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-第七章-ウィンタースノー連邦-霊峰ウルフハウリング・後編~デグレアント帝国・前編-
-第七章七十九節 湯上りの天使達と鬼のハンドレットと愛の力?…-
しおりを挟むさて色々と有りつつも騒がしくしながらマサツグ達が宿屋のホールで待って居ると、
暫くして奥の方から軽い足音が…それは恐らくシロとハクの足音と思われるモノで
徐々に大きく聞こえ始め!…方向的にも駆け足気味でマサツグ達の居るホールへと
近付き!…マサツグもそれに気が付いた様子でハッ!と…足音の聞こえて来る方へ
チラッと視線を向けて行くと、次にはまるで茹で上がった様に湯気を身に纏うシロと
ハクの二人の姿を見つける!…そして二人もマサツグを見つけるなりいつもの様に
駆け寄って来る!…
__トタタタタタッ!!…ッ!…チラァ?…
「…ッ!…ご主人様ぁ~!!…」
「ッ!…ハクも!…ハクも戻ったのです!…」
この時風呂上りと言う事で格好は簡単!…しかし風邪を引かない様にと言う事で
若干厚手の服を着せられており、そして湯上りである事から頬やら色んな所が
若干赤く染まっているのがチラチラと見られ!…何なら心成しか髪もしっとりと
濡れている事で何か艶やかな様にも見える!…するとそんな様子にとあるクランの
面々もジッ!と…これが見たかった!とばかりに!…視線がシロとハクの二人に
向けられてとにかく凝視をする事しか出来ない様子を見せて居た!…一方でシロは
天真爛漫に笑うとマサツグに抱き付き!…ハクもニコッと笑って見せると、
マサツグにいそいそと近づいて行く!…さてそうして二人が綺麗になった所で
マサツグも二人を迎え入れると、その後からくまさんが若干お疲れ気味で
姿を現し!…
「…ふぃ~!…疲れたぁ~!…
やっぱこの格好での風呂はシンドイなぁ~…」
「ッ!…あ、くまさんお疲れぇ~!…」
一緒にお風呂に入っていた…と言うよりシロとハクの三助をしていたからか、
くまさんもホコホコと湯気を放ち!…と、額の汗を拭って一息吐き!…
ある所一仕事終えた様な!…自身の今の格好を今になって不便!とばかりに
言葉を漏らすと、マサツグもくまさんが戻って来た事で労りの言葉を!…
するとくまさんも手を上げて返事をする!…その際真っ直ぐ空いている席に
向かい歩いて行くと、くまさんはドッシ!と腰掛け!…
__ガタンッズリズリィ!!…ギッ!!…
「…ッ~~~…はあぁ~…
唯一の救いはシロちゃんとハクちゃんが大人しかったって事やな…
…これが暴れられたらと思うと…一体如何なっとった事か…」
宛らくまさんは某・真っ白に燃え尽きた様に椅子へ座り!…そして徐に大きく息を
吸い出し!…今度は本当に疲れた!とばかりに大きく溜息を吐いて行くと、シロと
ハクが大人しくて良かった!と…お利口であった事を口にする!…何ならこれで
更に暴れる様な事が有ったら!と言葉を続けて行くと、その想像だけで疲れたのか
また疲れた様子を露わに!…と、二人のお風呂でそんなにか!?と…マサツグも
頼んでおきながら何か申し訳なさを感じて行くと、次にはポーションを薦める!…
「…あぁ~…ポーション居る?…」
「…あぁ~…大丈夫、ありがとう…」
この時アイテムポーチを徐に開き始めそこからTP回復ポーションを一つ取り出し、
くまさんにスッと差し出して行き!…しかしくまさんはマサツグの勧めに対して
大丈夫!と返事…お礼を言ってそこまでではない!と…苦笑いをして戻すよう何か
ジェスチャーの様なモノを見せていると、一方でシロも綺麗になった事でまた
マサツグに甘える!…すると続けてハクも恐る恐ると言った具合に甘え出す!…
__んん~~♥…ッ…トテテテッ…ん、んん~~♥…
「お、おぉ!!…おおぉぉぉ!!!…」
「…な、なんだ…楽園とはこんな近くに有ったのか…」
「ッ!?…おいしっかりしろ!?…メディック!!…メディーック!!!…」
それはまるで自身の体に改めてマサツグの匂いを付ける様にピトッ!とくっ付き、
そして頭や体を摺り寄せ!…と、一方でそんなシロとハクの様子にこれまた機敏に
反応を示す者達が!…何ならお風呂上がりの女の子と言うのはそこまで破壊力が
有るのか、ただその様子に尊い!とばかりに悶絶し始め!…ある者は甘える
二人の姿を見て声を出しながら感涙し出し!…またある者はその場で何の前触れも
なく卒倒して行き!…更に何か妙に意味深な言葉を口にすると、その卒倒した者に
また何者かが慌てて心配を!…今度は救助を求める様なそんな台詞を口にする!…
と、またホール内が賑やかになって来た事でモツやミサカが苦笑いをする始末に
なって居ると、一方でハンドレットも呆れて見せ!…
「…はあぁ~…気持ちは分からなくも無いのですが…
こうして見ると何とも…身内の恥と言うか…」
その歓喜する自身のクランの面々にハンドレットは情けない!と…別に完全に
否定をする訳では無いのだが!…何か如何にも見るに堪えない!と言った顔に
手を当てるそんな素振りを見せて行くと、一方でマサツグもシロとハクの若干
湿った頭に手をやる!…そして優しく撫でて次には二人に質問をする!…
と言うのも言わずもがなな話しであり、何故顔半分づつ煤けていたのか?を
聞き出し始め!…
「…そう言えば何であんな顔を煤けさせて居たんだ?…
それに二人揃って片方づつ…宿屋の下に何か有ったのか?…」
「ッ!…あっ!…えっとですね?…
何か下の方から聞いた事のない音が聞こえたのです!…」
その際マサツグも大体の予想をした様子で!…宿屋の下に何かが有るのか?に
ついて尋ねて行くと、シロがピクッと反応するなり返事を口に!…と言うのも
やはり何か異音が聞こえたらしく!…それは今まで聞いた事がないモノだ!と…
シロも不思議そうにしながらマサツグにしがみ付きつつ顔を上げてそう質問に
答えて見せると、マサツグもそれを聞いて更に悩む!…それこそシロに復唱を
する!…
「ッ!…聞いた事のない音?…」
「はいです!…何かおっきなモノが動いてる!…
あと何かを磨り潰している様なそんな音も聞こえたのです!…」
すると今度はハクがマサツグへ返事を口に!…その際シロと同じくマサツグに
しがみ付きながら顔を上げ、その音の感じについて語り始め!…そして何でも
そのハクが言うには如何にも重量を感じる様に聞こえるらしく!…更には何か
その重さを活かして磨り潰している様な?…他にも何か雑音が混じっている様に
聞こえる事を続けて話すと、やはり姉妹揃って不思議そうに!…となるとその話を
聞いて余計にマサツグが戸惑って見せる!…
「…ッ?…益々分からん?…」
__……ッ!…ッ…ニヤァ~!!!…
それこそ全く想像が出来ない様子で!…シロとハクに釣られてマサツグも首を傾げて
不思議そうにして見せると、一方でその話を一緒に聞いて居たハンドレットがこの時
突如ピクッ!と…それは何か思いついた様子で反応を露わに!…そして如何やら
今回のこの様子について!…何か罰を思い付いた様子でその表情をニヤッ!と…
ただでさえ!…と言う言い方は失礼なのだが…それでも悪人面を更に悪人面へと
変えて行くと、次にはその場に居る全員に罰を言い渡し始め!…
「…すぅ~…ン゛ン゛!!!…」
__ビクゥ!!!…チラァ~?…
まるでその最初の咳払いが号令!とばかりに!…シロとハクのスクショを
撮っていた面々の耳に入って行くと、次には水を打った様に静まり返り!…
いや正確には警戒をする様な!…途端にその構図を気にしていた手が
ピタッと止まり!…宛らその場の時間が止まったかの様なそんな異様さを
見せて居ると、次には徐々に視線だけがハンドレットに!…
一方でハンデレットは不気味に笑う!…そして次にはそんな面々に対して
スッと辺りを見回して行くと、こう話しを切り出し!…
「…ではその音の原因…!…我々でちょっと調査をして見ましょうか?…」
「ッ!?…え?…」
__どよぉ!?…ザワザワ!…ザワザワ!…
宛らその場の全員が逃げない様に監視をするよう!…そのシロ達の言う音の元凶に
興味を持ち!…自分達で少し調査をしたい様なそんな事を口にすると、勿論その
ハンドレットの申し出にマサツグが戸惑う!…と、同時に周りの冒険者達も戸惑い
慌てる!…それこそ明日?にはデグレアントとの決戦が控えている!と言うのに!…
やっぱり本気でお仕置きを考えて居た事にドン引き!…が、そんな面々の事など
お構いなしに!…さも全員を焚き付ける様に!…ある話を面々に話し出すと、
これまた妙な反応が見られ!…
「…これも一つのお仕置きです!…
と言うか不純な理由でこの子達を見る等!!…言語道断!!!…
…それにこれはこの子達に好かれるチャンスでもあるかも知れませんよ?…」
__ッ!…え?…
と言うのもこれがお仕置きである事を前提にお叱りの言葉を口にすると、
言語道断!と最初から反論を受け付けない様子で!…そしてこれがあくまでも
チャンスである様に話しを続け!…その際シロとハクに近付くチャンスの様な?…
このお仕置きにはまるでご褒美が付いている様なそんな事を仄めかすと、当然
面々は困惑!…思わずシロ達の真似をする様に首を傾げる!…そして一同が
揃って戸惑いの言葉を漏らして居ると、ハンドレットも詳しい話を更に語り!…
「シロちゃんとハクちゃんだって!!…
自分達の寝ている下で何かが蠢いているのを!!…
分かって居ながら眠るのは不安の筈!!…
だがしかし!!…それを見事解決したとなれば!!…」
__……ハッ!?…ッ…
何でもハンドレットの考え曰くこの謎の異音について!…シロとハクも不安である
からこそあの様に音の原因を探っていた!と…そしてここに泊まる事を前提に
面々へそう話し!…更にその不安の原因を取り除く事に意味が…それこそ面々の
想像力を働かせるよう何か意味深な語り掛けをして行くと、次にはその面々達も
想像力が豊かなのか!…揃いも揃ってハッ!と閃いたそんな表情を露わにする!…
するとハンドレットもそんな面々の表情を見て更に言葉を続けて行き!…
「…そうです一躍ヒーローです!!…
そして明日に控えている大戦でも戦果を挙げれば!!…益々好感度上昇!!!…」
__おおぉぉ~~!?…
まるで肯定をする様に押しの一手!…さすが面々の扱いを心得ているクランマスター
らしく!…ヒーローになれる事を仄めかし!…更にこの後に控えているであろう
大戦についてもその士気の維持を図って行くと、まんまと周りの面々は乗せられ!…
徐々にその気になって行く!…それこそ納得した様子で各々がどよめき?の言葉を
漏らして居るが、その話のタネにされている当の本人達は何の事か分かっていない
様子で!…
__……ッ?…パチパチッ!…パチパチッ!…
「…あぁ~っと?…一体何の話を?…」
この時周りの反応に首を傾げて頭の上に疑問符を浮かべ!…とにかく二人揃って
キョトンとした表情で何度もパチパチと瞬きをして見せ!…そしてマサツグから
手を放そうとは一切せず!…寧ろ何か戸惑った様子でマサツグの足や腰に縋り付く
素振りを見せて居ると、一方でマサツグもこの話の展開にえっ?と疑問を!…
となると疑問の表情を浮かべてハンドレットの事を凝視する!…しかし一方で
ハンドレットは更に面々を焚き付けるよう最後の言葉を口にすると、ここで更に
もう一つ疑問の言葉を口に!…
「さぁ今すぐに出発です!!!…
シロちゃんとハクちゃんの湯上り姿を見た貴方達なら!!…
もう気力は十分に!!…いや!!…有り余っている事でしょう!!!…
…これは早い者勝ちですよ!?…なんせ敵は一体しか居ないのですから!!…」
「ッ!…え?…」
その際仕舞には急かす様に面々へ言葉を掛けて行き、気力もシロ達のお陰で
十分な筈!と言葉を続け!…と、宛ら勢いそのままに突っ込め!とばかりに
調子に乗せ!…ここで敵は一体!と…まるで敵の事を知っている様子で
ハンドレットが奇妙な言葉を口にすると、マサツグがそれを聞き逃さなかった
様子で反応!…更に戸惑いの言葉を漏らし、そしてまたその表情も疑問から
疑惑に変わってしまう!…ハンドレットは本当に最後!とばかりに面々を焚きに
焚き付け!…
「さぁさぁもう火蓋は切られているのですよ!?…
…我々の真の実力!!…少し早いですが見せてあげましょう!!!」
__ッ!?…ッ…ッ~~~!!!…オオオオオオォォォォォォォォォ!!!!…
それこそもう本番!とばかりに!…もう既に始まっている事を口にすると、
実力を発揮するよう止めの言葉を!…シロとハクに見せるよう続けて行く!…
すると次にはその言葉で完全に乗せられたのか面々が躍起になって見せると、
拳を振り上げ時の咆哮を上げて行き!…となるとそんな様子に驚き戸惑い!…
シロとハクも更に目を見開きパチパチと瞬きをして居ると、一方でマサツグが
ハンドレットに質問を!…自身の疑問をぶつけて行く!…
「…ちょっと良いか?…
まずシロとハクが巻き込まれている件についてだが…」
当然まず尋ねるは自身の娘達がダシに使われて居る件について!…その際最初から
MAXで怒っている訳では無いのだが、やはり少しばかり納得が行かない様で!…
ハンドレットに若干ムッとして見せ!…これは如何言う事なのか?と直球で説明を
求めて行くと、ハンドレットも勿論自身の言っている事をちゃんと理解している
様子!…次にはマサツグの居る方へ振り向き謝罪をする!…そして他の面々に
聞かれないようコソコソとした素振りを見せると、ちゃんと考えがある様子で
言葉を続け!…
「ッ!…あっ…マサツグさんスイマセン!…
…この件に関してはちゃんと私が責任を持って処理しますので!…
何卒今は如何かご協力を!!…」
と言うのもあくまでも面々を焚き付ける為に言っただけで、本当にシロとハクに
如何こうして貰おうとは一切考えて居ない様子!…しかしまだ何か有る様子で
マサツグに話しを合わせるよう申し訳なさそうに協力を願い!…その際ペコッと
頭を下げ出す始末に!…となるとマサツグもマサツグでその話と態度で一応納得!…
渋々聞き入れ信用した様子で一旦その事を保留にすると、もう一つ疑問を感じた事に
ついて話をし出し!…
「ッ!…ッ…じゃあもう一つの方…敵が一体って言うのは?…」
「ッ!…あぁ~!!…それに関しては経験上何と無くですね?…」
そのもう一つの疑問と言うのもシロとハクが聞いた音の元凶?…とにかくその
謎の敵の数についてであり!…ハンドレットへ続け様に何故一体だけ?と…
そう断言が出来る根拠!…その詳しい説明についてこれまた当然気になった
様子でマサツグが質問をして行くと、ハンドレットはピクッと反応するなり
頭を上げ出し!…次には笑いながら自身の経験!と返事をする!…その際それも
絶対でない様子を露わにすると、マサツグもそんなハンドレットの言葉に
キョトンとして見せ!…
「ッ!…何と無く?…」
思わず呆気に取られた様子でジッと見詰め!…そしてハンドレットに確認をするよう
その[何と無く]と言う言葉を復唱すると、この時シロとハクもそんなハンドレットに
向けてジッと視線を集めて居り!…それこそマサツグに釣られて説明を求めるよう
キョトンとして見せ…と、一方でそんな視線を感じてかハンドレットも頷き返事を
して行き!…そこから更に詳しい話を説明し始め!…自身の予想を交えて話すと、
マサツグを納得させる!…見事な推論を展開する!…
「えぇ!…恐らくですが…あの研究所がダンジョンと化していたと言う事は…
この町の地下だってダンジョンになり得る可能性だってある筈です!…
そしてここが大都市であったとしても然程地下は大きく作られていない筈!…
となると巨大エネミーが動ける範囲も限られていて!…
そしてそんなモノがスポーンするとなると、当然数も限られている!…
何ならそんな化け物となると恐らくボスエネミーと考えるのが妥当でしょう!…
…ですから一体だけ!と…」
如何やらハンドレットの見立てでは町の地下もダンジョンとなっている可能性を
考えている様で!…となると勿論そのダンジョンの最深部にはBOSSエネミーが
居る!と更に予想もしているらしく!…そしてBOSSエネミーが蠢いている音こそが
シロとハクの顔を煤けさせた原因!と更に話し!…恐らく町の地下についても
恐らく然程広くない!と…故にそのBOSSエネミーも恐らく一体だけである!と…
色々と既に推測をしている事をマサツグに話すと、それを聞いたマサツグも納得!…
次には心配をし始める!…
「ッ!!…な、なるほど!……んん?…だとしたら大丈夫なのか?…
もしそれで死んでしまう様な事が有ったら…」
その心配と言うのも今まさに躍起になっている面々に対してで、本当に行かせて
大丈夫なのか?と…それこそ幾らゲームとは言え人が死ぬ様な事になれば目覚めが
悪い!と語る様に!…幾ら何でも焚き付け過ぎ!と心配をして行き!…
シロとハクの為にそこまでするのか!?と言った心配の表情を浮かべて見せると、
ハンドレットは狙いはそこに無い!と…そのマサツグの様子にピクッと反応を
するなり自身の目的を口にする!…
「あぁ~!…心配は要りませんよ!!…
…と言うか…これで簡単に攻略出来るようでは…
お仕置きにならないじゃないですか!…」
__ゾクゥッ!?…ッ!?…ッ!?……タジッ…
この時ハンドレットはさも心配は要らない!とばかりにニコッと笑うと、あくまでも
これがお仕置きである!と話し!…その際難易度が緩くてはお仕置きにならない事に
ついてもマサツグに語り!…それはまるで鬼教官モードのシルビィの様に!…
一切容赦の無い文字通り苦しみを与える為だけにこうして面々を焚き付けた事を口に
すると、その場の全員の背筋に何か冷たいモノが!…思わず身震いをしてしまう!…
そしてマサツグも思わず引き気味にたじろぐそんな素振りを見せて居ると、
一応救済?を考えている様子でハンドレットが!…
「まぁ最悪私が何とかしますので、心配はご無用です!!…
…ただ問題があるとするなら…如何やってその町の地下に潜るか?…
そこだけが如何にも…」
それはあくまでもマサツグ達に迷惑を掛けない!と言った様子で、最悪自身も
行ってクラン全体で鎮圧する事を口に!…その際何が何でも決して方向性を
曲げない鉄の意志をマサツグ達に見せて行き!…しかし一方で問題もある様子!…
と言うのも焚き付けたはいいが!…その肝心の地下への潜り方が分からない事を
ポロッと漏らすと、マサツグが知っている様子で言葉を口に!…あのマーブル
蛍光色の液体が流れていた下水道の話をする!…
「ッ!…あっそれなら一か所だけ行けそうな所が有ったけど…」
「ッ!…と言いますと?…」
それこそハッ!とする様なそんな反応を露わにすると、知っている様子で
言葉を零し!…となると当然そんなマサツグの話しにピクッと興味を
持ち出す事に!…となると今度はハンドレットが質問をする様にマサツグへ
声を掛けて行き!…マサツグもその場所について説明を!…しかしあの
炊飯器から逃げ回って居た時なので!…イマイチ定かでない様子でその説明に
困ってしまうと、しどろもどろに…
「あぁ~っと…ここからだと…どこら辺だろう?…
とにかく下水道に入れそうなデカい…
何て言うか溝?…みたいなのが有って!…」
「ッ!…あぁ~…下水道整備の為の通路ですかね?…なるほどなるほど!…」
一応その場所を思い出そうとするが明確に示したくともやはり説明が如何にも
出来ず、ただその入り口の特徴を口にし出し!…しかしその入り口の特徴を
説明するにもマサツグは妙に戸惑ってしまい!…と言うのも側溝と言うには
大き過ぎて!…生活用用水路と言うにも言葉の幅が有り過ぎて!…とにかく
色々とデカい!…溝がある!とだけしか言えないボキャブラリー不足に陥って
しまうと、一方でそんな情報だけでもハンドレットは何か納得した様子で
言葉を!…何なら想像もついた様子で頷いて見せる!…そして物が分かった
だけでも行ける!とばかりに面々の方へ振り向くと、その情報を口に!…
__ザッ!!…ッ!!…
「…町の地下への入口は!…
この町の何処かに下水道整備用の用水路が有るらしい!…
そこから侵入出来ればワンチャン!!…さぁ行くのです!!…
我々が真に守りたい物を守る為に!!…」
__ッ!!…オオオオオォォォォォ!!!…バァタバタバタバタバアァ~!!!!…
この時ハンドレットが振り向いた時点で既に何人か飛び出しており、恐らく
この町の地下へと向かって行った様子で!…が、そんな飛び出して行った者達の
事など御構い無しに!…ハンドレットはマサツグから聞いた情報を話し始め!…
改めて全員に突撃の命令を出すようしつこく焚き付ける言葉を口にすると、
その言葉に煽られて更に面々が燃え上がる!…するとその情報だけを頼りに
飛び出し始める!…それは我先に!とばかりに慌しく玄関に向かい走って行くと、
また寂しい宿屋へと逆戻りし!…
「…一気に行ったなぁ~…愛の力ってすげぇ…」
「…って言うかホンマに止めんで良かったんか?…
何か話だけ聞いて居るとややこしい事になりそうやけど?…」
しかし一方でそんな事など如何でも良く!…一気に駆け出して行った面々に
戸惑いを隠せない様子でマサツグ達が固まって居ると、モツが思わず戸惑いの
言葉を口に!…これが愛の力!と驚きもする!…それこそたった二匹?の
幼女の為に!…大の大人が大奔走する様子はもはや一種の喜劇の様で!…
と、そんな彼らの背中を見詰めてモツは何度も瞬きをして居り!…これまた
一方ではマサキまでもが心配をし始め!…本当に止めなくて良かったのか?に
ついて尋ねて行くと、ハンドレットがピクッと反応!…マサキに頷き返事をする!…
「ッ!…大丈夫です!!…彼らも経験を積んでいる冒険者!!…
いざとなれば一旦退く事を考える位!…
ちゃんとそう言った術も持ち合わせて居る筈ですから!!…」
「ッ!…ンン~…ならエェんやけど…」
その際全く問題無い様子で笑みを浮かべ、面々も熟練者!とばかりに退き際を
心得ている!と話しをして行き!…となるとそのハンドレットの話を聞いて
マサキも納得した様なそうでない様な…しかし自分よりレベルが高い事から
反論が出来ず!…ハンドレットの言う事に何か渋々納得する様なそんな反応を
見せて行くと、一方でマサツグもふとある事を!…と言うのも彼らの後を
追うかどうかで悩み始める!…
「…これって俺達も行った方が良いのかな?…
何かやるなら徹底的に見て回った方が良い様な気がして…」
__ッ!…ッ…ッ~~~…
それはマサキの言う嫌な予感を同じくマサツグも感じている様子で、やるなら
大々的に見て回った方が良い様な事を口に!…と、そんなマサツグの言葉に
モツも機敏に反応をして見せ!…と言うのもやはりあの研究所で見た資料が
頭を過り!…あの[狩人の森]と同等!…いやそれ以上の光景が広がって居る
のでは?と考えてしまうと、思わず嫌悪の表情を露わに!…若干の抵抗を見せて
しまう!…因みにモツ自身別にあのグロ描写が駄目!と言う訳では無いのだが、
それでも未定敵の良い物では当然無く!…と、そんなマサツグの言葉に対して
ハンドレットが機敏に反応!…それは止めるよう声を掛け!…あくまでも
自分達の話!と言い!…
「ッ!!…いえいえ!!…
マサツグさん達はここでドシッ!と構えててください!!…
…あくまでもこれはお仕置きなのですから!…
マサツグさん達が行くとあっと言う間に終わってしまう!!…」
「ッ!……ハンドレットさん…本当に鬼だな…」
何方かと言うとマサツグが参加すれば意味がなくなる!と、お仕置きの方に
重きを置き!…故にマサツグにはここで待って欲しい!と慌てて見せ!…
さもマサツグを公式チート扱い!…彼らだけでちゃんと攻略させたい事を
口にすると、その徹底ぶりにやはりマサツグ達は戸惑う!…
何ならハンドレットを鬼と呼ぶ!…するとそんなマサツグ達の様子にシロと
ハクも反応をすると、やはり話に付いて行けてない様子で首を傾げ!…
__……ッ?…ッ??…
「……ッ!…ッ…」
その際ハクも最初の頃と比べてすっかり順応している様で、あの警戒心剥き出し
だった頃と比べて今は若干ぽやんとしており!…するとシロと同じく首を傾げる
そんな素振りを見せて居ると、マサツグの足にガシッ!としがみ付き!…
となるとやはりマサツグから離れない様子を見せており!…幼女二人からしがみ
付かれている事でマサツグも動けず!…その場で戸惑いこれは如何したものか?と
静かに悩む様子を見せて居ると、そんな様子にシルビィがフッと動きを見せる!…
やはり何か気にしているマサツグの意を汲んで行く!…
「…では旦那様?…ここはこのシルビィにお任せを…」
__ッ!?…どよ!?…
「ッ!?…え?…」
それこそ動けないマサツグの前にスッとシルビィが立って見せると、マサツグに
会釈をしながら自ら見て来る事を名乗り始め!…と、いきなりシルビィが名乗り
出て来た事に他の面々も思わず戸惑い!…急に如何した!?とばかりに!…
その会釈をするシルビィの姿を見てこれまた思わず慌てる反応を露わにすると、
マサツグも戸惑いの言葉を漏らす!…するとシルビィは更にマサツグの様子に
気が付いている具合で話をする!…
「…私は旦那様やお義父様の言う…
嫌な予感の正体のご確認しようと思った次第に御座います…
…影場が有るのならそこは私の独壇場…
…勿論お仕置きと言う意味も踏まえて…
皆様に手を貸す様な事も致しません…
…あくまでも私は…旦那様の目と耳…で御座いますので…」
「ッ!?…えっ…えぇ~…」
と言うのもシルビィ曰くあくまでもマサツグやマサキの為!と話して行くと、
地下は自分のテリトリー!と語り…何なら無双出来る自信も有る様子で淡々と
話しを続けて行き!…しかしそれでもお仕置きはお仕置き!と…ハンドレットの
意も汲んで決して邪魔をしない事を約束すると、自身は従魔である事を強調!…
マサツグのペットである事をアピールする!…その間決して姿勢を崩す事無く
ずっとマサツグに会釈をすると、マサツグもそんなシルビィの様子に戸惑い!…
が、この町の地下が気になっているのは確かであり!…そのシルビィの申し出に
対して!…マサツグが如何しようか?と更に悩む様子を見せて居ると、一方で
シロとハクが引き止めるよう更に足へしがみ付く!…となると自ずと答えが
出て来て困るのであった!…
応援ありがとうございます!
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