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-第七章-ウィンタースノー連邦-霊峰ウルフハウリング・後編~デグレアント帝国・前編-

-第七章七十七節 研究資料と所長の真実と意味深な断片-

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さて時間は少し遡ってモツ達が[バイオシア]の研究所を攻略した直後!…

一人所長室に残ったモツはその部屋にある読み物を読み漁り、色々と情報を収集!…

その際あの炊飯器の情報であったり、他にも色々と見つけてこの研究所の所長…

或いは研究員に対して真面じゃない!と言った嫌悪感を持って行くが、それでも

資料を読む事を止めない!…さも何かに憑りつかれる様にして読み耽っていた!…


__バイオシア研究所・所長室…


「…どれもこれも兵器開発の資料ばかり…

まぁコイツ等にとっては当たり前なんだろうが…」


__ペラッ…ペラッ…ペラッ…ペラッ……ッ!…ッ…


この時それらの資料を見て兵器ばかりである事を口にすると、デグレアントに

もう真面な者は居ない!と言った様子で独り言を零し!…そして今手にして居る

資料にはその今まで見て来た兵器の事についての記述が!…それこそ新型の戦車で

あったり、あの炊飯器も量産するつもりであったのか?…色々と計画が練られて

いた書類等を見つけて行くと、中には更に驚く物が!…モツもそれを目にして

思わず眉間にしわを寄せる!…と言うのもそこには中々道徳が無くなっている事が

書かれて有り、所長もその書類に対して許可の判子を!…

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       研究素材不足による素材の確保とその資金について


  我々が進めているエンジェロイド計画について、今現在素材不足が目立つ

  状態である事をご報告します。故に早急な素材の補填、かつ優秀な人材を

  回して頂きたい事を同時にここに。その段取りに関して差し出がましくも

  纏めた物を提出します。尚、資金繰りに関してもまだ仮の計算である為

  絶対ではなく。それ以上、或いはそれ以下になる事が予想されます。

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  不足している素材一覧

  チタニウム       約2000  磁鉄鉱     約30000

  タングステン      約5000  絶縁ゴム    約45000
  
  コバルト        約500    銅       約70000

  ライトニングクォーツ  約300    バイオ溶液   約65000

  
  人間の女性体 約200    獣人の女性体 約50  他亜人少々…


  費用に関して、約5000万Gほど…

   -------------------------------------------------------------------------

  研究は順調に進んでおり、この調子だとかの国での試験運用も可能かと

  予想が出来ます。我らが王の望むその日までに何としても我々研究員一同

  奮闘、ならびにあの様な事故を起こさない様に。何卒ご検討の程を宜しく

  お願い致します。


       エンジェロイド計画・代表責任者 マークス・ロドリゲス

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そこに書かれて有ったのは恐らくまた何かの兵器に関する書類で、素材が足りない!

と言う事が書かれて有り!…と、その素材一覧に目を向けるとそこには至って普通な

素材が書かれて有ると同時に!…他に聞いた事のない素材であったり…人をも素材と

して見ている異常性が見受けられると、書類を見る限り順調であった!と…何なら

その資料の真ん中に堂々承認の判子が押されて有るのを目にして行く!…

特に気になるのはその人を素材にするに当たって何故か女性しか選ばれていないと

言う点が妙に気になり、これは何か?と…だがそんな事を気にしている場合でも

無い様で!…ふとこの計画が本当に進んで居たのなら!…その犠牲者?達は何処に

行ったのか?と言う疑問がハッと頭を過ると、同時に嫌な予感を!…

モツは拭えないで戸惑ってしまう!…


{…今ここに書かれて有る人の数だけで…軽く見積もって約三百人って所か?…

そしてそれら全員があの実験室?に居た

あのサイボーグみたいな武装をしたとなると…

…もう何か別のゲームに変わってしまいそう気がする!…

…本当に一体何を考えて居るんだ?……あと気になるのは…}


と言うのも本当にこの計画書が正しければ、既に300近いサイボーグが向こうで

控えていると言う事になり!…そしてそれらも操られて居るだけとなると

如何にも戦い辛く感じてしまい!…何ならもうこのゲームの本質すら変わって

しまいそうな!…ある種これが爆弾にも思えて思わず身の毛がよだつ感覚を

覚えてしまうと、もう考えたくも無くなってしまう!…と、同時に更にある点にも

目を向けて行く!…


__パラッ…ッ…


{この[あの様な事故を起こさない様に]って言う文言…

何か有ったってとこは容易に分かる!…

…ひょっとすると何かあれらが反乱を起こす何かが?…

実際何か戦闘中ずっと計算をしまくって居た様な?…}


それは最後の方に書かれて有る文言であって、何か事故が有ったであろう事が

伺え!…となるとモツとしてもそれを見て疑問を感じるに至って行き!…

何かに使えるのでは?と考え始め!…さすがに味方にとまでは行かなくとも!…

何とかそのサイボーグ達を無力化出来るのでは?と今後に備えて色々と思考を

巡らせると、ジッとその資料と睨めっこ!…しかしそれ以上ヒントを得る事が

出来ずに終わる!…だがそれでも何か気になった様子で手当たり次第に部屋の

中を物色すると、恐らく所長の物と思わしきとある書物を見つけ!…


「…ッ!…あぁ~…」


__ふわぁ~お♥…ふぁあ~お♥…


それは至って普通の何か難しそうな本の表紙をしているが、いざその本を手に取って

中身を見ると…そこには女性の神秘がこれでもか!とばかりに広がっており!…

ある者は自身の胸を強調するよう両腕で持ち上げ!…またある者は自身の尻や

くびれ!…やはり自信のあるパーツを強調する様に際どいポーズをしてその本の

写真の中に収められてあると、モツもその本が何なのか?を直ぐに理解!…

そして途端に呆れて見せる!…


「…これ本当に仕事をして居たかすら怪しいな…

しかも隠し方がとっても思春期してるし……ッ!…

…一応回収して置くか…」


その際モツも勿論男なので丸っきり興味がない訳では無いのだが、しかしそれを

自身の職場に擬態させるよう隠してある事で小物の様に感じてしまい!…と、今は

それ所ではない事も重々考え!…しかしこれはこれで何かに使えそうである事を!…

思わず想像してその本を閉じそのまま自身のアイテムポーチに仕舞ってしまうと、

次のヒントを探す!…さてそうして更に所長室の探索を続けて行く!…例えそれが

ある種一歩間違えると修羅場待った無しアイテムであると言う事を分かって

居ながらも!…


{…こんなのアヤには見せられないな…}


__コッ…コッ…コッ…コッ……ガララッ!…スッ……ッ!?


何かアヤに警戒をしつつ、使えそうな本は粗方回収!…そして片側の本棚を

改めた所で今度は反対側へ…そこは本棚兼書類ラックとなっており!…

今までして来た実験及びその結果がまとめられて有る書類ファイルが置かれて

有ると、当然モツがその中身を確認!…と、次には覚悟していた内容を

見つけて行く!…それはここに来るまでの道中であったあの意味深な手術室で

行われていた内容であり、とても他の者達に見せれる様な内容ではなく!…

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          デグレアント進化兵計画報告書


  我々が進めていたデグレアント進化兵計画について。この報告書を持って

  最後とし、以上の計画を白紙とする。もし今後この様な事が行われる事に

  なった際、次の研究に生かされるようその内容をここにまとめて保管して

  おく。計画内容としては投薬による兵士達の身体能力の強化を図るもので

  あったが、一定の成果を得る事しか出来ず。その成果と言うのは体力の

  増強や筋力の増強が大抵であって、知力等の変化については結果が乏しく、

  最悪発狂。或いは幻覚を見る等の精神に異常を来す結果だけが残る事に

  なった。何が足りなかったのかは今となっては不明なのだが、かの神話に

  出て来る神水、アレを模倣する事は不可能である事がこの実験より分かった

  事を書き記す。尚、その薬を作るに当たって使用した物とは以下の物。

  ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

  際して使用者の人数に限りがあり、兵士に使う事を止め奴隷に使用。

  結果望めた能力は上記であり、それぞれ一応この研究所の冷凍保管庫に

  その薬品を保管しておく事を追記する。

   -------------------------------------------------------------------------

  薬品一覧

  筋力増強薬・仮名(パンプアップス)   効果:一時的筋力の上昇を確認

                        効果時間は約10分


  強靭増強薬・仮名(ランナーズハイ)   効果:一時的強心の上昇を確認

                        効果時間は約15分

  etcetc…

   -------------------------------------------------------------------------

  最後にこの研究を進めるに当たって注意の文言を追記する。薬の投与により

  狂人化、或いは異形と成り果てる可能性がある事を加味し、慎重に事を

  進める様に。でなければこの計画の責任者の様に、自らを素体にして投薬…

  そして異形に成り果て討伐される運命が待って居る事を、最後に書き記す。


       ☆月X日  バイオシア研究所 所長 シンズ・マッドネクソン

  -----------------------------------------------------------------------------


要は人体実験をして失敗をした!と言うのがこのまとめの報告書で有るのだが、

その日付が如何にも可笑しく!…と言うのもこれがまだ最近の日付だと言う事が

分かったからで!…となるとその被害者達は何処に行ったのか?と…ここでふと

徐にあの手術室の様な部屋の内装を思い出し、同時にそこにダストシュートが

設置されて有った事を思い出すと、モツはハッとした様子で視線を下に!…

そして嫌な想像をしてしまう!…


__…ッ!……ッ…オオオオオォォォォォォォ!!!…


「ッ!?…ッ…こ、これ以上は止めて置こう…

間違いなくSAN値チェック案件だ!…

…あとコイツかなり逝っちゃってるっぽいな…

コッチにも何か被害が出る様な事が起きなければいいが…」


この時別に下を見た所で有るのはただの床なのだが、まるでまだ何かが蠢いて

居ても可笑しくない様な気を感じ!…となるとこれまた如何にも寒気を感じずには

居れない訳で!…が、だからと言ってその地下を見に行く気には当然なれず!…

これ以上は止めよう!と思考を放棄!…とにかくその内容に神経を疑い!…

これが明らかに運営の闇の設定とかではなく誰か第三者の手が入った事が伺えると、

思い当たるのは勿論一人!…そうなるとその者に対して更にヤバいヤツ!と認識を

する!…


__……ッ!…コッ…コッ…コッ…コッ…ペラッ…


さてそうして粗方部屋を見て回りこの研究所が廃棄されたであろう事が伺えると、

ふと何故かここに来て所長の机の上が気になり!…と言うのも所長の机の上は

既に調べ尽くした筈なのだが!…しかし調べた本人が何故だか気になり!…モツが

導かれる様にスゥ~っとその机の方へ向かい歩いて行くと、そこには先程まで

なかった筈の一枚の手紙らしき物が…となるとモツも気になった様子で手に取り、

その内容を黙読する!…すると…

 -----------------------------------------------------------------------------

 これを見つけ読んでいるお前に伝えたい事が有る!…

 私は祖国に嵌められた!!…何がデグレアントの威光だ!!…

 何が輝かしい未来の為だ!!…最初からこの国はもう終わって

 しまっていたのだ!!…それもこれもあの逝かれてしまった

 王が企てた事!!!…しかし幾ら嘆いた所でもう遅い!!…

 私はもう直ぐ物言わぬ機械にされてしまう!!…ただ攻めて来る

 軍勢に対して、私が町一つ分を吹き飛ばす爆弾となる!!!…

 …確かに今まで非人道的な実験の許可!…人の所業とは思えない

 悪行を看過して来たが!!…この結末はあんまりだ!!!…

 私もしょせんを蜥蜴の尻尾と言う事に変わりは無いのか!?…

 …あぁ!!…恨めしい!!…こうして書置きを残している間にも

 奴らは着々と私を爆弾にする手筈を整えている!!…

 だからこの手紙を見つけた者にある事を教える!!…

 私のこの部屋にはある秘密がある!!…それはまだあの王にも

 知らせていない秘密!!…あの国を引っ繰り返す力だ!!!…

 故に託す!!…我が恨みを聞いてくれ!!!…

 確かにやった事は誉められたモノでは無いが!!!…

 如何か!!!…如何か!!!……

 -----------------------------------------------------------------------------

その手紙らしき物には誰かの恨み言が書かれて有った!…それは内容を見る限り

恐らくこの研究所の所長の物で、その所長に対して何か刑罰?が決まったのか!…

それが執行される前に急いでこの手紙を書いた様子が見て取れる!…

そしてその刑の内容についてもかなり気になる事が書かれて有り、まるであの

シャボンに包まれていた鉄球の様な機械がまさに所長であった様に書かれて有り!…

となるとモツとしてもハッとした様子でその鉄球の方に視線を!…しかし既に

討伐扱いで光となって消えて居り、そこに姿形も残っておらず!…と、そんな

所長?だった者の様子に目を受けた後また手紙に視線を戻し!…また手紙を読み

進めて気になる事を!…最後の最後で何かを隠した事が伺える文言を目にすると、

当然モツとしてもそれが気になる!…


「…王の秘密?…しかも国が引っ繰り返る?…一体何の事を言ってるんだ?…

あとそれを何処に隠したのか書いとけ!って話なんだが?…

…最後の方の文言を見る限り各時間が無かった様だな…思いっきり走り書きだ…

…はあぁ~…じゃあ?…一応もう一回探して見ますか?…」


当然そんなモノが眠っているのなら使いたい!と…と、同時に本当にそんなモノが

在るのか?と言った疑問を感じ!…何ならその手紙に対してツッコミを漏らし!…

しかしその手紙の主にも時間が無かった事を手紙から察し、この所長も恐らく

この手紙を書く事で…色々と必死だったのだろうと言う事が伺えると、とにかく

自身の頭の中でその情報を精査する!…そして一応探す事を決断する!…

さてそうなると一度調べたこの所長室であっても、見逃しが有るかも!と…


「…まずは本棚から行ってみるか…

もしかすると古典的な仕掛けがあるかも知れないからな?…

…例えば一冊だけ絶対に取る事が出来なくて…

引っ張ったらそれが鍵で本棚が動いたり…」


__…数十分後…


「…見事に空振り…

てかどんな物かも分からないのに一体如何やって探せってんだよ!…

…はあぁ~……ッ!…次はコッチかぁ~?…」


まずは所長の趣味が隠されていた本棚をもう一度調べ始める!…それこそ何の興味も

無い本を一冊づつ!…一つ一つ丁寧に中身から何から何まで確認をするが、何処にも

何にも隠されていない!…モツの探索は空振りに終わる!…となるとモツも草臥れた

様子で文句を漏らし、一旦は休憩を…と、言いたい所なのだが時間がなく!…今度は

あの研究結果がまとめられて有ったラックに視線を!…ここになら何か有るのでは?

と考えると、また丁寧に一つ一つ探索をする!…そして…


__…更に数十分後…


「何にも無い♪…何にも無い♪…全く何にも~♪…

…って、思わず歌う程に虚無だった……こっちも異常なし!…

…はあぁ~…となると?…あとはあの書類がタワマン化している机位か…」


結果はまたもや空振りに終わる!…それこそ歌う程に何も無く、ただ胸糞が

悪くなる実験内容を目にしただけで!…と、家探しをしたみたいにそのまま

片付ける事無く放置して行き!…となると調べられそうな場所はあと一か所

しか無く!…モツも其方に視線を映し!…ぼやく様にして三度面倒臭い!と

言った言葉を口にするのだが、それでもその書類が高層ビルの様に積まれて

いる方へと歩いて行く!…三度その机の上の物全てを探索し出す!…さて

そうしてモツがまるで解体業者宜しくそのタワマンの書類を処理して行くと、

遂には更地になってしまい!…


__…もう一つ数十分後…


「…ダハァ~!!…何もねぇじゃねぇかよ!!!…

…コイツ!!…本当にそんなモノを残したのかってんだよ!!…

…とは言え…もうこれ以上調べられそうなモノは無さそう…」


処理する際一度見た書類は燃やして灰に!…別に無くても困るモノでも無い様で…

窓を開け換気をしながら片っ端から目を通し燃やして行くと、どんどんその数は

少なくなり!…遂には書類を全部燃やし尽くしてしまう!…因みにそこに書かれて

有った内容と言うのは研究結果がほとんどで!…やれ兵器の運転効率の上昇など、

或いは人体実験における効果の程や後遺症などと言ったモノが書かれて有り!…

挙句の果てには始末書や領収書などの事務的なモノも積まれて有り!…それは

本当に実験と関係が有るのか?とツッコミたくなる!…如何にも胡散臭い金額が

書かれて有るのを目にしながらとにかくドンドン作業をすると、また時間だけを

消費し!…となるとモツも文句の言葉を口にする!…そして遂には有るのか

如何かすら疑わしい!と言った様子でもう探索を諦めようとして居ると、ここで

不可解な事が起き!…


__ッ~~~~……


「…ッ!…え?……ッ…誰も…居ない?…

…まぁ当然だよな?…居る筈が…

…って、あれ?…く、首が!?…」


それこそモツは諦めた様子でその場を後にしようと扉の方へ!…だが次には誰かに

呼び止められた様な?…そんな声が聞こえてモツもハッとした様子で自身の背後を

振り返るが、そこに誰の姿も無い!…となると余計に困惑する!…そしてただ何も

無い部屋を見て一体何?と戸惑ってしまうと、今度は先程調べた机が気になり!…

と言うのも机の上でなく机の下!…何故かそっちに視線が向き!…モツ自身も

これは何!?と…理解出来ない様子でただただ戸惑ってしまって居ると、次には

その視線が向いてしまう方に!…恐る恐る歩き始める!…


__コッ…コッ…コッ…コッ…


「わ、訳が分からん!!…正直不気味過ぎる!!…

…けど何か有りそうな気がする!!…

これって俗にいう憑かれたってヤツ!…って、ンン?…」


当然この現象?…状態に不気味がる!…それこそバグなのでは?と考える程に、

そしてあの書類であったりその他諸々!…それが因果で何かオカルト的な事が

起きて居るのでは?とさえ感じてしまうが、それでもその視線を向けている方

へと歩く!…と、次には直ぐに辿り着きその所長の机の下に視線を向ける!…

するとそこには一か所だけ何か床が捲れそう感じで切れ目が入っているのを

見つけて行き!…モツはそこに向かい手を伸ばすと、次にはその床を剥がし…


__……スッ…ベロォ~ン…ッ!…


「ッ!…あっやっぱ捲れた…って、ンン?…これはぁ?…」


それは大して力を使う事無く簡単に捲れ!…モツもその床が捲れた事にやっぱり!と

言葉を漏らして行くと、然程驚く事無くその捲れた床を余所に!…そして今度はその

床の下に在ったモノへ目を向ける!…するとそこには何の変哲もないたった一枚の

書類らしき物が保管?されてあり、モツもそれを目にするなり当然戸惑い!…

が、それでも次には勿論その書類に向かって手を伸ばし書類を回収!…となると回収

したからには勿論内容を見る訳で、その机の下に身を隠すようこれまた音もなく黙読

すると、その奇怪な内容にこれまた戸惑い!…

 -----------------------------------------------------------------------------

              天使降臨の儀


  それはこの世に怨嗟と憎悪が渦巻き蔓延する時…

  天界よりたった一人の天使が下る理となる…

  それは世界を今一度浄化する為…今一度世界を作り直す為に降臨し…

  それは決して傷付く事を厭わず知らず…

  あらゆる不浄を払い除け…あらゆる物全てに救済の手を…

  分け隔てなく全てに与え…遍くその苦痛を取り除き…天界へと導く…

  これは終焉などではない…新たな旅立ちを意味する一つの門出…

  全ての者はこれを等しく受けなばならぬ…受ける事を拒めば…

  その者には必ず地獄の様な報いを受ける事になると言う…

  皆家族で有り兄弟で有り…この時が来た時は天使に祈り…

  この世を享受し…旅立たんとせよ…くれぐれも…

  これに抗おうとする事は無かれ…さもなくば…更にこの世に苦痛を…

  断ち切れぬ負の連鎖を生む事になるのだから…そして…

  もしその天使が間違って遣わされたと言うのなら…

  神が自ら動き…その者達に希望の光を与えん事を…

 -----------------------------------------------------------------------------

「…な、何だこれ?…宗教?…何かの聖書の切れっ端か?…

…てかこれが国を引っ繰り返す?……ッ…

…やっぱもう逝っちゃってたんじゃあ?……いやしかし…うぅ~ん…」


余りにも奇妙な文面に思わず思考が停止!…まるで意味が全く分からず!…

これの何処にそんな国を引っ繰り返す力が有るのか?と思ってしまうと、

一人本音をポロポロ!…更には所長がもう精神的に可笑しくなっている事を

理解する!…しかしそれでも態々これを床の下に隠すか?等と考え出すと、

如何にも腑に落ちず!…と、そんな事を考えている間にもあの妙な視線の

ロックが切れ!…


__……ッ!…チラッ…チラッ…チラッ…


「…首が直った?…いやこの場合は視線か?…

何方にせよこれは一体?…」


何かの断片を手に入れた事で自由に視線を動かせる様に!…そしてモツも気が付いた

様子で首を動かし!…もうあの奇妙な状態にならない事をホッと安堵する様に確認を

すると、当然この一連の流れに疑問を持つ!…そしてその手に持っている断片に目を

向ける!…と、そこで目を向けた所で書かれて有るのはあの奇妙な儀式?についてで

あり!…何も変わらず逆に不気味さを感じ!…すると思わずぼやく事にして言葉を

口に!…


「…何なんだぁ~このオカルト展開の連続~?…

こう言うのあんまり得意じゃないんだが?…

…とりあえずこれは…」


__シュルンッパッ!!…


「ッ!?…え?…え!?…」


と言うのもこう言うのには慣れていない!と…とにかく何か嫌な予感を感じて

今度はその断片を処分するかどうか?で悩んで居ると、それは突如手元から

フッと消えて無くなり!…となるとそれを目にした事でまたもやモツは戸惑い

始め!…それこそ戸惑う言葉を漏らして辺りを見回し!…しかし幾ら見回した所で

その断片の姿は何処にもなく!…何なら元の場所に戻ったのか?とも考える

のだが!…その床の場所へ視線を向けた所で床が剥げているだけと!…

ただ何も無く下地のコンクリートがコンニチハしているだけである事を確認すると、

更に戸惑う!…これは何と混乱しまくる!…さてそうして怒涛の奇怪な事

オンパレードに思わず本当にSAN値チェックが起きそうになって居ると、

そんなモツの事など御構い無しに表が如何にも騒がしくなり!…


__…ッ~~~~!!!…ッ~~~!!!


「……ッ!?…ッ!?!?…な!?…

こ、今度は何だ!?…って、ンン?…」


するとこの騒がしい様子にモツもハッ!と…となると今度はそっちの方が気になり

始め!…机の下から姿を現し!…すぐさま近くの窓からその騒がしい外の様子を

確認すると、そこには炊飯器に群がる魔王軍の者達が!…何ならそこにオリハが

駆けて行く様子も見られて行く!…するとその群がり様に勿論何があったのか?と

見て居ると、所長室の外からも突如デカい独り言がマサツグの声で聞こえて来て!…


「…だあぁ~もう!!…この研究所ややこしいわ!!…

無駄に技術力ある癖にエレベーターも無いとか!!…

ちったぁユグドラドのシャボンエレベーターを見習えってんだ!!!…

…にしてもまさか搭乗者が乗ってたとは!…迂闊に攻撃せんでよかったぁ~…」


この時マサツグは何かに急いでいる様子で文句を口に!…それはエレベーターが

ない事に怒りを発し!…何ならユグドラドを見習う様なそんな事を吠えて行くと、

次には気になる言葉も続ける!…と言うのもここで聞くはあの炊飯器に搭乗者が

居た!と言う話を耳にする!…その際マサツグも迂闊に斬らなくて良かった!と

安堵の言葉を漏らして行くと、とにかく一人怒ったり落ち着いたりと忙しく!…

と、徐々にマサツグの声もフェードアウトして行く様に落ち着き始め!…一方で

そのマサツグの独り言にモツも反応!…次にはモツも気になった様子で!…


「…今のはヤブ?…それに搭乗者って?…

…ッ!?…え!?…あれに!?…だとするとややこしいって!…

…ッ!?…そう言えば確か!!…

ラックにアレの説明書みたいなのが有った筈!!…ッ!…あった!!…

…これは!…行った方が良いよな?…」


その際先程の声がマサツグのモノであった事を理解すると、どうじにその搭乗者が

居た!と言う話に食い付き!…となると徐々に先程のオカルトのオンパレードの事も

気になく無くなり!…次には何と無くマサツグが向かって行った理由も察し!…

これはややこしくなる!と…これまた同時にその炊飯器の話で何か頭の片隅に

引っ掛かりの様なモノを更に感じると、ここで炊飯器の説明書を見つけた事を

思い出す!…すると直ぐにその説明書の回収へと向かって行く!…この時幸いにも

それは燃やされる事無くそこに散乱するようばら撒いて有ると、それを急いで

回収し!…そして改めてその内容を確認して行き!…恐らくこれが必要になる

のでは?とモツは考え!…直ぐさまマサツグの後を追って行くと、あの炊飯器から

少女を救い出す話にへと繋がる!…ここまでがモツの探索パートの話となるので

あった!…

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