わたしの愛した世界

伏織

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十章

10-8

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「“ねじ”はすぐにでも壊さないと、でしょ?」

「じゃあ君の準備ができたらすぐ向かおう」

「エリザは、まだわかんない」

「……わかった」


納得行かない様子だったが、クロスは急かすようなことは一切言わなかった。ただ、「ま、ゆっくり考えなよ」と。彼もエリザのことは好ましく思っているはずなのに、この件になると一気に否定的な態度になる。


「彼女が一緒に居たら迷惑なの?」

「もちろん。だって年寄りだし、浮遊魔法しか使えない無能魔女だよ。
どこで活用するの?町中で曲芸でもさせてお金を稼いでもらう?それとも殺されそうになったら囮にでもするの?
役に立たないお荷物抱えて、もしまたあの女が来たときはどうすんのさ」

「女を殺せばいい」

「だから、簡単に殺すなんて考えに行くなっての。蛮族かよ」


そういえば、クロスとは一度「邪魔になった人は殺すか・殺さないか」で、軽く言い合いになったな。彼は拒絶するだろうが、私はなんと言われようと必要だと感じたら、人を殺していくつもりだ。少なくとも彼が思っているほど、簡単には思っていない。
しかし、それを今ここで話したところで、二人共が納得するような答えは出ない。私もよくわかっているのだ、人を殺すということは、少なくとも人間の価値観では間違いにカテゴライズされるものだ。


「ところで、どうやって“ねじ”を壊すつもりなの」クロスも私と同じで言い争いをするつもりはないのか、話題を変えてきた。その答えは一応、私の中ではっきりと出ていた。しかし、自分でもこれは馬鹿みたいだと思う。


「掴んで、引っ張ってみる」

「…………」

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