11 / 38
第一ミッション
11
しおりを挟む
俺は視覚だけではなく聴覚も同期する。
『……ネズミ? いや、それにしては神々しいような……』
おっ、神獣であることを理解できるとはやるな。
間違いなく彼女はプレイヤーだ。神子から通して見た光景だとしても彼女がプレイヤーだと理解できた。
『……キミが陣の一つを壊してくれたのかな?』
ネズミだというのに優しい声色で話しかけてくる女性。
だが神子は喋ることができないからな。言葉を理解することができるし意思もある。だが言葉で伝えることはできない。
だから陣を壊したのかという問いに答えるのは非常に難しいということだ。神子は壊していない。だが神子の術者である俺が壊したから神子が壊したと言っても間違いではない。
ま、肯定しておくのがいいだろうと思念で送れば神子は女性の問いに頷いた。
『言葉が分かるんだね、賢い子だ。それからありがとう。キミのおかげで僕は希望を持つことができた』
両手に神子を乗せる女性。よく見れば女性の顔は疲労の色が見える。疲労というよりもやつれている感じだ。
だがそれを少しでも和らげたみたいだ。向こうで何が起こっているのかは気になるが今はクリアが先だな。
『よければ僕と一緒に来てくれないだろうか? 僕だけでは悪霊がいるところに行けないんだ』
うん? そうなのか。でもそうか、陰陽師じゃなければ祓魔の術はないか。
それなら神子の一体を女性につければ女性がどこにいるか分かるし守ることができる。神子一体だけでも十分な戦闘力はあるし、それどころかかなりやべぇ能力を持っているのは神子だ。
『ありがとう。それなら行こう』
あっ、これってもしかしてこの回で終わらせることができるか? 神子をつけていれば女性が死ぬことがないからクリア目前じゃないか?
よし、そうと決まれば女性が行けない場所を行くか。
女性が行けない場所はもちろん悪霊がいっぱいいる場所だ。中央の魑魅魍魎の陣を理解しているからそこから残りの三つがどこにあるのか大まかな位置は把握した。
そこに向かって神子たちを向かわせ、俺はより多くの悪霊がいる場所に向かおう。
悪霊を祓えば女性も簡単に行けるようになるだろう。
『名前がまだだったね。僕は星宮輝夜。これからよろしく頼む』
神子に向かって自己紹介をしてくれて助かる。
『これはこの学校の見取り図で、この丸がされているところが魑魅魍魎の陣を構成するために必要な陣。この回りの陣を破壊しない限り中央の陣は壊すことができないようになっているらしい』
神子に説明してくれているから俺はそれをもとに他の神子たちを向かわせる。
ていうか陰陽師でもないのに詳しいな。俺の知識はそれを聞いて納得しているだけで役に立たない。
『僕たちプレイヤーが壊したのは二つ。そこはあまり悪霊がいなかったからすぐに行けたんだ。でも他の三つは悪霊がかなり居着いて近づけないし、残りの一つに至ってはどこにあるのかすら分からなかった。でもそれはキミが壊してくれて助かったよ』
他の陣は地下にないのか。もしかしたら地下のはもしもの時に壊されないようにしたのかもしれないな。
『これから行きたいのがここ』
星宮さんが示したのは第一校舎だった。
『ここは悪霊が多いけどまだマシなところなんだ。だから一緒に来てほしい』
そこね。それなら俺は残りの二つを狙うことにしよう。
『……ネズミ? いや、それにしては神々しいような……』
おっ、神獣であることを理解できるとはやるな。
間違いなく彼女はプレイヤーだ。神子から通して見た光景だとしても彼女がプレイヤーだと理解できた。
『……キミが陣の一つを壊してくれたのかな?』
ネズミだというのに優しい声色で話しかけてくる女性。
だが神子は喋ることができないからな。言葉を理解することができるし意思もある。だが言葉で伝えることはできない。
だから陣を壊したのかという問いに答えるのは非常に難しいということだ。神子は壊していない。だが神子の術者である俺が壊したから神子が壊したと言っても間違いではない。
ま、肯定しておくのがいいだろうと思念で送れば神子は女性の問いに頷いた。
『言葉が分かるんだね、賢い子だ。それからありがとう。キミのおかげで僕は希望を持つことができた』
両手に神子を乗せる女性。よく見れば女性の顔は疲労の色が見える。疲労というよりもやつれている感じだ。
だがそれを少しでも和らげたみたいだ。向こうで何が起こっているのかは気になるが今はクリアが先だな。
『よければ僕と一緒に来てくれないだろうか? 僕だけでは悪霊がいるところに行けないんだ』
うん? そうなのか。でもそうか、陰陽師じゃなければ祓魔の術はないか。
それなら神子の一体を女性につければ女性がどこにいるか分かるし守ることができる。神子一体だけでも十分な戦闘力はあるし、それどころかかなりやべぇ能力を持っているのは神子だ。
『ありがとう。それなら行こう』
あっ、これってもしかしてこの回で終わらせることができるか? 神子をつけていれば女性が死ぬことがないからクリア目前じゃないか?
よし、そうと決まれば女性が行けない場所を行くか。
女性が行けない場所はもちろん悪霊がいっぱいいる場所だ。中央の魑魅魍魎の陣を理解しているからそこから残りの三つがどこにあるのか大まかな位置は把握した。
そこに向かって神子たちを向かわせ、俺はより多くの悪霊がいる場所に向かおう。
悪霊を祓えば女性も簡単に行けるようになるだろう。
『名前がまだだったね。僕は星宮輝夜。これからよろしく頼む』
神子に向かって自己紹介をしてくれて助かる。
『これはこの学校の見取り図で、この丸がされているところが魑魅魍魎の陣を構成するために必要な陣。この回りの陣を破壊しない限り中央の陣は壊すことができないようになっているらしい』
神子に説明してくれているから俺はそれをもとに他の神子たちを向かわせる。
ていうか陰陽師でもないのに詳しいな。俺の知識はそれを聞いて納得しているだけで役に立たない。
『僕たちプレイヤーが壊したのは二つ。そこはあまり悪霊がいなかったからすぐに行けたんだ。でも他の三つは悪霊がかなり居着いて近づけないし、残りの一つに至ってはどこにあるのかすら分からなかった。でもそれはキミが壊してくれて助かったよ』
他の陣は地下にないのか。もしかしたら地下のはもしもの時に壊されないようにしたのかもしれないな。
『これから行きたいのがここ』
星宮さんが示したのは第一校舎だった。
『ここは悪霊が多いけどまだマシなところなんだ。だから一緒に来てほしい』
そこね。それなら俺は残りの二つを狙うことにしよう。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います
ゆさま
ファンタジー
ベテランオッサン冒険者が、美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされてしまった。生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれて……。
懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる