに真っ向から抵抗を試みる!…


「…え、えぇ~っと…それは脅迫ですか?…

だとすればモツさんにペナルティが…」


「いやいや脅迫じゃなくてお願いですよぉ?…

いやこのままだとまたどっちが被害者で加害者かの論争が始まって、

抑え付けるのが面倒になるからですよぉ?…

…あぁ!…勿論、さっきの話は誰にも言いませんよ?…

この事が表に出ると面倒になるのはアンジュ運営だけではなくて、

俺達も!…ですから…」


__ッ!!…サアアァァァァ!!…


それこそ戸惑いながら恐る恐るアンジュがモツに注意をすると、モツは笑顔のまま

話しを!…何ならアンジュが言う脅迫の言葉を否定をして見せ!…真の目的はこの

事情聴取に有る!と…ここからの討論が面倒である事を口にすると、解放を求める

様に話しを続ける!…何ならまた先程のギルドマスターの話まで持って来ると、

アンジュに揺さぶりを掛ける様な!…だが決して約束を破る様な事はしない!と

続け!…それに伴う自分達のデメリットも含めて話しをすると、更にアンジュを

追い込んで行く!…その際アンジュは顔を真っ青にしながら黙ってしまうと、

冷や汗をダラダラと掻き出し!…と、そんな様子を目の前にして当事者二人と

保護者一人!…モツの豪胆さに勿論驚き!…揃いも揃って戸惑いの表情を浮かべて

見せると、各々言葉を零し始める!…


「な、何じゃこの者は!?…た、確かにモツはマサツグと猪姫とで、

あのバルデウスを押し帰した程の実力を持っている事は知って居ったが!!…

よもやこの様な所でも手腕が!!…」


「あの剣と良い…この交渉と良いこの者は一体!?…

この者からはやると言ったらやる!…凄みを感じるぞ!?…」


「…おいおい、マジかよ!?…あんな様子!…

俺も今までに見た事がねぇんだが!?…」


「あわわわわわわ!!…」


フィロはモツの実力を知って居た上で更に驚き!…まさかこの様な才覚があった

とは!?と漏らし!…パルシディアナはパルシディアナでその様子にやはり唖然!…

何ならアンジュがここまで追い込まれて居るのを見た事が無い!と…言わんばかりの

表情でモツのポテンシャルに戸惑って居ると、何やら聞き覚えのある台詞を口に

する!…そしてマサツグも友達として一緒に居た事を口にすると、こんなモツは

初めて!と…とにかく驚きを露わにしてはジッと凝視!…その一方でモツに

詰められて居るアンジュはと言うと、とにかく返答に慌てて居た!…それこそ

リアルにあわわ!と言い出す始末で、逆にこの場から逃げたそうに!…が、逃げる

訳には当然行かず!…遂には隣に居るドラ子に助けを求め出すと、やはりべそを

掻いて見せる!…


「……グスッ!…ドラ子~…」


「……マスター…

申し訳有りませんが私に頼られましても今回のこの件に関しましては

一切口出しする事が出来ません…

理由に付きましては私にその権限が無い事と、私も面倒だと思う事が

挙げられるからです…」


「ッ!?…め、面倒って!…貴方オートマタでしょ~~!!…

権限なら私が出すから助けてよ~~!!!…」


ドラ子に助けを求めるアンジュの姿と…それを黙って見詰めながら受け答えをする

ドラ子の姿を見て居ると、もうどっちがギルドマスターなのかが分からなくなる…

ずっと泣きっぱなしで助けを求めるアンジュに対し、ドラ子はと言うとアンジュの

受け答えをしながら書記の仕事を淡々とこなす。何ならアンジュはドラ子の邪魔を

する様に肩を揺すって見せるのだが、ドラ子はブレる事無くカリカリ!と…そんな

二人の様子にモツもやり過ぎたか?と少し手加減を考える一方…ドラ子はふと書き

留める手をピタッと止めると、次にはアンジュに呆れた様子で意見を口にし始める。


「…はあぁ~…

…確かにまだこの事情聴取を始めてそんなに聴取を取れていませんが…

このまま続けてもフィロ様とパルシディアナ様のどちらかが非を認める事は

決して無いかと…それにこれ以上マサツグ様やモツ様にマスターの醜態を

見せる訳にはいかないので、僭越ながらマスターに助言いたしますと…」


「ッ!?…しゅ、醜態!?…」


宛ら人間の様にドラ子が呆れた具合に溜息を吐きながら自身の考えを話し始めると、

如何足掻いても話は平行線の一途を辿ると語り…と言うのも互いに我が強くて話に

ならん!と、何なら自分のマスターが醜態を見せて居る事の方に気を掛け出す始末

であり!…その事をドラ子に言われてアンジュが更にショックを受けた様なそんな

反応を見えて居ると、ドラ子は構わず話を!…ショックを受けるアンジュを尻目に

結論を話す!…


「私はこのままお二方を無罪で解放しても大丈夫だと申告します…」


「ッ!!…え?…」


「…現場を見て来た職員の話によりますと…

あの規模の戦闘が遭ったにも関わらず幸い怪我人は出ていないようですし…

罰と言いましてもあの氷柱の撤去を命じる位…

それはパルシディアナ様であれば余裕でこなせる懲罰で有り…

結果としては厳重注意位に治まってしまう内容…

更にフィロ様に居たってはマサツグ様が保護者の為…

この後…マサツグ様の手によってお仕置きが待っていると推測されます…」


「ッ!?…えぇ!?…」


ドラ子の口から出て来た結論は軽いペナルティであった。するとその事にアンジュが

少し驚いた反応を見せて居ると、慌てて泣きじゃくるアンジュとは違い!…ドラ子は

現場の情報が纏められた資料をパラパラと捲り、そして総合的に考えて罰は薄いと…

と言うよりも自分達で科せる罰が無い事を口にすると、実質無罪である事を続けて

話し!…何ならフィロに至ってはマサツグが居ると結論付け、お仕置きは免れない!

とさも未来が見えて居る様に話しをすると、フィロはビクッとするなり確認を

取る!…


「ッ!?……マ、マサツグや?…わっちはこの後…そのぉ…

お、お仕置きなのかえ?…」


__ッ!……ニコッ!…スウゥ…


「ッ!!…マサツグ!!…」


フィロが少し怯えた様子でマサツグの座っている方へ振り向くと、恐る恐る確認の

言葉を…それこそ今この場で怒られる事を警戒してか耳をぺったんこ!…それは

まさに小さな幼子の様にモジモジとしており、マサツグもそれに対して勿論反応を

露わに!…フィロに対してニコッと笑い!…徐に自身の頭上で大きく腕でマルを

作って見せようとすると、フィロはそれを見てパアァッ!!っと明るい表情を!…

だが次の瞬間マサツグはその態度を変えて見せる!…


__……カッ!!…ズドォ~~~ン!!!…


「ッ!?…なっ!!…」


「許す訳が無いだろがぁ!!!…勝手にオリハを連れて飛んで行って!?…

挙句の果て大混乱を巻き起こす喧嘩までしやがってぇ!!!…

勝手な行動をする奴には勿論お仕置きを用意してあるから!!…覚悟しろよ!?…」


「ッ!?…しょ、しょんなぁ~~~!!!…」


それそこ頭の上でマルを描く様に見せてからの通り越して胸元で大きく×印!…

その際マサツグの表情も勿論とばかりに険しくなり!…その流れはさも一昔前の

コントの様な合否判定の様であり、フィロもそんなマサツグの反応にショック!…

戸惑いを隠せない具合に驚きの言葉を漏らして見せると、マサツグはそんな

フィロに対して言葉を!…許す訳が無い!と叱咤する!…この時完全にフィロの

オトンになったよう怒って見せると、フィロも更にショックを受け!…と、そんな

様子にパルシディアナはしてやったり!と…一人何か喜ぶ様なそんな反応を見えて

居ると、今度はパルシディアナの方にも白羽の矢が立つ!…


「…ッ!…だとするとだ…パルシディアナにもお仕置きが必要だよな?…」


「ッ!?…何ぃ?…」


__…クルゥリ?……ニシャァァァァ!!…


ふとマサツグが思い立った様にハッとすると、フィロだけお仕置きと言うのは

不公平と…と言うのも喧嘩両成敗が妥当では無いのかと考え出し!…となると

パルシディアナにも同じ懲罰を与える事を口にし出すと、パルシディアナが

慌てて見せる!…と言うのもマサツグが懲罰の言葉を口にした途端、パルシ

ディアナの身には何か嫌な予感が過り!…と、同時に普段感じない寒気も感じ!…

思わず言葉を漏らして戸惑った反応を見せて居ると、次にはその漏れ出た言葉に

マサツグが反応!…ゆっくり振り返るとチラッとパルシディアナを確認!…

そしてそこからまるで悪意を露わにするようパルシディアナに歯を剥き出しに

して笑って見せると、パルシディアナは怯えて見せる!…


「ッ!?…ヒィッ!!…」


「ッ!……ではパルシディアナ様のお仕置きもマサツグ様達に担当して頂きます…

現段階でパルシディアナ様に対抗出来るのは方達はマサツグ様達しかいないので…」


「ッ!?……」


恐らくパルシディアナにとっても初めての恐怖体験なのであろう!…思わず身を

守るよう自身の体を抱き締めると小さくなり!…と、その一方でドラ子も

マサツグのお仕置きの話を聞いてハッとした様子!…丁度良い機会とばかりに

懲罰を追加!…パルシディアナのお仕置きをマサツグに一任するよう言葉を

口にして行くと、その理由も続けて話して見せる!…するとそのドラ子の話に

パルシディアナも動揺を隠せない様子で反応すると、次にはカタカタと震え始め!…

それはまるで寒さに震えて居る様な状態で有り、とてもじゃないがこれがあの

氷の女王様とは思えない様子を見せて居ると、その一方では更にドラ子が話しの

続きを!…アンジュに決断を求めるよう声を掛けて行くのであった!…

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