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第1章 英雄の娘、冒険に出る
057 夕闇の中で
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空は赤く染まり、街道を挟む樹木は暗黒に霞む。その度合はじわりじわりと増していって、まるで『もうすぐ夜だぞ?』と冒険者一行を揶揄っているかのようだ。
しかしリーベのふくらはぎは焼けるように熱く、ブーツは鉛のように重い。そして体力も限界に近づいている。もはや夜気の嘲弄を毅然とあしらうことなど出来ず、ただ黙して歩みを進めるしかなかった。
「ぬう……ふう…………」
喘ぎながら歩いていると、手を貸してくれていたフェアが心配そうに尋ねてくる。
「休憩にしましょうか?
「い、いえ……あと、少しなので……ぜえ…………」
理由はそれだけではない。ここで脚を止めたらもう歩けない気がしたのだ。
「あとちょっとで森が途切れる。そこで一休みするぞ」
リーダーであるヴァールの言葉を受け、リーベは前方を見やる。数百メートル先で森が途切れており、森の向こうには小さく集落が見える。
(ライル村だ……!)
目的地を見つけると途端に気力が湧いてきた。これならあと少し、頑張れそうだ。
空が本格的に暗くなってきた頃、一行はようやくライル村に帰り着いた。
濃厚な闇の中、家屋の窓にはランプの明かりを切り抜いた人影が見える。
街と村の差はあれど、この光景はテルドルのそれと本質的には変わりなく、故にリーベは達成感と共に安心感を得るのだった。
「……づ、づいだあ…………」
リーベは柵に手を突いて膝を折った。
すると顔がカーッと熱くなって、額には汗が噴き出す。拭おうとも思ったが、そんな気力さえ彼女に残されていなかった。汗が目の脇を伝っていくのを感じていると、フロイデがしゃがみ込んで目を合わせてきた。
「だいじょう、ぶ……?」
「は、はい……大丈夫、です……」
力を振り絞って立ち上がると、ヴァールと目があう。
「歩くのは結構大変だろ?」
「う、うん……」
彼女は日頃、食堂のホールを忙しなく動き回っているから体力には自信があったのだが、それは思い違いだった。短距離を往復するのと、重荷を抱えて長距離を歩き続けるのは全く別の運動であり、思うように動けないのは当然のことだった。
「いきなりこれくらい歩けるんなら、まあ、及第点ってとこだな」
「ほ、ほんとう……?」
「嘘ついても仕方ねえだろ? それよか、さっさとパウロんとこ行こうぜ?」
「パウロさん?」
「あのおじちゃんのお家に泊まる、の?」
「そうだ」
ヴァールが短く答えると、フェアが補足する。
「ライル村には宿屋がありませんので、村長宅がそれを兼ねているんですよ」
「そう言うこった。んじゃ、行くぞ」
ドンドンドン!
「パウロ、いるかー?」
ヴァールがドアを叩きながら呼び掛けると、直ぐさまパウロがやって来た。相変わらず人の良い笑みを浮かべていたが、今はそれに加えて安堵を滲ませていた。
「お帰りなさい。中々戻って来ないので心配しましたよ」
「悪いな。それよか、一晩頼めるか?」
「もちろん。さ、ロクなおもてなしは出来ませんが、ゆっくりしていってください」
「お世話になります」
彼らは口々に挨拶すると、主人の案内に従って客間へと向った。
この家には客間として2人部屋が2つあって、自然、冒険者一行は2組に分かれることになった。
「部屋割りはどうしましょう」
フェアが言うと、フロイデがビクリと跳ね上げる。彼は顔を真っ赤にし、伏し目がちにチラチラとリーベを見ていた。
するとヴァールが呆れた調子で言う。
「俺とリーベ。フェアとそこのむっつりで良いだろ」
「む、むっつりじゃない……!」
「はん! どうだか!」
「はは……それより、早く荷物を置いちゃお?」
「そうだな」
リーベはヴァールと共に客間に入る。
そこはベッドと机、それにポールハンガーがあるだけの簡素な部屋だった。
「ふう……」
荷物を床に下ろすとリーベは開放感に包まれた。このままベッドに飛び込みたいという欲求が急速に膨らんでいくが、今はやめておいた。
「荷物置いたんなら居間に行くぞ?」
「あ、はーい」
ヴァールと一緒に居間へ向うと、そこにはフェアとフロイデの姿があった。
「あの、パウロさんはどこへ?」
「むう……」
問い掛けるも、フロイデは不機嫌で、答えてくれなかった。理由は言わずもがな、先程ヴァールに揶揄われたからだろう。
「ここにいるよ」
隣室からパウロが現われた。
その手にはトレイがあり、その上には牛乳で満たしたグラスが4つと、クッキーの盛られた皿が置かれていた。
「晩ご飯まで時間があるので、良かったら摘まんでください」
「牛乳……!」
フロイデは直前の不機嫌さが嘘であったかのように目を輝かせ、グラスに手を伸ばした。
「はは、今朝搾ったものだよ。良かったらどうぞ」
「うん、いただきます……!」
両手でグラスを持つと、ぐいぐいといい飲みっぷりを見せる。
「んっん……ぷは! 沁みる……!」
白髭を作った少年の姿に亭主は愉快そうに笑んだ。
「気に入ってもらえたようで嬉しいよ。もっと飲むかい?」
「うん……!」
そんな様子を見ていると、リーベは牛乳に一層の魅力を感じた。
「わ、わたしも……いただきます」
濃厚な味わいであるにも関わらず、すっきりとした飲み心地で、いくらでもいけそうだった。
「あ、おいしい……」
「本当に」
フェアが同意する。
「こんなにおいしい牛乳は久しぶりに飲みましたよ」
「ありがとうございます」
おかわりを持ってきたパウロが上機嫌に笑む。
「これも皆さんが村を護ってくれるお陰です」
リーベは自分が何の貢献も出来なかったことに若干の引け目を感じつつも、彼の笑顔を見ている内に今回の任務に参加できて良かったと思えた。
(わたしも早く、貢献できるようにならないと…………!)
気持ちを新たにしていると、不意にパウロが顔を引き攣らせる。
「ん? なんか臭わない?」
彼がきょろきょろと辺りを見回していると、白髭を作ったヴァールがニヤリと笑む。
「リーベだな」
「え、わたし⁉」
「ああ。だってお前、ラソラナに捕まったし、その後ソキウスに舐められただろ?」
「あ……」
事実を突きつけられ、リーベは途端に恥ずかしくなってきた。
「~~っ!」
火照る顔を隠していると、パウロが申し訳なさそうに言う。
「はは……あ、そうだ。ちょうど今、村の女たちが風呂に入ってたんだ。リーベちゃんも入っておいでよ」
「わ、わかりました~!」
リーベは一息で牛乳を飲み干すと大急ぎで着替を取りに行き、踵を返して家の外に飛び出した。
しかしリーベのふくらはぎは焼けるように熱く、ブーツは鉛のように重い。そして体力も限界に近づいている。もはや夜気の嘲弄を毅然とあしらうことなど出来ず、ただ黙して歩みを進めるしかなかった。
「ぬう……ふう…………」
喘ぎながら歩いていると、手を貸してくれていたフェアが心配そうに尋ねてくる。
「休憩にしましょうか?
「い、いえ……あと、少しなので……ぜえ…………」
理由はそれだけではない。ここで脚を止めたらもう歩けない気がしたのだ。
「あとちょっとで森が途切れる。そこで一休みするぞ」
リーダーであるヴァールの言葉を受け、リーベは前方を見やる。数百メートル先で森が途切れており、森の向こうには小さく集落が見える。
(ライル村だ……!)
目的地を見つけると途端に気力が湧いてきた。これならあと少し、頑張れそうだ。
空が本格的に暗くなってきた頃、一行はようやくライル村に帰り着いた。
濃厚な闇の中、家屋の窓にはランプの明かりを切り抜いた人影が見える。
街と村の差はあれど、この光景はテルドルのそれと本質的には変わりなく、故にリーベは達成感と共に安心感を得るのだった。
「……づ、づいだあ…………」
リーベは柵に手を突いて膝を折った。
すると顔がカーッと熱くなって、額には汗が噴き出す。拭おうとも思ったが、そんな気力さえ彼女に残されていなかった。汗が目の脇を伝っていくのを感じていると、フロイデがしゃがみ込んで目を合わせてきた。
「だいじょう、ぶ……?」
「は、はい……大丈夫、です……」
力を振り絞って立ち上がると、ヴァールと目があう。
「歩くのは結構大変だろ?」
「う、うん……」
彼女は日頃、食堂のホールを忙しなく動き回っているから体力には自信があったのだが、それは思い違いだった。短距離を往復するのと、重荷を抱えて長距離を歩き続けるのは全く別の運動であり、思うように動けないのは当然のことだった。
「いきなりこれくらい歩けるんなら、まあ、及第点ってとこだな」
「ほ、ほんとう……?」
「嘘ついても仕方ねえだろ? それよか、さっさとパウロんとこ行こうぜ?」
「パウロさん?」
「あのおじちゃんのお家に泊まる、の?」
「そうだ」
ヴァールが短く答えると、フェアが補足する。
「ライル村には宿屋がありませんので、村長宅がそれを兼ねているんですよ」
「そう言うこった。んじゃ、行くぞ」
ドンドンドン!
「パウロ、いるかー?」
ヴァールがドアを叩きながら呼び掛けると、直ぐさまパウロがやって来た。相変わらず人の良い笑みを浮かべていたが、今はそれに加えて安堵を滲ませていた。
「お帰りなさい。中々戻って来ないので心配しましたよ」
「悪いな。それよか、一晩頼めるか?」
「もちろん。さ、ロクなおもてなしは出来ませんが、ゆっくりしていってください」
「お世話になります」
彼らは口々に挨拶すると、主人の案内に従って客間へと向った。
この家には客間として2人部屋が2つあって、自然、冒険者一行は2組に分かれることになった。
「部屋割りはどうしましょう」
フェアが言うと、フロイデがビクリと跳ね上げる。彼は顔を真っ赤にし、伏し目がちにチラチラとリーベを見ていた。
するとヴァールが呆れた調子で言う。
「俺とリーベ。フェアとそこのむっつりで良いだろ」
「む、むっつりじゃない……!」
「はん! どうだか!」
「はは……それより、早く荷物を置いちゃお?」
「そうだな」
リーベはヴァールと共に客間に入る。
そこはベッドと机、それにポールハンガーがあるだけの簡素な部屋だった。
「ふう……」
荷物を床に下ろすとリーベは開放感に包まれた。このままベッドに飛び込みたいという欲求が急速に膨らんでいくが、今はやめておいた。
「荷物置いたんなら居間に行くぞ?」
「あ、はーい」
ヴァールと一緒に居間へ向うと、そこにはフェアとフロイデの姿があった。
「あの、パウロさんはどこへ?」
「むう……」
問い掛けるも、フロイデは不機嫌で、答えてくれなかった。理由は言わずもがな、先程ヴァールに揶揄われたからだろう。
「ここにいるよ」
隣室からパウロが現われた。
その手にはトレイがあり、その上には牛乳で満たしたグラスが4つと、クッキーの盛られた皿が置かれていた。
「晩ご飯まで時間があるので、良かったら摘まんでください」
「牛乳……!」
フロイデは直前の不機嫌さが嘘であったかのように目を輝かせ、グラスに手を伸ばした。
「はは、今朝搾ったものだよ。良かったらどうぞ」
「うん、いただきます……!」
両手でグラスを持つと、ぐいぐいといい飲みっぷりを見せる。
「んっん……ぷは! 沁みる……!」
白髭を作った少年の姿に亭主は愉快そうに笑んだ。
「気に入ってもらえたようで嬉しいよ。もっと飲むかい?」
「うん……!」
そんな様子を見ていると、リーベは牛乳に一層の魅力を感じた。
「わ、わたしも……いただきます」
濃厚な味わいであるにも関わらず、すっきりとした飲み心地で、いくらでもいけそうだった。
「あ、おいしい……」
「本当に」
フェアが同意する。
「こんなにおいしい牛乳は久しぶりに飲みましたよ」
「ありがとうございます」
おかわりを持ってきたパウロが上機嫌に笑む。
「これも皆さんが村を護ってくれるお陰です」
リーベは自分が何の貢献も出来なかったことに若干の引け目を感じつつも、彼の笑顔を見ている内に今回の任務に参加できて良かったと思えた。
(わたしも早く、貢献できるようにならないと…………!)
気持ちを新たにしていると、不意にパウロが顔を引き攣らせる。
「ん? なんか臭わない?」
彼がきょろきょろと辺りを見回していると、白髭を作ったヴァールがニヤリと笑む。
「リーベだな」
「え、わたし⁉」
「ああ。だってお前、ラソラナに捕まったし、その後ソキウスに舐められただろ?」
「あ……」
事実を突きつけられ、リーベは途端に恥ずかしくなってきた。
「~~っ!」
火照る顔を隠していると、パウロが申し訳なさそうに言う。
「はは……あ、そうだ。ちょうど今、村の女たちが風呂に入ってたんだ。リーベちゃんも入っておいでよ」
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