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オシリスの呼び声(6)柳内警備保障秘書課別室
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東京湾で廃船同然だったフェリーが何者かに魚雷で沈没させられた事件は、国際的にも大きな騒ぎになった。
犯人は国際的犯罪グループの赤龍だと言われているが、逃げ回っていて捕まってはいない。
そして船に乗っていたのはオシリスとその側近達だと言われているが、どこにいるのか不明だ。
ただ、フェリーの船底には格納庫があったのと、オシリスが潜水艦を手に入れたという情報があったそうだ。
「まあ、俺には関係ないな」
湊は詰まらなさそうに言って、事件の続報を伝えるテレビから目をそらした。
「それにしても、凄い人だな」
涼真がぼやく。
映画の街中のシーンの撮影らしいのだが、来た人全てがエキストラ、とか運営側が言ったため、別室も駆り出されて警備に当たっているのだ。
「皆そんなに映画に出たいのかな。どうせ、映ってもゴマ粒くらいかもしれないのに」
悠花がやれやれというように言った。
「どこからいつ撮っているかわからないし、どこを使うかもわからないってのに。気合を入れた格好の人も、張り切ってパフォーマンスする人もいるわね」
雅美が言う。
「間違いなくそこを使う事はないな」
湊が言うと、全員頷いた。
と、嫌な感じがし出す。
緊張して辺りへ目をやり出した湊に、皆も緊張する」
「ヤバイのか? どこだ?」
「向こうの……あいつだ。花壇の所にいる、赤いTシャツに黒いキャップと黒い大きなリュックの太った男」
言うが早いか、4人は2手に分かれ、さり気なさを装いながらその男に近付いて行く。
そして、リュックを下ろして、中の何かにライターで火を付けようとした腕を掴む。
「な、何だよ!?」
「それ、ガソリンだな。涼真、警察だ」
「離せよ! 何だよお前ら!」
「柳内警備保障秘書課別室」
犯人は国際的犯罪グループの赤龍だと言われているが、逃げ回っていて捕まってはいない。
そして船に乗っていたのはオシリスとその側近達だと言われているが、どこにいるのか不明だ。
ただ、フェリーの船底には格納庫があったのと、オシリスが潜水艦を手に入れたという情報があったそうだ。
「まあ、俺には関係ないな」
湊は詰まらなさそうに言って、事件の続報を伝えるテレビから目をそらした。
「それにしても、凄い人だな」
涼真がぼやく。
映画の街中のシーンの撮影らしいのだが、来た人全てがエキストラ、とか運営側が言ったため、別室も駆り出されて警備に当たっているのだ。
「皆そんなに映画に出たいのかな。どうせ、映ってもゴマ粒くらいかもしれないのに」
悠花がやれやれというように言った。
「どこからいつ撮っているかわからないし、どこを使うかもわからないってのに。気合を入れた格好の人も、張り切ってパフォーマンスする人もいるわね」
雅美が言う。
「間違いなくそこを使う事はないな」
湊が言うと、全員頷いた。
と、嫌な感じがし出す。
緊張して辺りへ目をやり出した湊に、皆も緊張する」
「ヤバイのか? どこだ?」
「向こうの……あいつだ。花壇の所にいる、赤いTシャツに黒いキャップと黒い大きなリュックの太った男」
言うが早いか、4人は2手に分かれ、さり気なさを装いながらその男に近付いて行く。
そして、リュックを下ろして、中の何かにライターで火を付けようとした腕を掴む。
「な、何だよ!?」
「それ、ガソリンだな。涼真、警察だ」
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「柳内警備保障秘書課別室」
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