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ウヨタリのじゃじゃ馬姫
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ウヨタリは、美食と芸術の国として有名だが、農業、酪農も盛んな国である。
町は華やかで活気があり、食堂ひとつとっても洒落ているように見える。
そんな中、土産物になりそうなものを売っている店先を冷やかし、市場を歩き、探索者協会へ行き、城へ戻った。
正面入り口で5分ほど待つと、今回の兵のまとめ役である大佐とその副官が来た。
「お待たせして申し訳ございません」
大佐と副官は、そう頭を下げた。
「いえ、まだ時間前ですよ。
それと、俺は銀月のユーリですから。お気遣いなく」
そう言って、案内の為に来たウヨタリの兵に付いて、会議の行われる部屋に向かう。
至る所が装飾された、曲線の多いデザインのものがウヨタリ流だ。絵も、抽象画か風景画が好まれ、色使いも淡く、中間色が多用されているのが特徴だ。
それらを眺めながら歩いていると、同じくそれらを、じっくりと眺めているリアンがいた。
「あ、リアン殿下」
大佐の声で、リアンと側近がユーリ達に気付いた。
「やあ。少しはゆっくりできた?」
リアンがにこにことして言う。
と、側近がそばから口を開く。
「早速城下に観光に出掛けたらしいですね。それだけ元気なら安心かと。
ただし、特使であるリアン殿下の名を貶めるような事は謹んでいただきたい」
それにジンが首を傾ける。
「市場や探索者協会に行っただけだよ」
「まあまあ。
えっと、ユーリ。それにキリー、カイ、ジンも。学校では学年が違って、直接話した事はなかったよね。途中で1泊した時とかも話をしたかったんだ」
リアンが言うが、側近は冷たく、
「確かにユーリ、様、は、陛下がお認めになられておりますが、今は少なくともお立場がございます」
と阻止し、大佐と副官が気を使って口を開いた。
「そ、それはそうと、城下はどうでしたか」
「ええ、ウヨタリはトゥヤルザと違いますでしょう」
それにユーリは頷き、
「その報告をしようと思っていました」
と言い、ジンが口を開く。
「城下の物価は、メメンサのものは品切れに近いし、小麦が値上がりしてたけど、これは噂に不安を感じて買い占めてる人がいるせいでしょうね。物流そのものは滞ってないみたいだったし。
あと、ラトロヌへの出入りは全くできないようですね。商人ですら入国できないでいるとか」
「協会への依頼や探索者の噂からすれば、やっぱり魔物が増えてる傾向にあるらしいですね。特に魔の森に接してる辺りは、魔獣討伐依頼が多い。
護衛依頼は件数は減っているのに、人数や実力はこれまで以上を求められてる。それも、盗賊ではなく、対魔獣の戦力を」
カイが言うと、ユーリも付け足す。
「アトラ原理主義者と疑われる目撃者は、今の所この近辺にはなし。ただ、ラトロヌとの国境付近に巡礼者グループがいたとか。剣、弓を所持しているのが5人、杖を所持しているのが5人だそうだ」
それでキリーが、あとを引き取った。
「殿下、以上になります」
それにリアンはにこにことして
「うん、ありがとう。凄いね」
と言い、側近は目付きを厳しくした。
「探索者協会には、国が集める情報とは違うものが集まるし、速度も速いとは聞きましたが。そのようですな」
大佐がそう言って、考える。
「となると、まだ祠の近くには、アトラ原理主義者は辿り着いていないようですな」
「ラトロヌの方から接近して来そうですね」
副官が言い、
「ウヨタリはどういう警備体制を取っているんでしょう」
と首を傾げる。
「わからん。が、この後、説明があるだろう」
大佐が言い、リアンが頷いた。
「そうだね」
その時、背後から声がかかった。
「ああら。ウヨタリの絵画がお気に召しましたかしら」
トゥヤルザ一行を気に入っていない顔付きで、センリアと護衛の騎士が立っていた。
リアンはにこにことして応えた。
「センリア公女。はい、とても素晴らしいですね。放浪の鬼才と呼ばれた彼の遺作を直に目にする事が出来て感激ですよ」
「はるばるトゥヤルザ帝国からこの人数でいらしたんですもの。少数精鋭ですのよね」
「え?ええ、はい」
リアンが、その質問の意図を測りかねて困惑した。
「殿下は何が得意でいらっしゃるのですか?剣?槍?魔術?」
リアンは苦笑した。
「武術は、苦手ですね。魔術は、まあ身を守る程度に」
センリアはフンと笑いたそうな顔をした。
「そのような方を友好国への助けにとは。それとも観光でいらしたのですか?」
リアンの側近はカチンと来たような顔をどうにか押さえていたが、大佐と副官の陰で、ユーリ達は小声で囁いた。
「うわあ。流石はじゃじゃ馬姫だよ」
「面倒臭そうな奴だな」
今後の警備が心配になるのだった。
町は華やかで活気があり、食堂ひとつとっても洒落ているように見える。
そんな中、土産物になりそうなものを売っている店先を冷やかし、市場を歩き、探索者協会へ行き、城へ戻った。
正面入り口で5分ほど待つと、今回の兵のまとめ役である大佐とその副官が来た。
「お待たせして申し訳ございません」
大佐と副官は、そう頭を下げた。
「いえ、まだ時間前ですよ。
それと、俺は銀月のユーリですから。お気遣いなく」
そう言って、案内の為に来たウヨタリの兵に付いて、会議の行われる部屋に向かう。
至る所が装飾された、曲線の多いデザインのものがウヨタリ流だ。絵も、抽象画か風景画が好まれ、色使いも淡く、中間色が多用されているのが特徴だ。
それらを眺めながら歩いていると、同じくそれらを、じっくりと眺めているリアンがいた。
「あ、リアン殿下」
大佐の声で、リアンと側近がユーリ達に気付いた。
「やあ。少しはゆっくりできた?」
リアンがにこにことして言う。
と、側近がそばから口を開く。
「早速城下に観光に出掛けたらしいですね。それだけ元気なら安心かと。
ただし、特使であるリアン殿下の名を貶めるような事は謹んでいただきたい」
それにジンが首を傾ける。
「市場や探索者協会に行っただけだよ」
「まあまあ。
えっと、ユーリ。それにキリー、カイ、ジンも。学校では学年が違って、直接話した事はなかったよね。途中で1泊した時とかも話をしたかったんだ」
リアンが言うが、側近は冷たく、
「確かにユーリ、様、は、陛下がお認めになられておりますが、今は少なくともお立場がございます」
と阻止し、大佐と副官が気を使って口を開いた。
「そ、それはそうと、城下はどうでしたか」
「ええ、ウヨタリはトゥヤルザと違いますでしょう」
それにユーリは頷き、
「その報告をしようと思っていました」
と言い、ジンが口を開く。
「城下の物価は、メメンサのものは品切れに近いし、小麦が値上がりしてたけど、これは噂に不安を感じて買い占めてる人がいるせいでしょうね。物流そのものは滞ってないみたいだったし。
あと、ラトロヌへの出入りは全くできないようですね。商人ですら入国できないでいるとか」
「協会への依頼や探索者の噂からすれば、やっぱり魔物が増えてる傾向にあるらしいですね。特に魔の森に接してる辺りは、魔獣討伐依頼が多い。
護衛依頼は件数は減っているのに、人数や実力はこれまで以上を求められてる。それも、盗賊ではなく、対魔獣の戦力を」
カイが言うと、ユーリも付け足す。
「アトラ原理主義者と疑われる目撃者は、今の所この近辺にはなし。ただ、ラトロヌとの国境付近に巡礼者グループがいたとか。剣、弓を所持しているのが5人、杖を所持しているのが5人だそうだ」
それでキリーが、あとを引き取った。
「殿下、以上になります」
それにリアンはにこにことして
「うん、ありがとう。凄いね」
と言い、側近は目付きを厳しくした。
「探索者協会には、国が集める情報とは違うものが集まるし、速度も速いとは聞きましたが。そのようですな」
大佐がそう言って、考える。
「となると、まだ祠の近くには、アトラ原理主義者は辿り着いていないようですな」
「ラトロヌの方から接近して来そうですね」
副官が言い、
「ウヨタリはどういう警備体制を取っているんでしょう」
と首を傾げる。
「わからん。が、この後、説明があるだろう」
大佐が言い、リアンが頷いた。
「そうだね」
その時、背後から声がかかった。
「ああら。ウヨタリの絵画がお気に召しましたかしら」
トゥヤルザ一行を気に入っていない顔付きで、センリアと護衛の騎士が立っていた。
リアンはにこにことして応えた。
「センリア公女。はい、とても素晴らしいですね。放浪の鬼才と呼ばれた彼の遺作を直に目にする事が出来て感激ですよ」
「はるばるトゥヤルザ帝国からこの人数でいらしたんですもの。少数精鋭ですのよね」
「え?ええ、はい」
リアンが、その質問の意図を測りかねて困惑した。
「殿下は何が得意でいらっしゃるのですか?剣?槍?魔術?」
リアンは苦笑した。
「武術は、苦手ですね。魔術は、まあ身を守る程度に」
センリアはフンと笑いたそうな顔をした。
「そのような方を友好国への助けにとは。それとも観光でいらしたのですか?」
リアンの側近はカチンと来たような顔をどうにか押さえていたが、大佐と副官の陰で、ユーリ達は小声で囁いた。
「うわあ。流石はじゃじゃ馬姫だよ」
「面倒臭そうな奴だな」
今後の警備が心配になるのだった。
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