スキル「ジョブチェンジ」で下剋上!

山椒

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07:戦士Lv10

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 異世界召喚された翌日、寝つきが悪かったから眠かった。

 レベル上げのために運動をしたから体は疲れているはずだ。それなのに寝つきが悪かったのは異世界の宿があまりよくなかったり異世界にいるという緊張感があってのことだろう。

「おはようございます、バンリ様」
「おはよぉ……」

 すぐ近くにいたアニーに挨拶をされたから眠くなりながらも返した。

「今日はもう少しお休みになられますか?」
「いや……起きて行動するよ……」

 アニーがいる十日間でできるだけのことはしておきたい。

 ぐっすりと休むのはそれが終わってからと決めればモチベも上がるものだ。

「大丈夫ですか?」
「あぁ……大丈夫」

 ロードマップをしっかりと立てないと逆に寝れないからな。ここは起きるしかない。

 しかし、お風呂には入れないし替えの服がないから少し不便だな。

 汗を拭いてはいるが行水とかをしておきたいところではある。

「バンリ様、服を脱いでください」
「え……どうしてだ?」

 美人な女性からそんなことを言われたことがなかったから驚いたが聞き返す。

「服をスキルで綺麗にします。それからこちらのタオルで体をお拭きになってください」
「さすがメイド。じゃあお願いする」
「お任せください」

 俺はパンツ以外を脱いで服をアニーに渡す。

「メイドにジョブチェンジしなくても大丈夫なのか?」
「はい。スキルは共通スキルだったので問題ありません」

 そういうスキルがあるのか。

 ともかく俺は濡れタオルで体を拭き、お風呂には入れなかったものの汚れは落とせただろう。

「下着も渡してください」

 やっぱり言われるかー……まあ一番臭いまであるからな。でもさすがに昨日出会ったばかりの女性に綺麗にしてもらうのは少し抵抗がある。

「お願いします」

 でもここでの問答は無駄だから大人しくパンツを脱いで渡す。

「バンリ様の服はやはり不思議です。こういう服を異世界の方々は着ているのですか?」
「色々な服があるからそういう服だけじゃないよ」
「それは少し気になるところではあります。はい、できました」

 アニーによってすぐに俺の服は綺麗になって返される。

 真っ裸だからと言ってここで急いで服を着ることはしない。いつものペースで着る。

 それが一番の近道だと分かっている。焦っても何も解決はしない。

「ではお食事を用意いたします」

 アニーはメイド服のスカートのすそを持ち上げればその場に料理が出てきた。

「おー、やっぱりすごい」
「ありがとうございます」

 昨日の夜もその光景を見ていた。

 アニーは色々なものを収納できるスキルを持っているらしく、料理も出来立てを収納すれば収納している時は時間経過はせず出来立てを食べることができるというかなり便利スキルを持っている。

 この世界のメイドはとんでもなく有能だと思いながらも俺はテーブルに乗せられた料理に口をつける。

 アニーのスカートの中から出てきたというのもかなりポイントが高いから食が進む。

「今日はどうなされますか?」
「んー……他のジョブをLv10まで上げたいところだけど、ひとまずはお金を稼げるようになりたい」

 残りの拳士、槍士、弓士、魔法使いのレベルを10まで上げれば合計で60になるからかなり強くなることになる。

 だけどその前に武器を買うお金やらを稼がないといけない。

「それならば冒険者ギルドですね。かしこまりました」

 冒険者ギルドになるか。それはそれで願ってもないことだ。

 ご飯を食べ終えてアニーが食器をスカートの中に戻しているところで、俺はレベルのことで気になっていたことがあったことを思い出した。

「アニー、Lv10までは国の周りで行けるのは分かった。でもそこからはもっと進まないといけないのか?」

 そこを知っておかないとレベル上げが頓挫してしまう。できればそれ以降のレベル上げ場所も知っておきたい。

「都市から離れるほどレベルが高いモンスターはいます。ですが外ではLv30ほどのモンスターが限度になっています」
「……ダンジョンか」
「その通りです」

 俺がどうしてダンジョンを知っているのか。

 俺たち異世界召喚をされたのは世界の破滅を導くダンジョンを攻略するためだ。

 だからダンジョンの存在は知っているしダンジョンがその<終焉のダンジョン>以外にあることもあのクソ国王から教えられていた。

 まあ内容を聞く前に追い出されたんだけどね。

「ダンジョンのモンスターはLv20からと強いですが、最初は必ずLv20と分かっています。そして下に行くほどレベルが順々に上がっていきますからLv20になれば冒険者はダンジョンでレベルを上げています。さらに言えばダンジョンモンスターの方がドロップアイテムの質は高く、レベル上げをしながら稼ぐのならダンジョンの方がいいかと」
「その情報はありがたい。それでダンジョンはどこにあるんだ?」

 これを知らなかったら少し時間を無駄にしていたかもしれない。

「この国にもあります。ですが国にあるダンジョンは七天学園が保有していますので入ることは難しいです」
「ダンジョンに保有とかあるのか」
「はい。基本その土地を持っているものが所有権を得ます。ですがダンジョンブレイクが起きた際にはその責任を取ることになっています」
「ダンジョンブレイク?」
「ダンジョンからモンスターが溢れることです。定期的にダンジョンのモンスターを減らさなければダンジョンは特殊な生態系が生み出されます。そして強いモンスターがダンジョンから出てくる仕組みです」
「普通のモンスターは出てこないのか?」
「はい。上層のモンスターは基本出てきません。管理されているダンジョンであれば一階層のモンスターは駆除するようにしていますし、その階層にしかとどまらないようになっています」

 ということは管理されていないダンジョンはかなりやばいということか。

「なるほどね。入れるダンジョンでここから一番近いのはどこだ?」
「この王都より東に進んだところにあるザラル家が管理しているザラルダンジョンになっています。そこなら冒険者なら誰でも入れます」
「分かった。ひとまずは冒険者になるところからか」

 よし、少しずつロードマップを構築していくか。
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