どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-

すずめさん

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-第七章-ウィンタースノー連邦-霊峰ウルフハウリング・後編~デグレアント帝国・前編-

-第七章七節 最後の突貫とシリアルキラー化と最後の結末!-

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さてまさかの奇跡の復活を遂げたグレイスに対して!…

闘技場内が驚きと感動に満ちて居る頃、

この展開に勿論焦りを見せる者達が居り!…

それは言わずもがなダグレスとパルメリアの二人で有り!…

グレイスが回復して目を覚ました事にあり得ない!と…

モツに何度もあしらわれ続け息も絶え絶えになった様子を露わに!…

パルメリアも場面が変わって更に自分達が劣勢になった事を理解すると、

焦りからかワナワナと体を震わせて見せる!…

一方でダグレスは何が可笑しいのか?を口にし出す!…


「…はぁ!…はぁ!……う、嘘だろ!?…何で!?…

た、確かに僕は!!…この魔剣であの化物の体を貫いた筈!?…

…なのに傷が無い!!…完治してる!?…

…ッ!!!…有り得ない!?…有り得ない!?…」


「…幾らほざこうがこれが現実だ!!……これで勝負有ったな?…

…じゃあこれ以上はもう無駄だから!…大人しくお縄に付け!!…」


と言うのも自分の魔剣に絶対の自信を持っていたにも関わらず、

その結果は惜しくもグレイスの討伐に失敗をし!…

その際その体を貫いた筈の傷も癒えている!と…

魔剣の伝承通りならその傷は決して癒えない筈はないのだが、

しかし癒えている事から余計に錯乱!…

一体何が何だか分かっていない様子で遂には絶望した具合に!…

青褪めるそんな反応まで露わにすると、モツもこれ以上は無駄!と…

それこそ諦める様にダグレスへ負けの言葉を掛けて行く!…

そしてその言葉を聞いてダグレスも更にピクッと反応をすると、

次には項垂れて失意の様子を露わに!…


__ッ!?…ッ…ッ~~~~……ガクンッ!!…


「ッ!?…お、王子!?…ッ…」


__ッ!!…バババッ!!…ジャキイィン!!!…ッ!?…


モツを前にしてダグレスは項垂れるよう完全屈服!…

それはまるで降伏する様に見えてしまい!…

パルメリアもその様子を見て途端に慌てる反応を露わにすると、

とにかくダグレスの回収をしよう!と…この時シルビィ達から視線を外す!…

するとシルビィ達もそれに機敏に気が付いた様子でピクッと反応をして見せると、

次には一気にパルメリアの元へと間合いを詰め!…

そしてその動きを牽制する様に武器をその首元に!…

下手に動けば間違いなくその首を落とす!とばかりに睨んで行くと、

ちゃんと警告も口に!…


「…動かない方が身の為にございますよ?…

…下手に動くと…首が落ちかねないので?…」


「ッ!!…クッ!!…」


「…お仲間も捕まったみたいだな?…

…これで本当に終わりだ!…さぁ、大人しく…」


いつもの様に丁寧な言葉を口に!…

しかしその中にはちゃんと殺気を込められて有り!…

その目も冷徹にやると言ったらやる!と言う決意がハッキリと見て取れると、

思わずその眼光にパルメリアが委縮!…苦虫を噛み潰した様な表情を見せる!…

そしてパルメリアの方は完全にシルビィ達で拘束がされてしまうと、

モツもその項垂れるダグレスへ近付きその身を拘束をしようとするのだが!…

この時ダグレスはまだ別の事を考えて居た様子で!…

最後の悪あがきに打って出る!…


__ッ!!!…ギュン!!…ッ!!…


「警戒してなかった訳じゃ!!…」


それはモツがダグレスへ向かって近づいて行くと、

ダグレスは急に身構える反応を露わに!…

それこそ油断を誘って居た具合に奇襲の様子を!…

だがモツも当然警戒をして居なかった訳では無い様で!…

途端に動き出したダグレスに対して瞬時に剣を身構えて見せると、

飛んで来るであろうダグレスの攻撃に対してカウンターの構えを!…

しかしその狙いは更に外れる!…

と言うのもその身構える元の隣をスッと潜り込む様に通り抜けると、

復活したグレイスへ向かって走って行き!…


__グンッ!!…バッ!!…ッ!?…


「な!?…そっちかよ!?…」


これにはモツも予想外!と言葉を口に!…

先程まで虚仮にするようあしらい続けて居た為、

ヘイトは自分にあると思って居たのだが!…

ダグレスの狙いはグレイスに在り!…

見事にしてやられた様な感じでモツも慌ててそのダグレスの後を追って行くが、

何故か追い付かない!…一方でダグレスは更に錯乱をして行く!…

何ならもはやグレイスに止めを刺す事しか考えて居ない様子で、

また狂喜の色を露わに!…


「まだだ!!…まだ間に合う!!!…

さっきの一撃は浅く入ったから駄目だっただけで!!…

今度こそ確実に突き刺してしまえばあの化物を倒せる!!!…」


「…ッ!!!……完全に油断してた!!!…

あっちであの馬鹿を止めれそうなのは!!…!!!…」


グレイスさえ仕留めればこちらの勝ち!…

そう言わんばかりに譫言のよう言葉を口にして行くと、

また笑みを浮かべ!…と、そんなダグレスの後を追うモツも更に慌てる!…

その際グレイスを守るに当たって!…

ダグレスに対抗出来そうな戦力が今近くに居ない事を悟って行くと、

更に慌てて見せてしまう!…

と言うのもグレイスは目が覚めたばかりで恐らく思う様に動けない筈、

何なら護る対象である事から論外で有り!…

シロとハティにしてもさすがに得物が魔剣と言う事から危険!と…

勿論戦わせるべきでは無い事を考えて行くと、当然候補から外されてしまう!…

となると残りグレイスの近くに居る者と言うとくまさんとマサツグ位で…

その際くまさんには確かにあの剛腕が有るのだが!…

しかしまだ戦闘面での不安が残る所で!…マサツグならダグレスなど余裕!…

だが左腕の事からハンデを背負う!と…

その状態で戦えるのかがイマイチ不安に思えてしまうと、

やはり数には数えられない!…結果ノーガードの様に思えてしまう!…

さてそうして色々と考えながらも慌ててダグレスの事を追っていると、

そのダグレスの目の前にもう一人の狂人が姿を露わし!…


__ザッ…ザッ…ザッ…ザッ……ニマアァ!!…ジャコン!!!…


その狂人と言うのも満身創痍のマサツグで有り、その両腕には武器が握られ!…

ダグレスへ向かって歩いてはまるで狂気に駆られた様に!…

怒りの籠った笑みを浮かべ!…

向かって来るダグレスをさも獲物を見つけた様に見詰めて行くと、

次には二天一流の剣士の様に武器を構える!…

思いっきり戦闘の意志を露わにする!…

となるとそれを遠目ながらに見つけたモツとしてもヤバい!と思うと、

マサツグに落ち着くよう待った!の声を掛けるのだが!…


「ッ!?…あんの馬鹿!!!…止めろ!!!……本当に死んじまうぞ!!!!…」


「…スゥ~~……ハアァ~~~~……」


待て!と言った所で勿論止まる筈も無い訳で、

マサツグは深呼吸をする様にゆっくりと息をする!…

まるで少しでも痛みを押さえるかの様に浅く静かに!…

だが向かって来るダグレスに対して絶対に通さない!と…

殺気を放ち更にその黒い翼をはためかせると、剣を構えて待ち構える!…

するとダグレスもそんな様子を目にしてマサツグを邪魔!と認識したのか、

釣られて笑いを零す様に武器を構える!…

何故なら目の前に居るのはただの満身創痍の化け物で、

あと少し斬ってやれば殺せてしまうのだから!…


「ヒヒヒヒヒヒヒ!!!…アァーッハッハッハッハ!!!!…

もう誰であろうと関係ない!!!…もう何もかもが如何でもいい!!!…

最後に立っていた奴が正義なんだ!!!!…」


「ッ!?…あの者はまだ女王の命を!?…」


もはや完全に狂気に憑りつかれた様子で狂い笑い!…

その際もうただ勝つ事しか頭にない具合で形振り構わず!…

目の前に立つ者全てを切り伏せよう!と吠えて見せると、

そのダグレスの荒れ様に思わずシルビィ達もハッと視線を向ける!…

戸惑いの言葉を漏らして行く!…

するとその隙を見計らってパルメリアも直ぐに水人形達を動かし出すと、

自分ではなく一直線にそのダグレスの援護に向かわせ!…


__ッ!!…ザパアアァァァァ!!!…


「ッ!?…水人形が!?…」


「ッ!?…動くなと!!…ッ!?…」


__ドロォ…ゴポッ…グポッ…ズシャアアァァァ!!…ッ!?…


この時その咄嗟の出来事で操れる数は限られてしまったのか、

それでも約数十を波の様に向かわせ!…

そして突如水人形達が動き出した事でシルビィ達もハッ!と…

隙を突かれた事で慌て始め!…

ラグナスがパルメリアに対して威圧を掛ける様に言葉を口にして行くと、

そこで溶けるパルメリアを見つける!…

水の様にドロドロとシルビィ達の拘束から逃れる様子を目にして行く!…

となるとそんな光景を見て更に驚いた様子を露わにして居ると、

肝心のパルメリアはいつの間にか移動!…


「ッ!?……ッ!!…隊長あそこです!!!…」


「ッ!!!…」


その際パルメリアの匂いを覚えたのかその匂いの感じる方へ視線を!…

すると居たのは両陣営が分断された氷壁の上で!…

ラグナスがシルビィに見つけた事を指を差しながら報告をすると、

一方でパルメリアはそこでまた水人形達を操り始める!…

ダグレスのバックアップに勤めようとしている姿を露わにする!…

だがこの時そのパルメリアの表情と言うのは何処か不安げで、

何か嫌な予感を感じる様子が見て取れ!…


「…王子!!……」


「アァーッハッハッハッハッハッハッハッハ!!!!…

アァーッハッハッハッハッハッハッハッハ!!!!!!」


しかしそんな事など知らないダグレスは御構い無しに!…

未だ高笑いをしては目の前に立ち塞がるマサツグに対して剣を構えて見せると、

大きく振り被る様子を露わに!…

だがマサツグも一歩も退く様なそんな姿勢を見せようとはしない!…

寧ろ好都合と言った様子で堂々と構え続ける姿勢を見せると、

そのタイミングを伺う!…真っ向から向かって行く様子を取って見せる!…

そして漸くこのタイミングでマサツグが居ない事にシロとハティが共に気付くと、

途端に慌てて辺りを見回し!…


「「ッ~~~!!!……ッ!?…ご、ごじゅじんばばご主人様(ぜんぜぇ先生)!?…」」


「ッ!…あぁ!…ティナ、ハティ!!…あの方は向こうに!!…

あと少し離れて頂戴!…でないと助ける事が!!…」


マサツグが居ない事にハッ!とし!…

慌てて辺りを探すそんな素振りを見せると、次にはグレイスが二人に声を!…

マサツグの居る方を顎で指す!…

と言うのも指を差したくともさせない状態でグレイスとしても四苦八苦!…

だがそれでも満更でもない様子で熱烈な二人のアタックに溺れて行き!…

それでも節度を…いや、場面を弁える様に慌てて見せ!…

次には若干離れる様に二人にお願い!…

その際マサツグを助けられない事を口にしていると、

もうそんな時間も無いのか!…

マサツグとダグレスの二人が真っ向からぶつかる光景が見られる!…


__ダダダダダダダダダダダ!!!!…


「アァーッハッハッハッハッハッハッハッハ!!!!!」


「……さぁ~て…最後の仕上げと行きますか?…」


依然として止まる事無くダグレスは水人形達と大行進!…

高笑いをしながら向かって行く一方、マサツグは静の構えを露わに!…

と言うのも向かって来る大群に対して全く動じる様子を見せず!…

寧ろこちらも依然として不敵に笑みを浮かべる!…

まるでこの時を待って居た様に構え続ける!…

その際ポソッとこの戦いに対してケリを着ける言葉を口にすると、

もう痛みなど興奮で忘れた様に!…

ギュッと得物を握りバーサーカーと化す五秒前と言った!…

闘気の放ち様を露わにすると、モツが間に合わないながらも吠える!…

マサツグの事を心配する!…


「ッ~~~!!!…おいヤブゥ!!!…無茶はするなぁ!!!…

今如何言う状況なのかさっきから分かっているだろぉ!!!!…

後は俺達に!!!!…」


__ッ!!…ッ!?!?…


この時モツの吠える言葉はちゃんとマサツグの耳に届く!…

しかしマサツグはその場から一歩も動こうともしない!…

依然として武器を構え続け!…右手に大剣!…

ボロボロの左手に刀を握って見せてはやはり、

ダグレスと一戦やり合う様子を露わにする!…

そしてその様子はグレイスに言われてハッと気が付いた!…

シロ達の目にも止まって行くが、時既に遅しで!…

その際マサツグの様子はかなり消耗している具合がハッキリと見られ、

シロ達の目から見てもとても戦える状態ではなく!…


「…そいつは出来ないお願いだなぁ?…俺ぁよぉ本ちゃん!…

テメェのケジメはちゃんと自分でケリを着けねぇと…

気が済まない質だからよぉ!…」


だがマサツグの目にはしっかりと生気が!…怒りと闘志を漲らせ!…

モツの叫ぶ声に対しても叫ぶとまでは行かなくとも!…

ポソッと返事の言葉を口にすると、遂にその時がやって来る!…

互いに自身の攻撃間合いに相手が入り!…

お互いが攻撃の様子を露わにして行くと、

次に意地のぶつかり合いを見せるよう!…

これまた互いが感情のままに吠えては、そのまま正面衝突を起こして行く!…


「邪魔だアアアアァァァァァァァァァ!!!!」


「ほざけ小僧がアアアアアアアアァァァァァ!!!!」


__グワガキイィィィィン!!!!…ッ!?……ッ!…ギュン!!!!…


ダグレスが邪魔者を排除する様に叫んで行き、

マサツグもそれに対して文句を言う様に吠えて見せ!…

そして互いに真っ向から剣を、大剣を振り下ろし!…

その際衝撃音は衝撃波となって行き!…

辺り一帯をまるで薙ぎ払う様に近付く者達を吹き飛ばして行くと、

水人形達は耐え切れず霧散!…

そしてダグレスもその衝撃に耐えれなかった様子で若干フラ付く!…

何ならそれが致命的であった!とばかりに、

マサツグはその振り下ろした勢いそのままに技も発動!…

その場で急に横薙ぎに切り返して行くと、回転しながらもう一撃を!…


「ドオオォォ!!…セエエエエェェェェェェェェェイイ!!!!…」


__ギュン!!!!…グオオオオオォォォ!!!!…


「グッ!!!!…う、うわああああぁぁぁぁぁぁ!!!!…」


勢い任せの回転斬り!…その際もう一つ踏ん張る様にマサツグは叫び!…

それが功を奏したのか更に勢いが付いた様子でその斬撃がダイレクトに!…

ダグレスの全身を襲って行くと、

ダグレスは耐え切れずにそのまま吹き飛ぶ!…

何なら旋風とばかりにそのマサツグの剣圧は氷壁をも若干砕く!…

この時その氷壁の上に立っていたパルメリアも!…

衝撃に巻き込まれふら付いてしまうと、思わず両手を氷の上に!…


__ゴオオォォ!!!…ズズゥ~ン!!!…ッ!?……タシッ!…


「ッ!?…ウゥ!!…ッ~~~!!!……だはぁ!!…

マ、マジかよ!…ま、まだこんだけの力を!?…

…てかもう…本当に人間!?…」


「ッ~~~~!!!……ッ…はぁ…す、凄まじい一撃!!…

これが!…各国で英雄と言われる方の力!?…」


「ば、化け物!!…ただ本当にそうとしか感じない!!…

何と恐ろしい人なんだ!!…」


何なら後ろから追い駆けて来ていたモツもこれには怯んでしまい、

だが被害は受けなかった様子でただ驚き!…シルビィとラグナスも同様!…

だがマサツグの攻撃に一同戸惑い!…観客席に居る者達!…

グレイスにシロやハティまでをも驚かせると、辺り一帯を静寂にする!…

一方で吹き飛ばされたダグレスは無様に地面を転がる!…

そしてそれを放った本人はと言うと、

息を切らしながらもやはり不敵に笑って見せ!…


「ぜぇ!!…ぜぇ!!…な、何でぇ?…

まだ案外動けるじゃねぇか、俺ぇ!…」


__…スゥ…ザッ…ザッ…ザッ…ザッ…


正直自分でも不安を感じて居た様子で言葉を漏らし!…

それでも上手く行った事に思わず笑みを!…

そしてスッと体勢を戻して行き!…

武器を握ったままその地面に転がったままのダグレスの元へと歩いて行くと、

その一方では!…ダグレスも然程ダメージを受けていない様子!…

だが地面を転がされた際にそこでダメージ!…

とにかく今先程何が起きたのか?…

体に痛みを感じながらも何とか歯を食い縛って起きようとすると、

疑問と同時にある光景を!…


「……ウッ…グッ!……な、何だ今のは!?…

まるで何か巨大なモノに吹き飛ばされた様な!?…

…ッ!…ッ!?…」


__ジャキン!!!……ザッ…ザッ…ザッ…ザッ……ニマアァ!!…


と言うのもダグレスが目にした光景とは、

未だに不気味な笑みを浮かべるマサツグの姿!…

その手には先程自分が吹き飛ばされたであろう大剣が握られ!…

ボロボロの左腕には刀が!…

その際斬っていないにも関わらずその刀は血に濡れ!…

言わずもがなそれはマサツグの血で滴って居り!…

それが余計に不気味さを感じさせる要因になって行くと、

その様子はまるでホラー映画の殺人鬼の様に!…

その光景を見た者達を戦慄させる!…

となるとその様子に対してモツも更に戸惑った反応を露わにすると、

再び心配の声を!…


「…ヤ、ヤブ!…お前!!…」


「…さぁ!…相手してやるぞ?…やっと暇が出来たんだ!!…

しっかり相手してやるから全力で来いよ?…

でないと……痛い目見るだけじゃ済まなくなるからな?…」


それこそ見て分かる様に普通ではないマサツグに待った!を掛けるよう!…

だがマサツグの足は決して止まる事を知らず!…

寧ろ好戦的になっては起き上がろうとするダグレスに対して、

急かすよう言葉を掛ける始末!…この時更に刀を歩きながらに構える素振りを!…

まさにシリアルキラーと化した様にジッとダグレスの事だけを見詰めて行くと、

その様子に当然ダグレス戦慄!…思わず怯える声を上げてしまう!…


「ヒィ!?…」


__チャプッ…パチャチャチャチャ!!!…


「ッ!……フン!!!!…」


もはや戦意喪失どころかまるでホラゲーの主人公状態!…

ただ恐怖に引き攣っては本能が逃げろ!と…そこに帝国の掟など存在せず…

ただ助かりたい!と言った本音だけが露わになると、

次には本能に従うよう逃げる様子を!…

だがマサツグもそれを見て途端に構えた刀を振り上げて見せる!…

その際腕の痛みなど麻痺してもはや分からないのか、

左腕からは未だダラダラと血が流れ落ち!…

と、それに伴い徐々に体力も失って行き!…バッドステータス・出血状態…

しかし構わず振り上げたその刀からは斬撃が!…

何なら電気を帯びて一直線にダグレスへ向かって跳んで行くと、次には!…


__バジュウウゥゥ!!!…ゴオオォォォ!!!…


「はぁ!…はぁ!……ッ!?…あぁ!…ああああぁぁぁぁ!?!?!?…」


本能に従うまま逃げるダグレスを更にどん底に!…

と言うのもそれはマサツグのEXスキル[EX:火事場の金剛力]のお陰か!…

普通の雷撃刃より攻撃範囲と威力が大幅にUPしており!…

回避不能に近い攻撃になってしまうと、それが後方より迫って来る恐怖を!…

ダグレスは思わずクルッと振り向きそれを確認してしまう!…

となるとそんな物が飛んで来ている事で更に錯乱し始めると、

もはや言葉にならない言葉で叫び始め!…

と、ここでパルメリアも漸くここにきて体勢を立て直す事に成功して行き!…

そこでダグレスのピンチを目に!…

慌てて水人形達を操り出すと、ダグレスの盾として扱って行く!…


「…ッ!!!……王子!?…ッ!!!!」


__ザザザザァ!!!!……バジュジュジュジュン!!!!!…


それこそ慌てながらも瞬時にダグレスの目の前に水人形達を整列させると、

その数は約100を超え!…

それは動かさない分直ぐに用意出来た様子ではあるのだが、

やはり急にとなるとパルメリアにも疲れの色が…

それでもダグレスの身代わりになり!…

雷撃刃を喰らってその100の水人形達が貫かれその場で蒸発!…

まるで目くらましの様に白い水蒸気となってそのまま姿を消してしまうと、

技を止められたマサツグはアレ?と…疑問を持った様子で首を傾げる!…


「ッ!…止められた?……おっかしいなぁ?…

水は電気を良く通す……って、その電気を分散されたと考えるべきか…」


それこそよくある化学の実験の様にマサツグは可笑しいと思ってしまうのだが、

よくよく考えるとダグレスまで攻撃が行かなかった事を理解し!…

と言うのも確かにダグレスの身代わりになったのは水人形ではあるのだが!…

その水人形は足元の水溜りから生成されている事!…

つまりその足元の水溜り自体が避雷針の代りになった事を理解すると、

思わずパルメリアに感心をする!…

さてそうしてマサツグが思わず動きを止めていると、

一方でその氷壁から降りて来てはダグレスの元へ!…


「王子!!!!…これ以上の戦闘は本当に無理です!!!!…

…退きましょう!!!!…」


「……ッ…ッ!?…な、何を言って!!!…」


直ぐに降りて来てはこれ以上は無理!と…

これが最終通達!とばかりに地面を這うダグレスを起こして回収を図ると、

ダグレスはその言葉には咄嗟に反応!…

尚まだ負けを認めようとはして見せない!…

しかしそのダグレスの言葉に対してパルメリアもさすがに呆れた様子で!…

更に怒気を強めて見せると、

次にはこの戦闘を続けられない理由をダグレスに淡々と話し始め!…


「まだ分からないのですか!?…これだけやって我々は既に壊滅状態!!…

最後の術もあのモノを前にしてはただ消耗をして行くだけにございます!!!…

…そしてご自身でもお分かりかと!!…王子はあの者に対して恐怖し!…

お逃げになろうとしたのですよ!?…」


__ッ!?…ッ……ッ~~~~……


それは現状の状態を分からせる様に!…辺り一帯を指差し!…

如何に自分達が劣勢で有るかを一からダグレスに説明をすると、

更にマサツグの事を化け物扱い!…

このままではジリ貧である事を続けて行く!…

何なら更に畳み掛けるよう先程のダグレスの状態についても話し出すと、

あまりにも無様で情けない様子であった!とばかりに…

と、そんな事を言われてダグレスもショックを!…

いつものパルメリアと違う様子で戸惑い!…

ただ言われるがままにその場で固まって見せて居ると、

そこから更にパルメリアから有る事を!…


「…そして何より残念ですが…たった今先程!!…我等が王より…

退が下りました!……王の命令は絶対!!…

それは王子である貴方であっても!!…順守しなければならない事です!!…

尚、王は私が禁術を使った事を感知して直ぐに戻る様にとの伝手を!!…

…既に他の魔術士隊長にも伝わっているとの事から!!…逆らえば勿論!!…」


「ッ!?…そ、そんな!?…父上が!?…」


「……ッ!…徐々に晴れて来たな!…」


と言うのも絶対命令が下った!と…

自分達の王から遂に撤退命令が出た事を口にすると、更に言葉を続けて行く!…

王子でも歯向かえばただでは済まない事を忠告する!…

その際既にダグレスの性格の事も織り込み済みでこの勧告が出ているのか、

追手の用意も王が用意している事をパルメリアが話し!…

と、そんな話を聞いてダグレスも更に慌てる!…何ならこの状況でこの有様!と…

ただただ焦りが止まらないそんな表情を浮かべていると、

徐々に水人形達の蒸気も晴れる!…それに合わせてマサツグも再度剣を構える!…

しかし!…


__ヴゥン!!!…ザッ…ザッ…ザッ…ザッ…


「…皆様方…我々は急用が出来ましたので…

これにて失礼させて頂く事になりました…」


「ッ!…何?…」


徐々に晴れて行く水人形達の水蒸気の向こう、

しかしまだ完全に姿を捉える事は出来ず…

一方で何やらさも次元を切り裂く様な聞き覚えのある音が!…

と、同時に雑踏の音も聞こえ始め!…次には恐らくパルメリアであろうか…

ここに来て敗北を認めるようただ急用が出来た事を口にすると、

その場から立ち去ろうとして行く!…

となるとその言葉を聞いてマサツグも納得が行かないのか…

ポツリと言葉を漏らして見せると、次には完全に目の前の水蒸気が晴れ!…


__スゥ……ッ!…


「…次に合う時は全力で叩かせて頂きますので…お覚悟を!…」


__ズズズズ!!……ヴゥン!!…


「…チッ!!…身勝手な事で!!…それはコッチの…台詞…」


するとそこには既に閉じかけの次元の切れ目が存在しており!…

その中にはダグレスとパルメリアの姿が!…

そして最後にパルメリアが捨て台詞を口にしてその姿を消して行き!…

マサツグもその様子を見て不完全燃焼!と…

まだ何か怒り足りない様子で不服の舌打ちをして見せると、文句を口に!…

と、同時に遂に限界が来た様子で膝を着く!…

それは完全に体力が尽きた様に前のめりに倒れて行くと、

辺り一帯に無情にも武器が手から離れる音が響き!…


__……フラァ…ガシャン!!…カランカラン!!…ッ!?…ババッ!!…


それは異常事態である事を辺りに知らせ!…

シロとハティもその倒れてしまうマサツグの背を見て目を見開くと、

次にはグレイスから離れる!…

慌ててその倒れるマサツグの元へと掛けて行く!…

そして倒れるマサツグの元まで辿り着くと、

次にはシロが必死にマサツグの事を呼び!…

だがマサツグからの返事は無く!…

徐々にその体も冷たくなって行く様子が感じられると、

シロは更にパニック!…と、同時にある事を思い付く!…


「ッ!?…ごぶぴんばばご主人様!?…ごぶぴんばばご主人様ぁ~!?…

…ッ!!…んん~~~~!!!!…」


「ッ!?…おねえざま!?……ッ!!…ンン~~~!!!…

…ッ!?…な、何で!?…何でなんですか!?…

さっぎハディ達!!…出来たじゃないですか!!!…ッ!?…

し、死んじゃヤです!!!…ぜんぜぇ先生!!!…」


「……あぁ…今回は本当に無茶し過ぎた…かなりダルい……」


と言うのもそれはグレイスにもやって見せたよう!…

治癒の力を使おうと必死に力んで行くのだが、幾ら力んでも治癒の力は発動せず!…

と、突如目の前で力み始めた姉を見てハティも思わず戸惑う!…

だが次には理解した様子でハッとすると同じ事を!…

しかしこちらもシロと同様力が使えず!…

ハティはこの事に気が付いている様子で何故!?と動揺の言葉を口にすると、

一方でマサツグは更に消耗!…

遂には指一本も動かせない状態にへとなって行く!…

となるとその様子に気が付いた面々も徐々にマサツグの元へと集まって来ると、

勿論動揺を隠せず!…


「な、何でや?…女王様は助かったんとちゃうんか!?…何でまぁつぐが!?…」


「兄さんが負けたの!?…誰に!?…」


「そんな!!…そんな!!!…嫌じゃ!!!…嫌じゃマサツグ!!!!…」


集まってきた面々はただ倒れるマサツグの光景が信じられず、

思い思いにあり得ない!と言葉を…

マサキはグレイスの身代わりになったのか?と慌て始め!…

オリハは敵にやられたのか!?と誤解…

フィロに至ってはリスポーンの事を知らない為、

本当に死んでしまうと泣き崩れてしまう!…

その際マサツグの背に寄り掛かる様にして泣いて見せると、

その姿も元のあの幼児体型?の姿に戻ってしまい!…

何なら動ける様になったのかグレイスもその身を起こすと倒れるマサツグの元へ!…

そこで本来死ぬ事になるのは自分であった!と…

倒れるマサツグを見て何かと重ねる様にして涙を流すと、

そのマサツグの最後を称え始める!…


「…ッ…ッ~~~!!…この方は…立派な方でした!!!…

見ず知らずのスコルティナを育てるだけでなく!…私やハティの事も救い!…

この霊峰をも救った!!…間違いなくこの方は!!…

外界で言われている通りに素晴らしいお方!!…英雄と呼ばれる方でした!!!…」


この時グレイスもマサツグを英雄と語り!…

静かに涙を流して行くと、惜しい人を亡くした!とばかりに悔しがる様子を!…

するとその言葉を聞いてシロとハティも感極まり、更には大号泣で大合唱を!…

闘技場内にその泣き声を響かせ!…

そこからくまさんやマサキまでも雰囲気に飲まれて行ってしまうと、

思わず涙を流して見せる!…

さてそうして完全にマサツグが死んだ様に扱われて行くと、

シルビィも失意の表情を浮かべて見せては膝から崩れ落ちて涙を流し!…

ラグナスとパルシィも悲しみに満ちた表情を!…

こうしてマサツグの死は波紋を生む様にしてショックを呼び!…

とにかくお葬式モードと化して行くと、その状況下でモツやオリハは戸惑う!…

如何起こしたモノか?と目の前の状況の対処に悩まされるのであった!…

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