砂上の楼閣

誠奈

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 いつだったか、僕達の関係は、まるで「砂の城のようだ」と翔真は言った。


 翔真みたいに頭が良いわけでもない僕は、当然意味が分からなくて、「それって、どういう意味なの?」って、聞き返した。

 すると翔真は隣で寝そべるぼくをグッと引き寄せ、僕は翔真の厚い胸にすっぽり抱き込まれてしまった。

「うーん、なんて言ったら分かり易いのかな……。俺達の関係ってさ、とても脆いモノだと思うんだ。例えばさ、砂で作った城って、ちょっとしたことで簡単に壊れてしまうだろ? そんな感じかな……」

 多分僕にも分かり易いように説明してくれてるんだろうけど、やっぱり頭の良い人の考えることは、僕にはさっぱり理解出来ないや。


 それでも元々少ない思考回路を総動員して考え抜いて……

「ねぇそれって、僕達には《永遠》が無い、ってこと?」

 僕なりに一生懸命考えて捻り出した答えを口にした。
 でも正直、自分の導き出した答えに自信なんて無かった僕は、ふと翔真の顔を見上げた。

 きっとぼくの頭の上には、?マークがいっぱい浮かんで見えたんだろうね、翔真はクスッと笑ってぼくの頭を撫でた。


 あ、また子供扱いされてる?


「永遠か……。確かにそうだよね? そもそもさ、俺達の関係って、なんだろうね?」

 僕達の関係なんて、そんなこと僕は考えたことなかった。


 友達でもないし……
 第一友達とセックスはしない。

 恋人か、って言ったらそうでもない。
「好き」とか「愛してる」なんて、言ったこともなければ、言われたこともない。


 ……ってことはやっぱり《セフレ》ってことになるのかな、多分それが一番しっくり来るのかもしれない。

 お互い会いたい時に会って、ただ欲望のままに身体を重ねる……ってさ、そんな関係セフレ以外の何物でもないし。

「翔真は今の関係じゃ物足りないの?」
「どうなんだろ……。 物足りない、ってわけじゃないんだろうけど、いつまでも今のままじゃいけないとは思ってる」
「へえ……、そうなんだ……」

 翔真が僕達の関係をそんな風に思っていたなんて、ちょっと意外だった。

 ただ、欲望を満たせればいい、そう思ってるんだってずっと勝手に思い込んでた。
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