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-第八章-ウィンタースノー連邦-デグレアント帝国・後編-
-第八章九節 王の名前と加減知らずハンドレットとミサカ本領発揮!…-
しおりを挟む突然の放送から聞こえてきた声は男性の物で、恐らく初老位の年齢が感じられ…
それでいてデグレアントの所要人物にしては何か優しげな感じの声にも聞こえる
のだが!…その放送が聞こえて来るとデグレアント側の兵士達が途端に何やら
青褪める様な!…まるでその人物が目に前に居る様なそんな慌てよう?…
いや、恐怖の色をその顔色や態度!…震えなどで露わにすると、それを見た面々も
戸惑いを!…だがそんな面々の事など御構い無しにその放送は続きを話す!…
〈私の名は[ゼファード・ディスティリア・デグレアント]…
諸君が今攻め落とそうとしている帝国の主である…
まずは我が軍が中々に世話になった様なので挨拶を…〉
__ッ!!……ッ…
〈…と言っても本物ではない闘争にあれこれ言うのは如何かと思う…
…所詮はお遊びなんだから…ここからが本番だと言う事を覚悟して貰おう!…〉
その放送の主はこの帝国の王であるよう名前を、フルネームで名乗るのだが
ここでは名前が長いので[ゼファー]と…そして面々を褒めるよう放送を続けて
話しをして行き!…しかし自国を攻められて嬉しい訳が当然無く!…ゼファー自ら
警告をしようと思った様で、ここからが本番である事!…先程までのはまるで
お遊び!…或いは前座試合であったよう余裕とも取れる言葉を口にして行くと、
兵士達もその放送を聞いて更に恐怖に憑りつかれたよう!…青褪めては震えを
強くする!…それはある意味でそのゼファーの放送がプレッシャーとなって
兵士達に圧し掛かって居る様に感じられると、嫌な雰囲気が感じられ!…
「…ッ!!…様子が変だぞ!?…」
__プルプルプルプルッ!…ガタガタガタガタッ!!…
それはまるで洗脳?いや一種の恐怖観念の様な…その際ある兵士は譫言でブツブツと
言葉を口に…しかしあまりにも小声で何を言って居るのかは聞き取れず、また在る
兵士も自身の剣をジッと見詰め!…青褪めながら今にもその剣を自身の首に宛がい
そうなそんな雰囲気を見せて行くと、兵士達の様子に釣られて面々が恐怖!…まるで
怪奇を目の前にしている様なそんな感情を覚えて行く!…だが一方でゼファーの
放送はまだ若干続き!…
〈…私は逃げも隠れもしない…私はこの国の城で待つ!…
君達がここまで来れる事を…僭越ながらに祈ると同時に…
…我が帝国に挑んだ事を…存分に後悔して欲しい!!…
…以上だ…では兵士諸君!…各員の奮励努力を期待する!…
…殲滅せよ!…〉
と言っても恐らくこれが最後であろう様子でさも自身の決意表明を口に!…
それは覚悟の表れか逃げも隠れもしない!と言い出し…更にはわざわざ自分の
居場所までご丁寧に告げて行くと、それを聞いた面々はやはり戸惑いを露わに!…
普通では無い様に感じてしまう!…何故なら普通自身に身の危険が迫っていたら
本能として逃げるのが正解で!…だがこのゼファーは逆に煽る様な!…何なら
敵に対して祈るとまで言い出し!…その余裕は一体何処から来るのか?…
魔王軍の面々がそんなゼファーの放送を聞いて何か不気味さを感じて居ると、
最後に兵士達へ向けて言葉を!…激励するよう言葉を残す!…そしてその言葉を
最後にゼファーの放送が終わって行くと、もう目の前の兵士達はガックガクで!…
__プルプルプルプルッ!!…ガタガタガタガタッ!!…
だがそれでもこの場から逃げようとは一切せず!…いや逃げられないと言うのが
正しいのだろうか?…もはや目は虚ろとなっており!…そこに生気は感じられず!…
まるでゾンビの様な何とも言えない不気味な雰囲気を見せて行くと、面々も更に
警戒を!…何をして来るか分からない!と言った恐怖を覚える!…だがそれで
怯む訳には勿論行かず、そんな兵士達を前に自身を奮い立たせ!…特にやる気を
見せるのはこの時この二人のあり!…
「…でもだからって!…こっちも遊びでやっている訳じゃないんでねぇ?…」
__ジャキンッ!!…ッ!?…
それは先程のゼファーの放送に触発された様子で一切怯む様子を見せず!…
その不気味な様子の兵士達に対して堂々として行き!…毅然とした態度で
近付き始め!…今まさに自分が先駆けにならん!と…オリハとハンドレットが
面々の先頭に立って徐に武器を構えて見せると、各々は戸惑い!…敵兵士達も
そんな二人の様子に焦りを覚える!…その際まだゼファーの放送の余韻が
残っている様子で恐怖の色を露わにすると、その中でも恐怖に堪りかねてか
次には数人が飛び出し!…
__…ッ…ッ~~~!!!…うわあああぁぁぁぁ!!!!…
「ッ!…フンッ!!…」
__ドゴゴゴスッ!!!……ッ…ドサァ!!…ッ!?…
その手に持つ剣を掲げて吠えながらにオリハへ突貫!…しかしオリハは冷静に
その敵兵士の攻撃を紙一重に!…それこそ相手の懐に入り!…その手に持つ
武器を滑り込ませるよう一太刀でそれぞれを薙いでしまうと、あっと言う間に
五人!…慣れた早業で始末をする!…その際何だかんだ言いながらも剣の峰で
峰打ちに兵士達を処して行くと、敵兵士達は何も言わずに地面に転がり!…
となるとそんな様子を見た敵兵士達としても更に戸惑い!…一方でオリハの
手腕に面々が驚き!…これがあのマサツグの妹(?)なのか!?と動揺すると、
オリハは更に言葉を!…
「相手を気遣ってこっちがやられてたら…
本末転倒!…ってなモンじゃないですか!…
…敵の目の前に立つ以上!!…容赦はしない!!」
「…その割にはしっかり峰打ちなんですね?…」
「ッ!?…ハ、ハンドレットさん!!…」
それは敵兵士達に対しての警告であり!…気を遣う気はない!…気を遣う必要が
ない事を改めて周りの面々に言葉にすると、武器を突き付け容赦はしない!と…
明らかに敵を露わにする!…するとそれに合わせてハンドレットも身構える様子を
見せて行くと、ポソッとオリハに言葉を!…と言うのも止めを刺していない所に
優しさが有る!と…それは決して馬鹿にするのではなく褒める様に!…
しかし意地悪そうに小声でオリハに指摘するよう声を掛けると、オリハも勿論
ピクッと反応!…文句有り気にハンドレットに視線を向ける!…さてそんな
仲睦まじい?様子を見せて居ると、次にはまたあのハドンの声が聞こえて来て!…
「全軍!!!…持ち場に付いたな!!!…」
「ッ!…この声は!…」
「これより籠城!!!…及び反撃戦に打って出る!!!…
ここで負ければ我々に明日は無い!!!…何が何でも勝利を掴み!!!…
デグレアントの栄光を世に見せ付けてやるのだアアアアアァァァァ!!!!」
ハドンの声が聞こえてくる一方姿は無く、そしてその聞こえてくる声と言うのも
また遠方より叫んでいる様に聞こえ!…何ならその声も帝都の中心から響く様に
聞こえて居り!…この声が聞こえて来た事でオリハ達もハッ!と…また突撃命令
でも出して来るのか!?と身構えて行くと、案の定!…もはや馬鹿の一つ覚えとも
取れる様子で更に叫ぶ!…となるとその号令を聞いて青褪めている兵士達も
恐る恐ると言った感じで動き出すと、にじり寄る様にして間合いを詰め出し!…
__……ッ…ッ~~~!!!…ジリッ…ジリッ……ッ…
「…はあぁ~…さっきと言い今と言い…
これが本当に将軍の戦い方なんですかねぇ?…
ただの馬鹿の一つ覚え!…」
当然逆らえば命は無い!…何なら家族を持つ者なら尚更であり、故に兵士達も
言う事を聞くしか勿論無く!…そして必死に己の恐怖を押し殺し!…それでも
僅かに抵抗の色を見せるよう一歩!…また一歩と摺り足で徐々に間合いを
詰めて行く様子を見せて行くと、もはや憐れみしか沸いて来ないと言うか…
そんな様子にオリハは呆れ!…先程のラインハルトの時と言い!…本当に突撃しか
脳が無い!とばかりに馬鹿にすると、今度はハンドレットが両手持ちの鈍器を
手に前へと出て行き!…
「…では今度は!…私が動きますか!…」
「ッ!?…あ、あの武器は!!…」
「全軍!!!…衝撃に備えてしゃがめえぇ~~~!!!!」
それこそオリハの次は自分の番!とばかりに…その際その手に拳骨を模した形の…
まるで岩から削り出した様なそんな鈍器を持って見せると、臆する事無く前に!…
と、同時にそのハンドレットの持っている武器に気が付いた者達が慌て始める!…
それは今から起きるであろう事を予測した具合にハッとすると、途端に後ろを
振り返り大声で警告を口に!…と言うのも衝撃に備えてしゃがめ!と言うモノで
あり!…
「ッ!?…って、事はアレが!!!…」
「…え?…一体何が?…」
__グオオォォ!!!……ッ!…チラッ?……スウゥ…
となるとその警告にこれまたクランごとに別れた反応!…知っている者は途端に
青褪め備え!…知らない者はえっ?とばかりにただ戸惑う反応を見せて居ると、
ハンドレットも次にはその鈍器を天高く!…と、ここでふと気が付いた様子で
途端にチラッと後ろを振り向く!…そして先程の警告通りにしゃがんで居ない者達を
見つけて行くと、一旦鈍器を下ろしてはジェスチャーでしゃがむよう合図を送り!…
__…チョイチョイッ!…ッ!……ッ…スッ…
「…ふぅ~……ッ!!!…」
この時簡単に片手で手招きをする様に合図をすると、それに気が付いた者達も
ピクッと反応をしては次には従い!…だが当然戸惑う事は必至であり!…
これは何?と…何故しゃがむ必要が有るのか?…それ程までに強力な攻撃を
するのか?と言った憶測が無言ながらに考えられると、何故か全員がしゃがむと
言った奇妙な光景が出来上がり!…ハンドレットもそんな光景を目にして
安堵する様子を露わにする!…そしてまた先程の鈍器を徐に一気に振り上げると、
誰も目の前に立って居ないにも関わらず思いっきり力強くその鈍器を振り下ろし!…
__グオンッ!!!…ブンッドゴオオォォォォォ!!!…ッ!?!?!?…
「ッ!…手応えあり!!…」
__グウゥラグラグラグラグラアァァァ!!!…ギャアアアアアァァァァァ!!!…
振り下ろした際その鈍器は地面に刺さるようボコッ!と減り込み!…となると
その手応えにハンドレットも満足!と言うよう…次にはそれは地震となって
辺りを襲い!…何も知らない者達は大いに慌て!…何ならしゃがんでいない者達は
その衝撃に耐え切れずその場でフラ付き呆気なく転ぶ事になってしまうと、
その被害は更に帝都にも!…大きな混乱を生んで行く!…特に背の高い建物が
大きく揺れる事になってしまうと、倒壊とまでは行かなくとも一部崩れる様子が
見られ!…と、同時に帝都の方からは人々の悲鳴や慌てると言った大きな声が
上がり始め!…目の前に立っていた兵士達も!…その人間では無い所業に
腰を抜かし!…今自分達が相手にしている者達の力を思い知る!…
「ッ~~~~!!!…な、何!?…」
「ッ!?…ッ!?!?…ちょ!?…これは!?…」
それは敵味方共に大混乱を生む事となって行き!…近くに居たオリハもこれには
戸惑い!…その鈍器を振り下ろした状態で固まるハンドレットに視線を向けると、
言葉にならない言葉を!…掛けたくとも出て来ない様子で四苦八苦する!…
因みにその様子と言うのはオリハだけではなくほぼ全体と言ってもいい位の事で、
この事態になる事を知って居た者達は!…当然溜息を吐くなりハンドレットの
名前を呼び!…
__…はあぁ~!!……ッ!!…ハンドレットオォ!!!…
「ッ!?…ッ……え!?…」
その際言わずもがな知って居た者達と言うのはクラン[可愛いもの愛護協会]の
面々であり!…何なら前にも似た様な事が有ったのか!…誰もが鬼の形相で
ハンドレットに睨み!…呼ばれたハンドレットもビクッ!と…突如怒られる
様にして名前を呼ばれた事に反応をすると、次には恐る恐る呼ばれた方を
振り返る!…そこでやはり怒る面々の様子を目にして行く!…となると今度は
戸惑った様子で言葉を漏らして見せるのだが、そんなハンドレットに対して
一人が勿論文句を口に!…
「アンタ毎回毎回やる事が大規模過ぎるんだよぉ!!!…
何で選りによってその[台パンハンマー]を選んだ!!!」
「ッ!…だ、台パン?…」
それこそまるでいい加減学べ!とばかりに文句を口に!…と言うのも毎回規模や
加減が大き過ぎる事を指摘して行き!…更にはその今ハンドレットが持っている
武器!…本当にそう言う名前なのか?…その武器を[台パンハンマー]と言って
使った事に対してこれまた文句を漏らして行くと、その名前にまた知らない者達が
戸惑い!…と、オリハも思わず復唱するレベルで!…何それ?と言った困惑の
表情を浮かべて見せると、ハンドレットも演じる事を忘れて素の反応を露わに!…
慌てて戸惑う様子を見せる!…
「ッ!?…い、いやぁ~…
私が持っている武器で全体攻撃出来そうなのがこれしか無くて…」
「全体攻撃過ぎるっての!!!…第一に!!!…
それは余りにも危険過ぎるから余程の事が無い限り使わないって!!!…」
具体的にはこれが最善の策と信じてやったにも関わらず、怒られている事に
慌てて戸惑い!…何なら自分なりの言い訳もオロオロしながら話すのだが!…
当然言った所で聞いて貰えず!…寧ろ話しを聞いた上でそれでも使った事に
対してやはり文句を言われてしまうと、これまたハンドレットは委縮!…
そのデカい図体を縮こまらせる!…そしてそれでも懲りずにオドオドしながら
更に言い訳をするのだが!…
「…い、いやぁ~…今がその時かなと思ったのですがぁ~…
……や、やり過ぎちゃいました?…」
__やり過ぎだわぁ!!!!……ッ…
まるで某・なろう系の主人公の様に!…やはりオロオロとしながら面々に
やり過ぎたかどうかを言い訳込みで口にすると、自身のクランメンバーから
これまた総ツッコミを喰らい!…辺りに響かせる程に怒られる!…そうして
一連のやり取りを見せるクラン[可愛いもの愛護協会]にまた別の者達もただ
えっ?と戸惑いを見せて行くと、それよりも色々と説明をして欲しい感じで
ジッと見詰め!…しかしそんな事をしている場合では当然無く!…相手は
今ので怯みに怯み!…未だ腰を抜かして動けない様子を見せて居ると、
ハンドレットが話題を変える!…それこそ今の内!と逃げに使う!…
「ッ!?……ッ!!…ほ、ほらでも!…敵は今大いに怯んでいます!!…
皆さん今の内に畳み掛けましょう!!!…私が先陣を切ります!!!」
__ッ!?…あっ!!…待てえええぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!…
それは腰を抜かす兵士達を指差し今がチャンス!と言うと、武器を持ち替えて先に
帝都へと突貫して行き!…と、そんな突貫して行ったハンドレットと言うのは
面々からすれば逃げた様にしか見えない訳で!…逃げるハンドレットの様子に
面々もあっ!と…当然何かまだ文句を言い足りない様子で勿論追い掛ける素振りを
見せて行くと、あっさり帝都への侵入を果たす!…ここから市街地戦へと
発展する!…尚・帝都は霊峰の麓に沿って建てられて在るせいか、地震の影響は
建物以外に受けていない様に見られ!…具体的には帝都の城の方へ行けば行くほど
兵士達は無事で有り!…敵意を当然露わにして居り!…その侵入者に対して武器を
勿論握って行くと、襲い掛かる!…ゼファーの言う通りここからが本番となる!…
そして自分達のホームと言う事でやはり相手の方が有利であり!…
「ッ!!…来たぞ!!!…構えろぉ!!!」
__バババッ!!!…チャキキキッ!!!…
それは一人先行して来たハンドレットに対して!…周りに合図を出すよう
兵士の一人が民家の屋根の上からその姿を露わにすると、周りに敵が来た事を
口に!…と、その合図を皮切りに同じく建物の屋根の陰に潜んでいた兵士達が
一斉に姿を現し始める!…そしてその隠れていた兵士達の手には弓が握られて
いるのが伺える訳で、一人先行して来たハンドレットへ向かって矢を番えて
狙いを定める様子も確認が出来!…となると急に奇襲を仕掛けて来る様に
なった事でハンドレットも思わず驚き!…
「ッ!?…これは!!…」
__ザザアァ!!…ババッ!!…ババッ!!…ッ!……ッ…
しかしそこはハンドレットも機敏に反応!…確認するや否や急ブレーキを掛けて
移動を止め!…そこから更にバックステップで直ぐさま近くの物陰へとその図体を
隠して行くと、驚きながらもチラッと隙を伺う!…途端に膠着状態へと発展する!…
その際別に奇襲を仕掛けて来た事に可笑しい様子は無いのだが、先程とは打って
変わって知性を見せ始めて来た事に戸惑って見せ!…そしてさすがに高所からの
狙撃となると怪力無双のハンドレットでも厳しい様で!…玄関口付近で足止めを
喰らい!…如何にも迂闊に動けない状態で固まってしまうと、一方で他面々も
左右や路地裏に展開!…裏取りや先行を開始する!…
「…俺達はコッチから!!…あわよくば裏取りを!!…」
「ッ!!…来たぞ!!!…構えろぉ!!!」
__バババッ!!!…チャキキキッ!!!…ッ!?…
それこそハンドレットの様な仲間達を助ける為に秘密裏に動こうとするのだが、
それをも看破されている様子で敵兵と出会い!…そしてそれは決まって屋根の
上から姿を現し!…こちらでも同じく建物の屋根の上から一斉に弓を構える
兵士達の姿が確認出来ると、さもミイラ取りがミイラ!…これまた動けない
状態にへとなってしまう!…さてそうして地上部隊が軒並み硬直状態で動けない
様子を見せて行くと、これを打開出来るのは上空班しか残っていない状況となり!…
「…ッ…クソッ!!…まぁだしっかりこっちを狙ってやがる!!…
…上空班は如何し!!…ッ!?…」
__コオオオォォ!!!!…バシュン!!!…ガキンッ!!!…
「…急に敵AIが賢くなった!?…」
地上の面々もそれを分かって居る為、期待しか出来ず!…だが完全に頼りっきりと
言う訳でもない様子で!…チラ見しながら自分達でも如何にか出来ないか?と
何度も状態を確認するが、状況は何も変わらない!…何なら先程の無能振りに
疑問を感じる!…そして今だ援護が来ない事に若干の不満を漏らして行くと、
今度はチラッと空を見上げ!…するとそこには敵竜騎士達と戦闘を繰り広げる
上空班の姿が有り!…其方も其方で苦戦の強いられている様子が映り!…
辛うじてアヤが敵を射る事で優勢を保ち!…だが気を抜けない事には変わらない!
と言ったとてもでは無いが援護に回れない様子が伺えると、地上の面々もそれを
目にしてクッと歯を食い縛る!…急に動きが変わった事に戸惑いを覚える!…
そしてその様子と言うのは指揮官を買って出ているミサカの目にもしっかりと
映っているのだが、ミサカは然程慌てる様子を見せる事無く!…
「……ふむ…」
「…あの方は一体?…」
宛らこの状況は想定内!と言った様子でとても落ち着き傍観しており!…
その際若干悩む様な…杖を握りつつ徐に顎に手をやり摩るそんな素振りを
見せて行くと、ただ何もする事無く本当に傍観!…するとその様子に
グレイスも疑問を持つ!…それはこれがこの軍隊を纏める指揮官なのか?と
言った不審の目も向けて行くと、もしもの時に備えてグレイスは身構え!…
と言っても相手に悟られないよう体勢を変え!…それこそシロとハクも
気付かない程に!…座り直すよう足を組み替える素振りだけに抑えて
見せると、ジッとミサカを凝視!…と、同時に杞憂である事を願って行く!…
さてそうなると本当にミサカはただ傍観をしているだけなのか?と言った所で
有るのだが、実は今現在進行形でめちゃくちゃ全体に指示を飛ばしに
飛ばしており!…
〈部隊AとBはハンドレットさんにそのまま追従!!…
中央からプレッシャーを掛けて!!…
C、Dはもうちょい待って!!…助けに入れそうなら別部隊を送る!!…
E、Fは左右に展開して通路を探して!!…
…それこそあの二人の痕跡を探す様に!!…多分そこに突破口が有ると思う!!…〉
状態としてはずっと同じポーズなのだが、視点は忙しなく端から端まで動かして
隙を探っており!…その際ハンドレット達を陽動に使って隙を作ろう!と画策する
チャットも部隊全体に回して行き!…その他部隊の窮地も察して救援に回れそうな
援軍を探す一方!…すかさず他部隊の動きも同時に確認をして行くと、それらを
リアルタイムで見ながら頭の中で組み立てる!…如何動くのが最善なのか?を
並行的に考え続ける!…そうしてそれら鬼の指揮官振りを顔色一つ変えずにやって
見せると、淡々と指示を続け!…勿論一つでも間違えれば連鎖的にミスを誘発する
可能性を孕んでいるが、それでもミサカは慌てる事無く冷静に全体を見回し続け!…
仕舞いにはその目も上空に向き出し!…更に上空班の指示にも対応して行くと、
これまた脳をフル稼働させる!…
〈…ッ!…そして上空班にも通達!!…恐らく敵は無限湧きじゃないと思う!!…
さっきに比べて出て来る量が減ってる!…
でもあとどれ位かは分からないから注意は必要!!…
…この状況で何か陽動に使えそうなのは……ッ!!…〉
敵の動きの僅かな変化に対しても敏感になり!…その対処に当たっている部隊を
鼓舞する様に!…しかし決して油断もしない様に励ましのチャットを打って行くと、
更にその他使えそうなものはないか!?と…もう一つ戦場全体を注意深く観察して
行く!…それこそ今のミサカの様子をもし絵で描いたとするなら!…瞳孔が常に
動きまくって残像が出来ている絵が描ける程に忙しなく!…そしてそんなチャットを
面々は信じて戦って居り!…と、そこでミサカが有る者を!…一人ノーマークで
動き続けて居るもの姿を捉えると、その者に対してもチャットを始め!…
〈…オ、オリハちゃん!?…何でそんな所に!?…〉
と言うのもこの時その見つけた者とはオリハの事で!…オリハが進んでいた
道と言うのは帝都の路地裏で有る事には違いは無いが、そこはかなり狭く人が
まず通らない場所を進んでおり!…それこそオリハの胸で突っ掛かってしまい
そうな程に道幅は狭く!…当の本人でさえ動き辛そうにモジモジとする!…
何でその道を選んだのか?…だがそれが功を奏したのか敵兵の目に掛かって
居らず!…と、そんなオリハを見つけてこれは分かっててやっているのか!?と…
はたまた何かマサツグの様に道に迷ったのか!?とミサカが当然の様に
疑問を持つと、直ぐさまチャットで質問を!…するとオリハもそのチャットに
気が付いた様子で返事をする!…
〔ッ!…え?…いや…
敵も居ないからそのまま裏に回り込めそうだなぁ~って…〕
〈ッ!?…い、いやだからって!!…えぇ~?…〉
〔…え?…〕
それこそ至ってさも普通!とばかりにミサカへ返事をして行くと、さすがの
ミサカもこの思考にはついて行けない様子で思わず戸惑い!…となるとそんな
返事が返って来た事でオリハも戸惑い!…だが一人でも裏が取れて居る!と
言うのはとても強みで!…すぐさまオリハにお願いを!…それこそ屋根の上に
居て牽制を続ける弓兵達の対処を口にすると、そこからオリハのサポートまでし
始め!…
〈…ま、まぁいいや…とにかくそのまま進んで相手の裏に!!…
そしてまずはハンドレットさん達を自由にして!!…
…ルートはそこを出た先の目の前の建物から…
梯子が掛かってるから屋根伝いに行ってそのまま裏から強襲で!!…〉
〔ッ!…了解!……あとちょ…っと!!…
…ふぅぅ~……ッ!…これかぁ!…〕
その際先に如何進めば相手の裏に回れるか?を事前に説明!…この時ミサカは
目が良いのか!…すぐ分かる説明を用いて具体的なルートを伝えて行くと、
オリハもそれを聞いて了承!…やはり胸が突っ掛えながらも路地を出る!…
するとそこにはミサカの言う通りに何故か梯子が掛かっている建物が目の前に
あり!…オリハもそれを見つけて直ぐに理解をして行くと、梯子を急いで
登り始め!…
__…ッボゴオオォォン!!!…カンカンカンカン!…ババッ!!…ッ!…
「ッ!?…な、何だ今の爆発は!?…」
「まさか別動隊がやられたのか!?…」
この時何が起こったか在らぬ方向から爆発音が!…だが都合が良い事にオリハが
屋根に上って来る音を掻き消えてしまい!…更に兵士達の注意も一時的に爆発の
聞こえた方へと向けられて行くと、兵士達は動揺を露わに!…各々言葉を漏らし
出す!…それは単純に爆発に驚いた事を口にすると、一方では気になる事を!…
と言うのも何やら不穏な動きを見せていたらしく!…オリハもその言葉を聞いて
疑問を持ちつつ!…
{ッ!…別動隊?…まぁ良いか…とにかく今は!…}
__グッ!!…バシュンッ!!…チャキッ!!…
「ッ!?…誰だ!!!…」
だが今は進攻の為に敵を排除!…その両手に双剣を握り締め!…思いっきり
踏み込んで一息にジャンプで近付いてしまうと、まずはそのハンドレット達に
牽制をする弓兵達へ襲い掛かる!…その際既に振り被って行く!…すると
その物音に漸く弓兵達もハッ!とすると、慌てて振り返って警戒をするが!…
今から判断をしたのではとても遅く、既にオリハは眼前に迫っており!…
__シュンッ!!…ッ!?…
「…御免!!!」
__ズバシュンッ!!!…ッ!?!?……ヒュウウゥゥ…ドシャアァ!!!…
宛ら隠密の様な素早い仕事!…オリハも御免!と言って容赦がなく!…
その弓兵達を薙ぎ払う様にして一回転しながら一太刀に掃討をしてしまうと、
斬った弓兵達はまるで殺陣の様に斬られたショックで仰け反り!…そして
そのままバランスを崩して屋根からスッと落ちてしまう!…となると受け身を
取る事無くこれまたそのまま地面に激突して行くと、その場で絶命してしまい!…
一方でその光景をハンドレットも見て居た様子で驚き戸惑い!…その地面に
落ちた兵士達を確認しながら!…これも戦争と思ってその場を後にするよう
進んで行くと、更にデグレアント軍へ圧を掛ける!…少しづつだが魔王軍が
デグレアントの帝都を制圧するのであった!…
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過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。
ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。
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至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!
『山』から降りてきた男に、現代ダンジョンは温すぎる
暁刀魚
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社会勉強のため、幼い頃から暮らしていた山を降りて現代で生活を始めた男、草埜コウジ。
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食い扶持を稼ぐため、山で鍛えた体を鈍らせないため、ダンジョンに潜ることを決意するコウジ。
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コウジは返す。「命の危険がない戦場は温すぎるから、その薬は飲まない」。
かくして、本来なら飲むはずだった加護薬を飲まずに探索者となったコウジ。
もとよりそんなもの必要ない実力でダンジョンを蹂躙する中、その高すぎる実力でバズりつつ、ダンジョンで起きていた問題に直面していく。
なお、加護薬を飲まずに直接モンスターを倒すと、加護薬を呑んでモンスターを倒すよりパワーアップできることが途中で判明した。
カクヨム様にも投稿しています。
収奪の探索者(エクスプローラー)~魔物から奪ったスキルは優秀でした~
エルリア
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HOTランキング1位ありがとうございます!
2000年代初頭。
突如として出現したダンジョンと魔物によって人類は未曾有の危機へと陥った。
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人類とダンジョンが共存して数十年。
元ブラック企業勤務の主人公が一発逆転を賭け夢のタワマン生活を目指して挑んだ探索者研修。
なんとか手に入れたものの最初は外れスキルだと思われていた収奪スキルが実はものすごく優秀だと気付いたその瞬間から、彼の華々しくも生々しい日常が始まった。
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【完結】元ゼネコンなおっさん大賢者の、スローなもふもふ秘密基地ライフ(神獣付き)~異世界の大賢者になったのになぜか土方ばかりしてるんだがぁ?
嘉神かろ
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【Hotランキング3位】
ゼネコンで働くアラフォーのおっさん、多田野雄三は、ある日気がつくと、異世界にいた。
見覚えのあるその世界は、雄三が大学時代にやり込んだVR型MMOアクションRPGの世界で、当時のキャラの能力をそのまま使えるらしい。
大賢者という最高位職にある彼のやりたいことは、ただ一つ。スローライフ!
神獣たちや気がついたらできていた弟子たちと共に、おっさんは異世界で好き勝手に暮らす。
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45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
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2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
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彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
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欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
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